不健全鎮守府   作:犬魚

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ナガラ・ファクトリーの門を開け!完全なるアスリートの誕生だあっ!

【登場人物】

提督(梅雨)
最近、雨が多いせいか車が洗えないことにイライラする大人

巻雲&望月(メガネ)
わりと仲良しなゲームセンター覇我亜怒のランカー、普通にテイトクより強い



提督と古き良き覇我亜怒

炎がお前を呼んでるぜ!

 

なら燃え尽きろ、潔くな…

 

「あ、クッそ!やっぱ平戸クンつえーな」

 

「そうですか?」

 

都市部から微妙に離れたクソみてぇな田舎に根付く地域密着型海軍基地、その、クソみてぇな海軍基地の近所にある日焼けした機械とヤニ焼けした壁紙とでお馴染みの本格派ゲームセンター覇我亜怒…

 

最強の称号を求める餓えた狼達がウヨウヨしており、生半可な腕でこのゲーセンの常連に挑戦しようものなら今まで積み重ねてきた自信とPRIDEをペッキリと折られて半泣きで店を去ることになるだろう…

 

「あーやめやめ、やめってばよ、強すぎて勝てる気がしないのだよ」

 

「強すぎてすいません」

 

強すぎてすいませんと特に嫌味も悪びれもなく謝れるメガネの子、平戸チャソ

ハッキリ言ってその実力はハンパではなく、彗星の如くこのゲームセンター覇我亜怒に現れて以来、ランカー達をその圧倒的なテクで蹂躙、瞬く間にランキングを駆け上がり、今やランキング1位“殺戮機械(デス·マシーン)”に次ぐランキング2位、2代目(セカン)と呼ばれている…

 

「テイトクはあっちでテ●ノドライブやってるから平戸クンは好きに遊んでいるといいのだよ」

 

俺は財布から紙幣を1枚取り出し平戸クンに握らせてやった

 

「じゃあ、私、サム●イスピリッツ零SPECIALあるらしいからそっちで遊んでます」

 

「マジかよオイ、マジかよ平戸チャソ、マジかよオイ…」

 

零スペ入荷してんのかよこの店……

ぶっちゃけ、昨今はPS4版とかあるからワリと気軽にプレイ出来る環境にあるが、ガチのACのサム●ピ零スペとか激レアじゃねぇかオイ

 

「ちなみに平戸クンはナニ使いかね?」

 

「そうですね………特に得意キャラはないですが、妖怪腐れ●道とか好きですね」

 

いやだわこの子、本物だわ…

 

「そうかね、まぁ、楽しんでくれたまえよ」

 

「そうですか、では…」

 

平戸チャソは懇切丁寧にペコォと頭を下げ、修羅のアーケード台コーナーへと去って行ったのでとりあえず俺は自販機コーナーでファン●を買い、タバコに火を点けた…

 

「フーッ~…………」

 

「あ、テイトクだ」

 

「ホントだ、ってかタバコくせっ!」

 

「タバコくせっ!じゃない、テイトクだ」

 

タバコを吸いつつベンチに座っていると、巻雲と望月さんがやって来たので俺はタバコのケムリをミリミリミリと吸い込み、一気に吐き出した

 

「ウゲェ!!」

 

「ちょ!やめろよ!オッサン!」

 

「オッサンじゃない、テイトクだ」

 

俺のホワイトランチャーにブーブーモンクたれる巻雲と望月さんだったが、ゲームセンターとは本来そーゆー場所である(個人の感想です)

 

「オマエらも零スペしに来たのか?」

 

「んにゃ、巻雲はワール●ヒーローズ2JETでもっちーはバー●ャ2です」

 

「そうかね」

 

コイツら、基本的にはクソだが格ゲーのテクはハンパではなく、俺程度ではまるで相手にならない

わかりやすく、基本的な格ゲー力を1スズヤとするならば俺はせいぜい4~5スズヤ、ランカーである巻雲や望月さんならば最低でも2000スズヤと言ったところだ

ハッキリ言ってレヴェルが違いすぎる…

 

「テイトクはナニしに来たんですか?」

 

「どーせ脱衣マージャンだろ」

 

「失礼なコト言うんじゃないよこの子らは、俺は今からテ●ノドライブするんだよ、テ●ノドライブ」

 

「テ●ノドライブなら先週撤去されましたよ」

 

「マジかよオイ!!ウソだろオイ…!マジかよ!」

 

巻雲曰く、もともと印字用の用紙が無くなったら撤去する予定だったらしい…

 

「チクショウ!!なら俺はいったいナニをして遊べはいいんだよ!!」

 

「ファイナルロ●ンスでもしてろよ」

 

望月さんは俺のファ●タオレンジを自然な流れで奪い、ゴクッ…!ゴクッ!とイッキに呷った…

 

「ぶはぁ!うんめー!」

 

「あー!もっち!私にも!私にもくださいよー!」

 

マジかよオイ、テ●ノドライブ撤去するとかナニ考えてんだよ、クソ!店主を呼べ!店主を!モンク言ってやるわい

 

「あ、そーいやテ●ノドライブ撤去して来週から技●体入るらしいですよ」

 

「マジかよオイ!ウソだろオイ!マジかよ!」

 

技●体かよ!まだ現役のヤツあんのかよオイ!チクショウ!

 

「そうそう、そういや最近、知らない外人が来てるらしいよ」

 

「知らない外人?なんだそりゃ?美少女か?」

 

「美少女らしいですよ」

 

「マジかよオイ」

 

「なんか銀髪?の子らしいですよ、メガネの」

 

ふ〜ん、いけないなァ…そんな美少女がこんな場末のゲーセンに来るとは…

 

「ちなみに強ぇのかい?そいつは」

 

「さぁ?たぶんテイトクのカキタレとそんな変わらないんじゃね?」

 

「バカみたいに最終決戦奥義●式狙うから読み合いもクソもないですね、レヴェル低すぎて家庭用でシコシコシコってろてな感じですね」

 

「女の子がシコってろとか言うんじゃあないよ、あと、俺にカキタレなどいない」

 

「え?あのいかにも遊んでそうな頭スカスカのJKみたいなのは…?」

 

「アイツはただの頭スカスカのJKみたいな航巡だ」

 

このクソガキども、そんな目で見ていたとは………まったく、どうやらこのクソガキどもには提督が硬派な男であると言うことをわからせる必要があるらしい

 

「あ、アイツですよ!アイツ!」

 

「あん?」

 

巻雲が指差した方を見ると、たしかに、見慣れないメガネの外人美少女がいた…

一見するとただの見慣れないメガネの美少女ではあるが、その、隠しきれないMAJOR級の魅力は俺じゃなきゃ見逃しちゃうだろう…

 

そんなメガネでは隠しきれない魅力を持つカノジョ、迷うことなくK●F98の台に座ると意気揚々とコインを投入した

 

「テイトク、ボコってやれば?」

 

「俺は弱い者いじめが嫌いでな」

 

「ヒュー!弱き者!」

 

「誰が弱き者だ」

 

しかしここは古き良き罵声と血飛沫が舞う事を是とするゲームセンター覇我亜怒、弱き者から狩られるのもこれもまた是とされる…

 

そんな古き良きゲームセンター感に浸っていると、零スペのプレイに飽きたらしい平戸チャソがプラプラと歩いているとK●F98が目に留まったらしく、どうしようかとちょっと悩んで普通にコインを入れた

 

「ちょっと悩んだな、平戸クン」

 

「コイツ雑魚っぽいケドどーすっかな?まぁいいや、殺そうってヤツですね」

 

巻雲の冷静で的確な意見…

 

「フツーにボコられたね」

 

「ああ、フツーにボコられたな」

 

びっくりするほどではないが普通に惨殺されたな、平戸チャソにボコられたメガネの外人美少女は悔しいのか、涙目でプルプルしつつも果敢にコインを入れて乱入し返した

 

「オイオイオイ」

 

「死んだわ、アイツ」

 

「まぁ、相手が悪すぎるわな」

 




















キャプテン・アドミラルだあっ!


最後のifエンドの題材募集に色々なご意見を頂き、まことありがとうございます

頂いた全てを書く感じで頭をヒネっていますのでお時間少々いただき、次回より順次書いていきます


書いていきます、はい

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