【登場人物】
提督(まっことクズ)
基地クズ大人の2トップの一角、ちなみにもう1人は明石
春雨(真)
白くない方のピンクの春雨
「ママ聞いてくれよォー!俺昨日、お馬さんで勝っちゃってさぁー」
「フーッ〜…そりゃ良かったさね、溜まってるツケ全部払いな」
夜に輝く煌びやかな光は時に、男も女も魅力する…!酒!女!ドラッグ!世の中良い子ちゃんだけで回っているワケじゃない、ちょっとオトナの世界には常に危険と、目移りしちまうようなワクワクが待っている…っ!
「よっしゃあ!!オマエら今日は提督様の奢りだ!今夜はノーブレーキだぜーッ!」
「ウェ〜イ!ノーブレーキだぜぇ〜!」
「ノーブレーキでいいんですかぁ?イッちゃっていいんですかぁ?」
右にポーラ、左に14、これは最早常識とも言える完璧なる常勝の布陣……右手にポーラっぱい、左手にイヨティンの太腿、守りより攻撃!点を取られるならそれ以上に点を取ればいい!超攻撃型陣形の完成である…
「ハイ!ポーラくんの!ちょっとイイトコ見てみたい!ハイ!ハイ!ハイ!」
「ウェーイ!ポーラさんウェーイ!」
「〜〜〜〜〜〜〜ッ!!ゲープ〜……ウヒ、ウヒヒヒ…ウヒャヒャヒャ」
◆◆◆
………さて、昨日の夜はナニしたっけか?たしかママんトコでポーラとイヨティンと飲んで、何時だったか覚えがねぇけど叩きだされて、それからカラオケすっかとかなんとかハナシして基地の外に繰り出して〜………あぁダメだ、頭痛てぇし、っーか気分ワリーわ、とりあえずタバコでも吸ってから考えるか
キンッ!!シュボッ!!ジジジジ………
「フーッ〜……」
よし、落ち着いた
俺は紳士なのでたとえ酔っていても軽率な行動は決してとらない、決してだ、だから今、隣に全裸のポーラが転がっていようが全裸でベッドから転げ落ちて寝ゲロしてるイヨティンがいようが間違いは決して起きていないし起こしてなどいない
前に時雨様が“僕の行動は絶対であり絶対は僕だ”と言っていたが、まさに今、それを見習うべきであろう
「フーッ〜…とりあえずだ」
まずはシャワーを浴び、スッキリしてから行動に移そう
考えられる最悪のケースはこの状況を誰かに見られるコトだ
以前、似たようなコトをやらかしてザラ姉ぇとヒトミちゃんにウチのお嬢を傷モンにしてタダで済むと思うちょるんかダボがと追い込みをかけられた事がある(※第402回 ハッスルリターンズ前編参照ですの)
しかし焦る事はない、俺は知性溢れる提督だ、今までもどうしようもないピンチはあったし、そのピンチを何度だって乗り越えてきた帝王なのだ
シャワーを浴び、まずはスッキリしたところで部屋に戻ると………
「おはようございます」
「うむ、オハヨウ」
見ただけでマグマのようにアツアツであるコトがワカるコーヒー、パリパリと音を立てジューシィーに焼けた食パン、半熟のドロっと感より硬めの方がお好みな俺好みに仕上がった目玉焼き、そして………山盛りのキャベツ
ゴキゲンな朝食だ…
「さて、春雨クン」
「なんですか?」
「キミ、昨日の夜はどこに居たのかね?」
「夜中にバカ笑いしながら女連れで帰ってきてさらにギッコンバッコンうるせーなと思いつつも押入れで寝てましたケド?」
「そうかね」
いつものようにゴキゲンな朝食を用意した自称御奉仕メイド春雨は特にこの状況を気にした様子ではないらしい、こーゆー些細なコトを気にしない辺りは1つ下の妹とよく似ている、おそらく白露姉妹の些細なコトを気にしない度はパイオツの大きさにナニか関係があるのだろう
っーか、見られてるやん…っ!
誰にも見られずに処理するって決めてたのに、このクソメイドに見られてるやん…っ!殺るか…?いや、今ここで始末するしかない!
「ポーラさんと14さんは後で捨ててくるんで早く朝食を食べてください」
「そうだな、あとついでにお前も始末しないとな」
「大丈夫です、私口が堅いので」
「ダメだ、信用ならん、俺は俺以外の何者も信用していないし、俺に勝てるのは俺だけだと絶対の自信がある」
ポーラとイヨティンを捨ててくるのはカンタンだ、とりあえずそこらのトイレにでも置いて最後の力を振り絞り便器まで辿り着いたが手遅れだった感のあるポージングにしておけばいい…
「ま、とりあえずメシ食ってから考えるか…」
「そうですね、あ、今日の占い見たいんでチャンネル替えていいですか?」
《魚座で鬼畜上司系ドSでメガネ男子のアナタ、今日死にまーす》
「だ、そーですよ」
「人事を尽くす俺は占いなど信じないのだよ」
《ラッキーアイテムは寒色系の髪、思わずブルっちまうぐらい青色とか効きそうです》
「あ、そうそう私の髪って先の方が青くなってるんですよ」
「今日はサミー子が手放せないのだよ」
…そういや今日アイツ休暇だったか?まぁいい、なら今日の秘書艦はサミュエルくんに頼めばいいのだよ、コーヒー淹れてくれるし
「フーッ〜………ごちそうさま」ペコォ
「あ、はい」
この飽食のグルメ時代、たとえ誰が作ったものであろうと作った者と食材への感謝は忘れない、それが食事に対する礼儀、略して食儀とはこーゆーものなのだろうとしみじみ思いつつ食堂にいる間宮の子分の名前なんだっけ?と考えてたが………まぁ、どうでもいいか
「とりあえずポーラとイヨティンを…っと」
しかし改めて見るに、ポーラの野郎乳デケーなコイツ、そしクッション性だけではなく揉み応えのある弾力性を兼ね備え、なおかつただ黙って立ってりゃマジモンの美少女ってんだからコイツはたまげたなぁ〜だよ、まったく
そしてイヨティン、乳は無いが見るからに健康的かつ弾ける若さを感じずにはいられない正統派スポーツ美少女と言ったところか…
この美少女を前にすれば、真っ当な男児ならば抜かぬのはあまりに無作法…
俺はポーラとイヨティンを両脇に抱え、とりあえず執務棟の裏にあるトイレに捨ててくるかと力強く歩き出した…ッ!!
ーーー
冬に向けて飽食の気配が足音を立て近づく秋の執務室…
「こんにちは〜…テイトク、少しお話いいですか?」
「キミは………ザラくん、なにかね?」
「ちょっとポーラの件でお話が〜…」ニコニコ
ニコニコ笑いつつ執務室へと入室して来たザラ姉ェ、その手には今日の基地スポ…
その時点で俺は察した、そして同時に青葉を殺すと心に決めた
「大事なお話なんですけどぉ〜」ニコニコ
この距離………スネークバ●トの射程外か、さすがはザラ姉だ、おそらく無傷で執務室から脱出は不可能、最低でも両腕は犠牲にして五分五分…
そんなコトを考えていると、執務室の扉を開き新たな客、ヒトミが入室して来た…
「…テイトク、14ちゃんがお股痛いって…」
その手にはやはり今日の基地スポ……まさか2人してヤキュウの話題ってワケではあるまい、俺は全神経を集中し呼吸を整え床に手を当て………
「フーッ〜………通・●・拳!!」
ドンッ!!!(通●拳)
「ガハハハハ!ガハハハハハ!さーらーばーだァァァァァ!!」
「嗚呼!!まさか床に穴を開けて…っ!!クッ!ザラは逃しませんよぉー!!」
「…チッ、もしもし58さん?テイトクに…逃げ…はい、はい、大丈夫です、この執務棟からは逃げられません…」