【登場人物】
提督(巨乳ウォーズ)
過ちを認め次の糧にできる大人、それが大人の特権だよ
鈴谷(パイ●リ可)
自称、誰もが羨むメインヒロイン、扱いが雑
熊野(パイ●リ不可)
お嬢様はエセガント、扱いが雑
「テイトク、カレー作ろうぜ!」
「あ?」
ある晴れた日下がり、今日は秘書艦サミー子が有給で不在なのでパン1で執務机に足を載せノビノビとペンギンク●ブを読んでいると執務室の重厚な扉を勢いよくこじ開け、ビッチ臭いのがやって来てワケのわからないコトを言った…
「ナニ言ってるんだオマエ?イカレているのか…?」
「イカレてねーし」
「イカレてなくてよくそんなコト言えるなオマエ、暇ならそのションベンクセーパンツ脱いでパパ活でもしてこいよ」
「鈴谷パパ活とかしねーし、そーゆーのキョーミねーし」
「マジかオマエ、パパ活興味ない鈴谷とかそれつまり清純派じゃん」
「鈴谷清純派だし、はぐれケージくれー純情派だし」
純情派じゃん!と胸を張り、鈴谷はズカズカと執務室に入りお客様ソファーに座った…
「あれ?今日サミーは?休み?」
「休みだ、なんかコーヒーミル買いに行くとかなんとか言ってたが…」
「へぇ〜…」
この間、シェフィールドくんに自慢のコーヒーを振舞っていたサミーだが、シェフィールドくんは気を遣ってくれたのだろう、ハッキリ言ってマズくて吐き出したくなる衝動を必死に堪え平静を装い笑顔でおかわりを断ったシェフィールドくんは本当の紳士なのだろう
「まぁいいや、カレー作ろうぜ!」
「あ?」
「カレー作ろうぜ!」
コイツ、マジでナニ言ってんだ?イカレているのか…?なんで俺がカレーなんぞ作らにゃあならんのだ?それはアレか?殺してくれってコトでいいんだよな?
俺は右手をバキバキしつつ椅子から立ち上がると同時に、身に迫る必殺の気配を感じたのか鈴谷はお客様ソファーから飛び上がり必殺の間合いギリギリに抜けた
「良い判断だ、そして即座に迎撃の態勢をとる姿勢、悪くない」
大したやつだ、最上型のツラ汚しとディスられてはいるがその残忍性!異常性は熊野以上ッ!冷酷性も十分ッ!
俺は必殺の気配を解き、執務室備え付けの冷蔵庫からバヤ●ースを取り出しグラスに注いだ
「で?何故カレーを作るのかね?」
「カレーが食べたいからです」
「ほぉ…カレーが」
カレーぐらいマミー屋なりカレー屋に食いに行けよ、脳ミソが頭に詰まってないのかこのビッチは…
「カレーぐらいマミー屋なりカレー屋に食いに行けよ、脳ミソが頭に詰まってないのかこのビッチは…」
「心の声がダダ漏れッ!!」
「む、いかんいかん、ついオブラートに包むのを忘れていたな、紳士として恥ずべき事だ」
「っーかビッチじゃねーし、鈴谷清純派だし」
「ナニが清純派だゴミめ、貴様の並ぶ棚は清純派ではなく現役・援交の棚だ」
鈴谷はそんなワケねーしそんなワケねーしと言いつつ、冷蔵庫からバヤ●ースを取り出しグラスになみなみと注いだ
「カレー作りたいならボンカレーでも温めろよ」
「いや、鈴谷そーゆーの滅多にしないから、カレーってのは手間暇かけて自分で作りたい派だから」
「ふ〜ん」
「ふ〜ん、じゃねーし」
「まぁカレー作りたきゃ作ればいいじゃねーの?ガンバれよ、ちなみに俺の嫌いな言葉はガンバると努力するだ」
「一言多い、だから、カレー作るから一緒に作ろうぜ」
「やだよメンドくさい、カレーぐらい1人で作れよ」
「モチロン1人でも作れますよ?しかし1人で作るより2人で作る方が作業が分担でき効率が良いと思うのですよ」
「なるほど…」
わかった、コイツやっぱバカなんだな
「わかった、しかしそーゆーのは忙しい大人の提督ではなくヒマでアホな妹の熊野でも誘いなさい」
「え?やだ、だって熊野マジキッチン立ったらダメ系じゃん」
「え?ダメなの?」
「え?テイトク、もしかして…熊野が料理的なもの作れると思ってんの?」
冷静になって考えれば、たしかに熊野が料理的なものをする姿を考えるのは難しい、アイツはいつだって出された料理にケチをつけ、この料理を作ったのは誰ですの!シェフィーを呼びなさーい!シェフィーをー!とゴネる系!
「しかしそんな熊野でもヤってヤれないコトはない、熊野は度胸、なんだってチャレンジさせるべきさ」
「えー…いや、ムリ」
そうか、ムリか………あの鈴谷の顔、アレはマジでムリな顔だ、たぶんナニかイヤな思い出とかあるのだろう
そんなセンチメンタルな予想をしつつ、そろそろ寒くなって来たのでズボンを穿いていると、執務室の重厚な扉が再び勢い良く開き、何者かがやって来たッッッ!!
「テイトクー!!テイトクはいますのー!!」
「オマエは………熊野?」
「熊野じゃん」
「いましたわね!………あと、鈴谷も!密室にズボン半脱ぎの男とビッチが2人、ハッ!?もしかしてお楽しみの最中だったのでは!?」
Wショーック!と両手で膝を叩く熊野に対し、俺はにこやかに笑いかけつつお腹に非貫通型お腹パンチをブチこんだ
「オラァ!!」
メリメリィ!!(お腹パンチ)
「オゴォ!!…………ブハァ!!ゲエエェェェ………ナニ、ナニをしますのォー!!許さん!!」
「やかましい、なんで俺が真っ昼間から鈴谷なんぞをファックせにゃならんのだ、そんな無駄な事するぐれーなら写経でもするわい」
「そ……それもそうですわね、テイトクが鈴谷をファックすると言う勘違い、これはたしかに私に非がありますわ、紳士として恥ずべき!」
「いや、オマエらさっきから鈴谷に対して失礼すぎじゃね?鈴谷基本温厚だけどキレるときはマジキレるから、マジキレっからね?」
俺はお腹パンチのダメージから復帰したらしい熊野の手をガッチリ掴み、その紳士的な謝罪を受けることに躊躇いなし!と抱きしめてアツくその背中をバシバシ叩いた
「で?オマエはいったい何の用だ?くだらねー用事だったらア●ルにすりおろした山芋流し込んでピストンマシーンに固定するぞ」
「くだらねー用事ではありませんわ、メイジンVSチャンプのビデオが手に入りましたから一緒に見にきましたわ」
「マジかよオマエ、メイジンVSチャンプかよ」
水上機による水上の格闘技、ZPD(ズィーピーディー)…
絶対的な強さを持つ無敗のチャンプ、日向(瑞雲12型マグナム)とチャンプにも劣らぬと噂されるメイジン、川内(九八式夜偵・アメイジング)のノーコンテストマッチ…
無観客でヤっていい試合じゃあない…ッ!
「さっそく見ますわ!ビデオ・デッキは!」
「ねぇよそんなモン、っーかVHSかよ」
「いやいやいや、熊野、今から鈴谷とカレー作る感じなんだけど?」
鈴谷はニコニコしながら熊野の肩に手をやると、熊野はまるで汚物を払うようにその手を叩き…
「譲れ」
「は?譲れませんけど?」
「カレーなんか明日でも作れますわ、明日にしてくださいまし」ピキ!パキ!
「そのくだらねービデオを明日にしろっての、っーか誰に意見してんだテメー、お姉様だぞ?」ピキ!パキ!
鈴谷と熊野はアンアン言いながら思わずKISSしちまいそーになるぐれー顔を近づけてメンチを切り合った
「やめんか見苦しい、そして俺はカレーも作らんし、ここにはVHSが再生できるビデオ・デッキもない、貴様らの願いは叶わぬ」
「マジかテイトク、カレー食いたくないんか!?」
「チャンプVSメイジンですわよ!見たくありませんの?」
「あと、俺は今から香取先生とティーをしつつ会議の予定が入っているのでな、カレーか食いたいならマミー屋に行け、ビデオが見たけりゃ青葉の部屋にでも行け、アイツ、ビデオ・デッキ持ってるから」
「チッ!なら明日ね!明日!予定空けとけよ!」
「青葉…?あぁ、あの死んだ魚みたいな目をした方」
ああ見えて青葉はしょーもない家電を持ってるからな、以前、古いダンボールから出てきた巨乳ビデオをどうしたものかと考え、青葉にコレ、DVDにダビングしといてくれと頼んだっけか…
「あ、そーいや青葉にダビング頼んで放置してたな、熊野、青葉に会ったら以前ダビング頼んでたやつくれって言っといてくれ」
「別に構いませんけど…?ちなみに、タイトルは?」
「巨乳ウォーズ」
「死ね!ですわ!」