【登場人物】
ルンガ沖重巡棲姫(メガネ)
鳥海が裏切っただとォ!やはりあのヤロー…いつか裏切ると思ってたんだあのメガネ、俺は昔からアイツは怪しいと思ってたぜ!
え?鳥海いる?談話室でRJさんのダビ●タ見ながら漫画読んでる…?どういうことだってばよ…?
陽炎(長女)
個性派スター集団、陽炎姉妹の頂点に君臨する長女
同じく駆逐艦姉妹の夕雲姉妹の長女夕雲とは仲が悪いらしく、平気で夕雲のお茶に下剤を入れてニヤニヤしてる外道、その外道ぶりは提督もなんやかんや気に入っている
前半戦の山場、第三ステージ
輸送!戦力!戦力!そして相変わらず多種多様に悪質なギミックと息をつかせぬかのように次々と現れる新手の刺客達とのバトル!この旅路の果てに、提督と艦娘達は何を思うのだろうか…ッ!
『ネズミドモメ!コノワタシガスベテソシシテヤル!スベテナァ!!』
この海域を統べるBOSS!!彼女の名はルンガ沖重巡棲姫ッッ!!重巡棲姫の名を冠しているもののその実態は高速戦艦であり、深海特有の艦種詐称の疑いありッ!!
『ドイツモコイツモドラム缶カカエテ沈メテヤルワ!』
『ヒュー!相変ワラズノイキリ発言!』
『マルデ知性ヲ感ジマセンヨーッ』
『フッ、俺ハデキモシナイクセニデカイ口ヲ叩クヤツガ嫌イデナ…』
一見すると知性溢れる外見とは真逆のように感じるルンガ沖重巡棲姫、しかし、その知能指数は170を超えるッッ!!深海学力テストでは常に上位にランクインし、現在も深海軍と並行して深海大学に通う生粋のエリートである…ッ!!
彼女の実家は深海チョッカクガイの養殖を営み、優しい母と少し不器用だが彼女の事を大切に想ってくれている父、そんな彼女を愛してくれる両親の元で生まれ育った彼女はそれに応えたいと思い出来る限りの努力をした、そしてその努力は早々に開花した、順風満帆ッ!!まさにそれが彼女の歩む人生であったッッッ!!
しかし、人生には予期せぬ転機と言うものがある、それはまるで地面にポッカリと空いた穴のように彼女の前に突然現れた…
『死ネッ!!深海ドライバーァァァァ!!』
『ウゴゴゴ!!クッ!コ、コノ技ハ、動ケンッ!』
………深海レスリングである
深夜、たまたま勉強の合間にとテレビを点けた彼女はその深海プロレスに夢中になった
凶悪な殺人技!残虐なラフファイト!下品で品性のないセリフ、そのどれもこれがキラキラ光るまるで宝物のように見えた!今までお勉強しかしてこなかった彼女にとって、それはとても新鮮で、とても刺激のあるものだったのだッ!!
その翌朝、彼女はさっそく両親に自分も深海レスリングをやりたいと説得した
両親の答えはもちろん“ノー”だったが彼女は諦めなかった、両親が自分を愛してくれているからこそノーと言ったのはもちろんワカっていた、しかし!彼女は自分の内から湧き出るこの情熱を抑えることはできない!
彼女はその足で家を飛び出すと、深海棲艦の溜まり場と言われている深海軍の門を叩いた
『入門シタイ?』
『入隊ノ間違イデショ、イルノヨネー、ソーユー娘』
深海軍の門を叩いた彼女はさっそく入隊希望の担当をしていると言う戦艦棲姫に出会い、私、あまり痛いのは苦手なんですけど、ここでトレーニングしたらアナタより強くなれますか?と尋ねると、一生懸命トレーニングしたらなれますよと言われたので早速トレーニングを開始した
『ナメテンジャネェゾ!コラァ!』
ゴッ!!(全力パンチ)
『ブベラァ!!オ…オ父サンニモブタレタコトナイノニ!』
『痛イ思イヲシナイデ強クナリテェダト?ナレルワケネェダロウガーッ!!』
初日からメチャメチャにボコられた、マジでボコボコにされた、今までややお嬢様育ち寄りだった彼女は初日からありえないぐらいボコられた…
戦艦棲姫はこっちは深海棲艦に命賭けてんのよ!舐めてるヤツは許さねぇ!とのプライドもあり、ついついアタマお花畑のお嬢様にマジムカついたとのコトだった…
生まれて初めて容赦なくボコボコにされたルンガ沖重巡棲姫、きっと明日は来ないだろう……誰もがそう思った、と言うか、入隊希望者を初日からボコボコにした件については戦艦棲姫は中枢棲姫からメチャメチャ怒られ、ケツ穴にシーサーペントの刑に処された…
だがッッッ!!!彼女は来たッッッ!!
ルンガ沖重巡棲姫は翌日も、そして翌々日も!!毎日やって来てはル級やタ級だってネを上げるハードなシゴキを毎日受け続けた!!何故なら彼女には夢があった、お勉強しか取り得のなかった自分にもたしかにある情熱、あのキラキラに自分もなれる!いや、なるんだッ!!
まるで小さな頃に魔法少女に憧れる子供のような幼稚で、しかし素直な感情!それが彼女を、ルンガ沖重巡棲姫を突き動かすのだッッ!!
そして、彼女はメキメキと力をつけ、ハードなシゴキに耐えるタフネスと強靭なフィジカルを手に入れ、そしてIQ170を超える知性を持つモンスターとして深海棲艦期待のスーパールーキーとまで呼ばれるようになった…
あの日、彼女が見たスーパー“悪役”にはまだ届かないけど、彼女は着実にあの日夢見た“悪役”の道へと歩み出したのだったッッッ!!
◆◆◆
「オラァァァァァァァァァ!!!陽炎祭りじゃあああィィィィィ!!」
「出たっ!陽炎姉貴必殺の殺人フルコース!KAGE-MATSURIやァァァァ!!」
「あの殺人フルコースを喰らって無事だった深海棲艦はいない、不知火はそう断言します」ニマァ…
「怖っ!笑顔むっちゃ怖っ!」
ルンガ沖最終決戦ッ!!やはり陽炎さんのトコはいつも雪風さんの稼ぎがいいですからねぇ、プークスクス……と、ナチュラルに夕雲にディスられ、今回、俄然やる気を出した陽炎姉妹の長女陽炎はアタシを出せッ!!と執務室に殴り込み、提督を殴りつけ、その返り血で出撃リストに印鑑を押した…
「オラァ!!」
ルンガ沖重巡棲姫の身体を掴み、回転しながら投げた後にローリングクレイドルに捕らえて上昇!さらに、パイルドライバーで落下し、最後にロメロスペシャルでフィニッシュをかけたッッ?!
『ゴハァ!!?』
「ペッ、陽炎姉妹舐めんじゃないわよ、不知火!電話、ゴミ片付けたから電話して」
陽炎はピクリともしないルンガ沖重巡棲姫のメガネに蹴りを入れ、すぐ下の妹である不知火に提督に海域制圧が終わった事を報告すべく電話をするように指示する…
しかしッ!!
『クッ…!マ、マダマダ…ッ!』
「ゲッ!コイツ、まだ息がある…!」
まだ生きていたらしいルンガ沖重巡棲姫は最後の力を振り絞り立ち上が…
ビタンッ!!!!
陽炎はルンガ沖重巡棲姫の頭を掴んで顔面を海面に叩きつけた
『ガボェ!!?』
「ダメじゃない死人が動いてちゃ〜……アンタは死んだのよ?ダメじゃないの?死んだ奴が出てきちゃあ!死んでなきゃあああ!」
『ガボガボガボガボガボガボガボガボガボガボ………ゴボ……ゴボ…………』死ーン
「陽炎、どうかしましたか?そんなとこで屈んで…」
「あ、わかった!おしっこやな!」
「別にどうもないわ、あと黒潮、オマエは後で殺す」
「ウソやろ!?」