【登場人物】
提督(巨乳派)
揉み応え、大事
五月雨(髪長駆逐艦)
焼きそばの気分
祥鳳(スーパースター)
フッ、豚の座る席なんざこの日本にはどこにもねえよ
ガンビア・ベイ(巨乳)
かませ犬
夕張(貧乳)
提督専用マゾ隷奴
球磨(球磨ねーちゃん)
男の中の男と名高い硬派が服を着た軽巡
リシュリュー(オシャレは勉強する)
かませ犬
お金がありません
その、切羽詰まった財政難が提督を行動させた!
健全な基地運営に必要なもの………それは金、そう!金こそ全て!信じられるものは愛とか勇気とかそーゆーふわふわしたナニかではない、現金…っ!キャッシュ!マネー!即ち、金…っ!
「どうかね?今年の来場者数は?」
「三千人弱ですね」
毎年開催している地域へのふれあいアピール兼資金集め、基地開放祭だが今年もまぁまぁ集客できているようだ、来場者向けの屋台もイイ感じに売れているらしく、さっきも浦風のアホンダラが小麦粉がないとか人手が欲しいとかガタガタ言ってきやがったので、オマエのそのおっぱいは飾りかボケと追い払ったところだ…
「ククク…コロシアムのチケットも売れておるし、笑いが止まらんわい」
「そうみたいですね」
今年の基地開放祭の目玉はなんと言ってもやはり今世紀最大のデスマッチ!お茶の間では絶対みられないどちらかが死ぬまで戦う今世紀最大のライブパフォーマンスと銘打つ日米決戦!ステーツから来た最強の刺客達を迎え撃つ黄金の日本Jrに興奮しない者はいないだろう…
「よし、五月雨、俺はちょいと会場をブラっと見回りしてくる、後は任せるぞ」
「はぁ、あ…じゃ、ついでに焼きそばでも買ってきて下さい、あとお茶」
「オイオイ五月雨ちゃんよぉ〜?俺を誰だと思ってんだ?ん〜?オマエが今、パシリ同然におつかい頼もうとして俺をよぉ〜?もしかしてオマエの上司なんじゃないのかな〜?」
「はいはい、早く行って来てください」
「はいはい、じゃねーよ、ハイ!は一回なのだよ」
この野郎、上司であるこの俺を完全に舐めくさりやがって……コイツには近い内に己の身分とやらを思い知らせてやる必要があるな
◆◆◆
戦慄の日米決戦も遂に第四試合!無傷の三連勝でチームとしての勝利は確定している全日本!次なる目標、無敗での完全勝利を目指し、次の相手、最強ステーツ軍団の四人目!ガンビア・ベイに挑む…っ!
「フッ、島国のmonkeyどもに精密なコンピュータを作れてもボクシングヘヴィ級の王者は決して作れないコトを教えてあげマース…」
既にリングに上がっているガンビアは、なかなか出てこない次の対戦相手にヘイヘイカマーンどーしたどーした?ビビってんのかジャパニーズ?と日本側ベンチを挑発していると、突如として開いた会場の扉からデカい旗を持った長ランでリーゼントの軍団が歩いて来た…!
ザシャッ!ザシャッ!ザシュッ!(足音)
「あ…!あ…アレは!?」
「ヘヘッ…あのヤロウ、ニクい登場しよるわ」
「まったく、待っていたぜ!!」
祥鳳型軽空母の祥鳳!いや………スーパースター!!剣埼!!
「フッ、待たせたわね」
祥鳳ことスーパースター剣埼の登場に会場の興奮は最高潮!剣埼ガールズ(第四駆逐隊)もGOGO!let's goとパンツ見せながら踊っているので別の意味で会場の紳士達は大興奮!
「ホウ…すごい盛り上がりデス、そう…アナタがこのチンケな島国のヒーローというわけデスか、フフッ…日本の人材不足は相当深刻なようデスネ〜」
「フッ…やめるなら今のうちだぞ、お前じゃ勝てねえよ」
「なに…?」
リング上でバチバチと火花を散らすガンビアと祥鳳、そして、コーナーで祥鳳は渡されたグラブを左手だけに付けて右手はリングの外に投げ捨てた
「ヘイ、ジャパニーズ!右手のグラブを忘れてるぜ」
「フッ、必要ないわ」
「What!?」
「聞こえなかった?左手一本で十分って言ってるのよ、フフッ…遊びよ、遊び」
「Fuck……こ…このエテ公がァ〜!」
「フッ、おめぇ…笑いモンだぜ…」
ゴング鳴り!遂に始まった第四戦!試合開始と同時に両者がリング中央で激突する…ッ!
ーーー
体育館の外を歩いていると、体育館の頑丈なガラスをブチ破り、死体が飛び出して来たとの噂を聞いたが……まぁ、お祭りの会場だ、そんなコトもあるだろう
さて、そんなワケで会場をブラブラと見て回っていた俺だが、ブラブラ出店を見ていたらよそ見して走ってた暁ちゃんからズボンにアイスをぶつけられ、次は五段のを買うといいとお小遣いを渡した
「あ、提督じゃないですか、何してるんですか?」
「夕張ェ…」
今日もヘソがチラつくスレンダーウェスト、天ぷらそば的なものを手にした夕張は暇なら私と見て回りませんかー?と言ってきたので丁重に断った
「なんでェ!?」
「やだよ、なんで天ぷらそば持った奴と歩かにゃならんのだ、ってかオマエ、なんだそのヘソは?誘ってんのか?あ?あとなんだそのミニスカと黒ストとは?これはもう挿入してくださいって言ってるよーなモンだろ」
「や、だってこーゆー制服ですし……って、なんですか突然、アレですか?いきなり告白ですか?」
「オマエの胸がパイ●リできるサイズだったら俺はオマエに一目惚れして抱いてたろーな、提督の性を注ぎまくりだったかもな」
「はぁ…?え?なんですか?私、胸以外はオールストライクなんですか?」
「………そうだな、性奴隷としてはだが」
「うわ…聞きたくなかったイヤな真実ぅ〜」
夕張は天ぷらをバリバリと食べ、汁をズルズルと啜って一口どうですか?と言って俺に器を差し出してきたので、全部食べた
「一口って言ったじゃないですか!?」
「うるせぇな、健全な成人男子がそんな食べかけで満足するかボケ」
「ひどい……ま、いいや、後でまた買おうっと」
コイツの切り替えの良さもなかなかのモノなのだよ、科学の進歩には犠牲がつきもの、犠牲には犠牲が必要でありそれはつまり犠牲、夕張にとって犠牲とは日常的なものなのだろう
「しかしそば食ったら甘いモン食いたくなったな」
「あ、あっちでクレープ売ってましたよ」
「ほぉ…クレープですか」
なるほど、本来ならクレープなんてチャラいモノ、硬派が服を着ていると名高い俺が食べるモノではないが、今は違う!ここに服を着た性奴隷の夕張がいるではないか!一人だどちょっとアレだが、二人なら買える!よし…!買うぞ!チャラさ多めで甘さ控え目のヤツを……と歩き出したその時、目の前にハジける獣臭…ッッッ!
「ん?なんだ、提督と夕張じゃないクマ、なにしてるクマ」
「く…球磨ねーちゃん」
「あ、こんにちはー」
「こんにちはクマ」
球磨姉妹の頂点に君臨する長女、球磨ねーちゃん
多摩さん、北上、大井すら逆らう事が出来ない球磨型恐怖の縦社会の象徴とも言えるまさしく力の暴君、あの普段はオラついた木曾ですら球磨ねーちゃんの前ではオレとか言わない真面目な良い子になるぐらいだ…
「見回りクマか?感心クマね」
「えぇ、まぁ…ところで球磨ねーちゃんは…?」
「ん?まぁ…アレクマよ、アレ……あ〜」
なんだ?男の中の男と名高い球磨ねーちゃんにしては妙に歯切れが悪いな
「う〜ん……えぇい!!恥を忍んで聞くクマァ!“くれいぷ”ってドコに売ってるクマ?」
「く…苦麗布……っ!?」
「や、クレープですよね?クレープ」
「ま、まぁ…そーゆー名前のヤツクマ、なんか生クリームとかいっぱい入ってるやつクマ」
まさか球磨ねーちゃんからクレープなどと言うチャラい単語が出るとは思わなんだ…
「た…たまにはアレクマ?妹達にねーちゃんオシャレなモン買ってやりたいクマよ、ほら!ウチ普段は煎餅とかそんなばっかクマ?それにほら!くれいぷ食べたコトないからって木曾がクラスでバカにされるかもしれないクマ?」
「え?あ、はい」
いや、アイツ結構チャラいモン食べてますよ、球磨ねーちゃんの知らないとこで、アイツマジチャラ男っすよ
「クレープならあっちで売ってますよ」
「マジかクマ?よし、買いに行くクマ、提督、行くクマよ」
球磨ねーちゃんに腕を掴まれグイグイと引っ張られる、っーかなんて力だッ!?野性…ッ!圧倒的野性の力…っ!?ジャレるってレベルじゃねぇぞオイ!
「痛い!痛い痛い痛い!ちょ!痛い!折れるマジ折れるからァァァァァ!」
「失礼クマね、そんな力入れてないクマ」
か…バケモノっ!いや、怪物を超えた怪物…っ!これが野性における食物連鎖の頂点か……俺は夕張の肩を優しく叩き、その白魚のような手に万札を握らせた
「夕張、球磨ねーちゃんにクレープを買ってあげなさい」
「え?やですよ、噛まれたらどうするんですか」
「大丈夫だ、アレだよアレ、アレだ、いざとなったら死んだふりすりゃいいんだよ、死んだふり!もしくはアレだ、誠意を持って話せば真心はきっと通じるはずだ!」
「や、たぶん無理ですよ、ほら、見てくださいよ私のタイツ、さっきから絶対捕食者降臨で尿漏れが止まんないんですよ、膝とかガクガクですよ」
「オイそこのオマエら、球磨が聞こえてねーとか思ってねークマ?全部聞こえてるクマよ」
ーーー
「で?どれがオシャレで美味しいクマ?」
「さぁ?自分、普段クレープとかチャラいモン買わないんで、夕張、説明してあげなさい」
「そうですね…」
球磨ねーちゃんに片膝を破壊された俺と夕張は互いに肩を組み、二人三脚の体勢で球磨ねーちゃんのクレープ買いに付き合わされていた…
「やはりスタンダードにチョコレートやメープルバター、もしくは生クリームにブルーベリーとかバナナとかのフルーツ感、いやいや、このガトーショコラ生クリームとかラズベリーも、いや、やっぱここはキャラメルなど…」
「うるせぇクマァ!!」
ドゴンッ!!!(腹パン)
「ゴバァ…!!ガ…ガァァァ…ゴブッ……!オエ!オエォォォォォ!」
球磨ねーちゃんの殺人パンチを受けた夕張は血反吐をブチ撒けて地面をゴロゴロと転げ回る!
「ヒイイ!ヒイイイィィィィィ!!」ガクガク
「あ、スマンクマ、なんかワケわからん横文字ばっか言われてついカッとなったクマ」
つ…ついカッとなったで殺されるレベルかよォォォ!なんだよコイツ!怖ぇよ!なんでこんな特定危険動物が放し飼いにされてんだよッ!球磨ねーちゃんはでぇーじょーぶか?ほれ、仙豆だとか言ってポケットから豆を取り出して夕張の口にねじ込んだ
「ハァ…ハァ……死ぬ、死ぬかと思っ…」ガクガク
「大丈夫か夕張ェ!大丈夫なんだな!」
「で?どれがオシャレで美味しいクマ?妹達にたまにはねーちゃんらしいコトしてやる球磨に相応しいヤツはどれクマ?」
「………夕張、説明してあげなさい」
「え?イヤですよ、絶対イヤです!」
チッ…!このヘタレメロンめ、たった一度殺されかけたからってビビりやがって
「提督が説明してやってくださいよ、マジで」
「え?ムリムリ、だって俺、クレープとかチャラいモン自分で買わねーし、たまにサミーが買ってくるやつ食べるだけだし」
「仲良しかッ!ってか五月雨ちゃん良い子かッ!」
「オイ、早くしろクマ、球磨はこう見えても忙しいクマよ、あと30分で国会中継見るから早くしろクマ」
ヤバい、野性は短気だ…ッ!圧倒的短気ッ!どうする?どうすればいい?どうすればこの危機を乗り越えられる!?誰か…!誰か救え…っ!救ってくれ…っ!俺を!
「あら?amiralじゃない?ナニやってるの?」
「ハッ!?オ…オマエはーッ!」
俺たちの居るクレープの出店の前へとやって来たのは黄金の獅子のタテガミのようにぶわっとした金髪を靡かせるキンパツの自称最強戦艦!リシュリュー!
「amiralもcrêpe買いに来たの?奇遇ね…なんなら私のオススメを教えてあげてもいいわよ?」
「マジか!」
そうか…ッ!クレープはもともとフランスの菓子ッ!俺はリシュリューの肩をガシッと掴みそのスーパーモデル体型を揺らした
「え…?えぇ…?C'est vrai.…本当よ?ってか顔、顔が近いわ」
「よし、なら教えてくれ!球磨ねーちゃんに!」
「えぇ!任せて……って、え?クマネーチャン?」
「球磨クマよ」
「あ、うん………まぁ、いいけど?」
よし、生き残り…っ!セーフ!圧倒的セーフ…っ!生き残った、これでなんとかなるだろう、なんと言ってもオシャレに定評のあるリシュリューだ、パリっ娘気取りのボルドーの田舎モンだとしてもオシャレには詳しいハズ…
「いい?まずはNOS CRÊPES SUCRÉESだけど私としてはやはりMielかSucre, beurre、もしくはSucre, citronが外せないわね、気分的にはNutella, noix de cocoってところだけど、あ、そうだわ!私はNutella, noix de cocoにするから、amiralはCompote de pommeにしなさ…」
「日本に来たら日本語喋れクマァ!!」
ドゴンッ!!!(腹パン)
「オゴォ!!ゴボェ……ゲボォ……ウゲェェェェェ!」
球磨ねーちゃんの鋭い殺人パンチがリシュリューのスーパーモデル下腹部を鋭く貫き、リシュリューは光る吐瀉物をブチ撒けながら地面をゴロゴロと転がった
「あ、スマンクマ、ついカッとなったクマ」
「大丈夫かァァァァァ!リシュリューッッッ!」
「ゴブッ……ゴポォ…」ビクンッ!ビクンッ!
「でぇーじょーぶクマか?ほら、仙豆……ん?あ、仙豆もうないクマね、ま、球磨も本気でパンチしたワケじゃないし大丈夫クマね」
本気じゃない…?ジャレてるってレベルじゃねぇぞオイ!!も…もうダメだ、人類は勝てない…っ!人類はこの生態系の食物連鎖の中ではなんて無力なんだ…
「あの〜………?」
「ナニクマ?」
出店の店主、コマンダラなんたら…?だっけか?そのコマさんが、よければ私のオススメで良ければ包みましょうかと遠慮がち言ってくれたので、球磨ねーちゃんはじゃ、それでいいクマと言って自分のと妹達の分を買い、上機嫌で去って行った…
◆◆◆
「遅かったですね、ウ●コですか?」
「ウ●コじゃない、提督だ」
執務室に戻って来た俺はコマさんのクレープ屋で買ってきたクレープを五月雨の机に置いた
「…へぇ、また珍しいもの買ってきましたね」
「俺はオシャレさんだからな」
「…ハッ?」
「あ、なんだそのツラはケンカ売ってんのか?あ?」
「別に、ただ、私は焼きそば食べたかったんですけど…」
「いやだわ、ナニ言ってるのかね、この子は…」