【登場人物】
提督(知性的レスリング)
溢れる知性で返り討ち
South Dakota(アメリ艦)
幼少期スラムストリートで過ごし、いつかこの両拳ででっかいアメリカンドリームを叶えてやるんだと誓い、現在に至る
Washington(アメリ艦)
サウスダコタと同じく幼少期は貧しい暮らしだったらしく、殺人以外の悪いことは全部やった系、意外にも敬虔なキリシタン
昼!その、ステキなランチタイムが提督を行動させた!
普段、昼と言えば麺類多めだが、日々、バカどもの為に基地運営を頑張っている提督としてはたまには自分へのご褒美にマミー屋にでも行ってガッツリ肉でも食っていいんじゃあないのか?
そう考えた俺は、それなりに余裕のある財布をポッケにねじ込みいざマミー屋へと向かったワケだが…
「ナニメンチ切ってんだテメー…殺すゾ」
「ア゛ァ?誰に意見してんだテメー…殺すゾ」
店の前で、ヤン・キー同士がメンチを切り合っていた
「オイオイオイ、お店の前でメーワクこいてんじゃないよキミタチ、えー…サウスパークくんとクリキントンくん、だったかな?」
「誰がSouth Parkだ!South Dakotaだ!Dakota!」
見た目でわかる溢れる愛国心、MAJOR出身の本格右腕、サウスダコタくん
「Washingtonよ!ナニよ、クリ……クリキ?マァ、いいわ、二度と間違えないで」
こちらもMAJOR出身、色白なお肌と色白なヘアーが特徴的な最近ウチに配属されたワシントンくん
「オーケーオーケー、ソーリーソーリー、で?キミタチはなんでケンカしていたのかな?オジサンこー見えてもこの基地の提督でね、もし良ければそのくだらねーケンカの理由ってヤツを教えてくれないかな?」
「くだらねーって……」
「このバカが私が先に店に入ろうとしたら横入りしてきたのよ」
「ア゛ァ!?誰がバカじゃコラァ!!」
「あらゴメンなさい、バカみたいな顔の間違いだったわ」
「誰のヘアスタイルがバカみてーだとコラァ!!Washingtonコラァ?オイ、誰の髪型がチ●デー・クロケットみてーだとォ?」
サウスダコタくんとワシントンくんは互いに殺すゾ!と言い合いながら襟首を掴みそのMAJOR級のパイオツを押し付けながら思わずKISSしちまいそーな距離でメンチを切り合う!!
「テメェ………ブッ殺したらァ!!」
「待て待て、まぁ待ちたまえよキミタチ、うん、少し落ち着いて」
「止めるなよジャパニーズ!この女だけはアタシの手で殺らねーと気がすまねー!」
「ハァ…?それはこっちの台詞よ!だいたいアンタは昔からいつもいつもいつも、目ざわりなのよォ!」
グゥゥゥム、せっかく人が平和的に、対話による解決策を提示しようとしているのに…
争いは争いを、憎しみは憎しみを呼ぶだけだと言うコトが何故わからないんだ、そんな頭でっかちな考え方しかしないから人類は戦いをやめることができないんだ
ならば、俺が採るべき道は一つ…ッッッ!!
より大きな力をもってこの争いを鎮めるしかあるまい…
相手はMAJOR級の戦艦2とは言え、今、ヤツらは互いに俺に意識は向いてない
ならばまずはどちらかの股間を蹴りあげ体勢が崩れたところに顔面に膝、この間僅か2秒、そしてもう1人が事態の把握に要する時間を与えず喉元に手刀を打ち、駄目押しの左アッパー………よし、完璧だ
「オイキサマら…」
完璧なる計画を実行するべくバカ2人に声をかけようとしたその時だった…
「Hey!!ソコの2人ーッ!」
不意に、背後から俺たちとは別の声が聞こえてきた…!
振り返ったその先に居たのは!!
「あ、コロちゃん先輩じゃないすか」
「コロちゃん先輩ティーッス、今日もKAWAIIすね」
「South DakotaにWashington……アナタ達もlunchかしら?」
海の強者、数多の豪傑どもがひしめく世界の海に、たった7人………世界の海軍に掠奪を認可された7人の問題児達、通称、B.I.G 7!
その、B.I.G7のリーダー的存在(自称)を自認するMAJOR出身のキンパツ美少女、大戦艦Colorado!
その、大戦艦コロラドはバカみてーに胸を張りつつ同郷の後輩?に声をかける
「そーなんすよ」
「コロちゃん先輩もlunchすか?」
「えぇ!そのとーりよ!」ドヤァ!
しかし………コロちゃん先輩?コイツら、さっきまで一触即発だったってのに…
「オイオマエら、ちょっと来い」
俺はサウスダコタとワシントンにちょっと耳貸せと壁際に呼び、3人でスクラムを組んだ
「え?なんなのオマエら?まさかあの腋ペロしたい残念戦艦のコロちゃんリスペクトしてんの?」
「う~ん、Respectっーとちょいと違うっーか」
「そうね、なんと言うかコロちゃん先輩は~…」
サウスダコタとワシントン曰く、コロちゃん先輩ことコロラドくんはまだ2人がネイビーに入る前、カレッジの頃から知り合いらしく、むしろコロちゃん先輩はカレッジの人気者だったらしい…
「まず、あの愛くるしい見た目な!」
「それでいて無理して自分を大きく見せたいあの態度!」
そんなコロちゃん先輩は後輩である2人に非常に世話を焼いてくれたらしく、レポートの期限がヤバい時はコロちゃん先輩に頼めばやってくれるし、ちょっと褒めりゃランチ奢ってくれるし、ケンカで勢い余り教頭の車を潰した時もコロちゃん先輩が罪を被り、コロちゃんの愛車を借り、2人でハイウェイ・スターして事故って廃車した時もコロちゃんは泣く泣く許してくれたと…
「オマエら最悪じゃねーかッッ!!今からでもコロちゃんに謝れ!」
「イんだよ!細けぇーこたぁ!」
「そうよ、コロちゃん先輩は私達になくてはならないのよ!」
コイツら仲悪いとか言ってたが実は仲良いんじゃねぇのか…?
「Hey!まだナニか話してるのー?」
いかん、さすがのコロちゃんも待てが出来ない子!
「イヤ、もー終わったっす、テイトクが抜け毛に悩んでるらしーっす」
「treatmentをしてないじゃないかしら?」
「フッ、なるほどね!」ドヤァ!
誰が抜け毛に悩んでるだあのクソヤンキーどもが!俺の頭髪はまだ783-640だよクソが!
「アナタたち!ついてきなさい!今日はこの偉大なるB.I.G7であるこの私が奢ってあげるわ!」
「マジっすかコロちゃん先輩」
「アザース、コロちゃん先輩マジB.I.G7」
「フッ、そんなに褒めてもナニも出ないわよ!ま、マァ…食後のdessertくらいなつけてあげてもいいわ!」ドヤァ!
「さすがコロちゃん先輩!ボテっ腹ーッ!」
「コロちゃん先輩マジチョロ可愛いーッ!」
コロちゃんセンパイ、そのヤンキーども、あきらかにコロちゃんを舐めてますよ、もうベロンベロンに舐めてますよ、早く気付いた方がいいですよセンパイ…
そんな俺の願いもむなしく、後輩どもにマジビッグとおだてられて気分を良くしたコロちゃんはアホな後輩2人を引き連れマミー屋の門をくぐって行った…
「…………よし、今日はラーメンにすっか」