不健全鎮守府   作:犬魚

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本日ギリギリ二本勃て、今年も最後のクソみてぇなお話

【登場人物】

提督(テイトク)
クソみてぇな中佐

夕張(ユーバリ)
クソみてぇな軽巡

伊203(ゲロしゃぶ)
クソみてぇな潜水艦……じゃない、誰?クソみてぇなとか言ったの?


提督とそれいけ科学調査隊2021-史上最悪の再訪-

今年も春からなんやかんや色々あり、年の瀬までズルズルズルズルとなんやかんやと引きずったものの、終わってみれば光陰矢の如し、来年のコトは来年の自分がなんとかするだろうとポジティブハートで考える今日この頃…

 

「そうそう、なんかまた夜中の寮に変なのが出没するらしいですよ」

 

「なんだぁ?またさまようよろいか?」

 

「いえ、半透明系なやつです」

 

「そんなワケないだろ」

 

それは悪霊であって悪霊ではない、パワーあるヴィジョン!精神のエネルギーが具現化したものなのだよと懇切丁寧に青髪ロング子に説明した俺は菓子皿に入っていたオ●オを咥えスタイリッシュにパキった

 

「まぁ、ビビリくんのテイトクには些か荷が重い話ですよね」

 

「ビビリくんじゃない、提督だ」

 

別に幽霊とかそーゆーのにビビってるワケじゃあない、相手は物理無効の自●系、基本的に打撃オンリーの俺とは相性が悪いってだけだ、ビビってはいない、モチロン、いざ戦闘開始となったら提督が逃げるなどありえないし、戦っても勝つがね、しつこいようだがビビっているワケじゃあない

 

「相性が悪いだけなのだよ」

 

「そうですか」

 

秘書艦サミー子はあきらかにこの俺をナメているみたいなツラをしつつ100均で買ったみたいな紙袋を俺に手渡してきた

 

「なんだコレは?」

 

「すごいパワーがギチギチに詰まった数珠です、今日のラッキーアイテム」

 

「…ラッキーアイテムか」

 

なるほど、常に人事を尽くしている俺だがやはりラッキーアイテムがあるとさらに盤石となるのだよ

 

「あと、ビビリくんな提督1人だとおしっこ漏らして失神KOとか無様を晒すのも可哀想なので今年も頼れそうなメンバーに声をかけておきました」

 

「何度も言っているが別にビビってなどいないのだよ」

 

◆◆◆

 

深夜2:00…それは、まことに暗き時間であり生きとし生ける者が深き眠りに堕ちる逢魔が刻

 

「よし、異常なし、帰るぞ」

 

そんな魔が堕ちる夜とも言える今宵、駆逐艦寮へと見廻りにやって来た俺、そして今回もこの科学調査隊のメンバーとしてやって来たスーパーサイエンス軽巡、夕張…

 

「まだ来たばっかじゃないですか」

 

全ての現象は科学で解明・説明可能であると断言する生粋の科学至上主義でありユーレーなどと言う非科学的なものは100億パーセント存在しないと信じている

 

「俺にはわかる、この寮からは邪悪なオーラは感じない」

 

「オーラですか〜」

 

オーラなどと言うそーゆーフワフワしたものは信じていない夕張はおヘソを押さえてケラケラ笑った

 

「もう用事は終わり?帰っていい?」

 

「まだ終わってないのだよ」

 

そして今回、新たに科学調査隊のメンバーとして加わったのは豪傑共がウヨウヨする偉大なる航路、オリョールを知らない新世代潜水艦娘の1人、フーミィーくん

 

ウチに配属された当初、その、ナマイキな態度から潜水艦の先輩達から可愛がられており(意味深)、同じく可愛がられているヨナタスとはある意味対極とも言える人材である

 

「ユーレーとか別にほっとけばいい」

 

「バカ言うんじゃあないよこの子は、ユーレーだろーがなんだろーがウチの敷地に無断で侵入するヤツには死あるのみ」

 

「ユーレーだったらもう死んでるんじゃ…」

 

死んでいると言うのならもういっぺん殺すのみ、いや、そもそもユーレーなど存在しないのだよと懇切丁寧に語りフーミィーくんの頭を撫でた俺だったが、フーミィーくんは気安く触んな!と俺の手を叩いた

 

「まぁまぁ2人とも、大丈夫ですよ!仮にユーレーだろーがなんだろーが私に任せてください、たとえ相手が半透明だろーがスケスケだろーが私の敵……いえ、この………ドリルの前じゃあ無力!」ドヤァ!

 

夕張は背中に背負った謎のバックパックから伸びたフレキシブル・アームの先端に搭載された殺意の高いドリルをまるで天を衝くように高々と掲げた

 

「オマエそれ毎回役に立ってねーだろ」

 

「失礼な!」

 

今まで自分のア●ルしか衝いてないドリルを何故ここまで信頼できるのか…

たしかにドリルは素晴らしい武器だ、その練り上げられた形状は至高の領域に近い、たしか以前、不幸な事故でコロちゃんのア●ルを衝いたこともあったが、あれ以来、コロちゃんはア●ルにトラウマを抱えたらしく排泄の際に変な声が出るようになったとかなんとか…

 

「まぁいい、とりあえずとっとと見回りしちまうぞ、見たい番組があるからな!」

 

こうして、俺たちは吐き気と悪寒と邪悪なオーラを感じる駆逐艦寮へ突入した…ッ!!

 

ーーー

 

とりあえず、流れるようなスムーズさで駆逐艦寮に足を踏み入れた俺達科学調査チーム、まず、ここから一番近いトイレを探す必要があるか

 

「よし、異常なし」

 

「まだ入り口ですよ、あ、ちょっと待ってくださいね」

 

夕張はいつもの戦闘民族が使う戦闘力を測るアレみたいなのをスタイリッシュに装着すると、フーミィーくんはナニそれと尋ねた

 

「ナニそれ?」

 

「えぇ、私が開発した霊圧スカ●ターくんです、コレがあれば特級呪霊だろーが位置がまるっとわかるスグレものです」

 

「へぇ〜」

 

あまり興味なさげだったフーミィーくんだったが、なんとなくそーゆー未来ガジェットみたいなのにはちょっと興味あるらしい

 

とりあえず俺達は夕張の霊圧スカ●ターくんの反応を頼りに寮内を練り歩くことにしたワケだが…

 

「オイ、なんか反応あったか?」

 

「今のとこないですね」

 

「それ、壊れてるんじゃない?」

 

「失礼な!私の作るメカは常に完璧!パーフェクトなのです」

 

フーミィーくんにPRIDEを傷つけられた夕張はフーミィーくんの柔らかホッペを両側からグイグイ押しこの夕張の科学力を愚弄するかぁー!とキレた

 

「いひゃい!いひゃ!いひゃい!ッ…!ハナセ!」

 

フーミィーくんは夕張のスネにローキックを浴びせ、夕張が多少怯んだ隙にバックステップで距離をとった

 

「クッ!私の脛に蹴りを…!」

 

「うっさいバカ!アホ!死ねっ!」

 

「初めてですよ、この私をここまでコケにしてくれたおバカさんは」

 

夕張は装着していた霊圧スカ●ターを外し右手でグシャ!っとすると床に捨て、どうやらわからせが必要なようですねとバックパックからフレキシブル・アームを伸ばし、フーミィーくんはフーミィーくんで廊下の側にあった消火器を手にとった

 

「オイオマエら、こんなところでくだらないケンカをしているんじゃあないぜ、俺達の目的を忘れたか?」

 

俺達の目的はあくまでこの駆逐艦寮に潜む邪悪の殲滅、仲間割れをしても百害しかないのだよ

 

「…それもそうですね」

 

「…チキン野郎」ボソッと

 

フーミィーくん態度悪いな、これも可愛いがりの所為か…?と考えていると、廊下の先からなにやら足音的なものが聞こえてきた…

 

「オイ、なんか前に誰かいないか?」

 

「誰か?特に誰かとは………あ、なんか変な鎧武者がいますよ?」

 

「鎧武者ぁ!?」

 

まさか……!天●一個か!!この距離に近付かれるまで気付かないとは!やはり化け物め!

 

「ナニあれ?」

 

フーミィーくんはヤツがそもそもなんなのかよくわかってないらしく、とりあえず手にした消火器を構えているが…

 

「フッ、あんなさまようヨロイ!このドリルでブチ抜いてやりますよォー!」

 

「よせ!夕張!のるな!戻れ!」

 

夕張は殺意の高いサタニクスドリルアームを回転させ、再び現れた史上最悪のミス●スに向かってダッシュした!

 

…………が

 

「あ」

 

暗い廊下で走る無謀、夕張は前のめりにコケて顔面を強打し、制御を失ったサタニクスドリルが夕張のア●ルを貫いた

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーっ!!」

 

「夕張ィィィィィ!!」

 

バカめ、だからあれほどのるなと…!ア●ルをドリルで貫かれ、2〜3度激しく痙攣した夕張は動かなくなった…

 

「フーミィーくん」

 

「ナニ?」

 

「キミは早くこの寮から脱出しなさい、ここをまっすぐ引き返せば出られる」

 

「テイトクはどうするの?」

 

「テイトクもすぐに逃げるさ、さぁ!早く行け!行くんだ!決して振り返っちゃダメだ!フーミィーくん!」

 

俺はさぁ早く!とフーミィーくんの尻をおもいっきり引っ叩くと、フーミィーくんはヒギィ!と情けない悲鳴をあげて前のめりにコケて顔面を強打し、動かなくなった

 

「フーミィーくん…?」

 

「…」死ーン

 

夕張に続きフーミィーくんまで………クッ!勝てるだろうか、以前ヤった時は俺とプリンの2人がかりでギリギリ追い返すのがやっとだった化け物だ…

 

いや、ヤるとかヤらないとかじゃあない………ヤるんだ、俺はフーミィーくんの形見がわりの消火器を手にし…

 

「来いやァ!!化け物ォー!」

 

『我、強者と、仕合う…』

 

 

翌日、駆逐艦寮でア●ルをメチャメチャに破壊されアヘ顔ピースで倒れる夕張と尻を突き出し鼻血の海に倒れたフーミィー、そして、天井に頭が突き刺さったままプラプラ揺れていた提督が発見され、全員仲良く医務室へと搬送され、医務室のベッド3つを川の字で使用する憂き目にあった…

 




本年もクソみてぇなお話にお付き合い頂きありがとうございました
秋雲先生はこれからも“男”を描き続けます

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