不健全鎮守府   作:犬魚

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新たなる聖戦の幕開け!黒き衣の群れ!

【登場人物】

提督(中佐)
新艦7………?多いな

革命軍(アツかりし革命)
ガングート率いる革命集団、政府から危険視されている



続続続続続続続続続続・提督と作戦とミーティング

「行くぞッ!オー!行くぞッ!オー!行くぞ行くぞ行くぞォォォォ!!」

 

今年最後の月が始まる、その、よき日に作戦開始恒例の全艦集会に集められたクズどもの心は今、1つになったのだ…

アツいナイスガッツさえあればなんとかなる!どんな困難だってナイスガッツさえあれば乗り越えられる!そんなアツいナイスガッツを、誰よりもアツいガッツを持つ長良主将はいつだって俺達に教えてくれるのだ…

 

そんな長良主将は行くぞオラァと壇上から飛び降り、下にいたクズどもにキャプテンわっしょいキャプテンわっしょいとウェーブされながら体育館の外へと流れて行った…

 

「えー………じゃ、各自肩作ったりイメトレとか準備しとけよー、じゃ、解散」

 

正直、毎度毎度俺が開戦の挨拶するよか長良主将が挨拶した方がいいじゃあないかな?自信失くすぜ

 

◆◆◆

 

そんなワケで始まった秋…?の大作戦、進撃!第二次南方作戦ゥ!だが、とりあえず、まずは情報を集めなけりゃあならない…

別にビビっているワケじゃあない、敵の正体や能力もわからずに闇雲に敵地に飛び込むのは危険だと言っているのだ!こう言うときこそ落ち着いて、冷静に敵の能力や正体、最適なルート制御、ドロップ情報を判断する必要がある

 

そんな老獪かつ大人の判断を考えつつ執務棟へと続く廊下を歩いていると、廊下の先になんかデカいのと小さいのの群れがいた…

 

「よぉ、ナニやってんだ?オマエら」

 

「ん?おぉ!同志ではないか、丁度いいところに来たな!」

 

史上最もアツかりし戦艦、革命戦艦ガングート!そして…

 

「あ!テイトクっしゅ!メチャいいトコに来たっす!」

 

「いや、姉さん…いきなり指さすのは失礼だから」

 

アホの占守クンとその妹、そして他にも事案発生装置、択捉姉妹の長女択捉クンとその妹の……え〜なんだっけ?マチュアだっけか?まぁいいや、ガングートだけでなくこの顔ぶれと言うと………アレだ、革命軍

 

「フッ、同志提督、今から同志達と焼肉を囲み共にアツき革命について大いに語り合う予定なのだが……丁度良かった!オマエも来い!」

 

ガングートはガハガハ笑いながら俺の背中をバシバシ叩き、なぁ同志よ!と高らかに笑った、っーか背中が痛てーよ、なんだよコイツ

 

「ナニが焼肉だ、今日からウチは大事な大事な作戦海域突入なんだぞ、舐めてんのかテメーは」

 

「大丈夫だよ同志、それはそれ、これはこれだよ」

 

「おわっ!?」

 

び、びっくりした…タスケくんか、コイツいつの間にやら俺の真正面にぬるりと現れていたんだ?まるで気配を感じなかった…

 

「タスケくんか、びっくりさせないでくれたまえよ」

 

「びっくりさせたかい?」ニコニコ

 

この、いつもニコニコして一見すると人当たりの良さげな風に見えるタスケくんだが、頭の中はかなりシンプルで、同志以外は便器に吐き出されたタンカスぐらいにしか思っておらず、同志でなければ赤子ですら笑顔で始末する殺戮機械である

 

「アタシは同志と一緒がいいな」ニコニコ

 

「…そうかね?」

 

そしてこの殺人ストレート、なまじ見た目が可愛いので、こう……どストレートを投げ込まれると提督も対応に困るのだよ

 

ただこのタスケくん、喜怒哀楽の楽以外の感情が欠落している

 

「ハッハッハ!まぁそう言うな同志提督!ハッハッハ!」

 

「痛てぇーよ!背中バシバシすんな!っーか馴れ馴れしいんだよテメーは!」

 

「ハッハッハ!」

 

アツかりし革命戦艦ガングートは相変わらずガハガハ笑いながら馴れ馴れしく肩を組み、さぁ!行くぞ同志!とか言っているが、正直、俺は革命軍の同志じゃないのでやめて貰いたい

 

「択捉ちゃん、やっぱりやめましょう…こんなのと付き合っていたら択捉ちゃんの価値が下がります」

 

「離して、むしろ松輪は無理して私に付き合わなくていいし…」

 

「私はァ!!択捉ちゃんが心配なんです!ナニが革命軍ですか!革命軍なんか今すぐやめるべきです!」

 

「松輪、うるさい」

 

…声掛け事案メイト、択捉姉妹

その、長女の択捉は革命戦艦ガングートと同期なせいか、その思考は革命寄りに傾倒しており、意外にも姉妹よりは同期である占守と仲が良いらしい

 

「ハッハッハ!どうした?同志エトロフ、そして同志エトロフの妹!」

 

「同志ガングート!」

 

「択捉ちゃんを同志とか呼ばないでください!このデカブツ!」

 

同志エトロフの妹こと松輪はガングートを睨み付け、その足にローキックをバシバシ打ち込むが…

 

「ハッハッハ!まったく、同志エトロフの妹はいつも元気満点だな!ハッハッハ!」

 

しかし悲しいかな、海防艦と戦艦では神と虫ケラほどの実力差がある事実……松輪のローキックを元気いっぱいにじゃれていると思ったか、ガングートはガハガハ笑いながら小柄な松輪の身体を持ち上げ、その両足を肩にかけて乗せてやった

 

「ハッハッハ!」

 

「クッ!おろせ…っ!おろせキサマ!!」

 

「ハッハッハ!」

 

松輪は貧弱パンチでガングートの頭をポカポカ殴っているようだが………その様は、親と子が、まるで肩車をしている姿にも見えなくはない…

 

「あ、マツワン!ズルいっしゅ!マジズルいしゅ!」

 

「ハッハッハ!同志シムなんとかも後でしてやろう!ハッハッハ!」

 

「マジっしゅか!いや…………ちょい、ちょいテイトク!ちょい!」

 

アホの占守くんは俺にちょいちょいと手招きし、ちょい屈めとジェスチャーで伝えてきた

 

「やだよメンドくさい、バカかテメーは」

 

「誰がバカっすか!?」

 

「なんで俺がテメーを肩車しなきゃならんのだ、ロ●ン・スペシャル喰らわせるぞ」

 

「シムに対して雑に厳しい…っ!なんなんしゅかこの心の狭さ…フッ、同志ガングートを見習って欲しいっしゅね」

 

「誰が心が狭いだコラァ!!」

 

ギリギリギリギリ!!(ワンハンドアイアンクロー)

 

「ギャアアアアアアアアアア!割れる!割れる割れる割れるっしゅー!!」

 

「どうだ?魔のテイトククローの味はァ…?アホな子でスイマセンって謝るまでやめねーぞ」

 

「ギャーッ!!痛い痛い痛い痛い痛いーッ!」

 

「姉さんにナニすんのよ!このアホ提督!!」

 

コキンッ!(股間蹴り)

 

「うげぇ!!」

 

クナくんに股間を蹴り上げられ、思わずテイトククローを離してしまったが………っーか蹴るか?普通に蹴るのかこの子?

 

「大丈夫?姉さん?」

 

「だ……大丈夫じゃねーっしゅ、危うくパッカーンするかと思ったっしゅ」

 

「謝りなさいよ!姉さんに!」

 

「やだよ、俺悪くねーモン」

 





次回第一ステージ開幕戦
五十鈴さん【有給中】

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