【登場人物】
Brooklyn(ブルック)
ホノルルくんのお姉さん、最近あまり見なかった正面から来る正統派キンパツ美少女、騙さやすい
Ranger(裏切りの聖女)
最近あまり見なかった正統派美女………?
Jean Bart(ジャン・バール)
最近あまり見なかったフランス人、リシュリューの妹らしくPRIDEが高く、人の話はあまり聞かない
ガラスブチ割り犯のロッケンローラーが医務室に送られるアクシデントがあったものの、面接は未だ半ば……
続く4人目に迎えのもまた、MAJORからの刺客…ッッ!
「It's lovely to meet you!あたしが、Brooklyn級のnameship、Brooklynよ!」
「………ハァ?」
「ナニ?ナニか文句でもあるっての!」
おかしいな、たしか今日は新人の面接日だったハズだが……え〜と、たしかに次はブルックリンくん、だったかな?うん、たしかあの戦慄のロケットパイオツでこの俺を戦慄させたホノルルくんのお姉さんで、姉妹の長女
キンパツロングのややカタめな髪質のストレートヘアでパイオツは妹に劣る、試合には常に予備を含め30本のコルク入りバットを用意しており、口癖はガッデム!
…と、手元の資料にはあるが………
「いやいやいや、え?ナニキミ?死んでるの?」
面接に来たのは、ゾンビーだった…
いや、どう見てもゾンビーだろコレ、花嫁の格好したゾンビーだよオイ、花嫁の格好したゾンビーだよオイ(2回目)
「死んでないわよ」
「死んでない…?ハッ?まさかアレか?夕張か!ここに来る途中、夕張に改造されたのか!?人造人間に!」
「誰よユーバリって…」
夕張のやつ、そういや最近ガルヴァーニ電気がどうのとか機能特化型人造人間がどうのとか天麩羅そば食いながらアホなコト言ってたが……とうとうヤリやがった!あの野郎!ヤリやがった!スゲェ!
「いや、普通にメイクだし」
ブルックリンくん?はタオル的なもので顔をゴシゴシ拭くと血色のいいキレーなお肌になった
「メイクかよッッッ!!!スゲェ!Hollywoodスゲェ!」
俺は執務机をバシバシ叩きHollywoodの超技術を改めて再認識させられた
「と言うかホノルルのやつ、面接はまず見た目でバシッと勝負だぜねーちゃん!Impact勝負でinitiativesを握って有利にdiscussionだぜ!とか言って……ゼンゼン話違うじゃない、コレ、アタシ、大事な面接でふざける頭おかしい女みたいじゃない」ブツブツ…
「どうかしたかね?」
「え?あ、いや…いえ!ナンでもないわ!」
「そうか」
たしか手元の書類には、ねーちゃんわりとツン・デレだからちょっと押したら即Fuckよ!(ホノルル談)とか書いてあったな…
「しかし花嫁衣装か…」
なんで花嫁衣装…?この大事な大事な面接に花嫁衣装で…?いや、むしろコレが制服なのか?ケッコン式から直行したのか…?ケッコン、ケッコンか………
「…ブルックリンくん」
「ナニよ?」
「いいか?ブルックリンくん、ケッコンってのは……幸せで、幸せで、幸せの絶頂で…………」
そう、幸せで……
「あああああああああああ!!あー!!あー!!うわァァァァ!!」
「っ!?」ビクッ!!
「ヘレナァァァァァァァァ!!愛してる!!オマエに夢中だァァァァ!!ヘレナァァァァァァァァァァァァ!!」
「な、ナニ!?なんなの!?この大胆すぎるpropose…!ってアタシにじゃないの!?」
ーーー
“すいません、発作みたいなものです、テイトクは頭がおかしいので…”と頭のおかしい秘書艦からの冷静で的確な頭のおかしいフォローにとりあえず納得したらしいブルックリンくんが退室し、続く5人目の刺客…
「Nice to meet you.Admiral? お会いできて光栄です、私、CV4 USS Rangerと申します」
「おう、俺がこの絶対支配者である提督様だ」
MAJORから3人目の刺客、レンジャーくんか……
なんだろう?一見すると、前2人と違いかなりまとも…いや、かなりお清楚な感じに見えるが…
「あの…?ナニか?」
「いや、なんでもないのだよ」
グゥゥゥム、このレンジャーくんから感じられるオーラは聖か邪かと問われれば紛れも無くこれは“聖”のモノ!
この提督!残忍・残酷・残虐を尊び、卑怯と卑劣と言う言葉を称賛に浴びる事を至上とするが故に聖なるものを極端に苦手とする…っ!
たとえばそう……フレッチャーくんのような聖女は
「レンジャーくんは〜……ふむ、空母か」
「ハイ、でもどちらかと言えば古参の空母ですから性能はアレですが…」
「いや、問題ないだろう」
謙遜したとしてもやはりMAJOR、よくわからんが風格がある…
そんな謎の風格にやや戸惑いを隠せずにいた俺だったが、レンジャーくんが先程からチラチラとある一点を見ている事に気付いた
「レンジャーくん、その……なんだね?提督のワイン棚が気になるのかね?」
「え?あ、あ〜………いえ、あ〜……」
ここ毎年、リシュリューの実家からワインが届くようになったせいか、やっぱ安くてもワインセラーぐらい買っとかないと格好悪いなと思い買ったワイン棚
まぁ、俺は基本的にワインは悪酔いするからあまり飲まない派なので基本的にはお部屋インテリア扱いなんだが…
「好きなのかね?ワイン?」
「え?あ〜……いえ、別にワインが好きと言うワケでは…」
「ふむ」
俺は手元にある履歴書的な書類に目をやると、その、末尾の辺りに小さく、そう……わりと小さくその二文字が書かれていた
“酒乱”と…
「そうか…」
酒乱、酒乱か……そうか、見た目お清楚に見えたが、フレッチャーくん程の提督を戦慄させる聖女力を感じなかった答えはコレか…
そう言えば、メチル・モンスターの異名を持つポーラも見た目だけなら超絶美少女、見た目だけなら…
「堕ちた聖女め…」
「に、堕ちた聖女っ!?」
ーーー
戦慄のMAJOR三連戦を制し、遂に迎える最終6人目
自由・博愛・平等の国から来た美しき刺客!!
「Bonjour?Enchantée 私がRichelieuの妹、Jean Bartよ」
「え?なんだって?」
「Jean Bartよ、跪きなさい」
あらら、こりゃまた面倒くさそうなオーラがプンプンするのだよ、正直、一目で面倒くさそうと見破ったよ
「えー……ジャン・ポールくんはリシュリューの妹と…」
「Jean Bartよ」
「あぁ、こりゃ失礼、ジャン・ピエールくんはお姉さんと同じく戦艦と…」
「Jean Bartよ、J e a n B a r t!次間違えたら石を抱かせて海に沈めるわ」
「冗談なのだよ、小粋なテイトクジョーク」
そういや前にリシュリューくんから妹がいるとかいう話を聞いたコトがあったな、自分よりは強さ、美しさ、賢さは劣るけどまぁまぁ美形な妹がいるとかなんとか…
たしかに、リシュリューが美形とか言うだけあってこのジャンバールくんもかなりの美形だ、並のスーパーモデルでは太刀打ち出来ない本物の“美”のオーラを感じる…ッ!
「…姉さんから少しは聞いていたけど、アナタ本当にこの基地のamiralなの?」
だとしたら、ニホンの人材不足は深刻ねと嘲笑を浮かべたジャンバールくん…
「フッ、免許なら持っている」
提督免許(丙種)だがな!更新期間がやたらと短い上に更新時には毎回毎回有難い2時間講習があるが…
「まぁいいわ、どうやってあの姉さんをタラし込んだか知らないけど……私はそうはいかないわ!」
タラし込んだとか難しいニホン語知ってるなオイ、っーかタラし込んだ覚えとかないんだが、リシュリューのアホはいきなりニホンの戦艦にイキリ散らしてケンカを売り、地元じゃ最強最強とちやほやされてた自信とPRIDEをペッキリとヘシ折られただけなんだが…
「とりあえず、私が姉さんの失ったPRIDEを取り戻すわ、だって姉さんはいつだって高慢で、我儘で、私を見下していたんだから!」
「それ、取り戻さなくていいのでは…?」
「イヤよ!私に優しい姉さんとか心底気持ち悪いのよ!!」
「えぇ…」
「そう…姉さんは常に自信に満ちていないといけないの、高慢で、高圧的で、理不尽で……私が大事にとっておいたcanneléをシレっと食べても悪びれすらしない、むしろ、マズかったわとディスり、mamanが買って来たtiramisuを独り占めするくらいに……!ウフフ……!そうよ!それがいい、それが姉さんよ!」
闇深いなこの娘、姉に対する絶対なる信頼は当基地でもそこまで珍しいものではないが、これほど歪んだ信頼はなかなか無いのだよ
「とにかく、姉さんにとってアナタは悪い影響しか与えないみたいだし、今後は気軽に姉さんに近づかないコトね」
そう言い残し、ジャンバールくんはadieuとかイイ発音をしながら執務室から去って行った……
「なんなんだ、アイツは」
「まぁ、お姉さんと同じで面倒くさい系なんじゃないですか?」
「んなこたぁワカってんだよ」