不健全鎮守府   作:犬魚

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ダラっとやってきたifエンド回最終回
最後の2本は〜…

【ファイナルバーニング・ラヴ】
【ぐもまん】

ですの


提督とルート分岐のエンディング⑯

【ファイナルバーニング・ラヴ】

 

かつて、戦争があった…

遂に現れた深海棲艦の王、深海カイザー!その圧倒的な力の前に次々と倒れていく仲間達!しかし、どんな絶望的な力の前にも希望の光を信じる心は奇跡を起こした、世界中から平和を、そして愛を信じる祈りが深海カイザーの闇のフィールドを破り、遂に人類の力が深海カイザーを貫くのだった…

 

ーーー

 

長かった戦いの日々は終わり、遂にこの光溢れる母なる海に訪れた愛と平和…

長い戦いの終わりと同時に当基地もその役目を終え、今まで俺と戦いの荒野を駆け抜けてくれたファミリー達に嘘偽り無い心からの労いの言葉、そして感謝を伝えた…

 

こうして、海軍としての役目を終えた基地は祝福と歓喜に沸き、盛大な宴が開催され皆が喜びに笑みを浮かべ平和と、勝利を大いに祝った…

 

………そして、そんな歓喜の宴の催される中、基地から姿を消した男と、女が1人………

 

「ここでいいか?」

 

「ワタシはどこでもOKデース…」

 

基地から少し離れ、人里からもワリと離れた山中に存在する渓谷………通称“週末の谷”と呼ばれる名所がある

何故そんな名前で呼ばれるようになったのかは定かではないが、たしか週末はアベックがイチャつく姿が頻繁に見られるとかそんな感じだったと思う…

 

そんなイチャラブデートスポットに、深夜、男女が2人…

 

何もないわけがなく…

 

「テイトクからのデートのお誘い、お待ちしてマシタ」

 

「悪いなぁ、待たせちまって」

 

「いえ、待つのは嫌いではありまセンでしター………不思議なコトに」

 

「そうか」

 

俺の隣を歩く金剛は大して気にした様子もなく、むしろ普段通りにナニを考えているのかわからないツラをしていた…

 

「思えば色々ありましたネー」

 

「あぁ、そうだな」

 

たしかにそうだ、こうやって思い起こせば俺たちは数々の死闘を乗り越えた……AL/MIの戦い、ハワイ沖での戦い、大威震●連制覇、深海四天王との死闘……何度となく死を覚悟したが、その度に再びこの桜舞う基地の並木に帰って来ようと誓ったものだ…

 

「戦艦として、艦娘として、ワタシの役目も終わりマシタ…」

 

いや、まだ終わっちゃいない

 

「そうデス……マダ、終わっていまセーン、ワタシにとって………最後の戦いが終わってまセーン」

 

そう、俺とオマエ………初めて出会ったその日から、この戦いは始まり、そして今、終わりの時が来たッッッ!!

 

「良い女だ、喰うに値する…ッッッ!!」

 

「OKェ…」

 

俺と金剛の間に緊張の糸が張り詰められるッッッ!!

ついに始まるのだ、俺と金剛の最後の戦い、互いに全力、死力を尽くしての完全決着!!正真正銘最後の戦い、悪鬼の戦い(オウガバトル)が…ッッッ!!

 

何度となくこの俺の命を狙い、その牙を研いできた戦艦・金剛…

 

その、戦艦・金剛の終わりを、俺と言う存在を倒し、締めくくりとしたい……かつてそう俺に宣言した金剛、そして俺はそれを受け、ついにその約束を果たす日がきた

 

「全力で来てくだサーイ」

 

「オマエもな、さぁ…存分にみせてみろッ!」

 

誰1人観客など居ない深夜のデートスポットに疾る一触即発のオーラが木々を揺らす!!互いに間合いは既に必殺の間合い……殺るか、殺られるか、撃つか、撃たれるか、全てが必殺……

 

一瞬たりとも油断を許さないこの空気…

 

先に動くか、後の先をとるか……そんな真剣の空気を………

 

ガサッ!ガサッ!ガササササ!!ドドドドドドドド!!

 

『ウワアアァァァァァ!!ホントにヤってるゥゥゥゥゥゥ!!』

 

『ホントだ!!テイトクと金剛サンだァァァァァ!!』

 

『まだ開始ったばかりかァァァァァ!!』

 

!!!!!!!!!!!!!!

 

さっきまで俺たち以外誰1人としていなかったこの週末の谷に、突如として基地のバカどもか大挙して駆け込んできたッッッ!!!

 

「オイオイ…」

 

「ヘーイ、コレは何の冗談デス?テイトクですカー?」

 

「んなワケねぇだろ」

 

なんなんだ、いったい…っーかなんで俺と金剛がヤるってのバレてんだよ、俺は誰にも言ってねーし、金剛が誰かに言ったとも考えにくい…

そんなコトを考えていると、やって来たバカどもの中からまるで袋叩きにあったかのようなズタボロぶりの青葉が転がり出てきて言った………

 

「テイトク!金剛サン!基地のみんなが知ってる2人が……2人の決着がッッッ!!こんな誰も見てないところで!!ヤっていいワケないじゃないですかッッッ!!」

 

無観客でやっていいワケがないッッッ!!そうアツく叫んだ青葉…

 

「…だとよ?どーするよ、金剛」

 

「ワタシは別に構いまセーン」

 

ギャラリーがいようがいまいが、ヤるコトに変わりありまセーンと如何にも興味なさげに言ってみた金剛だが………その顔にはどこか笑みが浮かんでいる

 

俺達は互いに拳を交わし、仕切り直しとなる間合いをとった!!

 

 

「さぁー!!遂に始まりました宿命の対決!!その最終決戦!!基地に頭は2つはいらない!これまで互いに反目し合い、己の最強を疑わなかった2名!求めるものは確実な“勝利”!!卑怯・卑劣?最高の誉め言葉だと悪の三段笑いするホンモノの外道!提督 VS 一瞬千撃!一撃必殺の、その先を求める拳の求道者!金剛サン!!ついに激突です!!あ、ちなみにこの試合、実況は私、青葉、解説は雅なコトに定評のある初春様でお送りします、こんにちは初春様」ペコォ…

 

「うむ」

 

「さぁどうでしょう初春様から見てこの戦い…」

 

「フッ、妾も長く様々な闘技者達を見てきたつもりじゃが……この試合、どうなるか皆目見当がつかぬ」

 

「なるほどッッッ!!!」

 

---

 

「フッ、榛名、霧島、この戦い、おそらくカンムスファイト史上最大のモノになるわ、この戦いから決して目を離さないことね」

 

「どんな激しい戦いになっても榛名は大丈夫です!」

 

「えぇ、これが私達の……いえ、金剛の姉が待ち望んだ瞬間、目に焼き付けるわ!」

 

提督と金剛の戦いを見守る中にいる金剛の妹達…

ついに始まった偉大なる長女、その、最後の戦いを見届けるべく全員が当たり前のように影腹を切っていた

 

そして……

 

「フッ、テイトクとコンゴーの戦い……これほどの戦いはめったに見られるものじゃないワ!」

 

観客の中から少し離れた場所で戦いを見届けているコロラドはニヤリと笑い…

 

「生き残った方を………ワタシが狩る!」ドヤァ!

 

最強は属さない、コロラドは自分が最強だと理解(かんちがい)しているのだから…

 

「金剛ォォ!!」

 

「テイトクゥゥゥゥゥゥ!!」

 

天に金剛!!地に提督!!

 

「一瞬千撃 抜山蓋世 鬼哭啾啾 故豪鬼成!!」

 

「来いやァァァァァ!!」

 

真の拳はどちらに!?

 

ーーー

 

この戦いの後、提督と金剛、2人の行方を知る者は誰もいない………

 

『ならばその強さの先、真の強さは自分の目で…』

 

確かみてみろ!!

 

 

■□■□■□■□■□■□

 

 

【ぐもまん】

 

かつて、戦争があった…

スター集団、陽炎型駆逐艦……姉妹数は10を越え、全イベント海域参加を誇る超強豪駆逐艦姉妹…その輝かしい歴史の中でも、特に最強と呼ばれ、無敗を誇った10年に1人の天才が18人同時にいた世代は、奇跡の世代と言われている……

が…!!奇跡の世代には奇妙な噂があった…誰も知らない、出撃記録もないにもかかわらず、姉妹18人が一目を置いていた駆逐艦がもう1人……

 

幻の19番艦がいた、と…

 

「エロ漫画!エロ漫画!エロ漫画…ッ!どいつもこいつもエロ!エロ!エロ!バカにしてんのかぁぁぁぁぁぁ!!」

 

描いていた原稿に拳を叩きつけ、怒りを…!そして憤りをぶつける!

自分が描きたいのはこんな漫画じゃあない……もっと少年達をアツくさせる!友情・努力・勝利に満ちたアツい少年漫画なのだ!いや、ある意味別の意味で少年達をアツくさせてはいるのだが…

 

「まぁ落ちつけよ秋雲よォ、ほれ、またアンケート上がってたぞ、メチャメチャシコいですって、今度はアニメ化の話もあるってよ、ピ●クパイナップルで」

 

「この秋雲が金やちやほやされたいから漫画を描いていると思っているのかー!!」

 

「まぁ落ちつけって、ほら、エクレアでも食べて」

 

「いただくっす」

 

クソッ!!甘めぇ!クソッ…っ!ありがてぇ…!ありがてぇ!

 

「フーッ~…甘いもん食ってエネルギー充填したっす、オブリガート」

 

「そうか」

 

宿命のライバル、団地妻エージから後れること数年…

念願の少年誌でデビューした私はとりあえず10週打ちきりの憂き目に遭い、その後、さらなる研鑽を積んでの新連載も1年で打ちきり、最後のチャンスをと山田ゼレフと組んで挑んだ連載は原作、山田ゼレフが公然ワイセツの罪でしょっぴかれて打ちきり…

 

週刊少年誌から居場所を失い、それでも“夢”は諦めきれないと色んな出版社に持ち込みをかけていた私に声をかけてくれたのはかつての上司、テイトクだった…

テイトクは海軍をクビになった後、とある小さな出版社に入ったらしく、そこで編集者となったテイトクは私にウチで描かなイカ?と声をかけてくれたワケなんすけど…

 

「テイトク」

 

「なんだ?」

 

「いつになったら私、少年漫画描けるんすかね?」

 

「ムリだな」

 

「ムリってなんなんすか!ムリって!!毎日毎日チ●ポチ●ポ!チ●ポしゅごい!とか描いてるとチ●ポってスゲーんだとか考えるようになるんすよ!!もう頭ン中チ●ポって単語がこびりつくんすよ!」

 

「ハッハッハ」

 

「笑うなーッッ!!」

 

原稿机をバシバシ叩き、抗議の声をあげてみるがテイトクは私の原稿をナナメ読みしつつ、この触手はア●スへの屈辱がいいんじゃあないかね?と冷静で的確な意見を述べる…

感想を述べよ、ってヤツっすね…

 

「団地妻エージなんて映画化っすよ!映画化!劇場版!アニメの時点でアニメスタッフの原作愛めっちゃ感じたっすけど、さらに映画とか………なんなんすか!なんなんすか!」

 

「そりゃオマエ、団地妻エージ先生は少年漫画の天才だからな」

 

「やはり天才か…ッ!」

 

「だが秋雲、団地妻エージ先生はたしかに天才だが、オマエもまた、天才だ………エロ漫画のな」

 

「最後ので台無しっすよ!!なんなんすか!天才エロ漫画家って!」

 

ま、まったく嬉しくねえ……!!

 

「ハァ………もういいっす、なんか疲れてきた、よし、もうもうギンギンっす、テイトク、ア●ルセ●クスしましょう」

 

「やだよ、ナニ言ってんだオマエ?イカれているのか?」

 

「イカれてねーっす、いいっすかテイトク、良い作品にリアリティを求めるモノっす、真に迫るリアリティ!ほら、出して出して!いいじゃねーっすか!別に初めてってワケじゃねーし」

 

「バカオマエ、いきなりとか…!俺だって心の準備とかあるんだぞオイ」

 

「アバレれんな、アバレれんなよ…」

 

「イヤ!やめて!け、けだもの!」

 

「そうは言ってもテイトクのココも準備卍誕じゃねーっすか、ほらほら!おほぉー!おチン●ンさんコンニチハ〜」

 

「やめて!それ以上やるなら舌を噛みます!」

 

「うるさいですね、秋雲さんの脱ぎたてホカホカパンツ口に突っ込まれたいんすか?」

 

「嗚呼、神よ…」

 

閃いた!…………コレだッッッ!!よし、今月はこの路線で行こう!うん

突如としてネタを閃いた私はテイトクから興味を失い、ペンを手に取る…っ!このイメージを描くしかねぇ!このアツいイメージ!題して“聖母フレッチャー-淫らに堕ちる姉妹の散華-”ッ!!

 

「スラスラスラスラスラスラスラスラァァァァァ!!」

 

「な、なんてスピードだッッッ!!やはり君は天才だッッッ!やはり君は天才だッッッ!!」





次回は普通に通常営業回、熊野でございます

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