不健全鎮守府   作:犬魚

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アツいタフネスカツドウ回

【登場人物】

提督(40)
うどんと言えばきつねうどん

五月雨(17)
うどんと言えば特にこだわりはない

大鳳
装甲空母、夕張から強殖装甲にしませんかとカタログを貰った事がある


提督と五月雨とタフネスボゥイ

「腹減ったな、うどんでも食いに行くか」

 

「いいですね」

 

時刻は正午過ぎ、午前の仕事を終わらせた俺は五月雨と昼食を採りに行くことにした

 

「オレきつねうどんにするからオマエ違うのにしろよ」

 

「きつねうどんですか、私もきつねうどんにしようかな」

 

「オマエがきつねうどんにしたら俺のカマボコとオマエの油揚げ交換しても油揚げ+油揚げでバランスが悪いじゃねーか、別のにしろよ」

 

「じゃあ、私のカマボコと提督のカマボコ交換してあげますよ」

 

「等価交換か」

 

「等価交換ですね」

 

何かを得る為には同等の代価を払わねばならない、その時の俺は、それが世界の真実だと信じていた

 

「じゃ、俺が7割ぐらい食った油揚げとオマエの無傷の油揚げ交換な」

 

「今、等価交換って言ったばかりですよね?いきなり法則を無視しないでくださいよ」

 

「ケチくせー野郎だな」

 

「と言うか、なんで私のと交換したがるんですか?女子高生ですか?色んな味を食べてみたい感じですか?」

 

「何を言ってるのかねサミンドラくん」

 

「五月雨です」

 

「オマエの物はオレの物、オレの物はキミの物だ」

 

「助け合いかッ!」

 

食堂に行く道すがら、上司と部下のアツいジョークトークをしながら歩いていると、廊下の前方に黄色の何かが落ちているのに気付いた

 

「なんだアレ?」

 

「カ●リーメイトでしょうか?」

 

たしかに、あの黄色の箱はカ●リーメイトに見えるな、しかし何故カロリーメ●トがと考える間もなく、落とし主がやって来た

 

「あったあった!まったく、どこで落としたかと思ったら…」

 

「なにやってんだ?お前」

 

「あ、提督……と、さ……サミダ?いや、サンガツさん、こんにちは」

 

「よぉ」

 

「五月雨です、こんにちは大鳳さん」

 

カロリーメ●トの落とし主、装甲空母、大鳳

空母にしてはややチビスケェな感じがするが、そこは装甲空母、中破しても艦載機が飛ばせるガッツを持ったタフ・ガイ

他のバカどもにもこのガッツを見習って欲しいものだ

 

「まさかと思うが大鳳クン」

 

「はい!」

 

「それが昼食か?」

 

速吸クンとのキャッチボール中に見かける早朝からの走り込み、昼間は昼間でバーベルトレーニング、夕方からは長良と対白●沢に向けてバレーの練習、毎朝のケロッグコーンフロスティとミロがこのタフ&ハードなトレーニングを支えているのではないだろうか?

 

「いえいえ、これは実家から大量に送られて来たものでして…」

 

「そうか」

 

「提督とサミ…サミダレサンは昼食ですか?」

 

「そうだが、どうかね?大鳳クンも」

 

「あ、私は今から糸瓜の水やりがありますので」

 

「そうか」

 

元気があって何よりだ、とんだタフネスボゥイ、略してTボゥイと言ったところだな

 

「ときに大鳳クン、キミ、ちゃんと食ってるのかね?」

 

「はい!糸瓜の水やりが終わったら長良主将達と牛丼食べに行きます!」

 

長良主将面倒見いいな、さすがは陸上部みたいなヤツだ

 

「あ、提督、よければカロリーメ●トをどうぞ、たくさんありますので!」

 

「ん?あぁ」

 

「では失礼します!」

 

そう言って大鳳は糸瓜の水やりに行く為に走って行った、ただ、スパッツのケツの辺りが破れてピンク色が見えていたが…まぁ後で長良主将が気付いて指摘してくれるだろう

 

「今日は白じゃないんだな」

 

「そりゃたまには可愛い色とか穿きたくなる日もありますよ、ってか、今日はってなんですか?今日はって?」

 

「ちなみに俺はヒョウ柄だ」

 

「知りたくなかったです」

 

「さて、腹減ったしさっさと行って食うか」

 

「そうですね」


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