不健全鎮守府   作:犬魚

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怒らないでくださいね、アイドル知識ないのにアイドルもの書くとかバカみたいじゃないですか?

【登場人物】

提督(マネ)
常に生気のない顔したマネ提督

桃(モモタス)
まさかの使い捨て展開ではなかったことに驚きを感じますね

梅(うめ)
松型姉妹の三女、メガネで巨乳、ノーザンプトンとキャラかぶり気味な点を気にしてる


提督と群像死闘伝モモタス-ライブ・バトル編-

ライブ・バトルッッッ!!

 

アイドルとアイドルが互いのPRIDEと人気を賭け己の人気と技術を競い合う伝統と格式のある決闘法である…

 

そしてこのライブ・バトル、勝者は称賛とオーディエンスを獲得し、敗者は地獄へと突き落とされるのが必定であり、古来よりライブ・バトルの勝者とは対戦相手よりも汗と血を流した方が勝つとまことしやかに囁かれており、まさに血で血を洗う血戦の名に相応しい決戦であり、血戦であるッッッ!!

 

ーーー

 

ライブ・バトル サバイバルシーズンッ!!

地上に地下に星の数ほどいる天下にまだ名を知らぬアイドル達が生き残り、そして勝ち上がり目指して戦う11ヶ月!!それこそがサバイバルシーズン!!

 

11ヶ月の間により多くのオーディエンスを獲得した者がファイナルシーズンに出場可!サバイバルシーズンを勝ち上がった次世代の超新星だけではなく既にトップ・ステージに立つ怪物達が唯一無二の称号、アイドル・ザ・アイドルの目指して覇を競うのだ…………

 

しかしッッッ!!今年は例年とは違うッッッ!!

 

 

『そんなの…アイドルがかわいそうだよねぇ…!』

 

 

自分自身アイドルが嫌いになる前に、誰にも越えられない最強のまま引退する!!

前人未到のライブ・バトル9連覇!!現役最強であるトップ・アイドル、NAKAさんはこのライブ・バトルを制し、10連覇を達成することで地球征服を完了であると宣言したのだッッッ!!

 

「…宣言したのだッッッ!!」

 

「いや長い!!マネ、導入が長すぎ!」

 

「やかましい、あとマネじゃない、提督だ」

 

遂にモモタスが迎えるライブ・バトル サバイバルシーズン初戦、今回のステージである町の運営する町民運動公園、その、特設ステージに俺たちは来ていた…

 

「いいかモモタス、今日までの教えを最大限に発揮しろ、お前なら勝てる、いいな?」

 

「わかってるわかってる!ハァー…マネ、それよかアタシ喉かわいた、水買ってきてよ、水」

 

「オラァ!!」

 

ドゴンッ!!(お腹パンチ)

 

「オゴォ!!」

 

「調子に乗るな未熟者めが、あとマネじゃない、提督だ」

 

俺の非貫通式お腹パンチを受け、お腹を抱えたままうずくまり光る吐瀉物を吐き出したモモタス、そうだ、アイドルはステージでは吐かない、吐くならバック・ヤードだ、心の中にある油断や慢心と共に全て吐き出してしまえ!

 

「…フッ、どうやらステージに上がる前から既に勝負は決まっているみたいね、桃」

 

光る吐瀉物をゲーゲーしていたモモタスの前に、何者かが現れた…

 

「キミは…?」

 

「あ、アンタ!梅…っ!!」

 

梅…っ!そうか、この子が………モモタスと同じく松型デビル・ファクトリー出身でありモモタスの実の姉

まだまだションベン臭いのがデフォルトである駆逐艦でありながらその凶暴な上半身は重巡にも匹敵する駆逐艦にあるまじき規格外のモンスター・サイズ…

 

「ステージに上がる前からこの勝負、私の勝ちは100%決まっているわ」クイッ!

 

そしてデータキャラにありがちな伝統芸、メガネ・クイッ!をマスターしてるとは…

 

「それはどうかな?」クイッ!

 

「フッ、アナタが桃のマネですか?ウワサだけは聞いていますよ、ウワサだけはね…」クイッ!

 

バチバチバチバチ!(メンチビーム)

 

「ちょっとアンタら、アタシ抜きで盛り上がらないでよ!ってか梅!アンタの相手はアタシなのよ!」

 

「フッ…桃、宣言してあげるわ、このライブ・バトルでアナタが勝つ確率は0%よ」クイッ!

 

「ハアアア!?なめてんじゃないわよこのブタ乳女ァ!返り討ちにしてやるわよ!!」

 

「フッ、相変わらず下品な言葉使いね、よくそれでアイドル目指すとか言えたものだわ」

 

梅は残念だけどアナタは明日から公務員目指して真面目に勉強してもらうわとメガネをクイッとしつつアデューと言いながら去って行った…

 

「キィィィィィィィ!!!あのブタ乳女ァ!マネ!アイツ絶対泣かす!100%泣かす!!」

 

「うむ!その意気や良し、熱意や良し!今日のデータは昨日のデータより勝る!あと、マネじゃない、提督だ」

 

俺とモモタスはガッチリとシェイク・ハンドを交わし、今から始まるステージへの熱意を確かめ合った

 

◆◆◆

 

「バ、バカなっー!こんな動き!これまでの桃のデータにない!2000プリズム……2500プリズム、3500プリズム!そ、そんな!まだ上がる…っ!5、5000プリズ……う、うわああああぁぁぁぁー!!」

 

 

『な、なんだぁ…っ!』

 

『アイドルって言葉はモモタスの為にある』

 

『みんなで推すから尊いんだ、絆が深まるんだ』

 

勝負ありッッッ!!の銅鑼と桃の叫びがステージに鳴り響き、モモタスVS梅、仁義なき姉妹のライブ・バトルの勝敗は決した…

 

「決着ゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!」

 

 

『う、う あ あ あ あ あ あ!勝ったのはモモタスだァー!』

 

 

ライブ・バトル サバイバルシーズン初戦、圧倒的不利かと思われたこの戦いを制したのはモモタス!!地方ステージにあるまじき5000プリズム力を叩き出しての勝利!

 

「ハァ…ハァ…ま、まさか、私のデータを超えるだなんて…」

 

ちなみに梅は対戦相手のデータはスピード・パワー・スタミナ・性格・好きな食べ物・性癖など徹底的に調べ上げるほどのデータキャラではあったが自分自身のことをまるでわかってなかったらしく、その凶暴な上半身を活かすパフォーマンスがまるでデキておらず、しかも致命的なまでに歌がド下手だった…

 

いや、ヤバいぐらいド下手だった

 

「よくやった、よくやったモモタス!」

 

「どーよマネ!アタシの実力は!」

 

ドゴンッ!!(お腹パンチ)

 

「オゴォ!!」

 

「調子に乗るな未熟者め、まだ貴様は勝ちの途中にすぎんのだ」

 

しかし地方予選に過ぎないサバイバルシーズンで、しかもその初戦で5000プリズムを叩き出すとは…

やはり彼女には才能がある、そしてセンス、さらに熱意もある…

 

そう、コイツならヤれる…!サバイバルシーズンを勝ち抜き、ファイナルシーズンの怪物達を蹴散らし日本一の頂へと至れる、そんな夢を、今日、彼女はこのステージに集まってオーディエンス達に見せてくれたのだ

 

 

モモタスはようやくのぼりはじめたのだ、この、果てしなく遠いアイドル坂をよ…


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