【登場人物】
提督(ストロングタイプ)
女子供にも容赦しない鉄拳の持ち主、胆石がある
デ・ロイテル(ABDA)
通称デロ子、チャラチャラした見た目で中身もわりとチャラい、意外にもロマンス小説を愛読しているらしい
キュウシュウでも雪降ったり降らなかったりと交通機関と道路状況に振り回される今日この頃、冬場と言えば冬季基地名物、地獄駅伝の為に駆逐艦のバカガキどもがヒィヒィ言いながら横っ腹を痛めつつ苦悶の表情で運動場を走る様を見ると心がスッとするのだよ
「フーッ〜………あー………スーッとするわい」
「あ、テイトクだー」
「あ゛?」
そんな胸がすく想いでタバコを吸っては吐いていると、なんかチャラチャラした感じのチャラ女がチャラチャラした感じのドリンク片手にチャラチャラと声をかけてきた…
「誰だオマエ?ここは神聖なる海軍の基地だぞ」
「誰だオマエはないでしょ、私だよ!私!デ・ロイテルー!」
「デ・ロイテルー…?あぁ、いたな、そんな奴が…」
「ヒドくない?」
まるでレ●プされたかのような目で持っていたドリンクを床に落とし、ヒドいよォ〜…と涙を流すコイツはデ・ロイテル、見てのとおりチャラチャラしたヤツだ
「チャラチャラしてないよ!」
「心を読まれた…!?まさか……能力者かっ!」
「ワリと口に出してるよ!!」
そうか、無意識のうちに口に出ていたのか…それはおそらくは私がこの、デロ子を煩わしいと感じ、チャラ女として扱ったからか?
「謝って」
「誰が謝るかダボが、頭が高いぞ」
「あーやーまーっーてー!!ねぇー!!謝って!あと私のコーヒー弁償してよー!」
デロ子は俺の右腕を掴み謝れ、謝れよ、謝れよ!とウザ絡みしてきた
「えぇい!離せ!離さんか下郎め!ワシを誰だと思っておる!」
「え?テイトク」
「そう、この基地を統べる絶対支配者である提督様だ、本来ならキサマのような下等艦娘が気軽に声をかけていいものではないのだよ」
「えー?ウソだぁ、他の娘とフツーにダベったりゴハン食べたりしてるじゃん、いつもヒューストンのおっぱいガン見してるじゃん、私知ってるよ!」
「バカを言うじゃあない、俺はガン見していない」
「ヒューストンは優しいから言わないケド、テイトクの目が常にいやらしいって言ってるし」
「俺の目はいやらしくない」
「あとパースもテイトクのコト、なんかムカつくって言ってた」
「なんかムカつくってなんだよ!なんかって!」
「知らないし、パースは基本真面目だからテイトクみたいなクソ野郎は嫌いなんじゃない?」
「ハー…?キレたわ、久々によぉ〜………デロ子、服脱いでケツこっちに向けろ、修正してやる」
「イヤだよ!!ってか、テイトク!謝って!!まず私に謝ってよ!」
「お断る」
俺は胸ポケから新しいタバコを取り出して口に咥えて火を点けてミリミリと吸い込み、デロ子の顔面に勢いよく
「ブハァ!!!ゲホェ!!ちょ…!サイアク!ホント最悪なんだケド!」
「アッハッハ」
「笑うなッッ!!もぉー怒った!!殴ってやる!」
「おやおや、私を殴ると?ハハ、実にくだらない冗談だ、キミ程度では実力差がありすぎてこの私に触れることすら不可能だと言う事が理解出来ていないと見える」
俺はタバコの火を消し、デロ子にさぁかかってきなさいと右手を前に出しクイクイとジェスチャーを出すとデロ子は上着を脱いでイッチニイッチニと屈伸を始めた
「パンツ見えてますよ」
「ウソ!?マジ!」
「あぁ、ウソだぜ」
俺の言葉に一瞬動揺を見せたデロ子の股間を蹴り上げ、さらに悶絶ボディブロー→悶絶ボディブロー→右ショートアッパーのコンビネーションを喰らわせ、デロ子は廊下に転がり3回ほど痙攣して動かなくなった…
「そのまま死ね!」
まったく、イイコトをした後は気分がいいわい、チョーシに乗ったバカを痛めつけると胸がスーッとするわい
「さて、ではヒューストンくんのパイオツでも眺めに行くか、たしかこの時間はお姉さんとトレーニング室でトレーニングしているらしいからな(青葉調べ)」
ジャリッ……!
「!」
なんだ…?今の音は………まさか、立ち上がったとでも言うのか?
「信じられん、まさか下等艦娘程度が今のを喰らって立ち上がるとは…」
「ヘッ……へへ、い、今のはヤッバーかったよ、へへ…」
振り向いた先に居たのは両足をガクガクさせつつも再び立ち上がっていたデロ子だった…
どうやら俺とした事がいささか手加減しすぎたらしい、クズとは言え腐っても軽巡、駆逐艦のボウヤよりは打たれ強いか…
「だが立ち上がって何になる?そのまま倒れていれば敗北のままやり過ごす事ができたのに」
「…な、仲間のピンチに、同じABDAの仲間がヤッバーいってのに……寝ているままなんていけないでしょ?」
「仲間の為か…フッ、美しい友情だ、だが友の為に立ち上がったとしても私と君の圧倒的な実力差は明白、死ぬ時間が少し遅くなっただけに過ぎない」
「…かもね」ニマァ…
なんだ…?デロ子のやつから感じる不気味な感覚は、何か逆転の秘策があると言うのか?
「テイトク、ヒューストンのおっぱい触りたくない?」
「…ナニ言ってんだオマエ?イカレているのか?」
「私と組んだら自然な流れで揉ませてあげる秘策があるケド…?」
「…いくらだ?」
「…とりあえず、さっきこぼしたコーヒー弁償して」
「いいだろう、話の続きはマミー屋でいいかね?甘いものは好きかね?」
「もち!」
この後、俺とデロ子はマミー屋へ行き季節のオススメゲロ甘セットを注文し、ヒューストンくんのパイオツについて活発なディスカッションをかわしていると、俺たちと同じく甘いものを摂取しにきたパースちゃんから汚物を見るような目で見られた…