【登場人物】
提督(過ちを認めて糧にする大人)
悪魔にも友情はある、たぶん
夕立(ぽい)
白露姉妹の四女、キレやすく我慢弱い自称乙女座
村雨(はいはい)
白露姉妹の三女、キレやすく乳●は弱い自称乙女座
そうだ!喫煙所に行こう!執務室でハンコを押したり経費の領収書を整理していた俺は、タバコ休憩でもとるかと考え、缶コーヒーでも買ってから行こうと自販機コーナーへと行くと、ベンチのところでいかにも頭の悪そうな駆逐艦が座り込んでたむろしていた…
「でよぉー!腹にワンパン入れたらよぉー、もぉカンベンしてくださぃ〜!って泣いて謝んべ!で、もっぱつ蹴り入れてやったらヒキガエルみてぇにひっくり返ってよぉー!ギャハハハハ!」
「ギャハハハハ!村雨マジ鬼畜っぽい!」
自販機の前でウ●コ座りしてゲラゲラ笑いながらアホな話をしている白露姉妹のバカコンビ、夕立と村雨…
バカだが火力だけはある夕立と、バカだが身体つきだけは生唾ゴックンのビシバシモンの村雨
「よぉ、クズども」
「あ、テイトクっぽい」
「ジュース買いに来たの〜?村雨にも奢って奢って〜!」
村雨はヘラヘラ笑いながら俺の腕にまとわりついてきたので、俺は離せ下郎が!と言って即座に腕を振りほどいた
「馴れ馴れしいんだよ、このクソヤローが」
「ひどっ!?村雨なんかした…?」
「俺はビッチには厳しいんだよ、だいたいなんだその横乳は、誘ってんのか?あ?」
「誘ってません〜!コレはそーゆー制服なんですぅ〜!」
まったく、改二になる前からいやらしい身体つきに急成長していたが、改二になったらなったで更にいやらしくなったな!ガ●ダム!
「まぁいい、とりあえずそこをどけクズども、提督様は缶コーヒーを買うのだよ」
俺はスタイリッシュに財布を取り出し、中から小銭を取り出そうとすると、夕立と村雨は一瞬のアイコンタクトで連携を決めたらしく、俺と自販機の前にゆらりと立ちはだかった
「…なんだその手は?」
夕立のアホンダラはどーゆー理屈で動いているかよくわからない横髪をピコピコ動かし、右手を俺の前に出して最高に良い笑顔で言う…
「ジュース代」
「…」
「くれっぽい」
「…」
…女を殴りたいと思ったのは生まれて初めてだ
俺は差し出された右手をじっと見て、然る後、その手をとって……
「ヤバい!!夕立!そいつ、零の悲劇するつもりよッ!!」
「っぽい!?」
村雨の言葉に瞬時に反応し、夕立は即座に右手を引き抜いて後方の自販機にぶつかる勢いで後退したッ!
「チッ…」
「ハー…ハー…ヤバかったっぽい、サンキュー!村雨!」
「フッ、いいってコトよ、だって私らダチじゃない?」
村雨は夕立にバチコーンとウィンクし、互いにフッと笑いあった、なるほど…クズどもにしてはなかなか好判断だと褒めてやろう
「だが、所詮は下等艦娘の考え、俺は貴様達に教えたハズだ、戦いに情けは無用!大切なのは怒りと憎しみの悪のパワーだと…」
戦いにおいて大切なのは誰かの為になど愛の精神だと言うものも居るが、そんなものはまやかしに過ぎない、友情パワーなどに頼るのは下等である証拠、完璧なる提督である俺には通用しない
「どーやらジュース代だけじゃなくお小遣いも貰えるっぽい」
「今日はファミレスでハンバーグね!」
「フン……下等どもが、だがいいだろう!その心意気や良し!熱意や良し!ちょっとパンツ見せればジュース代ぐらい恵んでやって良いとも考えていたが…」
「え!?マジで!?」
「夕立!ほら!パンツ見せて!パンツ!」
「あ、ナニしやがるテメー!!ちょ、スカートひっぱんなっぽい!コロすぞォ!っーかテメーが見せろ!」
「痛っ!やったわね!このバカ妹!!だいたいナニ!?そのおっぱい!生意気なのよ!」
「テメーにだけは言われたくないっぽい!」
夕立と村雨は互いにキィーキィー言い合いながら殴り合いを開始し、このブス!ブス!だの、うるせー!このビッチが!だの醜い罵り合いを繰り広げていた
「ぽいッ!!」
「あいったぁ!!こ…このッ!」
やはりタイマンだと夕立に分があるか、普段はポイポイうるさいだけのチンピラだが、その火力は重巡にも勝る天性のハードパンチャー!対して村雨はクロスガードと巨乳ディフェンスでその威力を凌いではいるが……
「ウッ!?」
突如として夕立の動きが止まった!!そう、まるで全身を見えない鎖で縛らているかのように…ッ!!
「フッ、村雨の
「クッ!っぽい!」
捕らえた白露型って………っーかコイツは対・誰戦を想定して制約してんだよ、もっと他にあるだろ、せめてナ級とかツ級を“絶”にしろよ、むしろあの手に持ってた鎖、具現化系能力だったのか…
「さらにこの
そしてこのゲスぶり、右目のギ●スがOFFにならなくなったとか言ってただけに、大したゲスぶりだ
「クッ!!って……ってか村雨、そのジャッジなんちゃらテートクに打ち込めば、ジュースも買ってくれるし、お小遣いもくれるっぽい?」
鎖でいやらしく縛られつつも、この冷静で的確な判断力……大した夕立だ、そして…
「て………天、才」ブルブル
村雨は、妹、夕立の冷静で的確な意見に驚愕して震えていた、まさかそんな使い道考えたコトなかった!村雨にとって、夕立の考えはあまりにも革新的だったのだろう
「そ、そうね!その通りよ!そうだったわ!喰らえテートク!
俺はそんな村雨の村雨っぱいにソフトに右手を添え、気功と共に力強く踏み込み、通●拳を叩き込んでやった
「ハアッ!!!」
ズドンッ!!(通●拳)
「ンギィィィ!!ゲホォ!!げほっ……!くっ!」
「コイツ、俺の通●拳の受けてなお倒れぬか…」
谷風クンなら即死するであろう技だが、どうやらあのブ厚い巨乳ディフェンスが通●拳の威力を半減させているらしい
「痛いじゃないッ!!村雨なんかしたぁ!?」
そしてこの逆ギレ、チェーンで奴隷にするとか言ってたヤツだよコイツは…
「まぁいい、俺の奴隷になるなら許してやらんでもないぞ、奴隷の証として村雨は提督様の忠実な肉●器ですと言ったらジュース代と千円やろう」
「だ、誰が言うモンですか!そんなコト!」
「そうか、ならばそこに転がっている夕立にジュース代と二千円与え、貴様にはさらなる苦痛を与えよう」
「村雨はテイトク様の忠実な肉●器です!」ドゲザァー!!
「村雨ェ!!テメー裏切りやがったなっぽい!許さねぇ!!ゼッテー許さねぇー!!」
鎖で縛られ、ゴロゴロと転がる夕立はこのクソヤローがー!と村雨を糾弾し、そんな夕立を邪悪な顔で見下し村雨は…
「アハ、アハハハハ!ナニが友情よ!ナニが姉妹の絆よ!大切なものは悪のパワーよ!アハハハハ!」
このゲスぶりである
悪の高笑いしつつ、鎖を振り回す姿はもはや悪の女幹部的なアレと言っても差し支えないだろう、しかし村雨よ…悪の女幹部とは最初はチョーシこいて部下に辛く当たったりしているが、後に、他の幹部に裏切られて下等な怪物達から怪物製造マシーンにされるのがオチなのだよ
この後、とにかく村雨をブッ●したいと願い、覚悟と覚悟の制約をキメた夕立(強化系)から、村雨はボッされ、執務棟から中庭ぐらいまでブッ飛ばされ、休憩中の陸上部達がレモンのハチミツ漬けを食べていた中庭の噴水に突き刺さったそうな
友情は成長の遅い植物である、それが友情と言う名の花を咲かすまではなんやかんや……
次回は秋刀魚についてのお話、たぶん