不健全鎮守府   作:犬魚

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KENZEN回の第4回

新提督 VS 狂気のマァァァァッド軽巡

【登場人物】

陸海中尉(童●)
S●Xは好きな子とだけしたい派?いや、うん…え?その質問答えないとダメ?いや、まぁ……

五月雨(仮)
年齢なんか関係あるか!女はみんなブチ込むんだよ!………とか言ってましたよ





ようこそ 健全鎮守府④

前回までのあらすじェ…

妹には理解できない実姉の絶対的信頼、そうだ…最●記見よ(逃避)

 

 

ーーー

 

拝啓、姉さん、海軍兵学校で在学中には士官候補としてあらゆる技能実習や専門的知識を学ぶ事もありましたが、最近ふと思い出したことがあります、近代海軍史の座学で聞いた三大悪行提督、そして海軍三大奥義と呼ばれる謎に包まれた奥義…

噂では海軍兵学校の体育館裏の壁に描かれた抽象的なラクガキがその奥義の鍵と噂されていましたが、あとから聞いた話、そのラクガキは過去の卒業生が描いた特に意味のないものだったとか…

 

「…はぁ」

 

「お疲れ様です、コーヒーを淹れましょうか?」

 

「あ、いや……今日はお茶の気分かな、その……熱いやつ」

 

「そうですか」

 

最近、ようやく五月雨の勧めてくるコーヒーを彼女のプライドを傷つけないように上手く断れるようになってきた気がする…

正直、あまり美味しくない、むしろマズイとストレートに伝えるワケにはいかず、どうしたものかと考え抜いたその答えがコレだ

 

「お茶です」

 

「ん、あぁ、ありがと………って!!アツィィィ!?」

 

フットーしちゃってるのかよ!ってぐらい熱いお茶入りの湯呑みを出した五月雨は、ナニやってるんだコイツ?みたいな顔をしつつもお茶受けの小菓子を置いた

 

「もしかして、熱かったですか?」

 

「あ、あぁ……かなり」

 

「そうですか、アツいやつと言われたので…」

 

天然なのか?それとも単に僕は嫌われているのだろうか?

そんなことを考えつつ、とりあえず湯呑みをフーフー吹いていると、執務室の扉を叩き、こちらの返事を待たずにその扉が勢いよく開いた

 

「新しい装備を開発しました、ハッキリ言って自信作です」

 

開いた扉の前で不敵な笑みを浮かべる艦娘………えっと、誰だっけ?たしか、え〜……あ、そうそう夕張だ、夕張、たしか兵装実験軽巡とかいう特殊な艦種の

 

「君はたしか…夕張だったかな?」

 

「ご覧の通り、夕張です…………って、アナタ誰ですか?と言うかテイトクは?」

 

夕張はまるで不審者を見るような目で僕を見て、秘書艦席に座る五月雨に視線をやった

 

「提督ならついこないだ左遷されましたよ」

 

「ゲェーッ!!」

 

五月雨曰く、ここ最近、夕張はずっと地下にこもってグチュグチュなんかヤってたらしく、前の提督が左遷された事も僕が来たことも知らなかったらしい……ウラシマタロウかよ

 

「な、なんてコト…あ、あああ、なんてコト!嗚呼、ああああああ!」ガクガク…

 

「まぁまぁ夕張さん、お茶でも飲んで落ち着いてくださいよ、ハイ」

 

「ありがとう五月雨ちゃん!!ってアツゥイィィィィィ!!!」

 

夕張は受け取って湯呑みをイッキに飲み干したせいか、女の子があげてはならない汚い地獄のような声をあげながら床を転げ回り、執務室の壁に顔面を強打して止まった…

 

「…」死ーン

 

「お、おい……夕張?」

 

ま、まさか死んだりしてないよな?なんか顔のあたりから赤い血溜まりが広がってきたけど、いや、全然大丈夫じゃないよなコレは!?

 

「大丈夫か!オイ!!大丈夫なのかーっ!」

 

「夕張さんなら大丈夫ですよ、ウェストとか超細いですし」

 

「それ関係ある!?」

 

ーーー

 

「いやいやお見苦しいところをお見せしました」

 

顔面強打で白目を剥いていた夕張だったが、五月雨がどこからか持ってきたバケツの液体をかけると目を覚ました…

もしかしてアレが高速修復材と言うやつなんだろうか?

 

「改めまして、私は夕張です、よろしくお願いします」

 

「あ、あぁ…僕は陸海だ、よろしく」

 

夕張は勢いよくペコォっと頭を下げた、なんかやたらと腰が低いなこの艦娘……珍しく

 

「それで…?何か新しい装備を開発したとか…」

 

「そうなんです、ハッキリ言って自信作ですよ」

 

そう言って自信満々に胸を張る夕張…

しかし新しい装備か、たしか工廠では装備の開発や改修もできるんだよな

 

「それは楽しみだ、早速見せてもらっても…」

 

「いいですとも!」

 

そう言って夕張は一旦執務室の外へと飛び出すと、なにやらブルーシートにくるまれた何かをズルズルと引きずりつつ戻ってきた

 

「今回開発しましたビクーリドキーリメカはこちらァァァァァ!!」

 

勢いよくひっぺがされたブルーシートの中から現れたのは…………人型をした何かッ!!

 

いや……え?なにコレ?ロボ………?いや、違う?え?

 

なんだコレ…?特撮ヒーロー的な…?

 

「究極の戦闘兵士の開発を目的とした“アルティメットトルーパー計画”をコンセプトにしたガイボーグとミューティアンのハイブリッド!名付けまして、GX-04!またの名を七星闘神キヨファードです」

 

『クラウン絶対ェ許さねェ!』

 

…………え?なに?……キヨファード?え?

 

「このGX-04もといキヨファードは戦艦になりたい、しかし戦艦になる事は決してできない矛盾を抱え、日々悩んでいた清霜ちゃんに戦艦を超える力を授けようと甘い言葉と甘いお菓子で釣って人体改造しました」

 

「人体改造!?」

 

清霜って……たしか夕雲型の駆逐艦の子だよな、昨日廊下で菓子パン食べながら歩いてた…

 

「夕張さんは倫理感とか人道とかくだらないヒューマニズムをママの子宮に忘れたままこの世に産み落とされた生粋のマッド軽巡なんですよ」

 

「生粋のマッド軽巡!?」

 

五月雨…っ!その情報……今必要なのか!?と言うか五月雨!くだらないヒューマニズムとか君のその言い草も大概だよォ!

 

「キヨファードの戦闘能力をもってすれば深海棲艦など赤子の首をひねるようなもの、拳にパワーを集中させた必殺王気極●拳は戦艦棲姫のボディぐらいなら処●膜感覚で軽くブチ抜いてアヘ顔失禁KOさせます」

 

「イチイチ喩えが卑猥だよ!と言うか!しょ……膜とか軽くブチ抜くとかゆーな!」

 

「…?五月雨ちゃん、この人は何を怒ってるんですか?」

 

「陸海少尉は地元に可愛い彼女がいるとは言えまだ童●なので下ネタは勘弁してあげてください、まだまだグリーン・ボゥイなんですよ」

 

「そうですか!それは失礼しましたァ!」ペコォ!

 

「うるさいよ!!」

 

誰が童●だよ…っ!いや、童●なんだけど……クッ!なんかこう、腹立つな

 

「と言うか夕張、君、さっき人体改造とか言ってたが…」

 

「ハイ!人体改造しました!でもキヨファードはまだ脳の改造が済んでないので忠実な悪の戦士に染まってはいません!」

 

ドゴォ!!(王気極●拳)

 

『フンッ!!』

 

「ゴデュファ!!?き、キヨ!キヨファード、キサマァ!」

 

突如としてキヨファード?にお腹パンチを喰らった夕張は壁にメリ込みつつ光る吐瀉物を吐いた

 

『夕張さん、本来人類の発展と平和を守る為に使うべき科学力を悪用し人類の支配を企むアナタを許すワケにはいかない!』

 

「クッ!キヨファード!キサマァ…!私に、いや!悪の秘密結社クラ●ンに刃向かうつもりか愚かものめぇー!」

 

『オマエ達は生かしておけない!』

 

ビシッ!とポーズをとるキヨファード?に対し、口元の吐瀉物をぬぐいつつフラフラと窓際へと歩いた夕張は、窓を全開にすると窓枠に足をかけ、キサマはクラ●ンを敵に回したのだキヨファード!これからオマエを倒す刺客達が毎週現れることになる!果たしてオマエは生き残るコトができるかなぁー?ハァーッハッハッハッハと笑いながら窓から外へ転落し……………爆発した

 

爆発した

 

『……』

 

「あ、あの…キヨ、清霜?」

 

『悪の秘密結社クラ●ン、絶対に許さない!』

 

…〜♪(BGM B● friend)

 

どこからかよくわからないBGMが聴こえてくるとキヨファード?は夕陽に向かって走り出した

 

そう、クラ●ンを壊滅するその日まで彼女は止まらない

 

戦えキヨファード、七星闘神 キヨファード!

 

 

「…って!!なんでだよッ!!なんなんだよキヨファードって!!なんだよクラ●ンって!なんで落ちた夕張が怪人みたいに爆発してんだよ!!なんでイイ感じで夕陽が出てんだよ!」

 

「まぁまぁ、陸海少尉」

 

「ハァー…ハァー……ハァ、ハァ…」

 

いかん、ツッコミが追いつかない、と言うか…理解が追いつかない

 

「とりあえずお茶でも飲みますか?バ●リースもありますよ?」

 

そう言って五月雨は僕の肩を叩いた

 

笑顔で…!!!


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