不健全鎮守府   作:犬魚

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まとまった休暇が欲しい今日この頃

【登場人物】

提督(メガネ)
週末は頭痛薬

夕立(四女)
キレてる駆逐艦、キレてるチーズよりキレてる

村雨(三女)
キレてる駆逐艦、キレた天使と悪魔のハーフ


提督と夕村とダーティー・ハロウィン

暑さ寒さも彼岸まで、秋と言う名の暑いような寒いような気がするこの季節、人間、どんなダセェ野郎にでも一生のうち一度は出番の日がくる……その、たった一度の今日と言う日が今日なのか否か考えつつ自販機コーナーで缶コーヒーを買ってベンチでサボっていると、いかにもアタマの悪そうなバカコンビがゲラゲラ笑いながら歩いて来た…

 

「でよぉー!そいつ、できませぇ〜んって半泣きで侘びいれてんの!」

 

「ギャハハハハ!ウケる、っーかそいつNTじゃねーの?」

 

プッツン姉妹、白露姉妹の中でも群を抜いたプッツンぶりを発揮する姉妹のバカコンビ、夕立と村雨

その…頭のおかしさと頭の悪さはハンパではなく、凶暴性・異常性・残忍性は当基地の駆逐艦トップクラス!

 

「よぉ、クズども」

 

「あ、テイトクっぽい」

 

姉妹の四女、夕立、天性の“野性”と“敏捷性(アジリティ)”を持つまさしく戦闘の天才、しかし…………バカである

 

「ジュース奢って〜」

 

姉妹の三女、村雨、駆逐艦離れした超肉体に加え夕立にも劣らぬ戦闘センスだけではなく大発系が使える繊細さを併せ持つ、しかし…………バカである

 

「誰がキサマにジュースなんか奢るかダボハゼどもが、あっちに水道の蛇口あるからフェラでもしてろ」

 

「誰がするかっぽい」

 

「ハイー?ブチのめされたいですかー?このメガネはー?」

 

「アァ?提督様に対してナマイキ言ってんじゃねーぞクソガキどもが、首折・背骨折・股裂されてぇーのか?」

 

俺は飲み干した缶コーヒーを高弾道にダストシュートした

 

「だいたいなんだ?夕立、そのふざけた格好は、海軍をナメちょるんか?」

 

「ハーローイーン推奨期間だからモンク言われる筋合いないっぼい、あ、そーだ、え………トリックorトリート?」

 

「オマエに与える菓子はない、失せろ」

 

「ギャハハハハ!村雨よォ〜…聞いたかコイツ、お菓子持ってねぇってよォー!」

 

「ハイハーイ、じゃ、死刑(トリック)確定ーっ!」

 

何が死刑(トリック)なのだよ、ハロウィンっーのはそんな野蛮なイベントじゃあないのだよ

 

「だいたい村雨、なんだオマエの格好は?あ?悪の女幹部のコスプレか?あ?ナニ食ったらそんなヤラシー身体になるんだ?」

 

「ハァ?村雨、別にコスプレとかしてないですけどー?普通に制服なんですけどぉー?」

 

ニヤニヤ笑う村雨は手にした鎖を自分を中心に渦巻き状に配置する………なるほど、この俺を挑発しつつも鎖による鉄壁の守りは忘れないとはな、なかなかヤりおるわい…

 

「しかし駆逐艦のボウヤがどれだけ背伸びしても所詮は駆逐艦、提督の前では神と虫ケラほどの差がある」

 

「クッ!なんて強大な小●宙!鎖が…!鎖が反応している!」

 

村雨の鎖は自動的にmassacreと文字を描くッッ!!

massacre!!その意味は、皆殺し!!

 

「クッ!夕立、1秒足を止めるからその隙に殺りなさい!」

 

「村雨ェ!」

 

「悔しいけど私達1人1人じゃ勝てない、でも2人なら勝てるッ!そうでしょ?」

 

「村雨ェ……ヘヘッ!」

 

夕立はまるでイタズラっ子のように鼻の下を拭い両拳を握りしめ、チャ●ラを集中し始めた…

 

ほぉ………このチャ●ラ、駆逐艦とは思えないほどのチャ●ラ量、アレは喰らうと死ぬわね…

 

「村雨、俺の側に付く気はないか?」

 

「ハッ?ないわね!村雨と夕立がアンタを倒す、財布をゲットする、これが結果よ!」

 

「そうか、今、夕立を裏切ったら1000円やろう」

 

「1000円…っ!」

 

「村雨ェ!!」

 

ちょっと揺れた村雨だったが、夕立の一喝で正気を取り戻した、やはり1000円じゃムリか

 

「ならば、10000円で」

 

「オラァ!!死ね夕立ィ!!」

 

村雨の鎖が夕立の足に絡みつきガンメンから地べたに叩きつけた

 

「グハァ!!む、村雨ェ…!?テメェ!!」

 

「フッ、村雨の束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)は捕らえた白露型を強制的に“絶”にするのよ、夕立、10000円の為に死になさい」

 

「テメェ!裏切りやがったなっぽい!」

 

「裏切る…?アハハ、村雨は誰の味方でもないわ!しいて言うならお金の味方、10000円の前では姉妹の絆とかゴミクズ同然だわ!」

 

特に悪びれることなく姉妹を裏切り、ゲラゲラと高笑いする村雨の姿は古き良きまっこと悪の女幹部そのもの…ッ!!

 

「さぁ!トドメのアンタレスを撃ち込んでやるわ!!」

 

「村雨、ちょっといいか?」

 

「ナニ?お金なら今頂戴」

 

俺は村雨のお腹に右手を当て、フーッ〜……っと気合を入れ…

 

「通 ● 拳!」

 

ドゴォ!!(通●拳)

 

「オゴォ!!」

 

村雨は光る吐瀉物をブチ撒け床に転がった

 

「ゴポォ……!な、なんでッ!?」

 

「いや、なんとなく…」

 

「なんとなく…って!いや、ゲフッ……!!なんとなくでフツー、する?通●拳」

 

「すまんすまん、あと、10000円だすと言ったがアレは嘘だ」

 

俺はクズが!と唾を吐き、床に転がった村雨のボディに追撃の蹴りを入れてやった

 

「オゴォ!!」

 

「ペッ!バカめ、何回同じことすりゃワカるんだテメーは」

 

 

この後、村雨は夕立から裏切りの制裁、アバラ折りの儀式を受けたが村雨の執念深さはなかなかのものだったらしく、夕立のア●ルに律する小指の鎖(ジャッジメントチェーン)をブッ刺し共倒れの憂き目にあった…


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