【登場人物】
中枢棲姫(粋)
深海棲艦の大物と噂されているオーラがパナイ姫級
見た目が超怖く、どちらかと言えば寡黙で言葉は少ないタイプなせいか、放つ言葉には重みと説得力がある
二航戦(チンピラ)
空母カースト二位、閻魔の一航戦に次ぐ鬼の二航戦コンビ
「中枢棲姫…ッッッ!!ヤツがいるだと…?それは
黒檀の執務机を両手で勢い良くダァン!した俺は五月雨から受け取った書類を改めてマジマジと読む、たしかに、この先の海にはあの怪物が……かつてハワイ周辺でアイオワを血祭りに上げていた一目で尋常ではない深海棲艦とワカるオーラを持つ深海棲艦、中枢棲姫が待ち受けていると情報が記されていた…
「マジ寄りのマジらしいですね」
「ナニがマジ寄りのマジだ、舐めてんのかテメーは」
まぁ、たしかに次なる作戦海域はハワイ島周辺、深海棲艦どもの根城が近いと噂されているだけはあるのでヤツが現れても不思議ではないか…
「とりあえず、現在わかっている情報ではまずは空母機動部隊から攻め、本命の水上部隊で叩くと言った感じの戦いになりそうです」
「…ふむ」
空母機動部隊となるとヤツらの出番か、そういや、たしか前に加賀のヤローが赤城が遂に純粋種として覚醒したとかなんとか言ってた気がするが…
「まぁいい、サミング、チンピラ空母どもに今すぐ出られるよーに肩作っとけと伝えておけ」
「わかりました、あと、五月雨です」
◆◆◆
深海から現れる人類の天敵!深海棲艦ッッッ!!
未だ謎多き存在であるこの生物の生態や目的は解っておらず、今日も世界のどこかで有識者達が研究していると言う…
そんな謎多き存在、深海棲艦の中でもおそらくは最上位種ではないかと噂されている者が居る………かつて一度、太平洋ハワイ沖に現れた今までの深海棲艦とは別格のオーラを持ったマジパナイ存在、その名も中枢棲姫ッ!!
有識者達や研究者達の間では彼女こそ深海棲艦の中心的存在ではないか、もしくは、深海棲艦の“王”に近い存在なのではないかと説が広く囁かれているが、その真偽は未だに明らかになっていない…
『………ドウヤッテキタァ…?ドウヤッテ…』
前半戦を突破し!豪傑どもがひしめく後半の海!第四海域!北太平洋ハワイ諸島戦域!深海太平洋中枢泊地占領司令部を率いるのは深海棲艦の中でも最高に硬派で、そのオーラはメチャシブイと皆からリスペクトされている最高に“粋”な深海棲艦!中枢棲姫…ッ!!
『クク…中枢棲姫クンノオ出マシダゼーッ!』
『今日ガ奴ラノ命日ニナルゼーッ!』
『ウォーッ!中枢棲姫!中枢棲姫!中枢棲姫ーッ!』
『C H U S U!中枢!ハイ!ハイ!ハイ!VICTORY!VICTORY!』
中枢棲姫出陣に、最高にテンショMAXなチームはアツい中枢コールをあげてチームの士気を上げていた…
あの中枢棲姫クンとチームが組める、一般的な深海棲艦はそれだけで名誉な事であり、チームの発表があったその夜はイ級もツ級も嬉しくて遠く離れて暮らす両親に喜びの連絡を入れた…
『来タゾォー!海軍ドモダァー!』
『野郎共!海軍ヲ滅セーッ!』
そして中枢棲姫率いる深海太平洋中枢泊地に対するのは………
「おーおー…深海のゴミクズどもが群れてらっしゃる」
「あれ、全部死刑で良いんだよねぇ?」
最凶最悪の代名詞!南雲機動部隊のカンバンを背負った悪名高き二頭の龍ッッッ!!二航戦の飛龍と蒼龍!
その鬼畜を超えたヤンチャぶりは深海棲艦を震え上がらせ、何度となく平和な海を地獄を変えてきた事から、深海
「よぉーし、どっちがいっぱい殺るか競争しよーぜ、競争、負けたらチョコレートパフェ奢れよ」
「ハァ…?ヒリュー、オマエそー言っていっつも!奢らねーじゃん?なぁ?なぁ?ヒリュー?なぁ?」
「っせぇな、ブチブチ文句タレんな、乳タレてんぞ」
「タレてねーし」
凶悪なる二頭龍、しかし!深海手配書にはさらに危険度を増す注意書きが記されている…ッ!二頭ではない、ヤツらはたまに三頭の龍になると!!
「オイ、ウンリュー、オメーいつまで握り飯食ってんだコラ?オメーも参加しろよ?」
「アイツら全員潰すぞ、あ?ワカってんのか?なぁ?ウンリューちゃん、なぁ?ウンリューちゃ〜ん?」
握り飯を食べつつ蒼龍から乳をタプタプされていた雲龍は握り飯を包んでいたアルミホイルを海に捨てるとやる気なさげに杖を手に取った
「わかってますよセンパイ、殺ればいいんでしょう?殺れば」
「そーだよ!その意気だよオマエ!な?たまには働いて可愛い妹達に良いモン食わせてやれ!な?」タプタプタプ
「だぜ、オマエんトコのほら!えー…なんだっけ?下の妹、アイツガリガリじゃん!」タプタプタ
飛龍と蒼龍に両サイドから雲龍の乳をタプタプし、よっしゃ!どのみちロクなヤツらじゃねーんだ、殺るぞー!と気合を入れて雲龍の背中を叩いた
「痛い!!」
深海太平洋中枢泊地部隊に緊張が疾る!!
『アノ陣形……全員警戒シロォ!』
『ワカッテルゼ!陣形ヲ組メ!練習通リダッ!』
『ナニガどらごんジャア!深海舐メテンジャネーゾォ!』
◆◆◆
「フーッ〜……始まったか」
サミーの淹れたクソマズコーヒーを飲みつつ、角砂糖をガリガリしながら執務室のテレビで現場の中継を見守る提督の鑑
「相手もなかなかやりますね、水上と陸上、ついでに小鬼も交ぜる絶妙に鬱陶しいバランスですか…」
「サミダリューン、卿ならどう攻めるか?」
「さぁ…?とりあえず勝てませんね、今は」
「カッカッカ!こやつめ!言いおるわい!カッカッカ!」
今は、か………まぁ、たしかに今の現状の部隊では厳しいのも事実、だが、この戦いの本命は水上部隊にあるッ!
見せて貰おうじゃないか、新しい赤城の性能とやらを!