【登場人物】
提督(37)
不味いものを不味いと言える大人
五月雨(16)
コロ●ビアから帰る際、現地の人から胴上げされた
間宮(4)
後ろもなかなかイイ
神風
神風型一番艦、比較的まともオブまとも、沸点低めのテンション高め
春風
神風型三番艦、まともに見えて闇の深いまとも
だいたい疑問系
最上級の機材、選び抜かれた最高の豆、常に上質を求め続ける知識と技術、そして、情熱
「…不味い」
これだけ揃っているのに 何故コレが淹れられるのだろう?
「…今、なんと?」
コロ●ビアから帰って来た秘書艦五月雨、どうしても飲んで欲しいと左手の小指をヘシ折られ、仕方なく飲んでみたが…
相変わらず素晴らしい不味さだ、毎日飲んでいたら確実にノイローゼになるだろう
「サミダダンくん」
「五月雨です」
「羊羹でも食いに行くか、羊羹は嫌いかね?」
「嫌いではありませんが」
今のコーヒーで俺の体力は1/4までは削られただろう、アマイモン食ってエネルギー充填する必要がある
俺は席を立ち部屋を出ようとしたが…
「う゛っ!」
「どうしました?」
「大丈夫だ、ちょっと膝がカックンしただけだ」
どうやら老化のバットステータスも追加されたらしい、こころなしか視界が暗い気がするのはくらやみも追加されたからだろうか…
◆◆◆
「羊羹、あとお茶、熱いやつ」
「今日のオススメは焼きモンブランです」
「羊羹、熱い茶、モタモタすんな乳牛が」
「乳牛じゃない間宮です、どこ見て言ってるんですか!訴えますよ」
まったく、人がせっかく誉めてやってるのに何故キレるのだこのホルスタイン娘は、娘…?いや、まぁ、娘か
「五月雨ちゃんは何にしますか?今日のオススメは~」
「羊羹とお茶で」
「ヒドいッ!!」
確固たる目的がある場合、オススメをオススメられるほど煩わしい事は無い、マミーヤはブツクサ言いながら羊羹とお茶を用意して持ってきた
「3000円」
「だから高けーよ!なんだこの店!?」
「いい羊羹だから高いんですぅー!はい!3000円、2人まとめてでいいんですよね?」
ったく、なんなんだあの女、俺になんか恨みでもあるのか?乳の割に心の小さい野郎だな
俺から代金を受け取りケツを振りながらカウンターの方へ歩いて行く間宮…
「…」
「どうしました?」
「いや、ケツもいいなと」
「そうですか」
なるほど、誘っているのか…?
「さて、ではエネルギー充填とバットステータスを消さないとな」
「何がバットステータスですか」
「よく見ろ、俺の髪がみるみる白くなっている」
「あぁ、ホントですね」
このままではあと5分でカ●キくんみたいになってしまいかねん勢いだ
「あ、提督だ」
「こんにちは、あら?羊羹ですか?」
「あ゛?」
羊羹を食べようとした矢先、なんか古臭さそうな2人がやって来た
「おいサミー、誰だっけ?この人斬りみたいなヤツ」
「誰が人斬り抜●斎よ」
「神風さんと春風さんですよ」
神風と春風…?あぁ、居たな、そんなヤツらが
一応、練度はそこそこだがイマイチ使いどころが無くて忘れていた
「人斬り抜●斎さんと閑丸さんな、今、覚えた」
「覚えてないじゃん!神風よ!神風!春風に至っては意味がまったくわかんないんですけど!」
「うふふ…神風お姉様、たぶん、私が傘を持っているからだと思いますよ?」
「傘?傘がなんなの?」
「説明すると長くなりますけど?」
「じゃいいや、とりあえず私は神風でこっちは春風、わかった?」
「わかったわかった、緋村くん」
「わかってないじゃん!?なにコイツ!」
うるさいチビスケだな、カルシウムが足りてないのか?
「とりあえず注文してこいよ、今日のオススメは焼き……焼き土下座だぞ?」
「なにそれ…すごいイヤなんだけど」
「うふふ…」
「いや、うふふじゃないから…いいよ、私達も羊羹にしよ!羊羹」
そう言ってチビスケェ達はカウンターの方へ歩いて行った
「甘いな」
「羊羹ですしね」
「俺の端っこのヤツとお前のヤツ交換しよーぜ」
「イヤですよ、明らかに大きさ違うじゃないですか」
「ケチくせーな」
スパーンッ!!!
俺が羊羹の甘さでバットステータスの浄化を身に染みていたその時、後頭部を何やら傘のようなモノで殴打された
「…痛いじゃないか?」
「何が焼き土下座よ!焼きもん…もんぶらんじゃない!恥かいたわ!」
「だからと言って傘で叩くのは良くないぞ、ヒムラーくん」
「神風だって言ってるでしょ!!なんなのヒムラーって!?なんで伸ばすの!?バカにしてんの?」
「うふふ…神風お姉様、ヒムラーはスペシャルクロスカウンターを使う強敵ですよ?」
「意味わかんないんですけど!?」