【登場人物】
提督(モクモクしちょるだけ)
最初だけはイキる安心のヘタレ提督、今回も資材は十分
五月雨(青髪ロング子)
たぶん今回も登板はない気がする安心の秘書艦
「えー…初夏の大水害に列島を襲う酷暑、さらに大型台風に大地震、そしてHTML5化にifエンディング編や未来艦娘編と色々ありましたが、えー…今日、皆さんの元気な顔を見る事ができて、えー…提督としても大変嬉しく思います、えー…皆さんはこんな話を知っているでしょうか?あるところに、一匹のドラ猫がいました」
「うるせぇー!」
「何回その話すりゃ気が済むんだテメェー!」
本日、基地体育館にて開催された全艦集会に集まったバ……艦どもは壇上で挨拶する俺に対し、引っ込めだの話のバリエーションねぇなだの温かい罵倒と野次を飛ばしてきたが、まぁ…そんなコトは知ったコトではない、オマエらの膝が悲鳴をあげるまで上司の有難い挨拶をくれてやるわいと心の中で誓い、たっぷり50分かけて挨拶を終えた俺は香取先生に次のプログラムをどうぞと目配せした
「はい、提督からのご挨拶でした、続きまして、夏の基地自由研究優秀賞の発表を行います」
ーーー
「えー……では皆さん、最後に、今回の作戦海域に臨む皆さんへ提督からの御言葉ですが…」
香取先生はコホンと一つ咳をつき、マイクを握り…
「一人も生かして帰すな、全員殺せ、深海のダニどもに絶対的な恐怖と絶望を与え、慈悲深く殺せ」
『『『ウオオオオォォォォォ!!』』』
集まったバ……いや、艦達は皆、ウ●ォーさんみたく雄叫びをあげて久々に始まるアツき戦いに誰もが興奮が止まらねぇぜー!と心を一つに一致団結するナイスガッツを見せた…
「よろしいですか?提督」
「あ、あぁ、うん」
俺はただ単に、皆に頑張ってくれたまえと激励を贈るつもりだったが……さすがは香取先生だ、バカどもにわかりやすく、懇切丁寧に伝えてくれるとは……まったく、香取先生の常に教育者たる姿勢はいつだって俺の心をアツくしてくれる、うん、まぁ、提督としてはあそこまで言うつもりはなかったけど、うん
◆◆◆
「さて、まずは今作戦の概要について聞こうか?」
作戦期間中は喫煙可となる執務室、その執務室にある提督様専用の提督様椅子に深く座り、我が右腕にして“
「大まかには、いつものように前半戦と後半戦がある感じで前半戦3、後半戦2の少し大きめの中規模作戦……とのコトです」
「カッカッカッカ!こやつめ!」
中規模か、カッカッカッカ!中規模か!まったく……上からお達しがある中規模なんてのはデタラメだよ、ナニが中規模だッ!!!いい加減にしろよ!どうせ1海域3ゲージとかあるんだろ!騙されねーからな!
「ふむ……で?まずはお馴染みの水雷戦隊か」
「はい、敵旗艦には例の新型潜水姫が居るそうです」
「ヤツか…」
あの可愛いツラして口悪いクソガキ野郎か、なるほど…
かつて潜水艦の姫級と言えば、見かけ倒しオブ見かけ倒しのサンドバッグ姫が居たが最近見なくなったなアイツ、春雨のハナシでは深海辞めて地元に帰り、今はコンビニのレジ打ちしてるらしい…
「相手にとって不足はない、たつ……いや、五十鈴さんを呼べ」
「あれ?今回は龍田様じゃないんですか?」
「バカを言え、潜水艦と言えば五十鈴さん、五十鈴さんと言えば潜水艦、五十鈴さんに潜水艦は通用しない、これは既に常識…」
まぁ、こないだマミー屋でダベってた時、五十鈴さんが次の作戦海域は絶対出せよ!って胸ぐら掴まれて脅され、こっちもオパーイ掴んでOKしたのも常識…
「はぁ…?じゃ、五十鈴さんに声をかけておきますが……メンバーは五十鈴さん任せで?」
「そうだな、好きに選んで……いや、リベッチオだけはメンバーから外すように伝えておけ」
「はぁ?」
ざっと概要を読んだ限り、後半戦では海外艦になにかしらの役があるやもしれん、ならば、敢えてここはリベッチオの登板は控えさせるべきだろう…
「わかりました、じゃ、五十鈴さんにスタートで登板なのでメンバーをと伝えてきますので…」
「うむ……あ、待て、五月雨」
「なんですか?」
「コーヒーくれや、冷蔵庫に入ってる缶のやつ」
「ご自分でどうぞ」
次回は南西作戦海域方面バリ島沖
目覚めた王の戦線布告!