不健全鎮守府   作:犬魚

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もう雨はカンベンして欲しいんスけど、テンションさがるわー

【登場人物】

提督(メガネ)
年度末に頭の痛い大人、有休消化?無理じゃない?

海風(七女)
五月雨の妹、ナニ食ったらそんないやらしい身体になるのかと五月雨に不思議がられている


提督と海風と大したコトない話

春!その、素敵な季節が提督を行動させ………なかった

 

「フーッ〜………あー…息をするのもメンドクセー」

 

仕事の合間に喫煙所と言う名の聖域に来てケムリを吸って吐く、缶コーヒーを一口あおり、ケムリを吸って吐く…

こうやって吐き出したケムリを眺めていると自分の中のストレスが形となり、健康と共に出て行っているのではないかと感じるのだよ

 

「フーッ〜……」

 

最近やたらと燃料が減っている気がするが、なんか大和さんがガブ飲みミ●クコーヒー感覚でガブ飲みしてお出かけているのが原因と聞いたが、大和さんは結果出してるし、文句言ったら嫌われますよってのが秘書艦サミー子からの冷静で的確な意見だ

 

「あ、テイトク」

 

「ん…?あぁ、海風ねーちゃんか」

 

喫煙所のベンチに座る俺は背後から声をかけられたので誰ぞや?と思って振り向いたらそこに居たのは海風クン…

七女であり長女でもあるキセキの矛盾を孕んだラノベヒロイン顔みてーな美少女である

 

「どうしたよ?ここに主人公はいないぜ?」

 

「主人公…?よくわかりませんけど、たまたま通りがかっただけですよ、あ、そうそう新しいお茶っ葉買ったんです」

 

「へぇー」

 

海風ねーちゃんとお喋りしていると海風ねーちゃんとお喋りしているのかパイオツとお喋りしているのかわからなくなるな

 

ハッキリ言って彼女が駆逐艦のボウヤでなかったならば即ファックして己が牝である事を教え込んでいたのだよ

 

「ところでテイトクはおヒマなんですか?」

 

「おヒマに見えるかね?俺が?」

 

「……………見えますね」

 

即答でなく熟考するあたりが海風ねーちゃんが海風ねーちゃんたる由縁だろう、仮に、同じ質問を五月雨にしたら即答する上に冷酷な言葉のナイフすら感じさせるだろう

 

「ご覧の通り、おヒマと言うワケではないのだよ」

 

「どの辺がご覧の通りかはわかりませんが………もし宜しければ少し相談したいコトが…」

 

「相………談?」

 

「はい」

 

海風ねーちゃんが?俺に…?なんの相談だ…?金か?やはり金の話か!!

 

「いくらかね?」

 

「………はい?」

 

「いくら欲しいんだ?千円か?二千円か?」

 

「いや、別にお金の相談ではないのですが…」

 

「そうなのかね?なんだ、ハッハッハ、そうかね、いや、ハッハッハ!大抵提督に相談があるって時は金の話ばかりだからつい…」

 

海風ねーちゃんは、えぇ…とややドン引きしている感があるが事実である以上オブラートに包む必要はない、つい先日も村雨のバカが小遣いくれとおっぱい強調しつつ相談しにきたので、とりあえず股間を蹴り上げてからお腹パンチし、ロメロスペシャルで全身ギタギタにした後、もう一度股間にタイガーショットをキメて敗北アクメポーズをスマホで撮影してやった

 

「そうなんですか…大変ですね、あ、まさかと思いますケド江風がそんな相談してませんよね?」

 

「え?」

 

「もしそんな相談してたらとっちめてやらないと…」

 

「いや、江風クンは来てないな」

 

「そうですか」

 

江風ェ…、オマエ、ねーちゃんからの信用低いな、今度会ったらジュースぐらい奢ってやるか

 

「それで?金の話でないなら提督に何の相談だね?」

 

「え?あぁ、はい、相談と言うのは山風のコトなんですけど………最近反抗期と言うか…」

 

いや、年中反抗期だろ、あの子は…

 

「やかましい!うっおとしいぜ!とか乱暴な言葉を使うんですよ、微妙に間違えてるあたりが微笑ましいんですけど」

 

「それたぶん奇妙な漫画の影響じゃないのかね?」

 

「漫画…?あぁ、そう言えば最近変な漫画読んでますね、たしか古鷹さんから借りたとかなんとか……あ、江風も読んでました!」

 

「ま、まぁ、飽きたらいつもの良い子の山風クンに戻るんじゃあないかね?たぶん」

 

「そうでしょうか?」

 

「海風ねーちゃんに出来るコトは妹達が間違った方向に行かないように毎朝のコーンフレークを欠かさないくらいじゃあないかな?」

 

「うち、朝はご飯とお味噌汁なんです」

 

「そうかね」

 

朝はライス派か、いいんじゃあないかな?

 

「提督はコーンフレークなんですか?」

 

「いや、普通にパンとコーヒーだが?」

 

「そうなんですね…」

 

何がそうなんですねかはワカらんが納得して頂けたのならばなによりなのだよ

 

「あ、テイトクと〜……海風じゃん」

 

「あ?」

 

「あ、白露姉さん」

 

俺と海風ねーちゃんがお喋りしていると、廊下の向こう側から白露ねーちゃんがヘラヘラ笑いながら歩いてきた…

 

「よぉ、相変わらずイモ食ってんのか?」

 

「うっさいな、1個食べる?食べかけだけど?」

 

「んなピ●リ菌まみれの食いかけなんかいらねーよ」

 

「ナニがピ●リ菌だよ!!失礼すぎじゃない!?」


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