不健全鎮守府   作:犬魚

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戦慄!!大和改二!

【登場人物】

提督(メガネ男子)
最近の悩みはなかなか自分の時間がとれないコト

大和(超戦艦)
たまにロー●ンでバイトしている人妻オーラのある戦艦
警戒して、人妻よ




提督と超戦艦の誕生!

超戦艦とは…ッ!

ひとつ 無敵なり!

ふたつ パイオツが大きく!

みっつ 決して轟沈することはない!

よっつ あらゆる艦娘の能力を兼ね備え、 しかも!その能力を上回る! そして!その形はギリシアの彫刻のように美しさを基本形とするッッ!!

 

「お…俺のせいだぁ!俺が大和さんに安易に3枚も改装設計図を渡してしまったからだぁ!」

 

「どうするんですか?」

 

「どうするんですか?じゃあない!!提督はうろたえない!」

 

「いや、普通にうろたえてるじゃないですか…」

 

秘書艦サミー子の冷静で的確な意見はいいとして、この場に居合わせた俺として、確かな事が1つだけある、確かな事が、それは………

 

ヤツは無敵になった!不老不死!不死身!誰も倒せない!!完全なる戦艦!アルティメット・バトルシップ・大和改二の誕生だああああああ!!!

 

ーーー

 

つい今しがた、スキップしながら鼻歌まじりにゴキゲンで執務室にやって来た大和さん、大和さんは執務室に来るなり改装設計図くださいと笑顔で手を出してきたので1枚渡すとなんか不満そうにその改装設計図をポッケにしまい、再び手を出してきたのでもう1枚渡すとその改装設計図を再びポッケにしまい、三度手を出してきた………笑顔で

 

「3枚か?甘いの3枚か?」

 

そう尋ねると、大和さんはニコニコしつつ首を縦に振り、そんな上機嫌な大和さんならもう1枚くらい渡してちょっと頼めばパ●ズリぐらいしてくれるかもしれない…

 

そんな欲望を考えつつ3枚目の改装設計図を執務机の引き出しから取り出した俺はその大事な大事な改装設計図を大和さんに手渡した…

 

まぁ…………その結果が今だ

 

謎の爆発によりとても風通しが良くなった執務室…

その、風通しが良くなった執務室の壁をブチ抜く大穴を背景に、今、超戦艦が誕生したのだっ!!

 

「ふぅ〜………生まれ変わった気分です」

 

大和さんはそう言って右手をグーパーグーパーして拳の感触を確かめ、トントンと軽快そうにその場でジャンプしている…

 

「お…オメデトウ」

 

「ありがとうございます」

 

俺のオメデトウに対し、素直に微笑みで返してくれる大和さん………なんだろう?この形容し難き違和感は、大和さんと言えばこの聖域において最大最強と名高き戦艦の中で誰よりも仁・智・勇に優れ、高潔さと慈愛の心を持つことから基地周辺の住人達からもまるでカミサマのようだと慕われている…

そして、俺もそんな大和さんを次期提督にと…………考えていた時期が俺にもありました

 

そう、大和さんの中にはこの地上を愛し正義を愛する大和さんとこの光溢れる地上を力で支配するというとてつもない野望を持つ邪悪な大和さん、2人の大和さんが居るのだ

 

「さっそくこの力を思う存分使ってみたいですね!提督!」

 

「え?あ?うん、そう?」

 

「使ってみたいですね!!」

 

たしかに、今は海域作戦期間中のまっただ中、きっと大和さんの出番もあるだろう、たぶん

大和さんは穴に向かってシャドーしながら、あー誰でもいいから殴りてぇ〜…みたいな不穏なコトを言ってハシャいでいるが、まぁ、気持ちはわからなくもない

 

「ちなみに大和さん、なんか動きが速くなってないか?」

 

「そうですか?まぁ、言われてみると高速戦艦になったみたいな気分ですね」

 

「高速戦艦…」

 

そういや設計図の他にも天津風の持ってた新型高圧缶とか地味に持ってたな、おそらくはオリジナルの新型高圧缶2つをツイン・ドライヴとして同期させたのだろう…

 

「あー!誰でもいいから殴りたいですねー!」

 

「大和さん、そーゆーの大和さんが言っちゃダメなセリフ!」

 

「提督!今から殴りっこしましょ!殴りっこ!ルールは目突き噛みつき金的ありで!あ、でもASSの穴への突きはなしで!」

 

「やだよ、あと、ヤマトナデシコの大和さんがASSの穴とか言うんじゃないよ!」

 

普段はヒマな人妻みたいにアンニュイな顔してマミー屋でティーしている大和さんだが、新たな力を手に入れ珍しくテンションがアガっているのだろう

 

「ブー!じゃ、武蔵とでも殴りっこしてきます」

 

「ヤメて!そんなお金とれるマッチをノーコンテストでやるのヤメて!」

 

大和VS武蔵………そんなの、無観客でヤっていい試合じゃあない………そんなッッ!!金の匂いがプンプンする試合ッッ!!是非!!僕に開催させてくださいッ!!

 

「じゃあ私は誰を殴ればいいんですか?」

 

「待とう、大和さん、まずはそのバイオレンスな思考は一旦置いて欲しい」

 

「五月雨ちゃん、私と殴りっこしませんか?」

 

「え?普通にイヤですけど…」

 

五月雨の心底イヤそうかつ冷静で的確な返答に大和さんは、あー!誰か殴りてぇー!と執務の壁にさらにダメージを与えた

 

「だいたい、最大・最強と名高い大和さんとヤり合える相手なんかいませんよ…」

 

()()はね…と余計な一言を付け加えつつ秘書艦サミー子は自分の淹れたコーヒーを啜り、中断していたらしいクロスワードパズルの本を開いて再開した…

 

「わかった、わかりましたよ大和さん、じゃ、とりあえずイ級でも殺りますか?はぐれイ級」

 

「そんな雑魚ミンチにしても面白くありません」

 

チッ、とりあえず近場の手頃なヤツでお茶を濁そうと思ったが……どうやら今の大和さんは最低でも鬼とか姫とかじゃないと満足しないらしい

 

そう、鬼とか姫とか……

 

あ、そういやいたな、近場で手頃な姫級が

 

「大和さん、ちょっと待ってて貰えますか?コーヒーでも飲んで」

 

「ちょっとしか待ちませんよ」

 

◇◇◇

 

「あの…………テイトク、コレ、どーゆーハナシ?」

 

自室のベッドで漫画を読みつつ股間が痒いなとカリカリしていたらなんかちょっとコーフンしてムラムラするなぁと思っていたら、テイトクからケイタイで今すぐ執務室に来い!来ないとテメーが自販機コーナーでサカってたオナ画像SNSでバラ撒くぞ!と、呼び出しと言う名の脅しを喰らいやって来た執務室…

 

「シッ!シッ!フッ!!」

 

なんかリアル・シャドーしてる戦艦がいるし…

ってかコイツ大和じゃん、マジコエー…

 

「よく来たなハルサメ」

 

「よく来たなじゃねーよ、なんだよ!ってかなんでワタシのそんな画像持ってんだよ!盗撮か!」

 

「盗撮じゃない提督だ、たまたま缶コーヒー買いに行った時になんかオマエがオナってたからつい撮影しただけだ、俺は美しいものを美しいと感じた瞬間を大事にするタイプだからな」

 

「いや、美しいとか……いや、ハズいコトゆーな!」

 

「まぁ、後でオカズにでもなるかなと思って撮ってみたが後で見返してみるとやっぱあんま使えねーと思ってガッカリしたがな」

 

「台無しかよクソが!!」

 

台無しかよ!とイキり散らし腕をグルグル回したが、イキり散らすなと左手でビンタされた

 

「イテェ!!!」

 

「まぁいい、とりあえずハルサメ………駆逐棲姫!大和さんとヤれ」

 

「ハアアアァァァァ!?」

 

「ハァー?じゃない、ヤれ」

 

「いやいやいや、ワタシ、アレだし、駆逐棲姫とかじゃないし、ほら!ハルサメ!白露型のハルサメちゃんだし!」

 

「やかましい、たまには誇り高き深海の戦士の誇りを思い出さんかい」

 

クッ!このメガネ…ッ!!自分の都合でワタシの正体がバレないよーにしてるくせに、こーゆー時だけ…ッ!

 

「大丈夫だ、大丈夫、お前は誇り高き深海の戦士なうえに地上で覚えたゼス●スもあるし明石の店で買ったナノテク満載のメカ・フットもある」

 

ゼス●スに関してはコイツへの恨みで発現したけどな!あの拷問の日々だけはマジ忘れない、コイツとプログ●スだけはマジで許さない

 

「提督!まだですかァァァァ!!」

 

「や、ヤバイ!!大和さんがもうガマンできねぇみてぇだ!」

 

「あと10秒だけ待ちます」

 

戦艦大和は10、9、8と自分でカウントを始めたが、普通に、ヒャア がまんできねぇ!と凄まじいスピードでこっちに向かって来たッッ!!

 

「クッ!!来るぞー!!覚悟を決めろハルサメぇ!!」

 

「えっ!?なんで!?ワタシ巻き込まれてるだけじゃない!?」

 

メキャア!!(大和パンチ)

 

戦艦大和のパンチを咄嗟に両腕でクロスガードしたが、たったイッパツで折れたのがわかった

 

「ウッギャアアアアアア!!折れたァァァァ!!」

 

「あー………良い悲鳴ですねぇ、もっと聞かせてください」ニマァ…

 

「ヤバい!テイトク!ヤバいよこの人!正義の味方が言っちゃダメなコト言ってるよ!」

 

 

この後、ハルサメは戦艦大和のパワーの前に岩山メリメリの刑に処され、誰か殴ってスッキリしただろうと思って安心していた提督の顔面を掴み、提督は地面メリメリの刑に処された…

 

2人を血祭りにあげ、なおも満足しなかったらしい戦艦大和は更なる美しき獲物を求めて基地を徘徊し、実の妹である武蔵を血祭りにあげようとしたが、清霜とリベッチオがフュージョンしたリベッシモとそれなりにイイ感じに勝負でき満足したらしく、途中でお腹が空いたからと自室に帰って行った…


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