不健全鎮守府   作:犬魚

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第二ステージ、最大最後の刺客

【登場人物】

霞(礼号組)
あの足柄や大淀とチームを同じくする礼号組の駆逐艦
口癖は“アナタってホント最低のクズだわ!”

集積地棲姫Ⅱ(悪霊の神々)
今回はスタミナとタフネスを徹底的に鍛えてきた

戦艦水鬼改(戦艦)
誰よりも仲間を、深海の愛と平和を愛する心を持つ深海棲艦、好きなスイーツはクレープ

大和(戦艦)
提督からの勅命で天誅を下しにきました



瀬底島、その先へ―

VS千鳥島棲姫との開幕戦を制し、続く第二海域…

 

「げ、ゲェーッ!!アレはーッ!」

 

「間違いない!あの動作(ムーヴ)はあの必殺技(フェイバリット)序曲(プレリュード)ーッ!」

 

「ヘヘッ!死んだなアイツ!」

 

前半戦、まずは小手調べといったところの輸送連合に対し立ちはだかったのは毎度お馴染み深海一の知性派メガネ、集積地棲姫(地味にⅡになった)

 

そんな集積地棲姫に対し、輸送連合一番のおきゃん揃いと名高い朝潮型姉妹が火を噴いた…

今回、今までの反省を活かしてか、この夏に向けてタフネスを徹底的に鍛え上げてきた集積地棲姫だったが、朝潮姉妹のバーニングソウルはデータ以上だった…

 

「このッ!!クズがァァァァァ!!!」

 

『ウゴゴゴゴ!!ウ、動ケナイ!ア、肋ガ!内臓ガ飛ビダシソウダ…………ウッギャアアアアアアア!!』

 

◆◆◆

 

上司と部下のソーシャルな心の距離を保つ執務室…

 

「なるほどなぁ…」

 

「ナニがなるほどなんですか?」

 

先日、古鷹さんから絶対ハマりますから!絶対ハマりますからと猛プッシュされ、録画したものを貸してもらったARG●NAVIS from BanG Dream!を執務室のテレビで観てみた…

 

「たしかに那●多クンが出てからがアツいな、コレは」

 

「ナニが那●多クンですか、たまには真面目に出撃してるチームの中継見てるんだと思ってた私がバカみたいじゃないですか?」

 

「サミタス、己を卑下するのは良くないな、卿の悪い癖だ」

 

「そうですかね?あと、五月雨です」

 

しかしコイツとはそこそこ長い付き合いになるが名前の訂正を求める基準が未だにわからんな、サミーと縮めるのはアリらしいがそれ以外は曖昧なものがある、まさか気分だろうか?これまさに気分屋

 

「ってか現場の中継見なくていいんですか?」

 

「構わんさ」

 

前半戦はさっき那●多クンを見る前にチラ見したが、礼号組と言う荒野でエンジェル達の甘い声に呼ばれ天より舞い降りた駆逐艦霞(礼号組鉄の結束より抜粋)が集積地を首・背骨・腰骨・左右の大腿骨、さらに肋骨と内臓を痛めつけるバスター系の荒技で大惨事を引き起こし、チームメイト達からわっしょい!されていた…

 

そしてチームはメンバーを入れ替え現在後半戦を戦っているだろう、いや………戦っていると言う表現は些か不適切やもしれんな、うむ

 

「わかりきった結果をわざわざ見る必要もあるまい」

 

「…はぁ?」

 

…そう、海域には既に最強の“刺客”を送っている

この聖域(サンクチ●アリ)で最も強い………仁・智・勇を兼ね備えた最強の戦艦をッッッ!!

 

◆◆◆

 

『ヲ級ーッッッ!!』

 

『ヲ……ヲ級ガ、タ、タッタイッパツデ…!』

 

『オイオイオイ、死ンダワ俺』

 

南西諸島沖縄方面、深海任務部隊旗艦航空母艦に戦慄が疾る…ッ!!まさかこんな前半の海で…ッ!まさか海軍が誇る最強の戦力が現れるなど予想だに……いや、正直イヤな予感はしていた、だからこそ、チームには戦艦水鬼改がいたのだ………ヤツと戦う為にッッッ!!

 

『狼狽エルナ、ロ級ドモーッ!!』

 

『セ、戦艦水鬼改クン!』

 

『戦艦水鬼改クン!』

 

『タシカニヲ級ハ殺ラレタガ、マダちーむガ負ケタワケジャネェ……!』

 

チームを率いていた旗艦のヲ級がたったイッパツ、この間ジャスト2秒!で殺られたコトに動揺が隠しきれないチームを新たなに纏めたのは副リーダーとして来ていた戦艦水鬼改…

正直なところ、チームのメンバー達があの桁違いの小●宙(コ●モ)の前にキンタマが縮みあがりかけるのは仕方ない、だがッッッ!!

 

「逃げないのですか?まぁ、もっとも、1人たりとも逃しはしませんけど」

 

それが提督よりの“勅命”ですから…と呟いたのはこの後半戦、海域制圧部隊の旗艦を任された最大最強の戦艦、大和ッ!!

 

「大和さんマジカッケーっす」

 

「さすが大和さん、メチャメチャシブいです」

 

そんな大和のマジカッケー姿にマジリスペクトっすと黄色いエールを贈る矢矧、そして初霜…

 

『フッ、俺ラニモ……タダデ負ケルワケニハイカナイワケガアルンデネ…』

 

「ほぉ………私の前に立つ以上、アナタ達の待つのは死しかありませんが、いいでしょう………ならば冥土の土産に持っていきなさい、この戦艦大和最大の奥義を」

 

『ゲェーッ!!ア、アノ構エハーッ!』

 

『ヤバイ!避ケルンダ戦艦水鬼改クーン!!』

 

運河をも砕く大和型最大の奥義!46cm三連装砲の構え!

そんな世界で一番危険な奥義の前に、戦艦水鬼改は胸を反らして堂々と立つ!!

 

『フッ…死ハモトヨリ覚悟ノ上ヨ!!ダガオマエニモ地獄ニ付キ合ッテモラウゼー!』

 

『ゲェーッ!!ア、アノ技ハーッ!』

 

『深海16inch三連装砲改!マ…マサカ!マサカ戦艦水鬼改クンハ…!!ヤ、ヤメロー!ヤメルンダー!』

 

戦艦水鬼改は猛然と戦艦大和に向かってダッシュしたッ!!

 

『ウオオオオォォォォォォ!!サァ!俺ト共ニ十万億土ノ彼方トヤラマデ行ッテモラウゾー!!』

 

「こ、コイツ…!」

 

ロ級、ツ級、ヌ級…!最後まで男らしく戦うんだぞ…ッ!

 

『『『戦艦水鬼改クーン!!』』』

 

人間の命なんてものはつかう時につかわなきゃ意味がねえんだぜ…人間、どんなダセエ野郎でも一生のうち一度は出番の日がくる…

本物の男ってのは自分のそういう一度っきりの大切な日を……たった一度の今日という日を感じとれるヤツのことをいうんだ…

 

さらば戦艦水鬼改……さらば…

 

 

「………まったく、擦り傷とは言えこの大和の艤装に傷をつけるとは、楽に死ねるとは思わないことですね」ギロッ!

 

ちなみに、普通に生きてた大和により残った深海のチームは壊滅させられた…





次回は第三ステージか花嫁後編

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