不健全鎮守府   作:犬魚

473 / 940
久しぶりの夜の店かもっぽいですこと

【登場人物】

提督(ビールテイスト)
とりあえずビール、あと枝豆くれや

最上(長女)
最上姉妹の長女、その昔、チ●ポついてると思ってツレションに誘ってた

三隈(くまりんこ)
くまりんこ


提督と最上型とナイトクラブ26

鎮守府内に存在する煌びやかな光を放つ夜の店、ナイトクラブHO‐SHOW…

 

『HO‐SHOWへようこそロミオー!』

 

軽空母、鳳翔がオーナーを務めるこの店は決して、キャバレーナイトクラブ、略してキャバクラではない

薄い酒と安いツマミをおっぱいの大きな女が勧めてくるだけの店だ…

 

「しかしこう毎日毎日暑いとウンザリするねぇ」

 

「まったくなのだよ」

 

今日もクソ長キセルをトントンしているオレ達のママ、鳳翔ことビッグママは新聞の高校ヤキュウ県大会の結果を見ながら赤ペンで丸を付けたり数字を書き込んでいた…

 

「ところで今日のオススメは?」

 

「高雄と愛宕なら居るよ」

 

「フーッ!相変わらずママのジョークは笑えないぜ!」

 

とりあえず、そのバカども以外でとママに念を押し、俺はスタイリッシュに奥のソファー席へと座り、タバコに火を点けて基地スポを広げた…

 

「フーッ〜…サラトガヘア解禁か〜…まさに黒船来航だなぁ、こりゃ」

 

そんな基地スポのエロ記事に目を通していると、本日、俺をワクワクさせてくれるであろうキャストがやって来たッッッ!!

 

「やぁ、最上だよ」

 

最上姉妹の頂点に燦然と君臨する絶対支配者、もがみんこと最上ねーちゃんッ!

 

「くまりんこ」

 

そして、最上姉妹序列第2位!次女、くまりんこさんことくまりんこ!!

 

ま…まさか、この2人とこんなところで出くわすとはッ!同じく姉妹の鈴谷と熊野のアホンダラと違い、この2人がまさかママの店でバイトするとは……一体何事だ?

 

「とりあえずビールくれや、ビール」

 

「ビールだね、三隈、ビール出してよ」

 

「くまりんこ」

 

くまりんこねーちゃんは毎度お馴染み、いつものオリ●ンビールを取り出すと栓を捻切り、それをグラスに注いだ…

 

「お…お、おぅ、お前らもなんか好きなの飲んでいいぞ」

 

「じゃあ僕もビールを貰おうかな?三隈もビールでいいかい?」

 

「くまりんこ」

 

………ここまでは圧倒的に普通、そう、びっくりするほど普通だ、俺たちはとりあえずお疲れー!とカンパイし、キンキンに冷えたビールを喉に流し込む!!やはり夏場のビールは最高だ…っ!涙すら出てくる!

そんな感動の一杯からスタートしたもがみんとくまりんこの一抹に不安を感じるキャストだったが、こうやって話してみるとまるで実家のような安心感があるなコイツら…

 

「そうそう提督、うちの妹達がいつも迷惑をかけてるじゃないかい?」

 

「妹…?あぁ、鈴谷と熊野か?まぁ、アイツらアホだが…」

 

「今度腕の一本くらい折っておくよ」

 

怖いよッッッ!!怖いよ最上BOY!今すげーサラリと腕を折るとか言ったよコイツ!鈴谷と熊野は必要以上にこの姉を恐れている気がしていたが……

 

「くまりんこ」

 

「そうだね、さすが三隈だ、やっぱ腕ぐらいじゃ足らないか…」

 

「イヤ足りるッ!!全然足りてるから!な?ほら、鈴谷と熊野だって基本アホだがああ見えて根は気のイイ奴らだし!な?暴力、うん、暴力は良くないなぁー!なぁ?うん!」

 

「暴力…?あははは、違う違う、提督、僕は可愛い妹達に暴力なんかふるわないよ、ただほら!鈴谷も熊野もちょっと華奢だから、ちょっとジャレるとすぐに必要以上に痛がる演技をするんだよ?」

 

これが頂点………鈴谷と熊野が恐れる最上姉妹至高の長女か、少しだけだがアイツらの気持ちがわかったような気がするのだよ

 

「くまりんこ」

 

そしてこのくまりんこさん、さっきから………いや、むしろコイツ、初めて会った日からコイツが“くまりんこ”以外のセリフを発しているの見たコトないんだが…

 

「ま、まぁ…姉妹は仲良くしないとな、うん、仲良く、たまにケンカするぐらいはあってもいいが、うん、基本は仲良くしないとな!うん、提督はこの基地にいる仲間は皆、家族と思っているからな!うん!家族はやっぱり仲良くしないとな!」

 

「さすが提督、大人だね……うん、僕すごく感動したよ!」

 

「くまりんこ」

 

「そうかそうか!うんうん、まぁわかってくれればそれでいい、さ、君達、好きなものを頼みなさい」

 

「じゃあビールも貰おうかな、1ダース」

 

「くまりんこ」

 

ビール党か…ッ!!こやつらめ…都会のJKみたいなツラした鈴熊と違い、どこぞの田舎のJKみたいなツラしているだけはある、まるで消防団の団員の如くとりあえずビール…っ!

 

「ハッハッハ、構わんよ」

 

…とりあえずこれであいつらが腕を折られる事もないだろう、まったく、感謝して欲しいものだな………べ、別に!アイツらの為にフォローしてあげたワケじゃないんだからね!そ…そう!たまたま!たまたまよ!

 

「ところで提督」

 

「ナニかね?」

 

「提督的には鈴谷と熊野、どっちが提督的にはファ●クしたいんだい?」

 

「ファ●クとかゆーな、なんなんだこの長女…」

 

「あははは、ちょっと気になってみただけさ、ついでに三隈も加えていいよ」

 

もがみんってば、酒の席だけになかなかアレなコト言うんだな、なんかこうアレだな、修学旅行の夜に好きな子の名前を言いっこする類のアレみたいなのだよ

 

「で?どうなんだい?」

 

「熊野」

 

「即答…っ!?もっとこう…迷いはないのかい?」

 

「ねぇな」

 

「へぇ〜…意外だね」

 

「ちなみに熊野とアイオワならDANZENアイオワだな!」

 

「さすがにそれは相手が悪いね」

 

「くまりんこ」

 

結局、この日は閉店時間までもがみんとくまりんこと楽しくお喋りしながら一杯1000円のクソ高ビールをガブ飲みし、閉店後にママから店を叩き出された後は3人でラーメンを食いに行った……

 

そして後日…

 

「あら、提督じゃありませんの?」

 

「…ん?よぉ、今日も色気ねーパンツ穿いてるな」

 

執務棟を歩いていると、階段の上のとこに居た熊野が声をかけてきたのでとりあえずスマホで撮影した

 

「失礼な、あと!勝手に撮らないでくださいまし!訴えますわよ!」

 

「でぇーじょーぶだ、この画像をSNSなど不特定多数が閲覧できる状態にしたり、販売目的で利用したりせず、個人で楽しむならアリなのだよ」

 

「…そ、そうなのですの?」

 

「そうなのですの」

 

良かった、ただのアホで





次回から帰ってきた陽炎型フェアー、たぶん

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。