不健全鎮守府   作:犬魚

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なんやかんで600回目、と、ついでに、実は今日で掲載開始から4年目だったりします

思えば、随分長く旅をした……いい旅だった、感謝している!

謝りたいと!感じているから!感謝と言うのだろうッッッ!!

【登場人物】

提督(クズ)
このお話の主人公的存在、クズ・ゲス・カスの三重殺
浜風ちゃんに対してのみ歪んだ欲望を抱いているのは何か理由があるのかと思いきや特にない

五月雨(秘書艦)
もう何年も出撃してない専業秘書艦、昔はキラキラしていた時期もあった


提督と五月雨と暗黒の儀式

「さて、では今日の議題だが………浜風ちゃんをレイー●プする必要性と必然性及びそれによる弊害と利益についてだが、サミダリューン、まずは卿の意見を聞こうか」

 

梅雨入りしてからまったく梅雨の明ける気配を感じない七月の日、外の湿度に対してエアコンのボタンをGANGAN押して対抗している梅雨の執務室…

 

これまで幾度となく我が前に立ち塞がってきた難問…

 

浜風ちゃんをレ●ープする

 

その難しさたるやまさしく難攻不落の要塞を攻略するかのごとき難易度、これまで幾度もこの難問に挑み、我々は敗北の苦汁を舐めさせられてきたものだ…

 

「………もうめんどくさいので大和さんとかで手を打ったらどうですか?たぶんちょっと頼めばパ●ズリぐらいしてくれますよ、あと、五月雨です」

 

「女の子が平然とパ●ズリとかゆーんじゃないよ」

 

五月雨は心底面倒くさそうな顔をして冷蔵庫から麦茶の入ったペットボトルを取り出してグラスに注ぎ、俺の机に置いた

 

「グラッツェ」

 

「どういたしまして、あと、もう帰っていいですか?」

 

「いいワケないだろーがこの子は、今日は浜風ちゃんレイプラン徹底討論なんだよ、良い案でるまで帰れると思うなよ!」

 

五月雨は心底面倒くせぇと言いたげな顔をしてグラスの麦茶に口をつけ……

 

「まぁ、これまでも何度かありましたけど………提督、ホントにヤる気あるんですか?」

 

「なんだと?」

 

「毎度毎度レ●プレ●プ言ってますけど、大抵は途中でヘタレるじゃないですか?なんなんですか?ヤる気ないんですか?」

 

「あるよ!」

 

「じゃあ今すぐ寮の浜風さんの部屋に押し入って問答無用でブチ込んで来てくださいよ、痛いとかやめてとか言っても関係ないですよ、とにかくブチ込む」

 

「オマエスゲーな、どうやったらそんな鬼畜な発想できるんだよ…」

 

五月雨は麦茶を飲み干し、お菓子棚に入っていたハッピー●ーンを取り出して菓子皿に入れ、執務机に置いた

 

「どうぞ」

 

「オブリガート」

 

…たしかに、五月雨の意見は是である、ヤる!じゃあねぇ、ヤッた!なら使っていいのだ!まったく、この青髪ロング子はいつだって俺に“勇気”を与えてくれる…っ!コイツとならこの先の海にも進んで行けるって勇気を!

 

「まぁ、基本ヤルヤル詐欺でヘタレ提督では無理な話ですね」

 

………がッ!その、青髪ロング子の心ない発言が、提督のPRIDEに火を点けたッ!

 

「誰かヤルヤル詐欺のヘタレなのだよ」

 

「じゃ、行って来てくださいよ、私はここで本読んでますから、何かあったら電話してください」

 

「ハッ?上等だよコノヤロー!俺を舐めんのも大概にしとけよコラァ!いいぜ!今すぐ行って来てやんよ!今すぐ行ってブチ込んで来てやらぁ!」

 

◆◆◆

 

主に、駆逐艦のガキどもが住む寮、通称、男根寮…

 

五月雨の売り言葉に、できらぁ!と半額以下で買ってしまった俺だが………寮の前まで来たものの、完全にノープランだ、いや、プランが必要なのか?本当に必要なものはプランではない、覚悟なんじゃあないか…?

 

「……」

 

俺はポケットに入れていたケイタイを取り出し、速やかにダイヤルボタンを押してコールした

 

プルルルル…プルルルル……ピッ!

 

『もしもし?』

 

「もしもし?サミーか?俺だ」

 

『なんですか?もうヤったんですか?』

 

「まだだ!まだ寮の前に来たところだが……」

 

よく見ると、寮の入口付近には睦月姉妹のアホガキどもが汗ダクで、あーっ!風呂入りてぇー!とな言いながらたむろしている…ッ!

 

『あー…そういや午前中にバスケの練習してましたっけ?丁度終わって寮に戻ったところですか…』

 

「このままじゃあ入口付近で必ずヤツらに見つかっちまうぞ!」

 

『はぁ?』

 

始末するしかない………だが、あの数だ、1人2人なら姿を見られることなく始末する事ができるだろうが、あの人数では必ず姿を見られてしまう!

 

『裏口から入ればいいじゃないですか?』

 

「…やはり天才か?」

 

五月雨との通話を終え、ケイタイをポケットにしまった俺は寮の裏側、すなわち裏口のある方へと向かう!まったく、コイツとなら何だってデキそうな気がしてくるな!勇気が湧いてくるのだよ

 

―――

 

寮の裏口から無事に侵入した俺、ちなみ裏口にはバッチリ鍵がかかっている安心のセキュリティだったが安心の蛇咬(スネークバ●ト)で捻ったら開いた…

 

「たしか浜風ちゃんの部屋は2階だったか…」

 

浜風ちゃんの部屋は寮北側の2階、しかし、浦風や谷風クンと同室だったハズ…

 

プルルルル…プルルルル……ピッ!

 

『…もしもし?』

 

「俺だ」

 

『今度はなんですか?』

 

「もしもだ!もしもの仮定ではあるが、部屋に押し入った際に浜風ちゃんの他に誰か居た場合なんだが…」

 

『…あー……それもそうですね』

 

俺の射程は約2メートル、もし仮に浜風ちゃんの他に何者かが居た場合が問題だ…

 

「始末するしかない…」

 

『いや、そこはむしろ前向きに行きましょう』

 

「前向きに…だと?」

 

『とりあえず、見せつけてやるぞ!って感じで行ってみては?』

 

「オマエスゲーな、どんな発想したらそんな解答がでるんだよ…」

 

コイツ、電話先だからってテキトーなコト言ってるんじゃあ……いや、そんなハズはない、我が秘書艦は常に俺に勇気を与えてくれる…!そうだ、俺とオマエ、出来ないコトは何もねぇ!カッコ悪りぃとか言ってる場合じゃあねぇんだ!!俺の偽りなき本心をぶつけるんだ!

 

俺はケイタイのボタンを押して通話を切り、ダッシュで寮の階段を駆け上がり、廊下を走った!途中、白露ねーちゃんと目が合った気がしたがお腹パンチで始末し、さらに村雨と目が合った気がしたが手加減無用の蛇遣い座全開蛇咬(スネークバ●ト)で窓ガラスごとブチ割って始末し、運悪く遭遇してしまった海風ねーちゃんには気さくに挨拶をし、とうとう目的の部屋の前へとやって来た…

 

「ここがあの女のROOM…」

 

俺はポケットに入ったケイタイに手をやり………いや、必要ないな、俺はもうすでに溢れきれないばかりの勇気を貰ったんだ!

 

いざ!!

 

ガチャ!!ガチャガチャ…!!(ドアノブ)

 

「……鍵がかかっている?」

 

こ…この扉を開ける為にはキーが必要なのか!?

 

そんな緊急事態発生に混乱していると、廊下の向こう側から駆逐艦と思えないスケベボディをした駆逐艦、浦風が紙袋を手に歩いて来た…ッ!

 

「おー!提督さんじゃあ、なんかウチらに用があるんかー?」

 

「オマエにはない、浜風ちゃんは?」

 

「浜風ぇ?あぁ、浜風なら先週から有給取って釣りに行っとるよ、なんかスーさんに誘われてなんちゃら島とかなんとか、まぁウチにはよーわからんけど…」

 

有給…!?そんなものがあるのか…!?いや、普通にあるけど…

 

そういや先週、なんかそれっぽい書類に印鑑押したような気が………俺はポケットのケイタイを取り、サミーに電話してみる…

 

『なんですか?』

 

「あ、もしもし?オマエ、今日浜風ちゃんいないって知…」

 

ブチッ!!ツー…ツー…

 

「オイ!もしもし?もしもぉーし!?あのヤロー…切りやがった」

 

「なんなんじゃ?」

 

「やかましい、っーかオマエなんだその乳は?あ?その乳で駆逐艦とか舐めてんのか?あ?挟まないとシツレーだろ?」

 

「な、なんじゃあ!?って普通に乳揉むなアホンダラぁ!!」

 

結局この日、俺は浜風ちゃんにブチ込むことは叶わず、とりあえず浦風の乳に必殺のバ●トバーストを叩き込み、イライラしながら執務室に戻ると、執務机に青髪ロング子の“コロンビアに豆を買いに行くので休みます”と書かれた有給申請の書類が置いてあった…




読んでくださる皆々様には本当に感謝しております、いや、ホントに、とても嬉しいです、えぇ

これからもダラっと書いてますのでよければお付き合い頂けると嬉しいなと思っております、あと、ママの店のお客様やマッスルファイトしたいとかどうぞお気軽にお声かけくださいませ(他力本願)


次回はトゲトゲチビとキンパツチビがお風呂回

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