【登場人物】
提督(メガネ男子)
好きなアイスは給食ムース
山風(トゲトゲヘアー)
天敵がいない時は比較的おとなしめで良い子
蒸し暑いしアイスでも食うかと執務室の冷蔵庫を開けたらアイスが入ってない悲劇的結末、そんな悲劇を回避するべく、仕方なしに明石の店にでも行ってクソザコアイスでも買うかと廊下を歩いていると、廊下の先で観葉植物が蠢いていた…
「なんだアレ?」
観葉植物ってひとりでに動くのだろうか?いや、観葉植物はひとりでに動いたりはしない、決して
打ち返したテニスボールが決して消えたりしないのと同じそんなコトはありえないと考えていると、妙にトゲトゲしい観葉植物みたいなのが動きを止め、足下?から毛のないキモい生物がヌルりと現れた
「…暑い」
「なんだ、山風クンか」
「…?あ、テイトク」
観葉植物かと思っていたのは白露姉妹で改白露型のトゲトゲヘアー、山風クン、見ての通り、頭のトゲトゲした子だ
「今日はまた一段とヘアーがトゲトゲしいのな」
「…この時期は特に髪がぶわーってなるから嫌い」
「なるほど」
山風クン曰く、朝、海風姉ちゃんになんとなくイイ感じにセットして貰ってもこの時期は髪がボリューミーになるらしく、後ろから一見すると動く観葉植物のようになるそうな
山風クンは額にじんわり汗を滲ませつつ足下に逃げたネコを拾った
「…暑い」
「そのネコもアツいんじゃあないかね?毛はないけど」
「…そうかも、テイトクは何してるの?散歩?」
「提督はそんな暇人じゃあないのだよ」
まぁ、暇人ではないがアイスを買いに行く途中ではあるがね、まずは冷たいものを食べてスッキリとしてから仕事をするのも作業効率化の一環だと思うのだよ
「まぁいい、山風クン、アイスは好きかね?もし好きだったら提督がアイスを奢ってあげよう」
「…好き、かき氷とか食べたい」
「かき氷か、たしか売ってたな、袋のやつ…」
そんなワケで、俺は新しい冒険の仲間にトゲトゲヘアーの山風クンとヌルっとしたネコを一匹仲間に加え、目的地へと再び歩き出した
「…そういや海風姉ぇが新しい水着買ったって言ってたよ」
「ふ〜ん」
「…水着の海風姉ぇと海に行きたくない?」
「行きたくない」
「…なんで?おっぱい大きい水着の海風姉ぇだよ?」
「女の子がおっぱい大きい水着の海風姉ちゃんとか言うんじゃないよ」
しかしだ、たしかに海風姉ちゃんのおっぱいはデカい、おそらくは駆逐艦の中でも上位、至高の領域に近いだろう…
もし彼女が駆逐艦でなければ俺は間違いなくセクシャルな対象として見ていたに違いない
具体的に言えば、尻穴にスライム浣腸を出し入れし排泄するたびに快楽と絶頂を感じずにはいられないア●ル隷奴として調教していたであろうコトはあまりにも必然、そして自然なコトだ
それほどの魅力が彼女にはある………が、しかしだ
しかしどれほどいやらしいカラダをしていたとしても海風姉ちゃんは駆逐艦、つまりはガキに過ぎない、もう2~3年もすれば肉体的にも精神的にもさらに磨きがかかり成熟するだろう、その時こそ…
「喰うに値する…」ニマァ…
「…何が?」
「おっといかんいかん、つい気が高まって溢れそうになったのだよ」
そんな自分に自制心が必要だなと考えていると、廊下の先にアチーアチー言いながら制服をパタパタしてるアホンダラが居た…
「あちぃー……お、テイトクと山風のアネキじゃン、ナニやってンだ?」
白露姉妹にして海風姉ちゃん傘下の改白露型、江風!!こう見えても山風の妹らしく、姉妹の中では下から2番目でもある
「…テイトクがアイス買ってくれるって」
「マジかよテイトク!たまにはイイコトしてくれるなオイ!よっしゃ!アタシガリガリクーン!」
「誰がオマエの分も奢ると言った?クズが、テメーで買わんかいダボ」
「ケチかよっ!!っーか山風のアネキには奢ってアタシには奢らない理由ってなンだよ?アァン?」
「そうだな………ふむ、特にないが、ふむ……あえて理由をつけるとするなら俺はオマエの苦しむ顔を見るととても心がスッとする」
「ドSかッ!!」
「ドSじゃない、テイトクだ、だがまぁ…奢って欲しいならそれなりの態度があるんじゃあないかね?江風クン、人にモノを頼む時は“
「クッ!このオッサン…!!」
「オッサンじゃない、提督だ」
まったく、最近のガキというものはどいつもこいつも提督様を舐めてやがるからな、ここらで一度ビッ!と言って己の立場をわからせてやるにはいい機会だ
「ケッ!ケチクセーオッサンだなオイ、いいよ、海風姉ェに提督は懐もチ●ポも小せぇー男ですってチクってから買って貰うぜ!」
「誰の懐とチ●ポが小せぇー男だ、っーか自分で買えよ!ガリガリクンくらい」
「ンな金ねンだわ」
江風曰く、昨日、花火セット買って豪遊したら今月のお小遣いを使いきったらしく、今、江風の手元にある全財産は昨日の余りのヘビ花火3個だけらしい
「うンこ玉しかねぇーンだわ」
「女の子がうンこ玉とかゆーな、ヘビ花火って言え、ヘビ花火と」
「なぁー!!頼むよぉー!テイトクぅ!っーか今月の小遣いもう使い切ったとか海風姉ェにバレたらまた説教されンのがオチなんだよォー!」
そもそも海風姉ちゃんに泣きついたとしても己の計画性のなさを問われ説教タイムに突入することが確定しているらしい江風、バカだバカだとは思ってはいたが……やはりバカだったか
「…仕方ない、江風のぶんは私が出してあげる」
「マジか!?山風のアネキぃ!」
「オイオイ山風クン、無理をしちゃあいかんよキミぃ」
「…ダイジョーブ、こう見えても私、江風の……お姉ちゃん、だから」
そう言ってポケットから財布を取り出しグッと親指を立てる山風クン…
そう言えばそうだったな、こう見えて山風クンは江風のお姉ちゃんなのだ、存在しない記憶な気もするが、まぁ事実だろう、たぶん
まぁ山風クンだってたまにはお姉ちゃんぶりたいコトもあるのだろう
そんな自らの中に眠っていたお姉ちゃんパワーを今、発揮させた山風クンだったが……
「あ、テイトク……と、江風と山風も、丁度良かった」
廊下のカドを曲がり、山風クンのお姉ちゃんパワーがかき消された、いや………かき消されたなんて生易しいものじゃあない!!
「暑いしみんなでアイスでも食べようと思って買ってきたの」ニコニコ
海風姉ちゃんは今しがた買ってきました!ってぐれーパンパンな保冷バッグを妹達に見せた
「う、海風姉ェ……やっぱハンパじゃねェー…クッ、さっきまでカッコ良く見えた山風のアネキがもうその辺のアロエにしか見えねェー」
「…江風、あとでブン殴るから」
「何言ってるの二人とも、あ、よければテイトクも一緒にどうですか?いっぱい買ったので」ニコニコ
「いや、遠慮しておこう」
海風姉ちゃんは基本良い子だが、こーゆーニコニコしてる時はめんどくさい時だ
一瞬にも満たない反応速度で答えを見出し、即座にその場を離れようとした俺の左腕が掴まれたッ!!
「そう言わずに…」
速い…ッ!そして
そんな俺を海風姉ちゃんはそのまま廊下の壁に押し付け、さらにそのパイオツを俺の身体に押し付けつつ耳元で俺にしか聞こえない声量で囁く
「山風はテイトクと楽しいおしゃべりしつつアイスを食べたいんです、空気読んでください」ヒソヒソ…
「やだよめんどくさい、アイスだけあればいいだろ?アイスだけ」ヒソヒソ…
「ナニ言ってるんですか!アーンしたりアーンされたりしてください!」ヒソヒソ…
「やだよ!!海風姉ちゃんがやりゃいいじゃねーか!っーかな、キミ、山風クンを甘やかし過ぎじゃあないのかね?」ヒソヒソ…
「それはまぁ……長女ですからね」ヒソヒソ…
長女であり、七女であると言う矛盾………その矛盾が生んだ奇跡が、この海風姉ちゃんと言う
「う〜ん、じゃわかりました、食べ比べはみんなでしましょう、その方が公平感もありますし、山風も私が変なアシストしてると怪しまないでしょうし」ヒソヒソ…
「わかってくれて嬉しいよ、あと変なアシストはバレバレな気がするのだよ」ヒソヒソ…
まったく、どんだけ妹に甘いんだこの子は……しかしこの海風姉ちゃんやっぱ乳デケーな、個人的にはアイスなんぞよりこのパイオツを舐め回してしゃぶり尽くしたいね
「山風っ!テイトクもご一緒してくれるって!良かったわね!」ニコニコ
「…へぇー」
「あ、あれ?嬉しくない?」
「…別に」
次回からifエンド回、そこんトコ、ヨロシク