イマイチ調子が上がらないまま半年近く経過しているコトに人生の悲哀を感じますね
【登場人物】
Johnston(妹)
自分の可愛さを疑わない自分大好きワガママガール、意外にもアメリカ人の中では常識人寄り
Fletcher(姉)
この掃き溜めのような基地に居てならないタイプの聖女、常識人っぽく見えてわりとボケ寄り
犬(最新AI兵器)
フレッチャーには懐いてる犬型サイボーグ、その戦闘力は本気になればウィルスのスピードで大量殺人できるとかなんとか…
今日も鏡の前で自分がcuteであるコトを1時間念入りに確認した私は朝食を摂るべくlivingに行くと、既に朝食を終えたらしい姉が飼い犬にちょっかいをかけていた…
「おはようJohnston」
「おはよ、私の分は?」
テーブルに並んでいるのはbacon and eggs、Wakame miso soup、Grilled saury with salt、そして………Heaps of cabbage、ゴキゲンな朝食だわ
いや、ゴキゲンすぎるわ!私、朝はパン派なんだケド!なんなのこの姉、いやがらせか…っ!!
「パンないの?パン、私、朝はパンとコーヒー派なんだケド?」
「モンク言わずに食べなさい」
飼い犬と戯れつつコッチの意見をshutoutする姉にイラっとしたが、この姉に意見するコトの無意味さを私はよく知っている
「Johnston、ちょっと相談があるの」
「相談?」
…猛烈にイヤな予感がする、Fletcherが私に相談…?ハッキリ言ってイヤな予感しかしない
この姉、ハッキリ言って優秀だ、私ほどではないにしても対空に優れ、私ほどではないにしても対潜にも優れ、私ほどではないにしてもおっぱいも大きく………いや、デカいけど、まぁそれはいいとして、私ほどではないにしてもそこそこKAWAII
「私、悪役になろうと思うの」
「へぇー…」
「悪に徹しようと思うの!」フンス!
…ナニ言ってんのこの姉?イカれてるの?いや、正直この姉がわりとヌけているのはいつものコトだけど、え?ナニ?悪?悪役になりたい?え?悪女役が専門の女優にでもなりたいの?
「えぇ……?えぇ〜と、ナニ?悪になりたい?」
「そうなのよ、だから基本的にワガママで自分勝手でそれでいて自身の非を決して認めないJohnstonにでも聞けば手っ取り早いと…」
ナチュラルに私のコトをディスるわねこの姉、しかもまるで悪意がないからなおタチが悪い
「や、私、悪女じゃないから」
「ナニを言ってるの?Johnston」
「ナニを言ってるの?じゃないわよ!私のどこが悪女なのよ!」
「ワガママで自分勝手で自分の非を絶対認めないところ?」
「あ、ハイ、スイマセン」
クッ!この私のどこがワガママで自分勝手で自分の非を認めないbitchよ!
「と言うか、なんでまたいきなり悪女になりたいの?」
まずはそれよ、それ!なんでこの聖女の塊みたいな姉が悪になりたいのか…?なんか変なcinemaにでも影響されたのかしら
「最近ね、ニホンのマンガを読んでみたの」
「マ、MANGA…?」
そう言えば、最近Fletcher、紙袋になにやらいっぱい持ってたわね、アレ、マンガだったんだ…
私はstatesに居る時からX-M●NとかAVEN●ERSとか好きだったからコミックもいっぱい持ってたケド、当時、Fletcherは特にそれに興味なさげだったわ
「談話室でお茶を飲んでる時に絵が可愛いなって思って手に取ってみたのだけど、読んでいるうちにハマってしまってね…」
「へぇ〜」
「でも談話室には3冊しかなくて続きのコミックがなかったの、それで、ニホンのマンガに詳しそうなSARAにコミックを持ってないかって尋ねたんだけど…」
『え?持ってないわ、むしろ私はそっち系はあまり読まないから………え?サラのオススメ?い、いやぁ……ちょっとFletcherには早いと言うか、いささか刺激があると言うか……あ、そーよ!Iowaの方が詳しいわ!えぇ!Iowaに聞いてみて!』
「…と、断られて」
SARA…ッ!!………な、なんでッッッ!!
「それでIowaに聞いてみたのよ」
『ニホンのマンガ…?いや、普通にミーは詳しくないケド…………そうネー、あ、アキグモセンセイ!アキグモセンセイはニホンのマンガ家よ!』
「…で、アキグモセンセイを紹介して貰ったの」
「え?誰それ?」
「ニホンの駆逐艦よ、なんでも、プロのマンガ家を目指して日夜頑張っているそうよ」
「へぇ〜…そんなのがいるんだ、ってかそいつ駆逐艦なのよね?日夜頑張る方向がおかしくない?」
そう言えば、たまにマミーヤで原稿用紙バシバシ叩きながらテイトクとギャーギャー盛り上がってた顔色の悪いやつがいたわね、アイツか!
「で、そのアキグモセンセイから読みたいやつあったらなんでも持って行ってくださいっす、ってコミックを借りたの」
Fletcher曰く、アキグモセンセイは金やちやほやして欲しいからではなく、純粋に、読者に読んで貰いたいからマンガを描いている!とても高潔な人物で、自分のマンガがいかにオモシロくなるのか模索すべく様々なジャンルのコミックを買っているとのコトだ
「なるほど………で?前置きが超長いんだケド、その、アレなの?その、ニホンのマンガを読んで悪女になりたいと思ったワケ?」
「そうなのよ」ニコッ
なれるワケねぇだろッッッ!!!そんな聖女みたいSmileする女がッッッ!!邪悪から一番遠い存在だろッッッ!!
「色々読んでみたのだけど、主人公が物語の悪役heroineになって婚約破棄したり婚約破棄されたり実はスゴイ力を持ってたりズルイ力を持ってたり…」
「あ、いい!いいからッ!!そのハナシ長くなりそうだから!!」
「そう…」
Fletcherは残念そうにシュンとするが、思えばこの姉は昔からわりと人のハナシを聞かないところがある
「とりあえずさ、Fletcherにはムリじゃない?」
「ムリなの!?」
「いや、フツーにムリでしょ…」
「どうして!?私、頑張ってみたいの!」
「いや、頑張る方向がおかしい…」
この生粋の聖女が悪に染まるとかそれこそ世界が暗黒に包まれる時よ、9回裏3者凡退3アウトゲームセットだわ
「とりあえず、悪女になりたかったら気に入らない奴には誰彼構わず問答無用でアゴにアッパー喰らわせるくらいのTOUGHな精神力が必要ね」
「Johnston!いけないわ、そんなコト!」
だがそんなコトを平然とやってのけるがAtlantaと言う狂犬だ、その残虐性、残忍性、残酷性はMAJORの中でも群を抜いているッッ!!
「何の理由もなくアゴを砕くなんて私にはできないわ」
「なら諦めなさい、やっぱりアナタにはムリなのよ」
そう、この姉にはそもそも悪に染まるなどムリなコトなのだ、これで諦めてくれるでしょ…
「でも、そこをなんとかできないかしら?」ニコッ
「諦めが悪いッッッ!!」
ビックリよ!!ここまで諦めが悪いなんてビックリよ!笑顔でなんてコト言うの!?フ…Fletcher、どうやら私はアナタを少々みくびっていたみたいだわ…
「なら、私のHalloween衣装着てみる?まずは形から入ってみるのもいいんじゃない?」
「Johnstonの…?あぁ、あのbitchみたいな…」
「bitchっーな!vampireよ!vampire!」
「あれ、vampireだったの…?」
失礼通りこしてマジでムカつくわねこの姉、とりあえず、私は自室に戻るとクローゼットからHalloween衣装を取り出し、リビングにいる姉にとりあえず着てみなさいよ!と押し付けるとFletcherはちょっとイヤそうな顔をしていたが、一言、わかったわと言って自室に引っ込んだ…
「……ふぅ」
とりあえず、Fletcherのいない間にひと息ついてCoffeeでも飲もうとソファーに座ると、Fletcherの飼い犬がジッとこっちを見ていた…
なんだっけコイツ?なんか変な名前だったのよね、たしか……え〜………
「…アンタも食べる?」
パンをひとつ手に取り、犬の鼻先にズィっと出してやるも犬はなんかイヤそうな顔してそっぽ向いた
「…カワイクない犬ね」
なんか知らないケド、Fletcherにしか懐いてないし…マァ、私は犬が嫌いなんだケド!
「お、おまたせ、Johnston、どうかしら?」
「別に待ってないわよ、ってか!!ムチッとしすぎじゃない!?」
「ムチッとって……Johnston、この衣装、私には少しサイズが小さいわ」
主に胸の辺りがと余計な一言をつけ加えて恥ずかしそうにする姉………いや、なにこのプレイ?いや、まぁ…なるほどね、これは並のオトコならゴクリだわ
「コレじゃvampireじゃなくてSuccubusね」
「Succubus!?Johnston!違うわ!私はSuccubusになりたいんじゃないわ」
「あーハイハイ、似合ってる似合ってる、そのカッコで街で歩いて来たら?」
上級サキュバスともなると直接対象に触れることなくその場に居るだけでイカせると言うが、もはやコレはその領域………もし、この姉が街を練り歩いたらとんでもないコトになるだろう
「コレで外に出るのはさすがに………」
まるでbitchだわと余計な一言を忘れない聖女の姉、そのbitch衣装で去年練り歩いた私はいったいなんなのか…
「悪の女幹部ならもっと堂々としないと!堂々と!」
「悪の女幹部………そんなふうに見えるかしら?」
「うん」
見えないケドね、いかがわしい店のプレイにしか見えない
「なんか思ってたのと違うけど……Johnstonがそう言うならそうなのよね、うん」
「あー…うん、でもそれ早く脱いでね、なんかミチミチしてるし、主に胸の辺りが」