不健全鎮守府   作:犬魚

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通常営業回

【登場人物】

提督(プロレス最強説)
ゴングを鳴らせ!戦闘開始だ!

雲龍(幻獣種)
金●出身の妖怪仙人と噂されている凶悪なドラゴン

天城(キサマ!何故脱ぐ!)
ドラゴンはすぐ脱ぐのが伝統芸

葛城(スレンダー)
瑞鶴パイセンの大ファン、瑞鶴パイセンとは未だに目を見ておしゃべりできない、だって雨が降ってるから


提督と雲龍姉妹と龍を継ぐもの?

クソみてぇな店主がクソみてぇな商品を取り扱っているクソみてぇな店こと明石の店で缶コーヒーと菓子パンを購入し、今日は良い天気なので外のベンチで走り込みしている長良主将と陸上部の健康的なお御足をオカズにしつつ菓子パンでも食うかとベンチのところへやって来たワケだが…

 

「ゲェーッ!雲龍!」

 

「人の顔見てゲェーッとはナニよ?失礼ね」

 

基地関わり合いになりたくない空母トップテン10に毎年、堂々ランクインする凶悪空母、雲龍…ッ!!

と言うか、ウチに配属されている空母は大抵がロクなヤツじゃないので誰とも関わり合いにはなりたくないのだが…

 

「こんなトコでナニやってんだ?オマエ」

 

「見てわからない?」

 

「わからないから聞いているのだよ」

 

まさか杖の素振りでもしてたのか?いや、このコイツがそんな真面目なコトしてるとは思えん、どうせベンチに座って腹減ったとか考えながら空を見上げてあの雲ベーコンみたいで美味そうとか考えていたのだろう

 

「丁度お腹が空いてイライラしていたのよ」

 

「そうか」

 

「それ、菓子パン?」

 

「ご覧の通り、菓子パンだが?」

 

雲龍は俺が菓子パンを持っているのに目ざとく気づいたらしく、そう……と言って、手にしていた杖を何の躊躇なくフルスイングしたッッッ!!

 

ブンッ!!!(殺人フルスイング)

 

「はおっ!!」緊急回避!

 

「チッ…」

 

俺は殺人フルスイングを提督特有の危機回避能力で緊急回避した

 

「殺す気かッ!!っーか今舌打ちしたなオマエ!」

 

「ムダな体力を使ったわ」

 

このアマ、ちょっとパイオツデカいからチョーシに乗りやがって、たしかに、俺の紳士道はパイオツのデカい娘には比較的優しくが信条だが、コイツはそれには当てはまらない

 

「まぁいいわ、もう少ししたらそんなシャバい菓子パンよりもっと美味しいものが届くから」

 

「ア゛ァ?オイ、オマエ、今、オレのマンハ●タンがシャバいっったか?コラ?」

 

「シャバ僧にはお似合いのシャバいパンね」

 

ブチィッッッ!!!

 

「あー………キレた、キレちまったよ、久々に、雲龍、どうやらテメーには提督の偉大さとマンハ●タンの美味しさをわからせる必要があるらしいなぁ、なぁオイ?」

 

このアマ、ちょっとおっぱいデカいからって甘い顔してりゃチョーシにノりやがって、だいたいなんだその服は?仙人か?桃源郷の仙人だってそんないやらしい格好してないよ、もしかしていやらし仙人なのかな?

 

既に俺も雲龍も互いに必殺の間合い、俺のスネークパ●トでヤツのパイオツをパイトするのが先か、ヤツの電撃が俺の股間を撃つのが先か、互いに先の先を読み合う緊張感が漂う中、新たなる刺客達がこの場へとやって来たッッッ!!

 

「あ、いたいた姉さ〜ん…って、あ、テイトクも一緒ですか」

 

「ホントだ、雲龍姉さん、焼きおにぎり持ってきたわー」

 

「ん?」

 

「む?」

 

やって来たのは雲龍の妹達、スーパー銭湯で人気を博してるらしい演歌歌手兼空母の天城と、天城と同じくスーパー銭湯のうさんくさい手品ショー担当の葛城…

 

「遅いわ」

 

「スイマセン、あ、でもちゃんと焼きおにぎりは持ってきましたよ」

 

天城はふろしきに包んであったホカホカの焼きおにぎりを雲龍に手渡すと、先程までの殺意の塊だったハズの雲龍はベンチに座って焼きおにぎりをガッつき始めた

 

「お茶」

 

「烏龍茶しかないけど?」

 

葛城から烏龍茶の入った水筒を渡され、とりあえず一杯、そして再び焼きおにぎり……ゴキゲンな焼きおにぎりだと言わんばかりの顔…

 

「あの…それで、姉さんはまた提督になにか無礼を?」

 

「無礼を通り越してBRERK-ONだがね」

 

「そうですか…」

 

長女雲龍と違って天城クンは相変わらずよく出来た妹だ、男を勃てる良き妻とはこーゆー娘のコトを言うのだろう、もし俺が制欲に忠実なケダモノなら確実にこの天城クンを36時間ノンストップ変態特急でブチ犯し、45時間後には俺の愛棒を貪ることを至上の歓びとする愛奴隷にしていただろう…

 

「と言うかキミらもこの長女を甘やかし過ぎるんじゃあないかね?」

 

「まぁ、それを言われると…」

 

「見たまえよあの焼きおにぎりをふてぶてしく頬張る長女を、ふてぶてしさの化身か邪悪の化身かのどちらかだろう」

 

「邪悪とまでは言いませんけど……まぁ、駆逐艦の子とかは姉さんがおぞましき第2第3の形態を残してるとか言ってますね」

 

間違いなく火を吹くタイプの東洋系ドラゴン形態だろう

 

「げぇーっぷ………葛城、お茶」

 

「はい、烏龍茶しかないけど?」

 

「げぇーっぷ………ふぅ、全然たらないわ、まだ持ってきなさい」

 

「いや、もう無いんだけど…ってかアタシと天城姉ぇはスーパー銭湯のバイト行くし」

 

「ハァ?スーパー銭湯のバイトとお腹を空かせた私、どちらが重要だと思っているの?」

 

「バイトに決まってるでしょ、ってかその焼きおにぎり作るのも買うのも金が要るのよ、カ ネ」

 

「なるほどね、なら働きなさい、あと今日は生姜焼きが食べたいわ」

 

「はいはい、天城姉ぇ、行こーか」

 

「そうね、じゃ、姉さんまた後で…」

 

こうして、飢えた魔龍に貢物を捧げしアルバイター姉妹はヒラヒラと手を振りつつ去って行った…

 

「………それ、食べないの?」

 

「食べるが?」

 

コイツ、ついさっきシャバいとかディスりやがった俺のマンハ●タンに目をつけやがった…

 

「そう…」

 

そう…と呟き、杖を手に立ち上がった雲龍は躊躇うことなくその凶器をフルスイングした

 

ブンッ!!!(殺人フルスイング)

 

「はおっ!!」緊急回避!

 

「チッ…」

 

「いい加減にしろよテメー…ちょっとおっぱいデカいからってチョーシにノりやがって!!」

 

このアマ…!!どうやらマジでわからせが必要ら…

 

「あ、テイトクとおっぱいデカい仙人の人っす!」

 

「いや、仙人じゃないでしょ…たしか」

 

「あ?」

 

運が良いのか悪いのか、たまたま歩いて来たのは社会と大人を舐めたクソガキの占守くんと妹の〜…え〜…クナくん

 

「ナニやってるんしゅか?ケンカっすか?リアルファイトっすか?アートオブファイティングっすか?」

 

「いや、このクソおっぱいに提督様の恐ろしさをわからせてやろうと思ってな、なんなら占守クンもやってみるかね?ドラゴン狩り」

 

「マジっしゅか!ガチでやっちゃっていいんしゅか?」

 

アホの占守クンはしゅしゅとワンツーしつつ、まぁテイトクの頼みなら仕方ねーっしゅねとやる気満々に仲間に加わってくれた

 

「いや、姉さん、やめた方が…」

 

「またクナがビビって……こいつクソっすね」

 

「誰がクソよ!!」

 

「忌憚のない意見ってやつっす」

 

クソガキオブクソガキ、自称、海防艦を超えたネオ海防艦の占守クンは俺にちょっと屈むように指示してきたので、なんのことやらと屈んでやると、占守クンは俺の肩に脚をかけてまるで肩車するように座った

 

「これで身長は勝ったっすね」フンス!

 

「占守クン、コレ、なんか意味あるのか?」


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