他に色々考えてはみましたが、どうにもまとまらず今回は全4編で終了です、他力本願な提案を提供して頂きありがとうございます
謝りたいと感じているから、感謝なんだッッ!!
振り向いたその先に居たのは…ッ!!
【その③ クソめんどくさいサンタとクソかわいいサンタ】
「………なんだゴトランドか」
「なんだとはナニよ?ゴトがクリスマスに存在してはいけないって言うの?」
背後から声をかけてきたのは北欧から来た軽巡なのか軽航巡なのかよくわからない記憶の中でフワフワした存在、ゴトランド…
「何の用だ?」
「岸ちゃん見なかった?」
「岸…?あぁ、岸クンか」
岸クンに何の用だと問いたいところだが、まぁ、何故かよくわからんがこのゴトランドと夕雲姉妹の中でも特に大人びた感のあるゆるふわヘアーが良く似合う岸クンは仲が良いらしく(一方的に)、よく二人でつるんでいるところを見かける…
そして、普段はどこかクールな印象のある岸クンもやはり駆逐艦のキッズ、クリスマスと言うイベントにはステキなサンタ衣装を着てイベントを楽しむ姿が見られる、見られるのだ…
「岸クンなら姉妹とプレゼント交換会で忙しいんだろ、オマエと違ってな」
「ハァ!?ゴトが忙しくないっての!?」
「どう見てもヒマだろ?だいたいなんだ?そのネ●ミ男みたいなケープは?サンタグラならもっとあざとくパイオツ強調せんかい」
「ハラスメント…ッ!!ハラスメントだわ!!」
「やかましい、わかったら国へ帰るんだな、オマエにも家族がいるんだろう?」
「いないわ」
え?いないの?ヤバい、これは闇の深い地雷を踏んでしまったか!?と後悔したが、ゴトランドは怒り狂うワケでも顔を曇らせるワケでもなく、大して興味もなさげに黒い毛玉みたいなのをお手玉のように回していた…
「その………なんと言うか、まぁ、なんだ?この基地に配属された艦はみんな俺の大事な“家族”だ、うん」
「いいわよ、別に気にしなくて」
ゴトランド……思えばコイツが母国で数々の男達に重過ぎるとドン引きされたり、岸クンにやたら執着したりするのもやはり心の奥底で“愛情”に飢えていたのかもしれない…
いや、きっとそうだ!コイツに今必要なものは………“愛”
ならば俺に出来るコトはただ一つ…
「えっ!?な、ナニ!?」
「そんなゴトランドを…!それでも愛そう!!」
俺はゴトランドをアツく抱きしめ、Aだけがトクベツじゃねぇ、みんな大事な俺の家族だぜ!とアツくゴトランドの凍りついた心に言葉をぶつけた
「えー………いや、まぁ、思ったより悪い気分じゃないケド…え?ナニ?ゴトのコト好きなの?愛してくれるの?明日ケッコンしてくれる?明日のチョーカンで電撃ケッコンの一面で飾ってくれる?貰った指輪みんなに見せびらかして敗者どもに勝者の余裕でマウント取っていいの?」
コイツ…!!なんて心の狭い…っ!!いかん、なんかコイツ勘違いしてやがる、離れなければ…!!俺はゴトランドから距離を取るべくバックステップで逃げようとしたが、ゴトランドは両腕で俺の身体をガッチリとホールドしてきたッッ!!
「グオオォォ!!こ、この
ぬ、脱けられん!!コイツ、この身体のどこにそんなパワーが!!っーかコイツ、結構おっぱいデカいな、グイグイくるせいか、そのサイズはなかなかのモノだとワカる…ッ!!
「ウフフフ、ゴトと聖なる夜を愉しみましょ…ウフフ…」
「放せッ!!クソッ!放さんか下郎め…っ!」
「離さない…ッ!!ゼッタイに離すものかッ!!アルベルトが!ボリスが!エーリクが!フィリップが!ゴトから去って行った過去の男達がくれた一世一代のチャンスを…ッ!!ゼッタイに!!」
ミシミシミシミシミシミシィ!!(ハンギング・ベアー)
「ウオオオオオォォォォォォ!!」
「ハアアアァァァァァァァァ!!」
死ぬっ!死んでしまうぞ!!早く…っ!一秒でも早くこの場を去らねばッ!!俺とゴトランドが己のPRIDEを賭けたパワー勝負をしているその時………
「…テイトク、と、ゴトランドさん…?ナニやってるんですか?」
クリパ会場から外に出たのか、ひょっこりと顔を出してくれた岸クン!やだ、岸クン!やっはり来てくれたのね!やっぱり岸クンこそ
そんな岸クンは俺たちの様子を見て察してくれたのか…
「………あ、なんかおジャマだったみたいで」
なんか気を遣って会場へと戻って行った…
「ウオオオオオォォォォ!!放せッ!!放すんだァァァァァ!!」
「離さない!!ゼッタイに離すもんですかァァァァァ!!」
ーーー
【その④ 月はだいたいいつもそこにある】
「オマエは……ハルサメ?」
「そーですけど?」
俺の背後から声をかけてきたのは過去、卑劣にも深海棲艦の罠によって囚われの身となり1000-7は?と壮絶な拷問を受けたせいか、髪が真っ白になってしまった白露姉妹の五女、ハルサメ
淫乱が服を着ている週四オ●二ストの春雨であり、決して地上の娯楽に悪堕ちした深海棲艦の姫級ではない、決して…
「何の用だ?巨乳じゃないなら俺に話しかけないでもらおーか?」
「どんな基準だよ……ま、いいケド」
しかしコイツ、だいぶニホンゴ上達したな、以前はまだニホンゴ怪しいところがあったが…
「と言うかオマエ、イイ加減クニに帰ったらどうだ?あっちに仲間や家族もいるんだろう?」
「まぁ、いるっちゃいるケド…」
ハルサメ曰く、最近、作戦海域にもメンバーでお呼ばれするコトもないし、ぶっちゃけもう登録抹消されてる気がするとのコトだが…
「戦艦水鬼はグチグチうるせーし、空母おばさんはパンツ穿かねーし、中枢棲姫サマはメチャ怖ぇーし、そもそも、今更ネット繋がらない生活に戻れるかっーのな、ギャハハハ」
クズ…っ!まっことクズ!救えない…っ!!
「と言うか、私居なくても私の影武者いるし、ほら、あのピンクのやつ」
「ピンクのやつ?」
そういやコイツ、あのピンクのヤツ、しれっとウチに帰って来てるの知らないんだったな
「集ちゃんから聞いた話じゃ中枢サマにもメチャ気に入られてるし、ババアとかババアとかババアも私よか可愛がってるってハナシだし、むしろ私、可愛いがられたコトないよ?ナ級とか私の手ぇ噛むし」
コイツ、もしかして深海で嫌われてんのか?そしてあのキモいやつ、やっぱ噛むんだな
「まぁいいや、テイトク、クリスマスだしお小遣い頂戴」
「ブッコロがすぞクソが」
「ケチかよ」
「ケチじゃない、提督だ」
このクソが、どうやらこの基地の絶対支配者が誰なのかわからせる必要があるらしい………と、言いたいところだが、今日は楽しいクリスマス、寛大な心で許してやろうじゃないか
「まぁいい、じゃあ夕立と村雨を半殺しにして俺の前に引きずって来い、それでお前の言い値を払おう」
「え?ムリ、それ私に死ねって言ってるのと同じじゃん」
「死ねと言っているのだよ」
「鬼か!」
「鬼じゃない、提督だ」
次回はメイン・ヒロイン回orバレンツ海後半戦