不健全鎮守府   作:犬魚

641 / 940
人と人は、わからせ合うコトができる!

【登場人物】

提督(汚い大人)
まだそんな夢みたいなコトを、大人になれよ…

Grecale(汚い子供)
一目でわかる尋常ではないメスガキ、口と態度は悪く、入隊前に殺人以外の悪いコトはだいたいやったと自慢してる


提督とGrecaleと神々の熱き戦い

「あ、テイトクだー、Ciao♪ナニやってんのー?」

 

「あ゛?」

 

書類を読んで印鑑を押す、書類を読んで印鑑を押す、書類を読んで印鑑を押す、その素敵な仕事に飽きた俺は執務室と言う名の四角い檻を飛び出し、たった一度の今日と言う日を謳歌する、その為にまずはこの渇きを潤したいと考え自販機コーナーへと立ち寄ると、褐色の小AKUMA KIDSみたいなのにバッタリ出会った…

 

「あ、ジュース買うの?奢って奢ってぇ〜♪」

 

「お断る」

 

「えー………ケチ」

 

「ケチじゃない、提督だ」

 

自販機に小銭を入れ、いつもの缶コーヒーでも買うかとボタンを押そうとすると、俺の横から手が伸びてきて缶コーヒーではないボタンを押したッ!!

 

ガコンッ!!(オレンジジュース)

 

「ヘヘッ!もーらい♪残念でしたぁ〜!」

 

落ちてきた缶を素早く拾い、その、冷たい缶を頰にあてアリガトーとか言って小生意気に舌を出すクソガキ…

最近、パスタの国からやって来た新たなる刺客!合法駆逐艦!マエストラーレ級の新しい姉妹、グレカーレ…!

 

「ぶはぁ!!美味しぃ、あ、テイトクも一口飲む?」

 

そう言ってグレカーレはニヤニヤしながら飲みかけの缶をグイグイ顔に押しつけてきたので、俺は努めて冷静にその缶を押す手を払い、グレカーレの横腹辺りを左右から両手でしっかり持ち、その小柄な身体を持ち上げ…

 

「え?え?ナニ!?って…エエエェェェェ!!」

 

「ダブルニークラッシャー!!」

 

勢い良くその身体を落下させ、グレカーレのダブルニーをクラッシュすると、グレカーレはウッギャー!とか叫びながら床をゴロゴロと転げ回った

 

「ウッギャアアアアアアアアアーッ!!痛い痛い痛い痛い痛い痛ァァァァァ!!」

 

「大人を舐めてるじゃねぇぞクソガキがァ…」

 

「クッ…!こ、この……このあたしを…ッ!Grecaleちゃんのニーを躊躇うコト無く破壊するとは…っ!」

 

「わかったら頭を下げろ、たかが駆逐艦のガキが大人を舐めてスイマセンでした、と…」

 

第1ラウンド、大人を舐めたグレカーレに1わからせを喰らわせアドバンテージを奪った俺はさらに追い討ちをかけるべく土下座しろと追撃の刃を向ける…ッ!何故なら俺の中にある勘が告げているのだ

 

………このガキは危険だ

 

並のメスガキじゃあない、今、ここで屈服させておかないと後々、脅威となる可能性がある…

才能のある子は嫌いじゃあないわ、だが、残念だけどその才能はあまりにも危険過ぎるのよ…

 

「どーした?オラ、早く頭を下げんかボケ」

 

「………ハッ?誰がオマエなんかに頭下げるかハゲ!キモいんだよハゲ!」

 

「ハゲてない、提督だ」

 

このガキ………ダブルニーをクラッシュされてこの態度、大したガキだ

 

「ってかテイトク、今あたしガチャしすぎてお金ないのよ、お小遣い頂戴、お小遣い♪」

 

「ハァ?」

 

「あ、ネーちゃんとかリベには内緒よ?あたしだけお小遣い貰ったとか言ったら不満がでるかもだしねー」

 

「やかましい、テメーにやる小遣いなんかねーよ」

 

「えー!!ケチ!」

 

「ケチじゃない、提督だ」

 

「ふ~ん…そーゆー態度とるんだぁ~」

 

グレカーレにニヤニヤしながらスカートの裾をつまんでヒラヒラしだした

 

「ふ~ん」

 

「何の真似だ?言っておくが俺はクソガキパンツに興味はない」

 

「ふ~ん、無いんだ~、へぇ~」

 

コイツ…何を考えている…?

 

「あたし今“穿いて”ないんだけどな~♪」

 

「なん………だと?」

 

グレカーレはスカートをギリギリのラインまで上げてヒラヒラさせるッ!

 

「ねぇテイトクぅ………あたしとゲームしない?」

 

「ゲーム、だと?」

 

「そ、ゲーム!」

 

グレカーレはニヤニヤしながら2~3歩こちらに歩み寄り、右手の人差し指をピンと突き立て…

 

「あたしが今、本当に“穿いてる”か“穿いてない”かを当てるゲーム」

 

コ、コイツ………イカれている!クッ!甘くみていたのは俺の方だッ!俺がこのゲームを拒否するのは簡単だ、ただ一言、くだらん!と言ってやればいい…

だがそれは俺がこのガキとの勝負を逃げ、戦わずに負けた事を意味し、とんだチキン野郎のレッテルを貼られる事になる…っ!

 

そして俺はクソガキに負けた確かな敗北感を、ヤツは大人なんてクソザコと確かな勝利を得る事になる、それだけは避けなければならない…!!

 

何故なら大人はガキには負けないからだッッ!!

 

「いいだろう、受けるぜ、そのゲーム…!」

 

「Bene!あたしが勝ったらお小遣いに~……あ、今財布にいくら入ってるの?」

 

「3万ちょいだな」

 

「じゃ、財布の中ゼンブね♪」

 

悪魔…っ!!なんてガキだ…っ!常人の発想じゃあない……っ!搾り取る気だ!全て…っ!悪魔的過ぎる…っ!なんなんだこのガキは…っ!

 

「ゲームはあたしが本当にパンツを穿いているかどうか!もしあたしがパンツを穿いていると思うなら~………テイトクが、あたしのスカートをめくって直接見て確認する、どぉ?」

 

「ふざけるな…っ!通るか…っ!そんな無茶苦茶!スカートをめくれだと…っ!出来るか!そんなの!」

 

「じゃあテイトクの負けでいい♪」

 

このガキ!なんてルールを言い出しやがる…っ!無茶苦茶だ……!犯罪的過ぎる!俺にスカートをめくれだと…?

 

「クッ…!」

 

「ほらほらぁ~♪テイトク負けちゃうぞぉ?負けでいい?ね?負けでいい?ププー!ざぁこ!やっぱザコテイトクじゃん」

 

「このガキぁ…!」

 

大人を舐めくさりやがって…!やはりわからせが必要だ、そう、テニスで打った打球は決して消えたりはしないように、大人は決して子供には負けないのだ

 

「ザコ!ザコテイト……ん?」

 

俺は勝ち誇っていたグレカーレのスカートを掴んだ

 

「言っておくが俺が勝ったらテメーの尻の穴にメン●スつめてコーラ流し込むからな」

 

「ヒッ…!?ウ、ウソでしょ…?」

 

「ウソじゃない、提督だ」

 

「そ、そんなのあたしが損じゃない!あ、あたしは勝ってもノーパンなの見られるのよ!むしろテイトクにとってはオトクじゃない?フェアじゃないわ!」

 

「なるほど………たしかに」

 

仮にヤツが勝ったとしても金は得られるがツルツル子供●●●を見られるコトに違いはない、別にオトクとは思わんが…

 

「あたしが勝ったら、今後二度とこのGrecaleちゃんに逆らわないって誓える?テイトクは一生ザコテイトクであたしの奴隷になるって誓うの!」

 

「奴隷に…ッ!?」

 

「そ、ドレーよ!奴隷!二度とそのザコチ●ポが使えないよーにキョーイクしてやるわ!」

 

「誰がザコチ●ポだ、女の子がチ●ポとか言うんじゃあない」

 

だが大した自信だ、ここにきてなお大人を舐めくさったその自信、大したメスガキだ…

 

「…ホントにやる気?」

 

「オマエこそビビっとるんか?あ?おしっこチビりそうちゃうんか?あ?」

 

「チビらないし!ザコッ!!ザコハゲ!キモいんだよ!」

 

「だから、ハゲじゃねーって言ってるだろーが!」

 

VSグレカーレとの闇のゲーム、パンツ穿いてるかノーパンかゲーム…!いよいよ決着が迫ったその時ッッ!!

 

「あ、グレカーレだ」

 

「グレカーレと……あ、テイトク、Buon giorno」

 

マエストラーレ級の姉妹ッ!長女マエストラーレとアホのリベッチオがやって来たッッッ!!

 

「……って、テイトク………なんでグレカーレのスカート掴んでるんですか?」

 

長女マエストラーレくんによる引き気味ではあるが冷静で的確な意見…

たしかに、今、俺はグレカーレのスカートをめくるべく掴んでいるが、これは特にいやらしい意味などはない、神に誓える

 

「リベ!スマホ!あたしのスマホ貸してあげるから写真撮って!写真!」

 

「写真?なんでー?」

 

「いいから!このザコテイトクがあたしのスカート捲りあげよーとする情けない姿を写真に撮るの!」

 

グレカーレェェェェ!!このメスガキ!なんてコトを思いつきやがるッ!悪魔……っ!なんて悪魔的…っ!

今、俺にいやらしい意図など神に誓ってないが、この状況を写真に撮られるのはマズい!断じてマズい!このガキ………写真を利用して俺をユスる気だ

 

「キ、キサマァ…」

 

「ハハッ♪どぉ?悔しい?ねぇ?悔しい?いいんだよー?無理にスカートめくらなくてもー、あ、でもスカートから手を離した時点でテイトクの負けね!ハイ!あたしの勝ちー」

 

このガキャ……舐めくさりやがって!負けるだと?俺が……?俺がこんな世間と大人を舐めたガキに負けるなど……

 

「………ありえんな」

 

「は?」

 

「オイ、リベッチオ…今からオマエのネーちゃんがこの場でウ●コするからその勇姿を写真に撮ってやれ」

 

「は?え?あ、いやいやいや!ありえないし!」

 

死はもとより覚悟の上、武士道とは、死ぬことと見つけたり……グレカーレよ、この俺を追い詰めたつもりだろうが、追い詰められたのはキサマだ…この際パンツ穿いてよーがノーパンだろーが知らん!直だろうが布越しだろうがキサマのア●ルに一撃入れてウ●コ漏らしと言う名の決して拭えぬ大罪を姉妹の前でかかせてやる…

 

オマエも死ぬんだッッッ!!

 

「へぇー、グレカーレウ●コ我慢してんのー?なんでー?」

 

アホのリベッチオは純粋にへぇーとか言っているが、グレカーレはそうではない、明らかに焦っている!そして、グレカーレも気付いているのだ、この提督にはやると言ったらマジにやる!“覚悟”があるコトを!

 

「いやいやいや!しないし!ちょ!やめろハゲ!スカート捲るなザコ!」

 

「覚悟はできているか?俺はできている」キリッ!

 

「いや!やめ、やめて…!ホントやめて!あ、謝る…!謝るから!もぉお小遣いとかいいからぁ…!」ポロポロ…

 

………勝った、やはり大人は子供には負けませんでした

 

俺は半泣きでブルっているグレカーレのスカートから手を離し、ザコがと罵ってやった

 

「うぅぅぅ…!チクショウ!チクショウ!このあたしがぁ…!!」ポロポロ….

 

「これに懲りたら二度と大人を舐めるんじゃねーぞクソガキ、次はメン●ス挿入れるからな」

 

ガハハハハハ!実に気分がいいわい!思わず鼻歌でも歌ってしまいそうな気分なのだよ!

 

「あ、オレンジジュースだ!テイトクぅー!リベにも買ってー!」

 

「いいぞ、今、俺はとても気分がいいからな!ガハハハハハ!」

 

 

こうして、悪魔の子、グレカーレとの初戦は百戦錬磨の大人である俺の勝利に終わった………しかしまだ油断はできない、何故なら俺たちの戦いにとって真の勝利とは互いに相手を“屈服させる”コトだ…

 

ヤツの眼はまだ負け犬の眼じゃあない……クソ生意気なメスガキの眼だ

 

そう……俺たちは互いに、わからせ合うコトができるのだから!!




次回

…カワウッソー

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。