不健全鎮守府   作:犬魚

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その⑱
書いてたら通信不具合で1話分ゴッソリ保存できてなくて吐きそうになりましたわ

今回は全編海外艦ifエンド、ですわ!まず2本立ては〜…

【Last Chance Tour Train】
【Hightension Wire 】

…の、2本勃て



提督とルート分岐のエンディング⑱

【Last Chance Tour Train】

 

かつて、戦争があった…

謎の行方不明事件が多発する海域に派遣された吹雪達駆逐艦トリオ、先に海域に来ていると言う海軍最強戦力の1人、“淫獄戦艦”の異名を持つ大戦艦、ネルソン!その…高貴な見た目から、たとえ卑怯な手で敵に鹵獲されようと決してその誇りを失わず、どんな淫靡な責め苦を受けようと逆転と脱出の機会を待ち続けられる強い意志を持っているであろうと信じられている事から、駆逐艦の皆からは親しみを込めて淫獄さん!と慕われていた…

そんな淫獄さんと吹雪達駆逐艦トリオの活躍もあり、事件は無事に解決したと思いきや……予期せぬ強敵が一行の前に現れるのだったッッッ!!

 

ーーー

 

DINER…ッ!!それは、北アメリカに特有のプレハブ式レストランのことである!!特に、ニュージャージー州、ペンシルベニア州、ニューヨーク州に多い言われており、むしろアメリカ全土及びカナダ全土に点在している…

そしてこの、モンタナ州にも………

 

「ヘイ!こっちの注文がまだきてねーぜ!」

 

「バカ言うな、オレの方が先だったろーが!なぁHelenaちゃん!」

 

「コイツァ、HelenaちゃんがパイオツにCokeの瓶挟んでサービスしてやらねーとな、ギャハハハハハ」

 

「オイオイオイそいつぁ無理なハナシだぜ!Helenaちゃんのパイオツじゃpotatoもムリだろーよ」

 

「HAHAHA!」

 

今日も明るい話題で町の労働者達が盛り上がるDINER…

そんな笑い溢れる店内に、テーブルをダァン!して破壊する音が響いた後、客の荒くれ者達は破壊されたテーブルを見てからテーブルを破壊したこのDINERのカンバン娘を見た…

 

「よぉーし、オマエら全員一列に並べー…」WANA-WANA

 

笑顔だが青筋立ててキレてるカンバン娘、Helena…

 

「マイッタナこりゃ!joke!ホンのMontana jokeだぜ!」

 

「オイオイ相変わらずHelenaちゃんは冗談が通じねーなオイー!」

 

「やかましい!!このクソ労働者どもがァー!!」

 

今にも飛びかからんとするヘレナを羽交い締めにし、とりあえずキッチンにヘレナを引っ込めた俺は携帯型ア●メガスをシュッ!と染み込ませたハンカチーフでヘレナの口を塞いだ

 

「もガーッ!!!」ビクン…ッ!ビクン!

 

「どうだ?落ち着いたか?」

 

「あが……あへ………って!!落ち着けるワケないでしょ!!逆に身体が火照るわよ!!」

 

「アッハッハッハ」

 

「アッハッハッハ、じゃないわ…っ!!」

 

メリメリィ!!!と、まるで顔面が潰される勢いの強烈な顔面パンチを喰らい、キッチンからホールまでブッ飛ばされた俺はクソ労働者達の居るテーブルに直撃して床に転がった

 

「ヘイ!テートクがまたHelenaにブッ飛ばされたぜ!」

 

「ヘッ!イイ気味だ、オレ達のアイドルHelenaのHeartを射止めたなんっークソ野郎は死んで当然だぜ!」

 

「ヘイジャパニーズ、ワカったら祖国に帰るんだな!HAHAHA!」

 

こ、コイツら……誰のせいで俺がこんな目にあっていると思ってやがる!クソ労働者どもはここぞとばかりに床に転がった俺に思い知れ!思い知れ!と蹴りをくれる!

 

「ちょっと!ウチの旦那にナニやってんの!ブッ飛ばされたいの!?」

 

「ヒュー!Helenaちゃんがお怒りだ!」

 

「怒った顔もcharmingだぜー!」

 

「フゥー………ハァ〜……フゥー……ハー…よし、オマエら、全員金だけ置いて帰れ、Helenaの理性が残ってる内に」ニコッ!

 

ーーー

 

「…あー」

 

「起きた?もう閉店よ」

 

「そうか、痛ッ!アバラ痛い!あのヤローども…手加減ってのを知らんのか」

 

ソファーに横たわる俺を冷ややかに見下ろしていたヘレナは、今日もお疲れ、と言ってキンキンに冷えたビールの入った大ジョッキを俺に押し付けた

 

「ま、まぁいつものコトと言えばいつものコトだしね」

 

「日常茶飯事がワイルドすぎるわい」

 

深海棲艦との戦いの日々が終わり、海軍を抜け、いよいよギブ●ンの待つMAJORへの挑戦をする時が来たと海を渡った俺はファックボールを武器に1Aからスタートしたものの、ファックボールは故意の危険球であるとのコミッショナーの判断から速攻で球団解雇、球種は全てファックボールしか持ってない俺の挑戦は断たれた

 

球団をクビになり、国に帰る金もなく、とりあえず軍時代の知り合いであるアイオワにでも金借りるかヒモでもさせて貰おうと考えつつロッキー山脈を眺めていると、なんか雄大な自然の前に悩んでいることがアホらしくなり、とりあえずそこに山があるからさと山登りでもするかとこのモンタナ州の町、Helenaへとやって来た俺は、とりあえず金はないが皿洗いでもすれば許してくれるだろうとテキトーなDINERに突入、テキトーに注文していると意外な人物と再会した…

 

………もしかして、テイトク?

 

戦いの日々も終わり、軍を辞めて故郷へと帰っていたヘレナ、そしてその実家がここだった

その日、俺はヘレナにこれまでの事情を話し、世の中スゲー偶然もあるモンねーと夜の夜中まで酒飲んでおしゃべりした、酒飲んで…

 

そして翌日、俺の横に全裸のヘレナが転がっていた…

 

「まぁでも、テイトクも慣れてきたわね」

 

「あんま慣れたくはねぇがな、っーか俺はもうテイトクじゃないんだが…」

 

「こっちのが呼び慣れちゃってるからね」

 

紆余曲折あり、今ではこのDINERを夫婦で切り盛りする生活になったが、まぁ、これはこれで悪くはないのかもしれないな

 

「ヘレナ」

 

「なぁに?」

 

「今度店閉めて山に行くか、山」

 

「ナニ?ヘレナを崖から突き落として保険金殺人しよーっての?」

 

「するか!!」

 

「フフッ、ジョーダンよ、ジョーダン、小粋なHelena joke」

 

そう言って悪戯っぽくウィンクするヘレナ、まったくこの女は………ま、昔からそーゆーところが案外気に入ってたし、ウマもあったのかもしれないな

 

 

おわり

 

■■■■■

 

【Hightension Wire】

 

かつて、戦争があった…

人類と深海棲艦の永きに渡る戦いは遂に深海棲艦による大規模攻撃作戦、地球寒冷化作戦へと至った

しかし作戦終盤、人類の可能性を再び感じてしまった深海総帥は迷いを感じつつもこれをあくまで決行、しかし、人類の猛反撃、そして深海棲艦の中からも地球が駄目じゃないことを賭けてみたいと命知らずなバカどもがたかが石コロ1つぐらいと特攻、摩擦熱とオーバーヒートでダメになるヤツが殺到したところで奇跡は起きたのだった…

 

ーーー

 

「オカワ・リー」

 

人類と深海棲艦の戦争も終わりもう何年目だった…

まぁ、そんな些細なことはわりとどうでもいいコトだ、大切なことはそんなどうでもいい過去ではなく輝かしい未来だろう

俺は財布から金を取り出すと俺が食った分と同席してるヤツの分だと金を払い、店を出てからタバコに火を点けた

最近は店内禁煙が当たり前になっちまったからな

 

「フーッ〜……」

 

とりあえずアレだ、ガングートのアホからはまったく連絡がないし、っーかもしかしてアイツ捕まったんじゃないのか?アホだし、あきらかにどっかヌケてたもんなぁ〜、たぶんネジの1本どころかシャフトとかベアリングもヌケてたろ、たぶん

 

そんなアホンダラについて考えつつ店先の喫煙所で紫煙を吐いていると、大好物を食い終わったらしいツレが店の出入口から出てきた

 

「あー…美味しかった、やっぱりミソ・ラメーンは最高だね」ニコニコ

 

「満足したか?そりゃ良かった」

 

「同志は一杯で足りるのかい?」ニコニコ

 

「俺はキュウシュウ男児なんでな、ラーメンはトンコツ以外はあんま好みじゃねぇんだ」

 

「へぇ〜」ニコニコ

 

久々の大好物、味噌ラーメンに満足したらしいタスケくんだったが、トンコツってそんな美味しいかねぇ?とボソリと漏らしたが、まぁ、これはかなりの個人差があるのでこの疑問に対する舌戦は無意味だ

 

「ところで同志、同志Гангутから何か連絡はあったのかい?」

 

「ないな」

 

「そっか」ニコニコ

 

海軍を抜け、これからはこの命はこの光溢れる地上の愛と平和の為に生きようと固く心に決め、世の弱き者達を救済して周ろうと旅に出たのだが………

 

世界は、腐っていたッッッ!!

 

強者が弱者を虐げるのが当然…!世は資本主義のブタどもが溢れかえり、貧困がさらなる貧困を招く負の連鎖!!そして止まらない環境破壊とこの星で懸命に生きる希少な生物種の減少……

 

かつて深海棲艦との戦争と称してこの海を、いや、この世界を汚していたのは自分自身だったと気付いた俺は、振り返ってそこにある荒廃した光景に絶望した

 

何が艦隊これくし●んよ!!何が理想的な戦争よ!うぉーん!と……

 

「ハァ…とりあえず一度、世界中に散っている革命軍の“幹部”に召集をかけた方がいいな」

 

「そうなのかい?」ニコニコ

 

「そうなんだよ」

 

そして、この先たとえ何があろうともこの世界を元の自然溢れる世界に戻してみせると革命軍に参加した俺は同じく革命軍のタスケくんと日夜資本主義のブタどもに天誅を下して回っていた

むしろ、今もタスケくんと共に一仕事終えた帰りなんだか…

 

ジリリリリリリン♪ジリリリリン♪(着信音)

 

「む、ウワサをすればか…」

 

ガングートのヤツ、まだ捕まってなかったんだな、そう思いつつケイタイの通話ボタンを押すと…

 

『ハッハッハ!同志Admiralか!』

 

「ハッハッハじゃねーよ、ナニ半年も音沙汰なしになってんだテメーは、そろそろ死んだと思ってタスケくんをもうマジで普通の学校通わせて普通の学生にしようかと考えてたとこだぞ」

 

『ハッハッハ!それはムリだな!』

 

即答かよ、ガングートのヤロー、タスケくんをなんだと思ってやがる…いや、まぁ言ってみたものの俺もちょいムズいかなと思ってる

たぶん普通の学生は走行中の車に走って追いついてドア開けて内務卿殺ってから笑顔で味噌ラメーンなんか食べないしな

 

「で?生きてて連絡してきたんならアレか?召集でいいんだな」

 

『ハッハッハ!察しがいいな!ハッハッハ!』

 

「了解だ」

 

『“北”で待っているぞ!』

 

ピッ!(通話OFF)

 

「タスケくん、明日……いや、明後日で、今の学校は転校な、親の仕事の都合ってヤツで」

 

「そっかー…ちょっと残念だね」ニコニコ

 

残念だね、と言っているものの、たぶんマジに残念とは思ってないのがタスケくんだろう、だが…

 

「なぁタスケくんよ、なんならキミはここに残っても構わんのだよ、革命軍だとかなんとか全部忘れて、ここで普通の生活をして、普通の学校に通い、普通に友達とおしゃべりしたりしてだな…」

 

「それはそーゆー任務かい?同志」ニコニコ

 

「…いや、忘れてくれ」

 

ま、何を言ってもこの娘は付いてくるんだよな、行く先が地獄だろうがなんだろうが…

 

「同志Admiral」ニコニコ

 

「なんだ?」

 

「もう一杯ミソ・ラメーン食べていいかな?この店じゃないで、ほら、アパートの近くにある屋台で」ニコニコ

 

「…好きにしろ」

 

「アリガット、さすが同志!ハナシがわかるね!」 ニコッ

 

 

おわり





次回は当初の予定に入ってなかったけど、この夏、戦慄の水着グラを見せたキンパツ美少女と他1本、の予定ですの

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