【登場人物】
提督(ウザい系上司)
未だ喫煙所から抜け出せずにいるスモーカー、メンドくさい系
初風(ツチノコーン)
陽炎姉妹の七女、キレる世代、姉妹の中では学業成績は良い方
キュウシュウだってなんやかんやで寒いのは寒い、寒い寒いと言いつつもタバコは吸いたくなるのがスモーカーのSAGA、そんなSAGAを満たすべく喫煙所へ向かっていると自販機コーナーのベンチになにやら幸の薄そうなのが座っていた…
「よぉ……ハツ?ハツカ?ハツ…?」
誰だっけかコイツ?たしか陽炎姉妹のヤツだよな、たぶん…え〜、なんだっけ?
「初風よ」
「そう!初風クンだ、初風クン!いやすまんね、ついド忘れてしまったよ、ハッハッハ」
「ふ〜ん、更年期障害じゃない?」
誰が更年期障害じゃい!まだそんな歳じゃないわい!上司に対してなんて失礼なコト言うのかねこの子は…
俺は自販機で缶コーヒーを買い、よっこらセルバンテスと小粋なテイトクジョークを交えつつ初風クンの座るベンチに座った
「どうしたどうした初風クン、ナニか悩みでもあるのかね?オジサンこー見えても君達の上司だからね、悩みがあるなら聞くだけは聞くYO」
「悩みねぇ………う〜ん、悩みってワケじゃないんだけど」
「オジサンに言ってみなさい、なんだ?金か?それとも恋の悩みか?」
「いや、日頃からお世話になってる妙高姉さんにプレゼントをしたくてね、それでナニがいいかなって…」
「妙高に…?」
高雄姉妹と双璧をなす最凶重巡洋艦姉妹、妙高姉妹の頂点に君臨する長女、妙高…ッ!高い実力とカリスマ、そして残忍さと冷酷さを併せ持つ重巡の中でも1〜2を争う実力者として一目置かれており、同じく最凶最悪と名高い高雄姉妹の長女とは非常に仲が悪い、よく肩がぶつかっただのガン付けただの互いにインネンをつけ合い、血で血を洗う暴力沙汰を起こしている…
…しかし、そんな妙高!何故かこの初風クンを妙に可愛いがっているらしく、その可愛いがりは妹よりもよっぽど妹扱いする可愛いがりらしい
「まぁ、タバコ1カートンとか適当な焼酎でも渡しときゃいいんじゃね?」
「ハァ?ナニ言ってんのこのクズ」
「クズじゃない、提督だ、あと、このクズ!とか罵倒の台詞を吐いていいのは姫騎士か礼号組の霞だけだ」
初風クンはつまらなそーに紅茶●伝をズズズーと啜り、小さくため息を吐いた
「だいたいなんだ?なんで初風クンはそんなにミョーコーミョーコーとあの妙高に懐いているのかね?ハッキリ言ってマジあいつ酒と金にマジだらしねぇからな、こないだたまたま一緒に飲んだトキも…」
「妙高姉さんのコト悪く言うんじゃないわよ!!このクソメガネ!そのまま死ね!」
「クソメガネじゃない、提督だ」
っーか口悪いなこの子、提督様に対してこれほどドストレートに“そのまま死ね”とか言えるのはなかなか出来るコトじゃあない…
「…あのトキね、聞こえたのよ、天使の言葉が……」
「はぁ?」
初風クンは語る、まだ自分がウチに来たばかり、改のレヴェルにすら届いていなかった頃…
戦艦棲姫の直撃弾………敵わなさが骨身に染みたあの瞬間…
戦艦棲姫の前に妙高姉さんは立った…
そして、あまつさえあの巨凶を殴りつけ、胸をそびやかし傲然とこう言い放ったの…
『 アタシが相手だッッッ!! 』
「…おわかりでしょう?戦艦棲姫の前に立つその意味、おわかりでしょう?戦艦棲姫の身体に触れるその意味、おわかりでしょう?戦艦棲姫に闘いを宣言するその意味…」
妙高姉さんは、我が身と引き替えに、私を救おうとした…ッッ!!
「ッッッ!!」
「私はね、もう十分なのよ…あの一言だけで十分、あの言葉と残りの艦生、引き替えにしたっていい」ポロポロ…
なんと言うこと……しかし初風クン、それではキミの艦生はどうなる?大切なのはキミ自身の艦生じゃあないか!
「なるほど…まぁ初風クンの言い分はわかった」
「わかってくれたかしら?」
しかし妙高の野郎、実の妹はパシリ以下の扱いなのにな、主に足柄が…
「とりあえずアイツ本人に聞いてみたらどうかね?」
「…そうね、やっぱりそれが確実ね」
初風クンは紅茶●伝を飲み干し、空き缶をゴミ箱にシューして勢いよく立ち上がった、ちなみに、立ち上がった際の勢いでスカートがブワッーとなってパンツが見えたが白だった
「………見た?」
「さぁ?何の事を言ってるのかわからないな…I'm not seeing your panties」
「Die just as it is!そのまま死ね!」
Guuuuum!罵倒すらもインターナショナルの波か、香取先生の提唱するこれからの国際化社会を生き抜く熱血指導が行き届いてるわい
初風クンはブリブリ怒り散らしながら去って行った…
「さて………タバコでも吸いに行くか」
まったく、最近の子は難しくてかなわんわい…
次回は侵略 VS MAJORの旋風!
※活動報告でifエンドの案募集してます、良かったら覗いてやってくださいませ