【登場人物】
提督(218)
間違ったらごめんなさい、それが大人の特権だよ
鈴谷(59)
間違ったらごめんなさい、足を舐めます!
山風(13)
間違ったらごめんなさい、ぶたないで!
「ティーッス、今日も元気ブリバリ!ちょいエロ話も軽く流せるTHEヒロインオブヒロインの鈴谷様が遊びに来ましたよ〜」
秘書艦不在の開店休業中の執務室、我が屈強にして勇敢なる兵隊達を次なるステージへと進めるべく、超絶悶絶ダイナミックなチーム編成を考えていると、いかにも遊んでいそうな頭スカスカのJKみたいなのがやって来た…
「何がTHEだ、カッコつけやがって」
「サミーは?休み?」
「休みだ、見たい番組でもあるんだろ」
ウチはホワイトな職場なので休みに関してはワリと寛容に対応している、まぁ、あの青髪ロング子もたまには意味なく惰眠を貪りたい日もあるのだろう
「じゃ、今日秘書艦居ない系?鈴谷がやってやろーか?」
「何が秘書艦居ない系だ、よく見ろ」
「………いなくね?ハッ!?まさか机の下ッ!!机の下でアレをアレしちゃってる系か!?」
ナニ言ってんだコイツ、イカレているのか?鈴谷のアホンダラはなんたる不潔!なんたる鬼畜とか言いながら机をバシバシ叩いていたのでとりあえず鼻に掌底を喰らわせてやった
「へげっ!!」
「うるせーよ、なんなんだオマエは?あ?ビッチか?あ?」
「び…ビッチじゃねーし、っーか鼻痛いし、なんで叩いたの!?今、鈴谷何もしてなくね!?鈴谷悪くなくね!?」
「うるせーよ、ビッチ臭い、それ以上の理由はない」
「だからビッチじゃねーし!なんなの!?アレですか?提督は人を見かけで判断する感じのアレですか?そんなケツの穴の狭いアレですか?ア●ルキツキツ洲クンですかー?」
「何がア●ルキツキツ洲くんだ、秋津洲くんに謝れ、秋津洲くんに」
しかしさすがは鈴谷だ、秋津洲くんのア●ルがキツキツである事を見抜くとは大した慧眼だ、よし、今度暇な時にでも秋津洲くんを倉庫に呼び出してベルト的なもので拘束してスライム浣腸2ガロンぐらいブチ込んでスライム排泄ショーでもしてみるか…
「まぁいいや、で?やっぱ秘書艦いなくね?」
「いるぞ、ほれ」
俺は執務机の下に手を突っ込み、机の下に潜り込んでいた緑色のトゲトゲしい頭をしたチビスケェ…の後ろ襟を掴んで引っ張り上げた
「…くるしい」
緑頭のトゲトゲチビこと山風は俺の手を払い除けて立ち上がり、執務机の正面に立つ鈴谷を一瞥すると、今度は俺の膝に腰を下ろした
「お……オマワリさーん!!犯罪者が!犯罪者がいますーッ!今、鈴谷の目の前でいたいけな少女を机の下でちんしゃぶさせる鬼畜のロリペド野郎がァァァァァ!」
「誰がロリペド野郎だ、消しゴム拾ってただけだっーの」
「…そう」
緑チビは拾った消しゴムを握りしめたまま誇らしげに手をあげ、消しゴムをキチンと机に置いた
「…テイトク、ちんしゃぶってなに?」
「部屋に帰って海風ねーちゃんにでも聞いてみろ、殴られるから」
「…じゃ、聞かない」
まぁ、聞いたら山風どころか俺までブン殴られるだろう、それはもう健康的でスナップの効いたビンタで…
山風は鈴谷を一瞥してから俺の膝で貧乏ゆすりをブラブラと始めた
「あ?オイ、オマエコラ、チビスケェてめー!今、鈴谷のこと見て笑ったろ?なんかすげー小馬鹿にしやがったなテメー!」
「…してないし」
「嘘つけコラァ!確かに見たぞコラァ!」
鈴谷がメチャ許されんぞー!とか言いながら山風の頭を掴んでキィーキィーとインネンを付け、山風は山風でバーカバーカとか言いながら俺の膝に深刻なダメージを刻む
「うるせーよ!!ケンカすんな!ケンカぁ!っーかチビスケ、おりろ」
「…イヤ」プイッ
「いいから降りんかいクソガキが!」
とりあえず山風の後ろ襟を掴んで持ち上げ、容赦なく尻から床に叩き落とした、そうだ!俺は女子供にも容赦しない冷徹な大人だ、どうにも誤解されがちだが俺は子供だろうと平然と腹パンするからな!ホントだぞ!
「…痛いっ!」
「ウヒャヒャヒャ!バカなお子様でやんのー、マジウケるんですけどー」
「…」イラッ
「あー…マジウケる、心なしか鈴谷のモヤモヤした感じがスッキリと晴れるみたいなー………って!痛い!!って痛い!マジ痛い!」
山風はウケるーマジウケるーとゲラゲラ笑っていた鈴谷の脛に執拗な小キックを叩きつけた
「痛い痛い痛い痛いって!やめろよこのチビガキがァ!」
「…どっか行け、ビッチ女」
「誰がビッチだコラァ!あー…キレたわ、鈴谷久々にキレちまったわー、マジこれ完全にキレたわー」
鈴谷と山風は執拗なローキックの撃ち合いをしながら、クソがだのファックスだの汚いようなそうでもないようないがみ合いを始めた……っーか、コイツらナニしに来たんだよ、邪魔くせぇな
「やめんか見苦しい、ケンカすんじゃないよ、ケンカ、基地の仲間はみんなファミリーだ、ファミリーは仲良くしないと俺ァ悲しいぜ」
「…まぁ、提督がそーゆーなら………やめるし」
「あ、このクソガキなに1人で良い子ぶってんのさ、じゃ、鈴谷もやめたし」
「そんなファミリーであるオマエらに俺からの最後の提督命令だ、全員生きて新世界に帰還しろ、以上だ」
「ワケわかんねーし、ってか提督、鈴谷超お腹空いてるんですけど、カレーとか食べたい気分なんですけどー」
そう言って鈴谷は俺の肩に手を回し、執拗にカレー食べたい気分なんですけどーとグイグイその柔らかさと感度に定評のあるらしいオパーイを押し付けてきた
「離れろ、ビッチが」
「ビッチじゃねーし、あ?もしかしてアレですか?鈴谷の鈴谷っぱいにコーフンしてる感じですかー?」
「うるせーよ、ハァ………仕方ない、ほれ、金出してやるからそこのチビスケとカレーでも食ってこい」
俺は財布から二千円出して鈴谷の目に叩きつけた
「痛い!痛いって!って………え?金出してくれると?」
「出してやったろーが、いいからそのチビスケと仲良くカレーでも食いに行けよ、鬱陶しい」
「な……なんか釈然としないような、ってかコイツとぉ〜?」
鈴谷は露骨にイヤそうな顔で山風を見ると、山風も露骨にイヤそうなオーラをプンプンと発して顔をそむけていた
「…1人で行ってきたら」
「あ?なんだこのガキ、鈴谷様と行きたくないっーか?」
「…私はあとで提督とホットケーキ食べるし」
え?そうなの?俺そんなコト言ったっけかなぁ?まぁ、意外と提督はホットケーキが嫌いではない、むしろ好きと言っていいだろう、ただ、間違ってはいけないのは俺が好きなのはあくまでホットケーキであり、パンケーキなどと言う頭ふわふわ女子力ZENKAIの紛い物ではない
「なるほど…ホットケーキですか」
「バカな!?提督が揺らいでいる…!?」
「こう見えても俺はホットケーキに目がなくてね、おそらくはホットケーキの為ならば殺人すら厭わないだろう」
「そこまでッ!?」
「と、まぁ…小粋なテイトクジョークはいいとしてだ、フロイラインチビスケェ、さっさと行って来たまえ、このビッチと」
「…コイツとは、イヤだし」プイッ
「だからビッチじゃねーし!っーかこのガキ、今、この鈴谷様をコイツ呼ばわりしやがった!」
鈴谷はこの野郎ォー!とか吠えながらキィーキィー言いだしたので、とりあえず俺は鈴谷の腕を掴んで捻り回した
「痛ぁぁぁぁぁぁい!!痛い痛い!ちょ!待て!痛いってば!」
「まぁ落ち着け、そうカッカするんじゃないよ、オマエはなんだ?アレだろ?頭脳は大人、身体もオトナ、名ビッチ鈴谷さんだろ」
「…ま、まぁ、たしかに……そうだね、たしかに鈴谷は大人、この程度でカッカするほど心狭くねーし!」
「わかったらさっさとそのお子様を連れて部屋から退室したまえ、俺、今からオ●ニーするから」
「変態か!!」
「変態じゃない、提督だ」
昼間から執務室で行うと背徳感とドキドキ感はなかなかオツなものがあるのだよ…鈴谷はドン引きしているが、山風は特に気にした様子もなく子供特有の火の玉ストレートを投げ込んできた
「…オ●ニーってなに?」
「………海風ねーちゃんに聞いてみろ、殴られるから」
「…じゃ、聞かない」
いつの日か、そう…いつの日かこのチビスケにもわかる日がくるだろう、だが、それは今じゃない
「………はぁ、わかったわかった、じゃ、みんなでカレー食いに行くか?カレー」
「え?提督行くの?じゃ、お高価いの頼もー」
「お前は俺と山風が入店後15分開けて入店しろ、あとテーブルは3席以上離れろよ」
「鈴谷に対して厳しすぎるッ!!なんなの!?ファミリーはみんな仲良くってさっき言ったじゃん!?」
次回は作戦海域その3