【登場人物】
提督(テイトク)
ヤバいっスね
Jervis(淑女)
英国から来たスピードアタッカー、山風とは致命的に仲が悪い
執務棟の廊下を歩いていると、熊野のアホがアッツイですわアッツイですわと言いながらシャツのボタンを外していたので注意したら生意気にもうるせぇですわと口答えしてきたので悶絶お腹パンチで制裁を与えた…
「あ、Darlingだー」
熊野への制裁を済まし、善行を積むと実に気分が良いと歩いていると、英国から来たキンパツ少女に声をかけられた…
「キミは……ジャーヴィーくん」
「ソウ!Lucky Jervis!」
英国から来たサラサラキンパツの小淑女、ジャーヴィーくんはウヘヘへーとか言いつつこのクソ暑いのに抱きついてきた
本来なら、このクソ暑い中抱きついてくるなど言語道断、例え相手がアホな駆逐艦のキッズであろうが怒りのスネークバ●トで壁にメリ込ませるところだが、このジャーヴィーくんは“あの御方”が可愛いがっておられるであろう少女………下手な扱いをすれば陛下の逆鱗に触れ、ギロチンに処される可能性があるので提督としてはあまりこのジャーヴィーくんを邪険に扱えない高度な政治的事情がある
「ジャーヴィーくんはナニかね?散歩かね?」
「違うよ、コイツのcutしにいくノー!」
そう言ってジャーヴィーくんが取り出したのは、小型の犬とか猫とかを入れる手提げケージ…
「あぁ、ネコかね」
「ソウ!ネコ!」
そういや以前、ジャーヴィーくんは猫が欲しいとか言ってペット・ショップに一緒に買いに行ったコトがあったな…(※第574回 提督とJervisとクソキャット 参照)
なんだっけか?シコティッシュとかそんな名前の猫だった気がするが…
「ハッハッハ、CatをCutとはなかなか気の利いたジョークなのだよ」
俺はあくまで失礼のない紳士的な対応をして、では、テイトクはこれで…と颯爽とその場を去ろうとすると、ジャーヴィーくんに回り込まれた!
チッ!どうやら“にげる”は失敗したらしい…
「Darlingヒマでショー?ね?私に付き合っテー、ねー」
「いや、提督はヒマではないのだが…」
「ねー!ねー!いいでショー!」
英国式キンパツ美少女に上目遣いにオネガーイとはな…並のロリ●ンならここで屈するところだが、残念ながら俺は決して屈したりはしない、と言うか、そもそも俺はロリ●ンではないので効果は無い
「騎士様にでも頼みたまえよ、騎士様に、ヒマだろ?アイツ」
「Arkに…?ゼッタイ、イヤ」
「あぁ、そう…」
ジャーヴィーくん曰く、今日は朝から騎士様に夏休みの宿題は終わったのかだの自由研究はちゃんとやってるのかだのアサガオに水やりしろだのグダグダ文句を言われ、ちゃんとやってるわー!と文句をつけてケンカしたらしい
「ったく、Arkは細かいコトをグチグチ、グチグチと…アサガオなんかタショー水ヤらなくテモ枯れないっての…」
「そうかね、それもそうだな……では、提督はこれで」
「チョ!待っテ!!」
しかし回り込まれた!にげられない!名取式二度目の敗北…っ!
「ねー?いいでショー?ねー?」
「あー……あ、ほら、アイツがいたろ?アイツ、ジャーヴィーくんの妹のクルクルパーマの…」
「あぁ、天パ………ジャなかった、Janusネ、Janusなら朝からジユーコーサクやってるワ」
「自由工作?」
ジャーヴィーくん曰く、夏休みの宿題の1つらしく、ジェーナスくんはなんかプラモ屋で買ったニホンの城みたいなのを作っているそうな
「あの娘、昔から意外とあーゆー細かいのスキなの」
「ふ〜ん、意外な一面だな」
夏休みの自由工作は休み明けに優秀作品を表彰したりするのだが、フッ、どうやら今年も力作揃いになるようだな…
香取先生のアツい教育魂がクズどもにもたしかに響いている証だろう
「まぁ、それはドーデモいいの、Darling!サァ!早く行きまショー!」
「ん?あぁ、はいはい、わかったわかった、わかったのだよ、だから提督のズボンをグイグイ引っ張るのはやめてくれんかね?」
「エー…?ヤダ」
まったく、提督はこーゆーグイグイくる今風の子は苦手なんだが……
ーーー
基地から公共の交通機関で30分ほど行った先にある市街地…
その市街地に、大切なペット様のcutをしてくれる店は確かに存在する…
「いらっしゃいませ〜……って、テイトクとジャーヴィスちゃんじゃないですか?今日は何をお求めですか?」
「いらっしゃいませ〜、じゃないよ、ナニやってんだよオマエ」
「ナニって…ご覧の通り、アルバイトですが?」
大切なペット様のcut専門店トリミングサロンatomic scissorsなる店にやって来た俺達…
しかし、その受付で待ち受けていた店員さんはどこかで見たコトあるケ●穴隷奴だった……って!!タダの夕張じゃねぇかァァァァァ!!コイツなんでいつもいつもバイトしてんだよ!
「軍の仕事舐めてんのかテメーはよォー?アァン?」
ギリギリギリギリ!!(魔のテイトククロー)
「痛い!痛い痛い痛い!!割れり!割れ…っ!顔面!ガンメン割れちゃう!割れちゃうゥゥゥゥゥゥ!!」
「ダレの許可得て外でバイトしてんだテメー?アァン?俺を舐めてんのか?コラ?なぁ?」
俺はとりあえず夕張の顔面をカウンターに叩きつけ、次ヤったら無事じゃ済まねーぞと釘を刺した
「まぁいい、オイ、コイツをカットしてくれや」
「オネガイシマース」
ジャーヴィーくんはケージからネコの首根っこを持って取り出した…
「は、はぁ…?カットですね、何枚くらいにします?あと、シャンプーしますか?」
「散髪屋か…っ!」
「んー…よくワカんないケド、イイ感じデー」
「イイ感じですね」
雑…っ!!なんだこの店……大丈夫なのか?いや、そもそも俺はペットのカットなんぞしたコトないから詳しくは知らないが、そーゆーモノなのだろうか?
夕張はジャーヴィーくんのシコティッシュの首根っこを雑に持つと奥のトリミング室へと行ってしまった…
「さて、とりあえず終わるまで待つか…」
「Darling、ワタシジュース飲みターイ」
「へいへい、ジュースくらい奢りますよっと…」
とりあえず終わるまでジュースでも飲みつつ待ち合い室で漫画でも読むかと考えていると、店の扉が開き、新たなる客が入店してきた…ッ!!
「ここでいいのかしら………って、あら?テイトク」
「キミは……?フレッチャーくん…」
新たにやって来たのはStatesからやって来た
その、駆逐艦にあるまじきパイオツとどこか幼さを感じさせるベビーフェイスを併せ持つMAJORの切り札、それでいて万人に優しく困っている者に無償の愛の手を差し伸べる聖女…
…もし彼女が駆逐艦でなければ地下室で7日7晩ア●ルをブチ犯し、それでも聖なる心を信じる彼女を聖女を信じる民草の前で純潔公開散華ショーをするところだろう…
「テイトクと……えぇと、アナタJervisね」ニコッ
「ソーだケド…」
あのいつもグイグイくるジャーヴィーくんが戦慄している…っ!同じ駆逐艦、同じ海外艦、そして同じキンパツ美少女と言うシンパシーでもあるのだろうか……?
「フレッチャーくんもペット様のカットに来たのかね?」
「ハイ、犬です」
フレッチャーくん曰く、野良犬だったんですけど懐いてしまって…とのコトだが、さすがは聖女様だ、野良犬だって懐いちまうんだな…
「名前は
「D-51か………イイ名前じゃないかな?うん」
うん、なんかそこはかとなく危険な匂いと悲しき過去がある気がするが、まぁ、フレッチャーくんの飼い犬なら大丈夫っスね
「へ、ヘェー…イヌだ〜」
ジャーヴィーくんはもしかして犬が好きなのだろうか?D-51を撫でてみようと右手を伸ばしてみると…
『グルルルルル!!』威嚇ッ!
「ヒイッ!?」
「ダメよ
フレッチャーくんに頭を撫でられ、威嚇態勢を解いたD-51……やっぱ聖女なんスねと感心していると、奥から夕張のアホが戻ってきた
「いらっしゃいませ〜……って、あ、今度はフレッチャーちゃんと………犬、ですか?それ?」
「ハイ、この子のcutをお願いできますか?」
「cutですか………」
どうやら夕張にもわかるらしい、このD-51が悲しき存在であるコトが…
「わかりました、ではこちらへ…」
1時間後、ジャーヴィーくんのシコティッシュのカットは無事に終わり、D-51も壁をブチ破って勢い良く待合室に帰ってきた…
フレッチャーくんはOKOK Good boyとD-51を元気な子と撫でていたが、たぶん彼女はD-51が悲しき存在であることを知らないのだろう…
ちなみに、夕張はD-51に負けたらしく、弱き者みたいに転がっていた…
【登場人物】
フレッチャー(聖女)
衝撃の水着グラに、こちらも抜かねば無作法…
夕張(暇人)
水着でもわかる安心の薄さ
D-51(犬)
悲しき存在…
次回はよくわかんねーっスね、ifエンド準備中らしいっスけど…