【登場人物】
提督(クソ大人)
水着ジョンくんには、正直ビビった
Johnston(KAWAII系)
自分大好きアホガール、アホなわりに色々なスペックが高いハイスペックなアホ
Samuel B.Roberts(かわいい系)
さすがに水着は穿いていた
Jervis(侵略/進化)
グイグイくるタイプのロイヤル駆逐艦、グイグイくる
夏ッ!!そのステキな季節が俺を行動させたッ!
地域密着型で近隣とのふれあいを是とする当基地では定期的に基地を開放し、軍と住民とのふれあいイベントを開催しており、艦娘による出店やステージイベントなど来場者が大興奮する催し物などを開催し、その収益は健全な基地運営に充てられている…
「サミー、今回の来場者はどれぐらいだ?」
「七千弱ですかね、だいたい…」
「七千か…」
悪くない数字だ、今回の基地開放夏祭りMASURAO-FESTIVAL2019は地域に観光産業やイベントが無い事を憂う地元の声を受け、地域の有力な議員、豚尻孕蔵先生(49)から相談された事に端を発する…
今回は夏祭りと銘を打っているだけに、花火などを準備し、メインステージとして那珂によるステージも開催されており“ARMAGEDDON-世界破壊-”とデカデカと書かれたポスターにはアイドル要素はどこにも感じられないが…
「大盛況みたいですよ、NAKAさん」
「そのようだな」
ステージはここから離れているが、さっきからゴキゲンな重低音のサウンドとまるでサバトのように狂った観客の合いの手が響いてきている…
「まぁどうでもいいか、サミー、俺ちょっと見回り行ってくるわ」
「見回り行くなら焼きそばでも買ってき……あ、そうそう、なんか浦風さんのお好み焼きの屋台が人手が足りないとかなんとか…」
「人手で足りん?甘えるなと伝えておけ」
まったく、甘ったれたコト言ってるじゃないよあのデカパイ駆逐艦が、なんの為のデカパイぶらさげてんのかね…
◆◆◆
そんなワケで、夏祭りの会場を見回る大事な大事な仕事へとやって来た俺は、とりあえずメインのサバト会場ではなく海側の方で開催されているビーチバレーでも見るコトにした…
「ウォーッ!またサービスエース決めたーッ!」
「ハンパねぇーッ!」
「あのおっぱいで駆逐艦とか無理でしょ!」
…ビーチバレーの会場ではジョンくんサムくんコンビとリベッチオとマエストラーレコンビのアツい熱戦が繰り広げられており、大きなお友達の皆さん方が胸と股間をアツくしていた
ちなみにゲームはジョンくんサムくん組の圧勝に終わり、優勝賞品のスイカを手にした二人はキャッキャとハシャいでいた
「あら?テイトク、テイトクじゃない?ハハァ~ン?テイトクもアタシの活躍を見に来てたのね!」
MAJORからの刺客、ジョンくんは賞品のスイカをサムくんに押しつけ、俺のところへ軽快な足取りでやって来た
「よぉ、なかなかヤるじゃないか」
「まぁ~ねぇ~!ほら!アタシ天才だし!それにほら!Cuteだし!ま、Cuteで天才なら仕方ないって言うか~…」
「あ~はいはい、キュートね、キューキューキュートね、うん」
新しく買ったとか言う水着でグイグイくるジョンくん、なるほど……さすがはMAJOR出身なだけはある、っーかグイグイくるな、物理的に、これがアメリカンスタイルか…
「Hi!テイトク!見てたネー?」
そしてサムくん、サムくんも今年買ったとか言う真新しい水着をCuteに着こなしスイカを置いて俺のところへやって来た
「サムくんもナイスゲームだったな、うん」
「ヤッパリ?でしょでしょー?」
無邪気に笑うサムくんもまた、MAJORの可能性を秘めた逸材、あと10年もしたら生唾ゴックンのビシバシモンになるだろう…
そんなキャッキャとハシャぐジョンくんとサムくんにグイグイ押されていると、ジョンくんの頭に勢い良く飛んできたスイカが直撃したッッ!!
CRASH!!(スイカ)
「痛ァァァァァァァ!!な、ナニ!?なんなの!?」
「こ、コレは………スイカネ!」
「見りゃわかるわよ!ダレよ!この最高にCuteなアタシにスイカをぶつけたのは!?」
スイカ汁でベトベトになったジョンくんはファーックスと叫びスイカの飛んできた方向を見ると、先ほどまでアツい熱戦が繰り広げられていたコートに立つ影……ッ!
『ファーックス!Darlingにナレナレしく近付くんじゃあないワーッ!』
コートに立っていたのは………ロイヤル
「ナニしてくれてんのよアンタ!」
「フン………そんな痴女みたいな水着でDarlingの気を引こーナンテ、まさにドロボーキャットネ!」
「ハアァ!?」
ジャーヴィーくんはどーした?ヘイヘイかかってこいよと挑発していたが、ジョンくんのプッツンメーターは既に振り切れていた…ッ!
「Please make it stupid!!ジョートーよ!」
ジョンくんは舐めてるじゃないぜー!とジャーヴィーくんの挑戦を受けて立つと、周囲に居た観客達から大きな声援が上がり、ついでに、コートのあった場所から突如して四角いリングがせり上がり、決戦の舞台は整った!!
◆◆◆
「さぁ始まりました!真夏の炎天下!英国から来たロイヤル駆逐艦のジャーヴィスちゃんとMAJORの逸材ジョンストンちゃんの米英デスマッチ!この試合、実況は私!好きなタイプは爽やかイケメンの青葉、解説には初春様と提督をお招きしております、宜しくお願いします!」
「うむ」
「なんで俺まで…」
そしてこのリングはいつから地中に埋まっていたのだろうか…?
「そのヤラシー水着剥ぎ取ってこの大観衆の前でオオハ・ジーかかせてヤルワ!」
「ハァ…?出来るモノならやってみなさいよ?アナタこそ、失禁するまで締めあげてやるわ!」
リング中央で睨み合うジョンくんとジャーヴィーくんは互いに火花を散らし早くゴングを鳴らせと青葉を睨み、闘いのゴングが鳴ったッッ!!
「ツアーッ!!」
「トアーッ!!」
まずはリング中央でガッチリと組み合った両者!!どうやら小細工無しの真っ向勝負がしたいらしい
「さぁー…両者組み合いましたねー、どうでしょう?ジャーヴィスちゃんは以前、ジョンストンちゃんの同僚であるサミュエルちゃんにノーパン恥ずかし固めと言う鬼畜ぶりを発揮した前科がありますが〜…」
「あったのぉ…」
たしかにあった、で、その後、陛下の逆鱗に触れたが…
「あーっと!ジャーヴィスちゃん!執拗にジョンストンちゃんの水着を剥ぎにかかります!コレは鬼畜ーッ!!予告通りにこの大観衆の前で大恥をかかせる気満々だーッ!」
たしかに、ジャーヴィーくんの攻めはダメージ狙いと言うより水着を狙っているッ!これにはたしかに観客席は大興奮………しかしッ!!
「S.S.Dーッ!!」
ドガンッ!!(スタイナー・スクリュー・ドライバー)
「グハァ!!」
流れるようなスムーズな動きでジャーヴィーくんを捕え、ジョンくんはブレーンバスターからリバースパイルドライバーに繋げる高度な荒技でジャーヴィーくんをマットに叩きつけたッ!!
「ガハァ……!ハー…ハー…」
「どう?今のは前にアナタに屈辱を味わわされたSamの分よ!」
「クッ…!あのオパーイでこのスピード…参るワ!」
「まだまだイくわよ!!」
ジョンくんはコーナー最上段に素早くよじ登り、まるで自分がNo.1だと主張するように指をピンと上げ、跳ぶッ!
ーーー
コ……コケにしやがっテ!このドロボーキャット…ッ!新しい水着を買っタ…?で、その新しい水着をDarlingに見せつけてノー殺シヨーって?
………去年はあのトゲチビに新しい水着テイトク、似合うって褒められたと自慢され、ついでに鼻で笑われ、今年こそはってLadyにお願いしたのに!なんか難しいカオして“少し考えさせて…”って!
そして、未だに水着を買っていいと許しを得られないまま夏本番になり、アタシはクサっていたッ!!
夏休みの宿題をサボり、アサガオの観察日記もサボり、朝のラジオ体操もサボり、フリョーの巣窟だから近づいちゃダメって言われてるゲームセンターに出入りした…ッ!
そんなある日、ゲームセンターで会ったいかにも“遊んで”いそうなJKみたいな人から言われたのだ…
『え?ナニ?水着?あー…水着ねぇー、まぁたしかに悪くないちゃ悪くないんだけどねぇー、え?鈴
現役援航巡 鈴
…そう!その言葉にアタシは目が覚めた!安易に水着になるナンテいかにもクソビッチの発想!本物のビッチは自分を安売りせず高いPRIDEを持っているのだッ!
「ツアーッ!!」
「な、なに…っ!?グエッ!!!」
トップロープからフライングボディプレスで落下してきたアメリ艦のお腹めがけて逆に勢い良く頭突きをブチ込んで迎撃し、アメリ艦は踏み潰さたヒキガエルみたいな声をあげてリングに転がった
「っしゃー!!」
「ちょ!イタ…!イタタタタ!ちょ…!イタァァァァァ!!」
リングに転がったヒキガエルにパラダイスロックをかけ、その尻をおもいっきり蹴りあげる!!
「ちょ!痛いじゃない!やめなさいよ!って!イタイ!イタイってば!!」ポロポロ…
「ハッ…?このドロボーキャット…お尻を蹴りあげられてヨロコんでルーノカシラー?」
ーーー
容赦なし…ッ!ジャーヴィーくんのケツキック連打に大観衆も大興奮!これほどのアツい試合に歓声とスマホのシャッター音が鳴り止まない!
「あーっと!まさに冷酷ーッ!まさに冷血漢!ロイヤル駆逐艦ジャーヴィスちゃんによるロイヤル公開処刑ーッ!」
「うむ、これはまぁ…些かアレじゃな」
「えぇ、まぁ」
雅な御方である初春様も扇子を広げ眉をしかめ、これは決着じゃろう?と言っているので、俺は青葉からゴングを奪い決着のゴングを鳴らした
カンカンカンカーン!!
「決着じゃ…」
決着のゴングが鳴り、大歓声の中ジャーヴィーくんは両手を挙げて声援に応え、サァー!今から敗者には水着狩りの儀式ヨー!とマイクに叫ぶと大観衆はさらなる大興奮に包まれたッ!!
「アハハハハ!アハハハハー!!Darlingー!見テ…………ヒギィ!!?」
マイクを床に落とし、急にガタガタと震えだしたジャーヴィーくん、その視線の先には…
『………Jervis』
“王”が居た…
そして………“王”は激怒していた…
この時、ジャーヴィスは生まれて初めて心の底から震え上がった、真の恐怖と、決定的な挫折に…恐ろしさと、絶望に、涙とおしっこすら流した……これも初めてのことだった
『…宿題もせず、観察日記も書かず、ラジオ体操も行かず、不良の盛り場に出入りしているとArkから聞いていましたが……これはどう言うコトかしら?説明してくださる?』
ゆっくりと、そして静かに、こちらに歩む“王”の前に、自然と道は開き、誰しもが讃える姿で跪き、心の弱い者はその圧倒的な覇王色に耐えきれずに崩れ落ちた…
俺だけじゃあない、この場に居る者全てが確信した…
本当の公開処刑は、これから始まるのだ、と………ッ!!
◆◆◆
「お疲れー」
「見回りにどんだけ時間かけてるんですか?」
「まぁまぁ、そうイキリ勃たないで、ほれ、焼きそば買って来てやったぞ」
悪いと思っているからこそ、焼きそばだけではなくお好み焼きも買って来てやったのだ、俺は買ってきた袋をサミーに渡し、ペットボトルの茶を冷蔵庫から取り出した
「ありがとうございます、あ、そうそう、浦風さんがぶちくらすぞワレ!って言ってましたよ」
「ちょっとパイオツ揉んだぐれーで心の狭いヤローだな」