不健全鎮守府   作:犬魚

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佐世保?腰が痛くて行けませんでしたわ!行けませんでしたわ!

【登場人物】

提督(快男児)
腰に爆弾を抱えた中年、マジで痛い

村雨(嬢)
テイトクとはエロトークするくらいは仲が良いビッチ界の雌、鈴谷を超えた鈴谷ぐらいのビッチ臭

夕立(狗)
テイトクとはマンガ貸し借りするくらいは仲が良い白露姉妹のエース、最近の趣味はディスカバリーチャ●ネル


提督と村雨+夕立とサイコメンヘラ

ある晴れた昼下がり、今日のディナーは子牛を使ったズッキーニのハニーマスタード添えかなと考えつつ歩いていると、自販機コーナーのベンチで下品な笑い声をあげつつ下品なパンツを見せつけるバカが2人…

 

「ギャハハハ、そしたらよぉー!見ての通り、ボクはベストの状態じゃあないっーから股間に蹴り入れてやったら悶絶して転がってんの!」

 

10年に1人の天才が同じ時期に集ったとディスられる白露姉妹キセキの世代…

その天才達の中で最も早くその才能を開花させ、駆逐艦にあるまじき火力に超攻撃的なスタイルを組み合わせた狂気の四女、夕立…

 

「ギャハハハハ!オメー容赦なさすぎだろ!相手がカワイソーで泣けてきちまうぜー!」

 

その駆逐艦離れした肉体は並の軽巡……いや、重巡にも引けを取らないキセキの世代の誇る大型センター、村雨…

 

姉妹はいずれも劣らぬ手のつけられないおきゃんどもであるが、その中でもこの2人のガラの悪さは群を抜いており、ある意味、当基地が尊ぶ、無軌道・無慈悲・無秩序の教えに誰よりも忠実なまさに悪のエリートと言える

 

「よぉクズども」

 

「あ、テイトクっぽい」

 

「なんか奢ってー」

 

そんなクズどもにもフレンドリィに声をかけてやった俺だったが、早くも後悔した…

 

「クズが!吐き気がするッ!」

 

「クズじゃねーっぽい」

 

「オマエにだけは言われたくないし」

 

まったく、なんてナマイキッ!な子たちなのかね、この子たちは………どうやらキツいわからせが必要らしい、この基地の絶対支配者が誰なのかを…

 

「オマエらこんなとこでサボってねーでベンキョーしろ、ベンキョー、鹿島先生がオマエらがバカすぎるって泣いてたぞ」

 

「鹿島ちゃんが~?ハハ、ないないっぽい」

 

「保健体育だけは真面目に受けてまーす、ギャハハハハ!」

 

とりあえず俺は自販機で缶コーヒーを買い、ベンチに座ってタバコに火を点けた…

 

「ここは喫煙所じゃないっぽい!」

 

「だからなんだ?クズが、キサマごときが俺に指図するとは良い身分になったものだな」

 

「喫煙所じゃないとこでタバコ吸ってたって香取ーヌにチクるっぽい!」

 

「それは困る」

 

夕立は下卑た笑みを浮かべて右手を俺の前に出した

 

「…なんだそれは?」

 

「チクられたら困るっぽい?」

 

なるほど、チクられたら困るのは俺だから口止め料を寄越せと…

俺はニコニコと笑みを浮かべていた夕立の右手のひらに火の点いたタバコを押し付けた

 

「熱っ!!あ゛ぢいぃ!!あちーっぽい!!」

 

「ギャハハハハハ、ダッセーなぁ~夕立ィ」

 

「クッ!村雨ェ……!テメェ……!」

 

「オイオイなんですかぁ?なんなんですかぁ?その目はぁ?まさかこの村雨さんとヤろうって言うんですかぁ?」

 

村雨は下卑た笑みを浮かべ手にしている鎖をチャラチャラと回し始めた…

 

対・白露型という一点に於いて、白露姉妹の歴史上、村雨ほどの適任者は他にはいない…

他の姉妹達が大なり小なり対・戦艦、対・潜水艦、対・提督、対・深海棲艦を想定して己の技と武器を研鑽しているのに対し、この村雨は対・姉妹を想定して技を磨いてきた生粋の姉妹殺し…

 

駆逐艦離れした超肉体を持ちながら、この村雨の性格の悪さは姉妹の中でも群を抜き、あまりにも執拗で、あまりにも狡猾で、あまりにも徹底的で、あまりにも容赦がない…

 

「やめんかクズどもが、ヤるなら今度舞台を用意してやるからそこでヤれ」

 

金取れるしな!!禁断の姉妹対決!夕立VS村雨!TVでは絶対に見られない迫力!生か死か!今世紀最大のデスマッチ!………まぁ、このくらいキャッチーな宣伝すれば客は集まるし金も集まるわい、ガハハハハ!笑いが止まらんわい!

 

「チッ!テメー逃げんなよ」

 

「は?来週の村雨はいつでも逃げませんけどー?」

 

「わかったらとっととベンキョーしに行け、ベンキョー、今から体育の授業だろ?早くブルマーに着替えて走りに行きたまえよ」

 

「ブルマーとか持ってないっぽい」

 

「イマドキ、ブルマーとかいかがわしいビデオしか見なくない?」

 

「ナニ言ってんだ?明石の店で売ってるぞ」

 

以前、明石に頼んで仕入れさせたしな、前にウチの体育着を見たジョンくんが運動用の℃-uteな服ないの?と、くだらん進言をしてきた際、俺は天才的なひらめきを発揮し、ジョンくんにはお姉さんにコレは当基地公式の体育着ですと念を押すようにと伝えたがね!

 

「いや、買わねーしっぽい」

 

「いかがわしいプレイ用かっての」

 

「いかがわしくない、提督だ」

 

まぁ、このクズどもがブルマーだろうが短パンだろうがどうでもいいコトだがな

そんなどうでもいいコトを考えていると、エコバッグ的なものを肩にさげ、ニュルンベルクのマイスタージンガーをフンフン鼻唄に何者かが歩いてきた…

 

「あら?テイトク、と………村雨さんと夕立さん、ごきげんよう」

 

「ごきげんよう(ライオンの)」

 

やって来たのは雅な御方でお馴染みの初春様の妹と噂されている美少女、夕暮クン…

 

「ゲエッ!夕暮ェ!」

 

「チッ!コイツ、まだ生きてたんだ…」

 

なんだ?コイツら、夕暮クンに対して露骨に嫌そうなツラしてやがるな…

 

「なんだオマエら、夕暮クンと知り合いなのかね?」

 

「知り合いっぽい」

 

「ま、昔馴染みってやつね…」

 

村雨曰く、夕暮クンとは海軍入隊前、むしろ実家の近所に住んでいた所謂幼馴染みと言うやつらしく、この2人どころかあの全てに勝つ僕は常に正しいでお馴染みの時雨様をして苦手と言わしめる存在だそうな

 

「そうそう、テイトク、先日、有明さんが入院した件ですが…」

 

「アイツまた入院したのか…」

 

夕暮クンの姉妹で白露ねーちゃんにゾッコン・ラブ!と不毛な感情の持ち主、有明クン

彼女はよく白露ねーちゃんにアプローチをキメようとして時雨様から制裁を下されているものの、何度でも甦り、あの時雨様をしてクソめんどくさいと言わしめている…

 

「……………また?」

 

「ヤベッ!テイトク!!テイトクちょっとこっち来るっぽい!」

 

「ちょーっと村雨達とイイコトしない!?」

 

「な、なんだキサマら!無礼だぞ!!」

 

夕立と村雨は左右から俺をガッチリとホールドし廊下の隅にズルズルと俺を引き込み壁にドン!した

 

「ナニすんだコラァ!!」

 

「声デカいっぽい!」ヒソヒソ…

 

「黙らないとキン●マ握り潰すわよ!」ヒソヒソ…

 

コイツら!正気か…!?まさかこの俺のタマを人質……いやタマ質にとるとは……!!クッ、こーゆー場合、犯人はコーフン状態でナニをするかワカらない状態であるケースが多い、ここはひとまず従っておくか…

 

「…要求はなんだ?提督はエロには屈しない」ヒソヒソ…

 

「ゲエッ!コイツ勃ってやがる!」ヒソヒソ…

 

「村雨!そのままキン●マ押さえてるっぽい」ヒソヒソ…

 

「えぇー…うっ、普通にヤなんだケド…」ヒソヒソ…

 

「もう1度言う、提督はエロには屈しない!」ヒソヒソ…

 

コイツらアタマは悪いが駆逐艦としては発育は悪くない、もう5~6年熟成すれば………喰うに値するだろう

そんな2人に再接近されれば健康的な男児ならば誰でも勃つのは当然のコトだろう

 

「…まぁいいわ、私らあのオンナとはあんまモメたくないの」ヒソヒソ…

 

「夕暮クンと?」ヒソヒソ…

 

「そう、あのメンヘラサイコ女とはね…」ヒソヒソ…

 

「わかったならチ●コを勃てるっぽい」ヒソヒソ…

 

「女の子がチ●コとか言うんじゃあない」ヒソヒソ…

 

なるほど、よくわからんがコイツらはあの夕暮クンが苦手………と言うか、関わり合いになりたくないらしい

ふむ、どーゆー関係なのかはイマイチわからんが、ここは要求を呑んでおくが吉…

 

「いいだろう、要求を呑んでもいいが提督はエロには屈しない、交換条件としてお前ら2人のどちらかのア●ルにメン●スを挿入しコーラを流し込む」ヒソヒソ…

 

「それは村雨がやるっぽい、村雨、脱糞アクメとかキョーミあるっぽい」ヒソヒソ…

 

「ハァ!?ねぇよ!!!」

 

「あの………?お話は終わりましたか?」

 

俺たちのミーティングが終わるのを律儀に待っていたのか、夕暮クンはやや遠慮がちに声をかけてきた

 

「ああ、終わったのだよ」

 

「そうですか、ではお話の続きですけど、有明さんがまた入院と…」

 

「有明はよく階段でコケるっぽい」

 

「あとナニもないところでもよくコケるのよねぇ~、ね?テイトク」

 

「ん?あぁ、よくコケるらしいぞ」

 

「まあ!…………そうでしたか、わたくしはてっきり、そこのゴミ屑どもが有明さんにちょっかいをかけたものかと…」

 

…………ゴミ屑?今、この子、コイツら(夕立と村雨)をゴミ屑と?

 

「まぁ、テイトクさんがそう仰るならそうなんでしょうね…」

 

夕暮クンはエコバッグから果物ナイフとリンゴを取り出すとリンゴを空中に放り投げ、右手でそれをキャッチし、それを俺に手渡してきた

 

「それでは、わたくしは有明さんの部屋に参りますので、ごきげんよう」

 

「あ、あぁ、ごきげんよう…」

 

ごきげんようとリンゴを残し、夕暮クンは再びマイスタージンガーをフンフン鼻で唄いながら去って行った…

 

一体なんだったんだ…?と思いつつ、俺の右手に置かれたリンゴを見ると……

 

「ヒイッ!?」

 

「こ…コレは!!」

 

リンゴの表面につけられた無数の傷ッッッ!!いや、それはむしろ傷と言うよりは芸術ッ!リンゴの表面に刃物により刻まれていたのは白露ねーちゃんの顔ッッッ!!

 

そのリンゴは、俺の手の平で、 まるでタイミングを計っていたかのように…………

 

真っ二つに割れた

 

「こ、怖ぇ……」

 

「やっぱアイツヤバいっぽい」

 

「っーか白露ねーちゃんになんか恨みあんのか?あの子は」

 

「有明ってさ、ウチの長女にゾッコン・ラブじゃない?それが気に入らないのよ、あのサイコメンヘラ女」

 

「なるほど…」

 

 

この後、交換条件として提示したメントスコーラを夕立と村雨のどちらがヤるかでモメ、一時は村雨が捕らえた白露型を強制的に“絶”の状態にする必殺の“束縛する●指の鎖(チェーン・ジ●イル)”で優位に立ったものの、持ち前の調子に乗って油断しやすい性格が災いし、夕立の本気顔面パンチを喰らい壁にメリ込む失神KOを喫し、ア●ルにメントスを挿れようとしたら残念なコトにメントスの手持ちがなく、仕方ないのでフリスクで代用した…


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