不健全鎮守府   作:犬魚

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新アニメに合わせて改三実装するんだな!そんなふうに考えていた時期が、俺にもありました

【登場人物】

提督(腰痛)
2週間ほど苦しみようやく復帰、病院だよッッッ!!

時雨(様)
雪風様、初春様に並ぶナチュラルに様付けされることを許されている駆逐艦、全てに勝つ僕は全て正しい


提督と戦慄!時雨改三!

「時雨様が改三になったそうですよ」

 

「へぇー…」

 

「なんか反応薄いですね、改三ですよ、改三」

 

「だってオマエ、時雨様だろ?」

 

10年に1人の天才が5人同時に存在したと言われる白露姉妹、その、天才達の中でもひときわ才能のある時雨様だ、未だ改二と言う門を開くことができない才能の無い駆逐艦が多い中、駆逐艦でありながらナチュラルに様付けされることに違和感を覚えない時雨様なら改三の扉を開けるなど容易であろう…

 

さらに、改二と言う門に入門した者でもさらなる次元に達した者は改二丙とか乙とか改二なのかそうじゃないのか中途半端な記憶の中でふわふわした存在になりがちだが、そんな中途半端ではなく改三、まさに時雨様、器が違う………

 

「それで?その箱はなんだ?」

 

「見ての通り、時雨様にお祝いの品です」

 

五月雨曰く、今日は姉妹で“時雨様の更なる改装を大いに祝う会”なる政治パーティーみたいな名前の会が開催されるらしく、姉妹はそれぞれ時雨様へのプレゼントを用意しているのだと…

 

「ちなみに中身はなんだ?」

 

「つまらないものです」

 

「そうか、つまらないものか…」

 

つまらないものを贈られる時雨様も災難だな

 

「提督も来ますか?時雨様の更なる改装を大いに祝う会」

 

「ハッ?冗談じゃない、頼まれてもそんな会には行かな…」

 

バァン!!!(扉)

 

「な、なんだぁ!?」

 

執務室の重厚な扉が勢いよく開き、緑色のトゲトゲしいアロエみたいなのが立っていた……

 

…………いや、山風クンなんだけどな

 

五月雨の2つ下の妹で髪質は非常にトゲトゲしく、気難しく繊細な今風の子である、ちなみに、五月雨の2つ下だがその将来性は五月雨を遥かに上回る(絶壁的な意味で)

 

「…テイトク、ヒマ?」

 

「ヒマに見えるかね?提督は忙しいのだよ」

 

来て早々なんて失礼な子なのかね、この子は!姉の顔が 見てみたいものだわ…

 

「…五月雨姉ぇ、テイトク借りていい?」

 

「どうぞ、どうせヒマ人ですし」

 

山風クンは2つ上の姉に問うと、2つ上の姉は懇切丁寧に回答した

 

「ヒマ人じゃない、提督だ」

 

「…今日、時雨姉ぇをなんかお祝いする会するから、テイトクもヒマなら参加して」

 

「やだよメンドくさい」

 

「…五月雨姉ぇ、テイトクが冷たい」

 

「提督は冷血動物ですからね、でも大丈夫です、山風さんだけではちょっとパンチ弱いですけど、海風さん呼んで来てちょっとおっぱい押し付けてやれば即堕ちですよ、即オチ2コマです」

 

「…わかった、海風姉ぇ呼んでくる」

 

そう言って、山風クンは生暖かい感触のするお高価なネコを五月雨に押し付けて足早に執務室から去って行った…

 

「オイオイオイ、五月雨よぉ~…オレが海風ちゃんにちょっとパイオツ押し付けられたぐれーで即オチする安い男だってか?ハッ!甘くみられたモンだな」

 

「いや、普通にダメでしょ」

 

「言っておくが俺は海風ちゃんのパイオツには決して屈しない」キッ!

 

◆◆◆

 

基地体育館を貸し切り開催されている時雨様の更なる改装を大いに祝う会…

 

「テイトクは山風と飲み物同じでいいですか?オレンジですけど?」

 

「いや、俺は…………いや、やっぱオレンジでいいや」

 

時雨様の改三を祝う姉妹のイベントがまことしやかに開催される中、俺は会場に用意されていたパイプ椅子に座り、今日のプログラムと書かれた紙を眺めていた…

 

いや、紙の内容見たいんだが、俺の膝の上に何故か山風クンが着席してるせいでよく見えない、ってか!さっきから微妙に山風クンのトゲトゲヘアーがちょいちょい俺の顔に刺さるから痛いんですけど!!

 

「サミー、席替われ」

 

「普通にイヤですけど?」

 

この寒色系秘書艦、なんて冷たいのかしらね!

 

「山風さんは髪質は硬めですからね、トリートメントしてますか?」

 

「…してる、でもあんま効果ない」

 

「そうですか」

 

「…五月雨姉ぇは超サラサラ、なんで?」

 

「さぁ?毎日朝食にコーンフレークを山盛り2杯食べてたからですかね?」

 

五月雨は特に興味なさげに小粋なサミダレジョークを交ぜつつ手にしているドリンクの入ったグラスを眺めていた…

 

「あ、テイトクじゃん」

 

「アァ?………なんだ白露ねーちゃんか」

 

「なんだとはナニよ!なんだとは!」

 

まるでコロニーカラテのチャンプみたいにキレ散らかし俺の胸ぐらを掴む短気なこの美少女は姉妹の長女、白露ねーちゃん、よく見ると美少女だ

 

「離せよ、祝いの席だぜ」

 

「…………それもそうね、ま、今日のところはカンベンしてあげるわ」

 

「オイオイ、命拾いしたのはそっちじゃないのか?フトモモに液体が垂れてきてるぜ」

 

「垂れてないし!セクハラか!」

 

「セクハラじゃない、提督だ」

 

まったく相変わらず小粋なテイトクジョークの通じない子だわね

 

「そんで?テイトクはなんで山風膝に乗せてんの?そーゆー趣味?」

 

「そんなワケなかろう、長女としてこの子をなんとかしてくれんかね?」

 

「え?ムリ」

 

クッ!なんて役に立たない…ッ!いや、知ってたけどよ

そんな役に立たない旧型の長女に失望していると、ドリンクの入ったグラスと山盛りのポテトフライを持った新型の長女がやって来た…

 

「お待たせしました………って、あ、白露姉さんも居たんですね」

 

「海風ェ…」

 

白露は海風クンを見て一瞬イヤそうなツラをしたのはオレじゃなきゃ見逃していただろう

 

可愛さ、気配り、性格の良さ、おっぱいの大きさ、あらゆる面で旧型である白露より一回り上位モデルとも言える新型の長女である海風クンはまさに白露の天敵と言える…

 

「白露姉さんもどうですか?ポテトフライ、好きですよね?ポテト」

 

「オイオイ海風クンよ、白露が好きなのはポテトじゃないで焼いた芋だぜ」

 

「うっさいな、ポテトフライも好きだっーの!」

 

1年の3分の2ぐらい焼き芋食ってた気がする白露はポテトフライを無造作に掴み、口にナポォ…と突っ込んだ

 

「そういや時雨様はどうしたんだ?時雨様、今日の主役じゃないのか?」

 

「時雨?なんかヤボ用があるから済ませてくるって言ってたケド?」

 

「ヤボ用…?」

 

時雨様のヤボ用とはいったい………?そんなつまらないコトを考えていると、体育館の扉が開き、ヤボ用とやらを済ませてきたらしい時雨様がやって来た…

 

「やぁ、遅くなって悪かったね」

 

白露姉妹の次女、時雨…

 

10年に1人の天才が5人同時に存在したと呼ばれる白露姉妹キセキの世代……

 

未だ駆逐艦には改二の門すら入門できない者達が多く居る中、ただ一人、改三と言う名の未知の領域へと到達した本物の天才…

まるで呼吸をするかのように自然に人を従え、この俺ですら時雨様には様付けをすることにまるで違和感を覚えないのだ…

 

そんな改三と言う未知の領域に到達した時雨様を前にして、俺は…………ガードを固めた!!

 

ガードを上げない、長門、武蔵、アイオワ……いかなるモンスターと向き合っても…

提督と艦娘にはそれほどの開きがあった…

 

わかってもらえただろうか?提督がガードを上げたその意味の大きさが、会場に姿を現した時雨様にそれほどの脅威を感じたのだッ!!

 

「遅かったじゃん、用事は済んだの?」

 

そんな時雨様に対し、ヘラヘラとしまりのないツラで話しかける白露はもしかしたらスゴい奴なのかもしれない…

 

「済ませてきたよ」

 

そう言ってにこやかな笑顔で返す時雨様の拳に僅かな血痕があったのはオレじゃなきゃ見逃しちゃうだろう

 

「…有明か」

 

「たぶんそうでしょうね」

 

秘書艦サミー子も何かを察したらしく、たぶんと同意した

 

「今日はみんな僕の為にありがとう、テイトクもわざわざ来てくれたんだね」

 

「あ、あぁ…オメデトウ」

 









私はキャプテン・アドミラルだあっ!


第931回を見てる君は選ばれし者!最後のifエンド回を掴むチャンスを与えられた強き者!

単刀直入に言おう!残り69回で真エンドに到達するこの不健全鎮守府、最後のifエンド回を書こうと考えているがいかんせんネタが無い、もちろん書くのもめちゃくちゃ遅い

だが今回は最後の!と銘を打つことで、希望ifエンド艦は全て書くことにした!艦種による縛りは撤廃された!駆逐艦、軽巡、潜水艦、空母、もちろん海防艦もアリだ!純愛・恋愛・初恋…とにかく手段は選ばない!

希望募集期間は次回更新予定までだ!急げっ!乗り遅れるな!“ウンリュウ・ラッシュ”だ!













よろしくお願いいたします

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