【登場人物】
提督(近距離パワー型)
触ればわかる
由良さん(悪鬼羅刹)
五十鈴さんを見習って牛乳を試したがすぐにお腹を壊した
夏!その、ステキな季節が提督を行動させたッ!
ソーシャルディスタンスが叫ばれたり叫ばれなかったりする昨今の状況を鑑みて、地域密着イベント夏の基地開放祭の開催が危ぶむ声もあったものの…
社会的距離とアルコール消毒の徹底すれば大丈夫だろ、たぶん
の、判断から今年も夏の基地開放祭を決行!夏休み期間にシアターなんたらで艦娘と握手だ!のアオリ文字を入れたポスターも貼り、基地開放祭は無事に開催された…
「どうかね?今年の入場は?」
「三千人弱ってとこですかね」
「ふむ」
まぁまぁか、このご時世だし仕方がないと言えば仕方ないだろう、今回の開催には地域の皆様や地域の有力者である豚尻孕臓先生の尽力あってのこと、まっこと頭が上がりませんなぁガハハハ
そんなワケで開催されている基地開放祭2021-MANATSU-
今回のメインステージはArmageddon2021-地球滅亡-と銘を打たれたNAKAさんのライブ、今年もアツいNAKAさんのファン達がNAKAさんの歌に熱狂間違いなし
そしてもう1つのメインイベントは、兵-夏の陣- ビューティー明石&ヘルシー夕張 VS ビッグバン・ベイ&ユンボ松風の題してプロレススーパースターウォーズ烈伝、こちらも盛り上がり間違いなし
「あ、そう言えば浦風さんからお好み焼きの屋台に人手が欲しいから誰か回してくれやー…との伝言預かってますが」
「甘えるなブタ乳女が、と言ってやれ」
「甘えるなだらしないブタ乳下げた肉便器が、ですね…」
いや、そこまでは言ってないのだが…
コイツ、自分が貧相だからって乳のデカいやつに対してやたら辛辣だなオイ、なぁオイ?
「まぁいい、俺ちょっと会場の視察してくるから」
「そうですか、帰りにお好み焼き買ってきてください」
「へいへい…」
◆◆◆
会場をプラプラ歩いてはみるものの、例年に比べたらやや人は少ない気がしないでもないが、体感的にはあまり変わらない気もするな…
さて………まずはどこへ行こうかな?
①お好み焼きの屋台だな
②NAKAさんのライブ会場だな
③プロレス会場だな
ふむ、美少女ゲームにありがちなゴキゲンな選択肢だ…
本来なら、ここでキチンとセーブしてから1つ1つ選択肢を選んでみるのだろうが残念ながらこいつはゲームじゃあない、現実だ、現実と言う名のクソゲーにはセーブ&ロードなんて機能はない…
ならばどうするべきか…?やはりここはこの選択肢を全て無視して浜風ちゃんを探すべきではないだろうか?この毎日激烈な暑さの続く日々、この時期は浜風ちゃんだって汗をかく、汗をかくし蒸れもするのなら服だってスケスケになるんじゃあないか?そんなのもうファ●クしてくれって言ってるようなものだろ、完全に誘ってるだろオイと考えていると……
「あ、テイトクさん、こんなトコでナニしてんの?ね?」
「ゲェーッ!ゆ、由良さんーッ!」
「由良に対してゲェーッ!は失礼でしょ、ゲェーッ!は」
考え事に集中しすぎたか、この俺とした事がコイツをこんな近距離まで近づけてしまうとは……約2メートル、互いに必殺の距離
「ヒマなら由良に付き合わない?ね?」
「ご覧の通りヒマではない」
「ヒマでしょ?」
「ヒマではない」
「付き合わない?」
「付き合わない、俺とキミとでは価値基準が違い過ぎる」
由良さんは笑顔でそっかそっかーと言いつつ、直蹴りを放つ!!………が、持ち前の危機管理センサーが考えるより先に俺の身体を動かしたッ!!
「はおっ!!」
「………チッ、なんで避けるの?ね?」
「ね?じゃねーよ、いきなり殺意の高い蹴りカマすとか相変わらず提督様への態度がなってないな、アァン?オイ」
「…ハハッ、ウケる」
このヤロウ…ウケるだと?相変わらずのこの俺に対する不遜、まぁ、付き合いが長いから一応許してやるが…
「と言うかテイトク、由良を見てナニか思うところはない?」
「ない」
「由良、水着買ったんだけど?」
「水着だとぉ…?」
ナニ言ってんだコイツ?イカレているのか…?水着?まぁ、それ自体はこの海軍クールビズ期間においては咎められるモノじゃあない
「オイオイオイ由良さんよ、水着を買った?水着を着た?ハハッ、バカを言っちゃいかんよ、由良さんみたいな絶壁が水着を着て闊歩するなど自殺に等しい行為、私は成長期に見放されたド貧乳ですと喧伝して回ると同義、自ら死を選ぶか…ッ!?」
「…は?」
ドンッ!!(直突き)
由良さんの放つ直突きをギリギリでかわしたが、なるほど……さすが由良さんだ、掠っただけで肋骨が砕けたと思わされたと錯覚する程の衝撃!やはりオマエは大したヤツだ
「次、ド貧乳とか言ったら殺す」
「気をつけよう、コーヒーでもどうかね?一杯奢ろう」
「そうね、でもコーヒーじゃないでオレンジジュースでいいかな?」
これ以上、ここで由良さんとヤり合うのは賢明ではない…
おそらくヤり合えばどちらかが病院送りになるかあの世送りになる、そんな高度な政治的判断から俺は由良さんと高度な休戦協定を結ぶ、適当なジュースのある屋台へ向かった…
ーーー
「コーヒーを1つ、あと……フレッシュオレンジをロックで」
「あとガトーショコラ1つ、大至急、ね?」
「お好み焼き頼まんかいバカタレェ…!っーかウチ、救援要請したろォ!?」
とりあえず、俺と由良さんは適当な屋台でひとごこちつくかと入ってみたが……どうやらシェフは忙しいらしい、コーヒーもオレンジジュースもあるかボケ!と罵倒され、とりあえず麦茶だけ出された…
「…で?なんだって?由良さん、水着(笑)買ったって?」
「次、(笑)つけたら折るから、ね?」
しかし言われてみるとたしかに、由良さんはパッと見ダサい黒シャツみたいなのを着ているがどうやらその下は水着らしい
「っーかその黒シャツ、俺の失くしたやつじゃね?」
「違うけど?」
シレっとしてやがってこのヤロウ、まぁ、たかが黒シャツなんぞどうでもいいか、そんな黒シャツ、俺は36枚持っているのだよ
「そもそも由良はまだ成長期ですけど?」
「ナニ言ってんだオマエ?イカレているのか?」
「イカレてませんけど?」
麦茶の入ったグラスをイッキにグィィィ!っと飲み干した由良さんはグラスを床に叩きつけ、そこら辺にあったビール瓶を手に取ると躊躇なく叩き割り、鋭利な武器を手にした…
「だいたいなんだその流線形の膨らみは?シリコンか?シリコン注入したんか?あ?」
「してませんけど?テイトク、由良さっきから考えてるんだけど、その暴言は殺してくれって意味でいいんだよね?」
「オイオイ由良さんよ、俺とキミとの間に存在するのは殺戮・恐怖政治・血祭りのみ……忘れたかね?」
互いの距離はテーブルを挟んだ1メートル、もう既に必殺の間合いに入っている、この距離なら俺のスネークバ●トが速いか、由良さんの鋭利なビール瓶が速いかの勝負になるだろうと考えていると、お好み焼きを持ってヒィヒィ走り回る浦風が俺の腕を掴んだ
「テイトク!!ちょい!ちょい手伝ってーな!手が足らんゆーたじゃろ!」
「うるさいな、俺は客だぞ、あとコーヒーはどうした?モタモタするな、早く持ってこい、ファーストクラスの客に極上のぺぇずりをサービスするようにな」
「そんなサービスないわボケッ!!」
そんな浦風のパイオツを揉みつつ肩の力入ってるねリラックスリラックスと小粋なジョークを言ったものの、浦風は死ねや!と怒りの暴言を吐き捨てて去って行った…
「………ふむ」
「どうしたの?テイトクさん」
先程、浦風のパイオツを揉んだこの感触……
「由良さん」
「ナニ?」
「由良さんはその絶壁が成長したと言っているが、俺は正直疑っている」
「へぇ」
「シリコン注入、もしくはその水着自体が寄せて上げるメガ盛り偽乳パッドかもしれないと…」
「なるほどね」
「しかし今、俺は浦風のパイオツを揉んで気付いたが、本物のパイオツには生命エネルギーが感じられるんだ」
…つまり、偽物の乳には生命エネルギーが感じられないハズ、新しく生命を与えてピラニアにする事もできる
「つまり、テイトクはこう言いたいワケ?触ればわかると?由良の胸を」
「そうだ、それしかない……それしか証明する方法は」
「なるほどね、まぁ、普通にイヤだけど、ね?それ以上近寄ったら殺すから」
「由良さん!それしかないんだ!由良さんが成長したと言う証を示すには!!」
「いやいやいや、単に由良の胸触りたいだけでしょ?え?ナニ、キモい」
「バカ言うじゃないよこの娘は、多少成長したとは言え所詮は由良さんの貧相な胸に対しこの俺に性的興奮一切無し…ッッ!!」
「それはそれでムカつく」