【登場人物】
Ark Royal(女王陛下の騎士)
ソードフィッシュ?あぁ、ソードフィッシュは置いてきた、ハッキリ言ってこの戦いにはついていけそうにないからな!
欧州水鬼(声高い)
今回の最終BOSS、声高くてスゲー楽しそう
山風(膝)
運はあまり良くないものの、天敵への剥き出しの対抗心でカバーした
最終決戦!謎の仮面深海棲艦、欧州水鬼率いる北太平洋深海艦隊旗艦艦隊VS女王陛下率いる連合艦隊…
道中、ほぼ、無傷の勝利でここまでやって来た艦隊は、敵旗艦艦隊との砲火を交えるにあたり、女王陛下からヤツらの呼称は“賊軍”とせよと御言葉を頂き、戦の幕が上がった…
「おぉ!
「あ…あの騎士サマ、騎士のPRIDEを捨ててあんな泥臭い殴り合いを…」
「ヘヘッ、どうやらオレ達はヤツを、アーックロイヤルってヤツを勘違いしていたらしい、お高くとまった騎士サマかと思っていたが……ヘッ、カッコいいじゃねーか」
女王陛下と連合艦隊の仲間達が見守る中、海上にて欧州水鬼とガチ●コ真剣勝負を演じているのは、女王陛下の騎士ことアークロイヤル!
アークロイヤルは女王陛下に対して不敬の念を隠さない欧州水鬼に対し、騎士としてのPRIDEを賭けた一騎討ちを臨んでいた…
「トアーッ!」
『ソンナモノッ!』
見た目は些か拗らせた感じにアレだが、さすがに水鬼級、アークロイヤルの培ってきたテクニックがまるで通用しない欧州水鬼に対し、騎士としてのPRIDEを捨て、アークロイヤルは
「欧州水鬼よ……認めよう、貴様はたしかに強い、だがな、私が気にくわないのは、女王陛下の御前にてその仮面を取らんのが気に入らないのだ!」
『ナニ…?』
「私の推察から察するに、オマエの全力はその仮面を捨てた時に100%発揮されるのだろう事は殴り合ってわかった、そして……女王陛下の騎士であるこの私との決闘でもそれを捨てないとは、この私を……いや!女王陛下に対する侮辱に他ならない!負けた時の言い訳でも欲しいのか!そんな失礼な事はするなーッ!」
アークロイヤルは欧州水鬼を指差し、私は全力のオマエを倒したいのだー!と一喝し、欧州水鬼はそれに応え……
『フッ、コノ仮面!割レルモノナカラヤッテミルガイイ!』
応えない!あくまで仮面ファイターであるスタンスは崩さない!
「…あいわかった、ならばこのArk Royal、全力を持ってその失礼マスクを剥ぎ取らせて貰おう!」
『フッ、オマエニハデキナイカモシレナイ』
「行くぞォ!!」
アークロイヤルは両手を広げ、小●宙を極限まで高めるッ!その動きはまるで大空にはばたくソードフィッシュの軌跡を表すかの如き
「燃え上がれ私の小●宙!今こそ極限まで燃え上がれーッ!」
『ヌゥ…!コレハ…!?』
アークロイヤルは欧州水鬼の両腕を掴んで捻り上げ、それを解き放った反動で空中に投げ飛ばし、頭から降下中の相手の両腕と首を横から手足でホールドした!
「喰らえ!
『ヌウゥゥゥ!!クッ!バカメ!コンナ不完全ナ技ガ余ニ通用スルカーッ!!』
「クッ!!」
…が!あっさり外されるッ!アークロイヤル渾身の
そして、アークロイヤルはそのまま返す刃で欧州水鬼の必殺、欧州ドライバーを決められ、海面に叩きつけられて動かなくった…
「グハァ!じょ……女王陛下、も…申し訳あり…ませ…」ガクッ
『フンッ!次ハドイツダ…?ナンナラ全員マトメテカカッテキテモイイゾォ!アーッハッハッハー!』
◆◆◆
「普通に負けましたね、アークロイヤルさん」
「普通に負けたな」
まぁ、ヤツには最初から期待してなかったが…
そもそも、この戦いにあのクッ殺騎士を出す予定ではなかったのだが、クッ殺騎士本人が“女王陛下が御出陣なさるのに女王陛下の騎士であるこの私が出ないワケにはいかないだろう!”と散々ゴネ、陛下からも“Admiral、どうかArkの心意気を察してはくれないでしょうか”とお願いされ、陛下からの希望とあれば俺も断るワケにはいかない
「陛下も普段からアークロイヤルさんの扱いには困ってますしね」
「真面目なのは良い事なんだがな、残念なだけで」
「そうですね」
五月雨は冷たい麦茶を机に置き、菓子皿にお徳用パ●の実をドバドバと投入した
「あ、今、イイの刺さりましたよ、アイオワさんのストレート」
「ん?あぁ、ありゃ死ぬな」
テレビに映る現場からの中継では、MAJORの鉄拳、アイオワのダイナマイトストレートを顔面に喰らい、こう……ぐるんぐるんと回って海面に叩きつけられる欧州水鬼の姿が映っていた…
とりあえず、出撃前に陛下とも話し合い、あのクッ殺騎士ではどうにも不安なので、出陣の際には信頼出来るメジャーリーガーも帯同させます……と、陛下の不安を最大限拭う努力があったコトを知って欲しい
…しかし、恐るべきはMAJORの怪物達、たった今、強烈なマグナムストレートで欧州水鬼のマスクを叩き割ったアイオワ、正確無比なラッシュでもう何度もダウンを奪っているサラトガ、そして南雲機動部隊のチンピラ空母どもにも勝るとも劣らない容赦なさを見せるイントレピッド……MAJORの強打者達から三連打を浴びた欧州水鬼は膝と腰をガクガクさせて光るゲ●製造マシーンみたいになっていた…
◆◆◆
女王陛下率いるロイヤルナイツからの半殺しの洗礼を受け、続く第二艦隊との最終決戦、MAJORの洗礼を受けた結果、膝ガクガクで意識朦朧、希望なんてモノは持ち合わせていない欧州水鬼はそれでも自ら膝を折る事なく最後まで勇敢にファイティングポーズをとる…っ!
「…撃つよ、撃つからね」
第二艦隊旗艦ッ!改白露型の小さな巨人、山風…
その、癖のある緑髪に気難しげな表情……その姿に、一部の紳士達は飽くなき憧憬を感じずにはいられない…
しかしッッッ!!その山風が実際に戦う姿を見たものがいるのでしょうか!山風の活躍はいつだって演習の中ッッ!その、枯れた奥義が実戦の場で発揮されるのを見たものがいるのでしょうか!
山風教徒はもうそろそろハッキリ言うべきなのですッッッ!!
山風は
『モゥ………カンジナイワァ…』
「…撃つよ」
先の戦いにて、不倶戴天の天敵であるキンパツチビが姫級の首級をあげると言う戦果を叩き出し、こりゃMVPticketとDarlingはJervisが頂きネー!とゲラゲラ笑いながらナチュラルに見下してきたコトにブチギレた山風は、チョーシにのんな!とJervisの膝を蹴り上げ、その足で執務室へ直行、提督に対し、出して!出して!と2時間余りまとわりつき執拗にお願いした結果、第二艦隊旗艦でならいいと許可を貰った…
ちなみに、その場に普通に居合わせていた五月雨は“へぇ…絶対沈まない第二艦隊の旗艦ですか?へぇ…”と言って提督から“べ、別に!心配してるとかそんなのじゃないからね!たまたまよ!たまたま!”とチ●コパイを投げつけられた
「…撃つからね!」
『イタイ!チョ…イタイワァ!!』
山風は欧州水鬼の膝に執拗にローキックを浴びせ、体勢が崩れて頭が下がったところで渾身に飛び膝蹴りを顔面にブチ込んだ
ビタンッ!!(飛び膝蹴り)
『イタァ!!』
「決まったァ!シャイニングウィザードォー!」
「やったか!」
「い…いや、まだだ!まだ倒れていない!なんてタフなヤツ…!!」
倒れないッ!!山風渾身のシャイニングウィザードでもまだ倒れない欧州水鬼ッ!まさに不死身、不死身の
死神の鎌は、既に首にかかっていた…
「沈むワケにはいきませんッ!!」
ズドンッ!!(腹パン)
『オゴォ!!?ゴハァァァァァァァァァァ!!オゴ……オゴォ…!カヒュー…カヒュー…ゲボォ…!』
暇潰しに腕をグルグル回していた雪風の
「手が汚れました」
…こうして、安心の雪風様の拳にて長い戦いは終わり、今回も無事に作戦完了となった
次回は終了編ではなく、たぶんしょーもない日常話の通常運転