【登場人物】
Jervis(英国淑女)
犬は嫌い、ヘーコラするからよ!
Janus(英国淑女)
キンパツ天然パーマ
前回までのあらすじェ…
英国からキュウシュウのとある基地へとやって来たキンパツの美少女ジャーヴィス、このジャーヴィスの登場により楽しかった山風の生活はとても辛いものになった…
勉強で負け、食事のマナーで負け、ボクシングで負け、心折れるコトの連続だった山風だったが提督がジャーヴィスにズギュウウウン!されたコトに怒りが爆発、殴り合いの喧嘩に発展!最初は劣勢だったものの土壇場の爆発力でジャーヴィスが泣くまで殴りつけ、2人の確執は更なる深いものとなったのだったッ!!
◇◇◇
恋に対して鉄壁のディフェンス力を誇る提督を倒すことができる唯一の可能性、それがValentine chocolate!
カカオのパワーをふんだんに使ったそれこそが“希望”!このJervisはその“希望”を手に入れなくてならない!
「ト、ユーワケでcacaoネ」
「フ〜ン、固形なのね」
街に行って購入してきたcacao、まぁ、cocoa massだケド~……コレを使ってサッソ・クーchocolate作り開始ネ!
「Janus、アナタchocolate作ったコトは?」
「ないケド?」
「OK!実はワタシもないワ!」
「な、ないんだ……ないのに何故そんな自信満々な顔を…」
Damn it!し、シマッタ…!まさかchocolateの作り方がワカラナイとは…!このJervisが知らないのはいいとして
クッ!この天パ、なんで知らないのよ!だからアナタは天パなのよ!腹立つワ!
「ニヤニヤするじゃないワー!ナニがそんな楽しいカー!!」
「いひゃ!いひゃいいひゃい!ちょ…!いひゃい!!やめてぇー!」
しまりのない天パの頬を左右から引っ張っていると、チョウリ・バーに他のヤツらがやって来る気配が…!!
「………甘い匂いがするわね」
チョウリ・バーの入口の所にニューっと顔を出す謎の女…
誰だっけコイツ?ってか、オパーイ!デカい…ッ!一目でワカるこのデカさ!!並のデカい人じゃないワ…!!
「貴女達、アマイモンを作っているの?」
「そーよ、アナタは?what is your name?」
「?」
オパーイのデカい人はナニ言ってんだコイツみたいな顔をしてル、どーやらニホンゴonlyみたいね…
「ワタシはJervis!Lucky Jervisと呼んで貰っていいワ!」
「じやー…?じや……?まぁいいわ」
「ちなみにこっちの天パはJanus!天パでいいワ!」
「あの……Jervis?その紹介はさすがの私もチョット傷つくんだケド…」
「キンパツチビと天パね」
この女ァ…!だ、誰がキンパツチビ……ッ!!クッ、まぁいい、落ちつくノヨ!落ちつくノ!ワタシに足りないのは怒りをcontrolする強い心!教師カシマが言ってたワ、ソスウを数えて落ちつくノ、2、3、5、7、11…ソスウはワタシに勇気をくれる!
「ソレデ?アナタは誰?」
「私…?雲龍よ」
ウンリュー……?そう言えば聞いたコトあるワ、遥か東方に棲む凶悪な
たしカニ、あのオパーイは地上最強生物と言っても過言ではないワ、まるで歩くsensitiveな存在と言っていい…
「貴女達、アマイモンを作っているの?」
「そーよ、Darlingにchocolateを作るノ!」
「へぇ…」
ウンリューはそれ以上質問するわけでもなく、ごくごく自然な流れでチョウリ・バーの椅子に足を組んで座った…
な、なんナノ?コイツ、ナニか用事があるとかじゃなさソーだケド……?もしかして、作り方を教えてくれるトカ…
「アノ………ナニか?」
「早く作りなさい」
「え?」
「早く作りなさい」
え?ナニ?なんなノ?chocolateの作り方教えてくれるワケじゃあないノ?デモ、このpressure……!ただ座っているだけでワタシにpressureをかけるなんてやはりタダのデカパイじゃあない!DRAGON!やはりDRAGONか…ッ!!
「Jervis、あったわ!このページ!手作りchocolateの作り方が載ってたワ!」
「でかしタ!」
天パはchocolateの作り方が載っているページを広げ、コレを見ながらやればできるわと無い胸を反らした、まったく我が妹ながら天パのくせになかなか役に立つワ、アトで角砂糖を投げてやるワ、ご褒美よ
「よし…っ!これなら作れる…っ!天パ、手伝いなサイ!」
「わかったわ!ってか、ホントに天パはやめてくれる?」
雑誌の手作りchocolateの作り方ページを見つついよいよ調理開始ィ!ナルホドナルホド……ふむ、biscuitよりカンタンね、コレならヨユーだワ
「…………」じーっ
よし!まずはcoconuts oilをユセンで~……
「…………」じーっ
イイ感じ溶けたらサラにこのcocoa massを~……
「…………」じーっ
感じル……いや、視線を感じずにはいられない…ッ!
「あ、アノ…?」
「なに?」
「ナニかゴヨーでショーか?」
「用はないわ、はやく作りなさい」
なんだろう、この有無を言わさぬpressureは……ソモソモなんでこのDRAGONはここに居座っているのだろう?
「Jervis、そろそろいいんじゃない?」
「え?あ、ソーネ…」
………ハッ!?ま、まさかこのDRAGON!chocolateを狙っていルノー!?
いやいやいや、マサカネー……うん、そんなコトあるワケないワー、うんうん、ないない、それはない…
「…………」じーっ
イヤ!!ね、狙っていル!!あ……あの目、ナニ考えてるカよくわかんない光のない目…ッ!ニンゲンを超越した超生物の目!間違いないワ!
「…………」じーっ
落ちつけ、落ちつくノヨJervis、そう、ワタシはLucky Jervis……Lucky、そう!ワタシはLuckyよ、今までだってどんなpinchも乗り越えてきた!ワタシには強運の翼がある…っ!
………もし、そうもしも、このchocolateが完成したと同時にヤツがchocolateを狙って襲いかかってきたらまずは天パのケツを蹴ってアイツにぶつけてヤル!天パがアタマからガブリされている間にワタシはあのドアから逃げればいい…
今、ワタシの隣で溶かしたchocolateを型に入れつつ鼻唄を歌っている天パにほんの少しだけ哀れみの目を向け、ワタシのカクゴはキマった…ッ!
「もーすぐデキるわ!やったわね!Jervis」
「えぇ!アナタのオカゲだワ!Janus!」
Janusとガッチリと友情を認め合うアツい握手をかわし、完成したら2人の友情で作ったchocolateさぁ!と、笑顔で語り合う…
フン!友情だって?キレイ事吐かしてニコニコするなよなぁクズどもが!このJervisにそれはない…ッ!Janusゥ~…オマエはここでDRAGONの贄となるのだァ!
「できたの?」
椅子からユラっと立ち上がる邪悪なるDRAGON…ナルホド、大した嗅覚ネ…
「デキテナイデス」
「そう…」
マタ座った………しかしこのJervisが予想するに、ヤツの射程はそれほど長くなく、しかもあのオパーイだ、スピードもスットロいと見た…っ!とりあえず、完成と同時に天パのケツを蹴ってヤツにぶつけ、そのままDarlingの居る執務室へとダッシュする!カンペキな作戦だわ…
「〜♪」
カワイソーな天パ、今からそのケツを蹴られてDRAGONの餌になる運命だと言うのに……姉としてアナタにはドージョーするワ、そしてこのJervisはDarlingとの輝かしい
…と、その時、チョウリ・バーの入口のトコに新たな人影が…
「オイ誰だ調理場勝手に使ってるヤローは、間宮に殺され……」
ゲェーッ!!Darling…ッ!?な、何故Darlingがここに…!?
「…ん?なんだ、ジャーヴィーくんと〜…天パだったか?」
「モォー!!なんでどいつもこいつも天パって呼ぶの!!Janus!アタシの名前はJanusよ!」
「ハイハイ、ジェーナスくんな、ジェーナスくん、情け無用の」
「情けあるわよ!!なんなの!?」プンスコ!
Janusはプンスコ怒りながらDarlingの二の腕あたりをボカボカ殴りつけ、DarlingはハイハイわかったわかったとJanusの頭をポンポン叩いてる……
エー?ナニ?Janus、どーゆーコト?なんでアナタそんなDarlingと仲良さげ…?
「って………なんだ雲龍、オマエも居たのか?」
「居たら悪いの?」
「別に悪くはないが……なんだ?まさかオマエ、他人様が作った菓子を横からかっぱらうつもりか?」
「人聞きが悪いわね、ちゃんとヒトコト言ってから全部貰うわ」
「…全部か」
「そうよ」
よ…予想以上に最悪の魔竜だったワ、しかもまるでそれが当然な事のような妙な説得力がコイツにはある…っ!
「えー!さすがに全部はダメよぉー!でもちょっとくらいなら味見させてあげても…」
「全部よ」
ぎゅーっ!(頰引っ張り)
「いひゃ!!いひゃい!いひゃいいひゃい!!」
「…この子、すごい伸びるわね」
「オイやめろ雲龍、国際問題になる」
「すごい伸びるわ」
「いひゃーい!!」
い、いけない…!予想外の事態に付いて行けなかったワ……クッ!だがここにDarlingが来たのはある意味で好機!誰よりも先にDarlingの口にchocolateをねじ込めばワタシの勝利!あのクソトゲチビはまだDarlingの口にchocolateを入れたコトはないハズ…!Darlingにchocolateを食べて貰ったカシラ〜?まだだよなぁ〜?ハジメテはオマエじゃあない!このJervisだ!
完成したchocolateを掴み!DarlingにHi!と声をかける!
「ん?」
勝った!!このままこのchocolateを!Darlingの口にブチ込………
「それ、美味しそうね…」
「ヒッ!?ど、DRAGON…!?」
い、いつの間に…!?さっきまでJanusの頰を引っ張ってイタノニ!?DRAGONはワタシの手からchocolateを奪うと流れるような動きでそれを口に放り込み、バリバリと噛み砕き…
バリ……バリ……ゴリ…ゴクンッ!
「…………まぁまぁね、期待して損したわ」
しかも辛辣ゥ!!!
「オマエ、さすがにカワイソーだろ…良心とかないのか?」
「ないわ、しかし微妙な味ね………提督、アナタ何かもっと美味しいもの作って」
「なんで俺が作らにゃならんのだ、舐めてんのかテメーは」
「カレーでいいわ、カレーが食べたい気分ね」
「ハナシ聞けよこのデカパイが、そのパイオツ揉みしだかれてーのか?」
「揉んでいいわよ、別に減るモンじゃないし」
「マジか!?オマエマジか!縦でも横でもいいのか!?乳●執拗にコリコリすっぞ?」
「してもいいけど、さっさとカレーを作って、お腹が空いてしょうがないわ」
な、なんてコト……!!chocolateを食われただけでなく、Darlingまで目の前で奪われる……なんてクツジョ・クー!!
「うわ、テイトク、サイテー…」ドンビキー
「ジェーナスくん……クッ!さすがに子供の前でプレイは紳士と恥ずべきコトか!モチロン冗談!冗談さ、小粋なテイトクジョークってヤツさぁ!ハッハッハ!」
「どーだか…」
………コウシテ、ワタシの屈辱的Valentine初体験は終わった、得たものは魔竜の恐ろしさと屈辱と敗北、そして妹への憎悪
ちなみに、トゲトゲチビはデカパイオネーサンとchocolateを作る予定だったが風邪をこじらせ寝込んでおり、尻の穴に薬を挿入される憂き目にあったらしい…