【登場人物】
提督(メガネ男子)
寒暖差のせいでメガネが…
グレカーレ(メス)
社会と大人をナメたクソガキ、必殺技はメスガキシュート
記録的スピードでの梅雨明けと共に連日の酷暑に列島が震撼する今日この頃…
「ハーアッツイアッツイ、ねー!アタシ、ジェラート食べたーい」
「死ね」
「死なねーし、オマエが死ねハゲ」
「ハゲじゃない、提督だ」
クソ暑いのもイヤだが、連日の雨で買ったばかりのクルマが汚れるのはもっとイヤな今日この頃、執務室でダラダラしていたが、大してやるコトもないので洗車でもするかと駐車場にクルマを洗いに来たワケだが…
「ねー!ジェラート!ねー!聞いてんのかよザコ!」
「ザコじゃない、提督だ」
駐車場へと向かう道中、マミー屋でイタリア人どもがランチしているのを見かけた俺はザラ姉ぇに、ポーラ、明石のとこで隠れてワンカップ買って飲んでますよと懇切丁寧に教えた、イイコトした後は清々しいキブンだと鼻歌まじりに歩いていると日焼けしたメスガキ臭いのがスカートをヒラヒラさせながらこっちを見てニヤニヤしつつまとわりついてきた…
「うるせぇ!!」
ブシャァアッ!!(水道水アタック)
「ぶべっ!!ちょ、ナニすんのよコノヤロー!!ふざけんなよ!!あーもう!ビショビショじゃない!」
「やかましい、今日はイイ天気だ、そこらでボーっと突っ立ってりゃ乾くわい」
「ハァ!?パンツの中までビチョビショなんですけど!」
「あ?どうせ別に普段から穿いててもビチョビチョだろーが」
「ハアァ!?アタシがお漏らししてるっての!?訂正、いや、謝罪しろハゲ!」
「だからハゲじゃねーって言ってるだろーがこのクソガキがァ!!」
ギリギリギリギリ!(魔のテイトククロー)
「イダアァァァァァ!!痛い痛い痛い痛いィィィィーッッッ!!」
ただでさえアツくてイライラしてるのに、このバカガキのせいで余計にイライラするわい
俺の魔のテイトククローに顔面をガッチリとホールドされていたグレカーレだったが器用に足をバタバタバタつかせ、俺の腹に蹴りを入れてクラッチが緩んだ隙に魔のテイトククローから脱出した
「グゥゥ…!やりおる」
「ハーッ!ハーッ…!ナニすんのよこのメガネ!ザコメガネ!」
「ザコではない、提督だ……どうやらキサマにはより高度なわからせが必要なようだな」
子供は大人には勝てない、決してな、過ちを認め、次に活かす事ができる大人には…
「クソが!!どうやらこのグレカーレちゃんを本気にさせてしまったみたいね……ククク、プークスクス…本気に」
グレカーレはニヤニヤ笑いつつビチョビチョに濡れた服に手を突っ込み、まるで今、穿いてましたと言わんばかりのパンツを勢いよく脱ぎ捨てこちらに投げつけてきた
「オマワリさーん!コイツでーすー!」
「なんだとキサマ!やめんか!」
「キャー!●されるー!この人、やっぱりロリロリ駆逐艦オ●ナは最高だぜー!とか言ってるぅー!」
コイツ!!イカレているのか!そんなコトをしたら今までコツコツと築き上げてきた俺の“ハンサムで理解ある上司像”が崩れ去るじゃあないか!コイツ、社会的に俺を殺すつもりか!
俺はグレカーレを背後から羽交い締めの型で掴み口を塞ごうとするが、グレカーレのヤツはサメのように歯をガチガチして抵抗の意思をみせる!!
が!クッ!人が集まって来た…ッッッ!!
『あ、テイトクだ』
『やっぱロ●コンだったのね…行きましょう北上さん』
『テイトクはホ●、ハッキリわかるんだね』
『ロ●コン…?いや、ホ●は嘘つきと言いますしね』
ざわ…っ!ざわっ…!
クッ!!なんてコトだ…!この提督は植物のように穏やかに生きたいだけなのに大衆にこんな屈辱を!いや、大丈夫だ、そう大丈夫、こんなときこそBe cool、この提督は新緑の知将と呼ばれたcoolな男だからだ
「ハッハッハ!グレカーレくん!ハッハッハ!グレカーレ!ハシャぎすぎだよグレカーレクゥゥン!」
「クッ!コ、コイツ!」
俺は掴み上げたグレカーレの身体をミスミスミスと回し、まるで仲良しの親子がハシャいでいる体を装う策に出た
『なんだ、ハシャいでるだけか…』
『でもあの子、ノーパンですよ』
『外国の子だからススんでるんじゃないですか?』
『それな!』
よし!誤魔化せた感がある!良かった、バカばっかりで!それにグレカーレよ、キサマは既に致命的なミスを犯しているのだ………そう致命的な!
何故ならウチにはオマワリさんと言う名の憲兵などいないのだからなッ!!
どこで仕入れた知識かは知らんがマヌケめ、たしかに、海軍には悪徳提督による艦娘への淫行や悪行を抑制するべく一部の基地には“オマワリさん”と呼ばれる提督の権力の外にあり、絶大な戦闘力を有するKENPEIが配備されているらしいが…ウチにはその予算がないらしく、倉庫の隅で埃を被った残骸らしきものが転がっていた
「トアーッ!」
俺はグレカーレをミスミスミスしつつ上空に放り投げ、ついでに自分も飛び空中で放り投げたグレカーレの首にニードロップの形をキメつつ落下を開始した
「グエッ!!グェェェェ!!こ、こんな…っ!!」
「ぬうっ!!こやつ!」
キメていたニードロップを力ずくで外し、空中で脱したグレカーレは俺の腹に蹴りを入れてそのまま地上に落下した
「グハァ!!こやつ…どこにそんな力が!」
「ハッ!あんなのただの首へのニードロップじゃない!このグレカーレちゃんをナメんじゃないわよ!ハゲ!」
「フッ、どうやらオマエにはこのホースで直接直腸にわからせが必要らしいな…」
「やれるモンならやってみろクソハゲ!足クセーんだよ!」
このガキァ……ハゲだの足がクセーだの散々この提督様をナメやがって、どうやらそのナマイキな精神からわからせる必要があるらしいと考えていると、いったい何の騒ぎですか?と香取先生がやって来た…
「これはこれは……香取先生」
「ゲッ!センセイ!」
「提督…………と、たしかグレカーレだったかしら?マエストラーレ級の」
香取先生はとりあえず俺たちを一瞥し、軽く考えた後に首を小さく縦に頷いた、さすがは香取先生だ、どうやら一瞥しただけで今のこの状況を“理解”してくれたのだろう…
「だいたい事情は察しましたが………そうですね、提督、ここでお話しするのはなんなので、どこか涼める場所へ移動しては?」
「そうですなぁ」
「ナニがそうですなぁ、よ!ってアタシのパンツ返して!」
「あ?あぁ、テメーのクソ染みのある小汚いパンツな、ほれ」
「ハァ!?染みてないし!アンタこそ小便のついたジッパー野郎でしょ!ざぁこ!」
「ハイハイ、話は冷たいモノでも飲みながら聞きます、いいですね?」
この後、香取先生と共にマミー屋で冷たいティーを飲みつつこの国際問題児について話し合い、グレカーレのヤツはうるせーよ!ってかパフェ食べていいべ?ね?パフェ頼んでいいべ?とまるで反省の意思を示さず、とりあえず同じくマミー屋にランチに来ていたイタリア人の良心と噂されているリットリオことイタリアに意見を求めると、イタリアはスイマセンスイマセンとウチの子がスイマセンでも根は良い子なんですと何度も頭を下げるその姿とその躍動感のあるパイオツに母を感じた
ちなみに、グレカーレはうるせーよ!テメーはアタシのママンかっーの!とあまり反省していなかったが、後でローマから前歯を折られて床を転げ回っていた