不健全鎮守府   作:犬魚

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冬の作戦海域開戦!生き残るのはヤツらか!人類か!
最大の衝撃に備える全海域超決戦!

【登場人物】

提督(オッサンじゃないと言えるオッサン)
そろそろいいだろ?オラとヤろーじゃねぇか?

潜水艦ズ(実力派エリート)
本当はみんな争いを嫌う優しい心の持ち主………だと思う



続続続続続続続・提督と作戦とミーティング

クリスマスも終わり、年末ですよコノヤローと慌ただしく過ごしつつある昨今、作戦海域開始の儀式である恒例の全艦集会の為に基地体育館に集まったヤンチャボー……ガールズ達は早く深海魚どもをブッ●したくてウズウズが止まらねぇぜウズウズが!とウズウズしていた…

 

「いやぁ~遅くなったのだよ、すまんすまん、今日は人生と言う名のSLに乗り遅れてな」

 

「うるせぇよオッサン!」

 

「言い訳ならもっとマトモな言い訳しろしオッサン!」

 

「シコってただけだろーが!ギャハハハ!」

 

クズどもの口汚い野次を今さら気にする事もなく、壇上に上がった俺はマイクを手に、えー…マイク効いてる?えー…とテストしたところで集まったクズどもにまずは提督からの有難い話

 

「えー…年末と言うコトですが、今年は例年までと違い、年末から年始にかけての本部作戦を敢行するとのコトで、我々も基地一同、一丸となってこの作戦を無事成功させたいと思っております、提督は皆さんの日頃の努力の成果がこの作戦で報われ、良い結果がでるものと信じております!えー…皆さんはこんな話を聞いた事があるでしょうか?あるところに一匹のドラ猫がいました…」

 

「またそれかよオッサン!」

 

「いい加減にしろよオッサン!」

 

「別の話ねーのかオッサンよォー!」

 

相変わらずクズどもがブーブー文句をタレていたが、香取先生が一言“静かに”とマイクで伝えるだけでクズどものオシャベリは静まった、香取先生の熱血指導の賜物だろう、まったく、香取先生の教育魂はいつだって俺をアツくしてくれるのだよ……

 

「………えー、以上で提督からの話は終わります、香取先生」

 

「はい、では続きまして秋の絵画コンテストの優秀賞の発表を行います、名前を呼ばれたら大きく返事をして壇上へ上がってください」

 

◆◆◆

 

遂に作戦の火蓋が切られた冬の作戦海域、今回は全三海域との話だが……まぁ、どうせまためんどくさい輸送と防空とかあるのだろう

 

とりあえず俺は自販機コーナーで缶コーヒーを買い、ついでに明石の店でタバコと菓子パンでも買うかと廊下を歩いているとトラベル準備は完了ゥ!大きなキャリーバッグをゴロゴロさせながらハシャぐ潜水艦どもが目についた…

 

「よぉクズども、旅行か?」

 

「あ、テイトクですって!」

 

「テイトク!ウェーイ!ウェーイ!」

 

実力派エリート集団、潜水艦ズには作戦海域中の長期休暇を認めている当基地ではだいたい毎度見る光景である、潜水艦の中でもどちらかと言えばアホなローと401はウェイウェイ言いながら俺の回りをグルグル回っているので、とりあえずローの足を引っかけて転がせた

 

「痛いですって!」

 

「今回はどこに行くんだ?リビアか?シリアか?イエメンか?」

 

「なんでレベル4のとこばっかなのよ…」

 

「冗談はメガネだけにしとけでちよ、オッサン」

 

「オッサンじゃない、提督だ」

 

実力派エリート集団のBOSS的存在の58はオメーら少しは静かにしねーか!とウェイウェイハシャぐ401の股間を蹴り上げ、168は最新ケータイことケータイ太郎をパカパカしていた…

 

『ヤメロォ!168!ケータイハムヤミニパカパカシテハイケナイ!』

 

「あはははは、おっかしー…あはははは…」

 

『ヤメロォ!』

 

…168のヤツ、死んだ魚みたいな目でパカパカしているが、ナニか辛いコトでもあったのだろうか?

 

「8っちゃんさん、168のヤツ、なんかあったんですか?」

 

「…さぁ?なんか抽選外れたとかなんとか…」

 

なんかアイドル的なモノのライブのチケット抽選に外れたらしく、最近元気がないらしい

 

「ふ~ん、ダフ屋から買えば?」

 

「あ゛?」

 

めっちゃメンチ切られたが俺は悪くない

 

「で?お前らどこに旅行に行くんだ?」

 

「別府、バスで」

 

近いな、いや………近いな、2時間ぐらいみとけば余裕なのだよ

 

「えらく近場だな、どうした?」

 

「年末年始に遠くに行くのもダルくね?ってコトでハナシがまとまったでち」

 

「ふ~ん」

 

まぁ、コイツら旅行と買い物の次に温泉が好きな生物らしいしな、しかし温泉か……提督も温泉にでも行ってゆるりとしたいモノなのだよ

 

「ルイはオミヤ・ゲー買ってくるよ!」

 

「君はたしか……?」

 

「Regia Marinaから来たよ!Luigi Torelli………じゃないで、今は伊504?でもルイでいいよ!」

 

「ルイ……?あぁルイジくんか」

 

パスタの国から来た合法潜水艦ルイジくん、なんやかんやあって一時はグラペンの誘いに乗ってドイツJr.のメンバーになったものの、やっぱドイツはちげーわと考え直し、明石の店で売ってた犯罪臭がプンプンする白スク水を買って現在に至るらしい…

 

「そうかそうか、オミヤ・ゲーをな、ハッハッハ、そうかそうか!」

 

俺は財布から紙幣を取り出し、ルイジくんに皆で美味しい物でも食べなさいと手渡してやった

 

「やったぁ!アリガトー!」

 

「ハッハッハ」

 

ルイジくんはキチンと礼を言ってから無邪気にハシャぎ回る、そんなルイジくんを見ていると潜水艦って最高だな…って気がするが、58や168から冷たい目で見られた…

 

「まぁいい、用があったら呼び戻すからそのつもりでいろよクズども」

 

「クズじゃないのね」

 

「むしろお前にだけは言われたくねーよ、ゲス●ンヤロー」

 

「ゲスチ●ヤローじゃない、提督だ」

 







ですって!

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