【登場人物】
提督(巨乳好き)
女子供にも容赦しない鉄拳
占守姉妹(四人)
海防艦仲良し姉妹、将来はきっと美人になると予感ではなく確信がある
「あ!テイトクっしゅ!アイス!アイス買ってくれっす!」
喫煙所でタバコでも吸うかと考え、明石の店で水着のオネーちゃんのグラビアが載った雑誌と缶コーヒーを買い、喫煙所へと向かっているとなんか小さいのに絡まれた…
「えぇい!離せ!離さんか下郎め!」
「離さねーっす!アイス買ってくれるまでゼッテー離さねーっす!」
アイス買ってくれるまで絶対に離さないと言う強い意思と服を掴む強い握力!社会と大人を舐めたクソガキ占守クンはまるでスピンダブルアームのように回転する俺に必死に喰らいついてマジ離れないッ!
「ちょ…姉さん、やめてよハズかしい…」
「うるせーっしゅ!クナ!アイス食いたくないんしゅか!提督の金で食うアイスを!」
プッツン占守を減速できる唯一のブレーキ、頭の色はファンキーだが意外と礼儀正しくて真面目な国後クン
その、国後クンがハズかしいからマジやめてと言っているのに対しアホの占守クンはやめない!
「あー…シム姉ぇナニやってんのー?新しい遊びー?」
そして、最近ウチにやって来た占守姉妹の新たな妹、八丈クン、菓子ばっかり食ってるお菓子スキーらしい
「新しい遊びじゃないと、思うけど…」
同じく最近ウチに来た姉妹の末妹、石垣クン、正直、あまり話したコトないからわからんがおとなしめの子に見える、たぶん
「食わせろォォォォォォォォォォ!!アイスを!マミー屋のお高価なヤツ食わせろォォォォォ!」
「えぇい!!離せ!離さんか…ッ!このガキ!この小さな身体のどこからこんな力がッ!」
大したガキだ、この俺のパワフルスウィングでまだ離さないとは…!俺はグルグル回転しつつ強烈な遠心力を利用して占守クンの身体を上空に放り投げ、占守クンは自由落下して床に叩きつけられた
「うげっしゅ!!」
「あんま大人を舐めてるじゃあねぇぞガキが」
俺はこの世で嫌いな物が三つある、ケモノと、ガキと、ハネっ返りの女だ
「姉さん!」
「うぎゃあああああ!痛い!痛いっしゅー!」
「姉さ…!ちょ…提督!やりすぎじゃないの!お姉ちゃんそこまで悪いコトした!?」
普段はぶつくさ言うくせに根はお姉ちゃん大好きっ子、国後クンは謝れ!謝りなさいよ!と俺に喰ってかかってきた
「やかましい、たまには痛い目を見せてやらねーとツケあがるだろーが、だいたいアレだ、俺は女子供だろーが容赦しない主義なのだよ」
「うるさい!いいからお姉ちゃんに謝りなさいよこのクソメガネ!メガネ叩き割るわよ!」
このガキ、なんて恐ろしいコトを言いやがる…
「ギャハハハ♪シム姉ぇダッさぁ~い、オジサンに負けるとかありえなくな~い?」
「ク……クッ、ハチぃ……!」
「ダサダサシム姉ぇに代わってアタシが勝ってやるわ!」
占守姉妹の三女、八丈クンは長女に負けイヌと罵った後、手にしていたキャンディをペロリとしゃぶり、いかにも悪そうな笑みを浮かべた
「ねーねー!テイトクー!ハチ、アイス食べたーい」
「あ゛?」
「ねーねー!一緒に食べよ?あ、そーだ、ハチ色々食べたいし、みんなで食べさせっこしよーよ?ね?」
八丈クンは俺の腕に自然な動作でしがみつくと身長差をフルに活かした上目遣いを仕掛けてきた…ッ!
「明石の店行けよ、ガリ●リくん食ってろ」
「えー!ガリ●リくんとかいつでも食べれるしー!ねー!行こーよぉー」
…フン、なるほど大したガキだ、並のロ●コンなら思わずアイスを買ってやるところだが、この俺は違うッ!っーかロリ●ンじゃねぇし
俺はニヤニヤ笑う八丈クンの身体をまるで高い高いするわように両腕で抱えてから勢い良く落下させ、自分の膝に八丈クンの両膝を叩きつけたッ!
「ダブルニークラッシャー!」
「イッ…タアアアアァァァァァァァ!!アーッ!!」
ダブルニーをクラッシュされた八丈クンはアーッ!アーッ!と叫びながら床をゴロゴロと転げ回った…
「…ペッ!反吐が出るぜ」
ガキがぁ、大人を舐めているとヒドい目にあうと言うのをわからせるのもまた大人の務めなのだよ
「膝ァ!膝がぁぁぁ!痛い痛い痛いぃぃ」
「チッ、ナニやってんのアンタ?自業自得でしょ?いい気味よ」
「クッ…!シム姉に比べてアタシの扱い…っ!」
床を転げ回る八丈クンにバカじゃないの?と見下す国後クンはどうやらお姉ちゃん大好きっ子だが妹はそうでもないらしい…
「クッ…!ハチ!こーなりゃ
「シム姉ぇ…!そうね!このオジサンにハチ達には勝てないってコトをわからせてやろう!」
「誰がオジサンだコラ」
どうやらまだわかっていないようだな…この提督様がこの基地で最も偉く、基地の絶対支配者であることをこのクソガキどもにわからせてやる必要が……
「…」ニマァ…
「ハッ!?」
いつの間にか、俺の腰の辺りに頭が黒くて小さいのが立っている…ッ!!こ…このガキ…っ!いつの間に俺の射程内に侵入った!?
「キミは………石垣クン、だったか?」
「そう、です」
バカな、まるで気配を感じなかった…なるほど、大したガキだ
「ガッキ!そいつのチ●コ蹴り上げるっす!」
「子供にチ●コ蹴り上げられる屈辱をわからせてやれー!」
姉達からの卑劣な声援!ナニがチ●コなのだよ、舐めてんのかこのクソガキどもは…
…しかし!姉達の卑劣ぶりを無視するように、石垣くんは別に俺のチ●コを蹴り上げるワケでもなくしがみついて………
「ようやく見つけた……“邪眼の王”…!」
なんかスゲー期待を込めた純な目で見つめてきた石垣クン…
「お…おぅ!」
………お、おぅ…そうか、そうかそうかぁ、うん、まぁ、石垣クンはちょっと早いけどそーゆー時期ってヤツなんだな!うん
「クナくんクナくん、ちょっといいかね?」
「なによ?」
俺は石垣にちょっと待っててくれなとひっぺがし、姉妹の常識枠、国後くんを連れて壁際に座り込んだ
「え?ナニ?石垣クンはアレかな?そーゆー時期なのかな?」ヒソヒソ
「ナニよ?そーゆー時期って?」ヒソヒソ
「まぁ、ほら、アレだよ?見えない敵と戦いだしたり、ドイツ語がなんかカッコ良く聞こえたりする感じの…」ヒソヒソ
「あ~…」ヒソヒソ
国後クン曰く、よくノートにスキルとか技とか書いているらしく、チラっと見たら怒るそうだ
「あの子、マンガとか好きなんだな~…って」ヒソヒソ
「あぁ、そう…」ヒソヒソ
なるほど、まぁ、あるよな…そーゆー時期ってヤツが
ふむ、俺は社会と大人を舐めたクソガキに大人を怖さをわからせるのはアリだが、
ならば俺のとる行動は一つ…
「やぁ、待たせたなクラ……いや、今は石垣クンと呼ぶんだったな、フッ…」
「王…っ!」キラキラ
そう、俺は“邪眼の王”だ、かつて七つの世界を恐怖のズンドコに叩き落とし、人間災厄と呼ばれし禁忌の存在…!
「王!王!」キラキラ
「ハッハッハ、よさないか、兵が見ている」
俺にまとわりつく石垣クンは今にもウレションしそうな子犬のようピョンピョン跳ねて回る…………これでいい、ユメはいつか覚めるモンだが、それは今じゃあない
「うわ、ガッキが懐いたっす!」
「あの気難し屋のガッキが即堕ちした…っ!」
この後、占守クンの不撓不屈のしつこさに辟易した俺は財布から三千円出して渡すとウッヒョーとか言いながら姉妹はマミー屋へと走って行き、今度こそ喫煙所に行くかと歩いていると向かい側からアイスを持って歩いて来た暁ちゃんからズボンにアイスをぶつけられ、次は五段のを買うといい万札を渡した…