不健全鎮守府   作:犬魚

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※現在の社会情勢などを考慮し、一部予定していた内容とは違う内容でお送りしております

ifエンド編は今回は一旦終わりです、はい

【絶望への反抗!残された希望!】
【チャペル・ザ・エバーグリーングリーン】

の二本です、二本です


提督とルート分岐のエンディング ④

【絶望への反抗!残された希望(HOPE)

 

かつて、戦争があった…

人類と深海棲艦との戦いは終わり、世界には平穏が訪れた………が!その平穏も長くは続かなかった、深海棲艦との戦争中、狂気の天才がシコシコ作り上げていた究極の殺戮マシーン“人造艦娘”が制作者である狂気の天才Dr.モロ(ハワイ在住)をSATSUGAIし暴走、戦える艦娘達は人造艦娘に挑むものの、その圧倒的な力の前に一人、また一人と倒されてしまい、世界は人造艦娘による恐怖に怯える事になった…

 

そして、そんな絶望の時代にも希望はまだ残されていた…

 

「タイムマシンだって!?」

 

「えぇ、ハッキリ言って自信作よ…」

 

既に廃墟寸前まで壊滅させられた町工場……母さんは足の付いたクソボロいドラム缶みたいなものをバシっと叩き、それを自信作だと言った……基本、夕張母さんが自信作だと言うものはロクなものがないけど、自信作だと言って作ってくれるオムレツだけは美味しい

 

「アナタはこのタイムマシンを使って過去に行き、父さんに会い、この絶望の未来を変えるのよ…」

 

「私が…?そんな!そんなの母さんがやったらいい!私はここに残ってアイツらを……アイツらがまた来た時にみんなを守らないと!」

 

「大丈夫よ、心配する事はないわ!こう見えても母さんは昔、軽巡だったんだから、それも…唯一無二の4スロット軽巡よ?」

 

「母さん…」

 

母さんは無い胸張って私に心配をかけまいと微笑むが私は知っている、夕張母さんが唯一無二の4スロット軽巡ではなかったと言う事を、しかも駆逐艦にも4スロット駆逐艦が現れて散々ディスられた事も…

でも夕張母さんは私に心配をかけまいとしているんだ、自分なら大丈夫だと…

 

「アナタはこの絶望の未来に残された唯一の希望なのよ、アナタだけは死んではいけないの、いい?アナタはこのタイムマシンで過去に行って父さんに会いなさい、そしてこの絶望の未来を、人造艦娘の事を報せて未来を変えるの」

 

「…でも、未来を変えるなんて」

 

「それに、もしかしたら過去で人造艦娘を倒すヒントがわかるかもしれないし…」

 

たしかに、夕張母さんの言う事にも一理ある、例え過去に行って未来を変えたにしても、今、私達がいる未来は変わらない、でも……過去に行けば、Dr.モロを締め上げて人造艦娘の弱点が何かわかるかもしれない

 

人造艦娘、ヤツら………そう、悪魔のようなヤツらさえ居なければッ!

 

私が物心ついた時には戦える艦娘の多くはヤツらにやられてしまっていたが、そんな中、最後まで倒されずに生き残っていた偉大な戦士、清霜さんに私は鍛えて貰った…

清霜さんは駆逐艦だったけど夕張母さんのたび重なる怪しい改造の結果、穏やかな心を持ちながら激しい怒りに目覚め駆逐艦を超えた(スーパー)駆逐艦になり、人造艦娘と唯一戦える希望だった………でも!清霜さんは私を守る為にッッ!!

 

「わかったよ、母さん…行くよ!過去に!」

 

「フッ、わかってくれたのね、さすがは父さんと母さんの子よ、理解が早くて助かるわ」

 

「ところでこのタイムマシン、どうやって動かすの?燃料とかは…?」

 

「あ、うん、動かし方なんだけどね、これ超次元エンジンってのを採用してるんで、動かす為にはア●ルにこのプラグを挿して直結して快感と絶頂を…」

 

「あ、やっぱ母さんが行って」

 

「ナニ言ってんの!今行くって言ったじゃない!?ガンバるって言ったじゃない!?」

 

夕張母さんは私の両肩を掴んでガクガクと揺ら尻、ナニが気に入らないの!?と叫ぶ

 

「言ってねーよ!!ナニそのブッといの!?なんでよりによってそんなブッといの!?アタマおかしいんじゃない!?ってかなんでお尻にそんなの挿さなきゃならないの!?バカなの!?なんでそんなふうに作ってんの!?」

 

「趣味よ」キリッ

 

「何が趣味よ!バカじゃない!?ただのヘンタイじゃない!」

 

「大丈夫よ、アナタは母さんの子、きっとア●ルの才能はあるわ!それはもうズブズブなハズ、ゼッタイあなたなら私と同じ……いえ!私を超える父さんのア●ル隷奴になれるハズ!!」カッ!

 

「イヤだよ!!なんなのそれ!ってかスゲー父さんに会いたくなくなってきたよ!さっきまで父さんに会えるんだってちょっとだけワクワクしてた気分台無しだよ!」

 

さ…サイアクすぎる、ここにきて聞きたくなかった両親のヘンタイぶり……マジで聞きたくなかった

 

「大丈夫!大丈夫よ!ほら、お尻!お尻こっちに向けて!母さんに何を恥ずかしがることが…」

 

「ちょ!スカート掴むな!パンツずり下ろすなこのヘンタイ!!イヤだって!マジでイヤだってば!そんなコトするぐらいなら私死ぬ!清霜さんみたいに戦って立派に死ぬんだ!」

 

「ゴチャゴチャゆーな!ほら、痛くない痛くない!すぐに良くなる!」

 

「放せッ!!ちょ!マジやめて!マジやめてマジやめて!!助けて!誰か!誰かァァァァァ!!イヤァァァァァ!!」

 

 

………こうして、私は絶望の未来を変える為に絶望を乗り越え、過去へと旅立つ、人造艦娘を倒す為に、未来を救う為に、あと………父さんを殺す為にッ!!!

私の名は兵装実験軽巡エイナス、絶望の未来に抗ってみせる!!

 

 

おわり

 

■□■□■□■□■□■□

 

【チャペル・ザ・エバーグリーングリーン】

 

かつて、戦争があった…

人類と深海から現れた謎の敵、深海棲艦との来たるべき対話は遂に為され、二つの種族は遂に対話と言うコミュニケーションでわかり合う事ができた、そして、人類は深海棲艦との対話により、より高度な人類へと進化を始めようとしていた…

 

そして、そんな新しい変革な時代の流れを迎えつつあるこの良き日に、俺は海の見える真っ白な建物が立つ岬の喫煙所で煙を吸って吐くマシーンと化していた…

 

「フーッ〜………」

 

まさか俺にこんな日が来るとは思いもよらなかったな、戦争も終わり、軍も縮小ってコトで職にあぶれるってところだったが上は何を思ったのか、俺を新設する軍の兵学校の校長に抜擢し、この、休日は釣りぐらいしか暇が潰せそうにない島へと島流しにされ、毎日毎日フィーッシュとか言ってリールを巻いては引き、リールを巻いては引くマシーンのような生活を送っていたが…

 

「あ、いたいた、こんなところで何やってるんですか!もう時間ですよ!」

 

「あ…?あぁ、これはこれは鹿島先生」

 

白基調のサマードレスが眩しい鹿島先生はもうすぐ時間ですから早く戻って来てくださいと言いながら歩いてきた

 

「いや、こりゃ失礼、時間を忘れる景色でしてなぁ、ハッハッハ」

 

「もう……香取姉ぇ、じゃない、香取姉さんもみんなもお待ちかねですよ」

 

「…はぁ、そうですか」

 

そういや今日の為に招待状出してた懐かしのクズどもも来てるんだっけか、軍を抜けたクズどもはそれぞれ別の仕事を始めたらしく、たしか妙高の野郎は金融と不動産を手掛けそれなりに儲け、高雄の野郎は手広く飲食をやってるらしい……あと、秋雲は憧れの少年ジ●ンプで連載を勝ちとるものの、漫画内で実在してる学校名と校章を無断で使用して連載打ち切りになり、今は秋雲よりよっぽど売れた風雲のホモ漫画のアシスタントをしてるらしい

 

「クズど………いえ、皆、元気でしたか?」

 

「えぇ、相変わらずちょっとアレですけど…」

 

鹿島先生曰く、あのバカどもは既にベロベロの実を食ったベロンベロン人間と化しているらしく、会場は既にサバト寸前になっており、鹿島先生もあわや剥かれそうになったもののをなんとか脱出してきたそうな

 

「ハッハッハ、そうですか」

 

「テイト……いえ、校長、時間がアレですのでそろそろ…」

 

「あぁ、はいはい、そうでしたな、時間でしたな、時間」

 

…なんだろうな、待ちに待ったこの日だと言うに、いざその時になるとやってくるこのダルさは、これがまぁ、男と言うものなのだろう…

 

ーーー

 

鹿島先生から聞いていた通り、会場は既にこの世の地獄と化していた……それはもう地獄の中の地獄と言って過言ではないだろうが、それはそれでアレだ、うん、懐かしいものでもある、あの長い戦争の中で、たまにこのバ……いや、信頼する部下達の労を労う目的でこうやって宴を開いた事があったな…

 

「ヒャッハー!!水だーッ!」

 

「なんだこのカラアゲ!すげージューシィっーか、なんだこれ!すげージューシィじゃねーの?」

 

「オイ誰だ!オレの手羽先とったやつ!オマエかコラァ!オラァ!」

 

「アイッター!!なんだぁ〜…?テメェ?」

 

…うむ、そうそうこの感じ、しっかし変わらねぇなコイツらも、人のケッコン式にお呼ばれしてんのに遠慮のカケラもありゃしねぇ

 

「あ、テイトクだー」

 

「よぉー!テイトク!久しぶりー!どう?最近?人、殺してる?ギャハハハハ!」

 

「やかましい、あと、俺はもう提督ではない、校長だ」

 

「別にいいじゃん?」

 

「そうだぜ!オレらにとってテイトクはテイトクじゃねーの?アレだよアレ、フォーエバーテイトクだな!ギャハハハハ!」

 

「やかましい」

 

ったく、どいつもこいつも………ロクでもないクズどもだが、それでも、あの戦争を俺と共に戦い抜いた仲間、いや、誰か一人が特別じゃない、みんな俺の大事な“家族”だったな…

 

俺は心中に微妙な懐かしさとウザさに感じていると、本日の宴の主役………いや、俺も主役なんだが、いやいや、この場合はやはり女性が主役であるべきだろう、うん

その、真の主役とも言うべき真っ白な花嫁衣装を纏ったエレガントな女性が会場への扉を開き、歩いて来た…

 

「出たァァァァァ!!香取ーヌだァァァァァ!」

 

「香取先生ェェェェ!!」

 

「おめでとー!!おめでとー!!香取先生ェェェェ!!」

 

ったく、うるせーなどいつもこいつも、アホかコイツら?いや、アホだったな、ギャーギャーうるさいアホどもの声援を受け、今、知性溢れる純白の花嫁が俺の居る場へとエレガントに並び…

 

「お待たせしました、提督…」

 

「お、お…おぅ、いえ、あ、はい…!」

 

エレガントォォォォォ!!さすがは香取先生ェ……花嫁姿も大変お似合いでいらっしゃる、まったく……香取先生はいつだって俺の心に瑞々しい感動を与えてくれる

 

「嗚呼……ようやく、ようやくこの日が来ましたね提督、夢だった真っ白な海辺のチャペルで二人、フフフ…」

 

「そ…そうですか、は、ハハハ…それはなにより」

 

…そうだったのか、ってかこの建物、ケッコン話が出てからすぐにどっかの業者が建設してたよな、タイミング良く

 

「さぁ、提督…皆の前で、高らかに宣言致しましょう…今日、私達二人は永遠のものとなると!」

 

「え?あ、あぁ…そうですな」

 

ってか重いな、永遠…永遠かぁ〜……う〜ん、男の俺にはピンとこないが、やはり女性にはそーゆーのがアレなんだろうな、うん

 

「では…」

 

「えぇ…」

 

俺は香取先生の手を取り、皆の前で二人の永遠を………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誓わなかった、いや、アレだよ?別に俺が誓うとか誓わないとかそーゆーアレじゃないよ?

なんかアレだよ、聞こえてきたんだよ、カランコロンカランコロンって、そしたらアレだよアレ、なんかこう………扉がバァ!!って開いてさ、カラス的なのがギャーギャー入ってきてさ、香取先生は香取先生で“やはりあの子には厳しい躾が必要なようですね”って言ってスカートの中から伝説級みたいな鞭を取り出して、扉のところに立っていた前髪が長い少女みたいなのとバトル漫画特有のアツいバチバチバチー!ってな感じでバトル開始して…

 

 

もぉー!私のケッコン、どーなっちゃうのかしら?プンプン!

 

 

おわり




とりあえずifエンド編は今回で一旦終わります、またやりますので何かあれば是非に…です

そして次回、戦慄!白露・ザ・セカンド!

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