不健全鎮守府   作:犬魚

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準決勝二試合、今年のヨゴレ、今年の内にッッッ!

第一試合 金剛VS鈴谷
第二試合 足柄VSアナコンダ

………アナコンダ?


準決勝【ベスト4】

最大トーナメント準決勝ッ!!各ブロックから勝ち上がった闘士達が決勝へと進む為に激突する力と力の真剣勝負…ッ!!

 

準決勝第一試合ッッ!!その拳は一撃必殺の先を求め彷徨う求道の拳、サラトガ、山風を屠ってなお止まらぬ帝王破竹の前進!戦艦・金剛…ッ!!

 

VS!

 

冷酷!冷血!冷徹!デビル航巡養成工場、デーモガミンファクトリー出身の悪行艦娘!戦艦リシュリューとノーリスペクトをくだして勝ち上がった難攻不落のビッチ兵、航巡・鈴谷…ッ!!

 

「さぁいよいよベスト4です初春様、もう1ヶ月くらいこのシリーズやってますが年内に終わるんでしょうか!」

 

「メタいコト言うのぉ」

 

「青葉的には今年の汚れは今年の内にと思ってます」

 

「そうじゃのぉ」

 

※最大トーナメント決着編は31日、大晦日の予定です、ボノも出るヨ

 

---

 

互いのPRIDEを賭けた準決勝第一試合のゴングが鳴り、まずは速攻!金剛の殺人ストレートが鈴谷に襲いかかるッ!!

 

「あぶ!危ねっし!!」

 

「ほぉ…よく避けましたネ~…」

 

イッパツでも貰えば致命傷確実ぅ!絶命必死の殺意の塊、本来ならば組み付き(グラップル)近接戦(インファイト)を得手とする鈴谷も下手に近付く事を警戒せざるをえない…

 

そして、そんな鈴谷の様子を察したか、金剛は右手の指をクイクイ動かし、かかってこいよとアピールして不敵に笑った

 

「…な、なめやがってッ!このヒロインの中のヒロインであるスーパーエリートヒロインである鈴谷様をなめた事を後悔させてやるぞォ!!」

 

「ヘイ、カマン、ガール」

 

「トアーッ!!」

 

煽り耐性の低い鈴谷はクソッタレがーッ!とヒロイン力の低い汚い叫びをあげ、金剛に正面から向かって行き、ダダダダダ!トアッ!トアッ!ハアッ!と強烈なラッシュを仕掛けたが、その全てが捌かれ、逆にお腹に悶絶ボディブローを喰らってブッ飛ばされた

 

「オゴォ!!」

 

「ヘイ、ガール…そんなモンじゃないでショー?」

 

「クッ…ハァ…ハァ…さ、さすが戦艦金剛、ハンパじゃない、ただ……アンタのその殺人パンチを喰らっても、この通り!鈴谷はまだ元気に立っている…ッ!」

 

不敵に笑う金剛に対し、鈴谷は再び金剛に仕掛ける!!マトモな攻撃ではこの怪物からダウンを奪うのは到底不可能!ならばマトモでない攻撃を叩き込むしかない!鈴谷は金剛の身体を掴んで空中に投げてその身体に乗って背中から金剛をリングに叩きつけた!!

 

「ゲェーッ!!あ、アレはテイトクの得意技!何故鈴谷がーッ!」

 

「死のフルコース!ま、まさかあの技への前奏曲(プレリュード)だと言うのかー!」

 

さらにダブルアームスープレックスの型から高速にスピンし、金剛を後方へと投げ飛ば……

 

「…ヌルいデース」

 

「なにィ!?」

 

金剛はスピンダブルアームソルトで投げ飛ばされるどころか投げられた体勢から両足で着地し、逆に鈴谷の腕にダブルアームスープレックスを仕掛けてリングに叩きつけた!!

 

「うっぎゃあああー!!」

 

「フン……コレはテイトクの得意な技でしたネー…せっかくデース、続きはワタシがやってあげマース」

 

両腕を破壊されて転げ回る鈴谷の身体を抱え込むように持ち上げ、両脚に勢い良く膝を叩きつけて両脚を破壊した

 

「うっぎゃあァァァァァ!!!」

 

まさかの死のフルコース返し…ッ!!金剛の圧倒的武力の前に、誰もが羨むメインヒロイン(自称)がなすすべもなく叩き伏せられリングに転がる…

 

もう駄目だ、誰もこの怪物を止める事はできない…

観客の誰もがこの戦いはもう、決着だ…と思っていた、がッッ!!

 

「へ…へへっ、鈴谷にも…負けるワケには、いかないワケがあるんでね…」

 

掟破りの死のフルコース返しをその身に受けてなお、鈴谷は立ち上がり、この通り!鈴谷は元気に生きている!と力強く宣言した…ッ!

 

「な、なんてヤツじゃあ!あの強烈な攻撃を受けてまだ立ち上がるとは…!」

 

「なんて執念!一体ナニがズーヤさんをここまでに勝利に駆り立てると言うんだーッ!」

 

「がんばれ…がんばれズーヤ!」

 

観客席から誰からともなく自然に湧き上がるスズヤコール、その、アツいエールこそが金剛にはない未知の力、アツかりしク力を呼び覚ます!

 

「ウオオオォォォォォ!!!これがメインヒロインを超えたメインヒロイン!メインヒロイン・フルパワーだーッ!!」

 

「ホォ…」

 

上着のブレザーが弾け飛びさらに膨れ上がった胸を揺らし、鈴谷は強烈なハイキックを金剛に叩きつける!

 

バシィ!!(鈴谷フルパワーキック)

 

「ぬぅ…!!強力デス、なかなかやる…」

 

「オマエはもう!謝っても許さねぇぞォォォォォ!!」

 

「オモシロいjokeデース…」

 

鈴谷フルパワーを弾き飛ばし、金剛は不敵……否、不気味な笑みを浮かべ、今大会にて初めて、対戦相手に対して“構え”をとったッ!!

 

「ゲェー!こ、金剛さんがーッ!」

 

「み…認めているんだッ!ズーヤさんが“本気”を出していい相手だと!」

 

鈴谷フルパワーと金剛の極限の戦いは壮絶を極めた、殴られば殴り返し、メリ込んではメリ込まされるフルパワーバトル、しかし!やはり地力の差は大きすぎたか、必殺のビッチベン・エッジを力業で破られ、もはや力尽き、死に体となった鈴谷は本日何度目かもわからない金剛の殺人ブローをボディに喰らいリングに転がった…

 

「ガ……ガハァ……ハー…ハー」

 

「…まだ立つ気デスか?」

 

まるで後退のネジを外したかの如き執念!!膝ガクガクで幽鬼の如くフラフラと立ち上がるその姿は誰がどう見ても病院だよゥッッ!と緊急搬送されるレヴェル…ッ!!だが、それでも鈴谷は立ったッッ!!

 

「その執念だけは認めマース、スズヤガール…」

 

金剛は大きく腕を振り最早これまでと最後の技を繰り出す!その拳こそまさしく一瞬千撃!拳がインパクトする瞬間、相手の体内にハドウケンを直接叩き込み、それを破裂させる必殺必死の拳が炸裂し、鈴谷は血反吐と断末魔をブチ撒けながらブッ飛ばされてリングに転がり…

 

「………ゴバァ!!」

 

…動かなくなったところで試合終了ッ!!金剛は鈴谷に背を向けリングを降りた

 

「やはり勝てなかったッ!かなり善戦したと思われますが鈴谷さん!やはり優勝候補No.1!金剛さんには届きませんでしたーッ!しかし大健闘!会場からは大健闘した鈴谷さんにアツい拍手が送られています!」

 

「ほぉ、かませかと思ったが意外とやるものじゃのぉ、えぇと……なんじゃ?めいんひろ…?めいひろ…」

 

「初春様、メインヒロインに御座います」

 

「あぁ、そうそう、それじゃ」

 

◆◆◆

 

「はい、続きまして準決勝第二試合ですが、ブロックDには勝者が居ないのでぶっちゃけ足柄さん不戦勝で決勝出場で良いのでは?と本人に伝えたところ、足柄さん本人から“公平(フェア)ではない…”と男の中の男らしい発言を受け、大会運営の方でベスト4相当に相応しいと思われる“生物”を用意しました」

 

最大トーナメント準決勝第二試合ッッ!!

 

足柄 VS アナコンダ

 

『SYAAAAAAAAAAAAAA!!』

 

「ちょっとォォォォォ!!聞いてない!?なにこのバケモノ!こんなの聞いてないんだけどォォォォォ!!」

 

全長はゆうに10mを超える巨大な蛇に追い回され、足柄はリング内を縦横無尽に走り回る!

 

「えー…こちらのアナコンダですが、正直、アナコンダかどうかは青葉にもよくわかりません、提督が川内さんに頼んで口寄せ的なものをしたものらしく、後で生贄100人な!と要求してくる些かヤンチャなタイプの蛇だそうです」

 

「それはマ●ダじゃな」

 

「そうですね、アナコンダと言うよりマ●ダですね」

 

足柄対マ●ダ、いつもならば男の中の男らしく戦う足柄がキャーキャー言いながら逃げ回る…

 

そう、いつだってイキでイナセな男の中の男と呼ばれる足柄にも苦手なものはある…

 

「ひぃ!!こ、こっち来るなーッ!!」

 

『シャーッ!!』

 

「も、もういい!私の負けでいい!カンベンしてェェェェェ!!」

 

男の中の男、足柄、敗北を宣言する

 

「決着じゃ…」

 

準決勝第二試合、伝説の狼の伝説、終わる

 




イベント海域開始されましたね、えぇ
次回はイベント開始のミーティング回、執務室の喫煙可能期間!

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