バイオレンス夕雲姉妹が活躍する日
【登場人物】
藤波(2)
夕雲姉妹の十一女、テクニカルスタイルの知性派
沖波(2)
夕雲姉妹の十四女、眼鏡、見た目だけはインテリ
「ヘーイ、アレですカー?私がDIEしていいゴミは?」
第二海域後半戦、金剛率いる連合艦隊はとりあえず目につくゴミをDIEしながら順調に海域を制圧しつつ完全武装のハイキングを楽しんでいた…
「ゴミはゴミ箱に入れなくても榛名は大丈夫です」
「ノォォォ〜…榛名、バカを言ってはいけまセーン、ゴミはゴミ箱へ、クズはクズ籠へ、そして…テイトクのハートを掴むのは私デース」
金剛は右手でコロコロと転がしていたクルミをグシャリと握り潰し、その欠片をそこら辺に居たヌ級の目にぶつけた
『ギャアアアアアアアス!目ガ!目ガァァァ!』
『ヌ、ヌ級ーッ!!キ…汚イ!ナンテ汚インダ!オマエ達ハるーる無用ノ悪魔海娘ナノカーッ!』
「ヘイ榛名、このゴミは喋るのですカ?」
「ゴミが喋っても榛名は大丈夫です」
◆◆◆
…やはり強い、とりあえず姉妹全員とはいかないので金剛と榛名を出してみたが、アイツらは容赦とか手加減とか情けとはそんな甘ったれた感情は持ち合わせていない、まさしく正真正銘、生まれついてのワル!
「普通になんとかなりそうですね」
「あぁ、特に心配する必要はないらしいな」
金剛榛名に利根と筑摩、さらに重巡最強と名高い殴り屋コンビ、ツーメンアーミーの高雄と愛宕も投入しているだけあって隙が見当たらない、しいて挙げるなら、第二艦隊が若干頼りないかなと心配してみたが、スーパーエリート駆逐艦・夕雲姉妹がなかなかのアツいファイトを見せてくれている、特に、藤波のドラゴンスクリューはやはり観る者をアツくさせてくれるのだよ…
「コーヒーでも淹れましょうか?」
「フーッ〜…紅茶を淹れてくれないか?ブランデー入りで」
「はぁ…?紅茶ですか」
五月雨は若干イヤそうな顔をしていたが、さすがに付き合いだけは長い、すぐに気を取直して戸棚を開け、たしかリプ●ンがありましたねとか言いながらリプ●ン的なティーバッグを取り出し、ポットの湯をスコスコと淹れ、ブランデーをドボドボとティーカップに注いだ
「はい、どうぞ」
「オイ、コレほぼブランデーだろ!?あきらかに今、湯より多かったぞ!?」
「ブランデー入りって言ったじゃないですか、アレですか?ヌルいから飲むのはイヤですか?」
こ…この青髪ロング子が、可愛い顔してなんて厭らしい子なのかね、この子は…
「ま、いいけどな…」
大人である俺はブランデーを飲んでも問題無いので何も問題ないしな、さて…続きでも観るか、続き
「フーッ〜……お、今のはイイな、たしか沖波クンだったっけか?」
「あー…今のはイイ感じに刺さりましたね、かなり殺意に溢れてる感じの思いきりを感じました」
◆◆◆
「出たーッ!藤波のドラゴン・スリーパー!またの名を飛龍裸絞め!」
「ル級抜けれない!ル級抜けれなーい!ヘイ!ヘイ!ギブアップ?」
『ノ…ノオォォォォォ!!ギバップノオォォォォォ!!』
アツき戦いの終盤戦、第一艦隊の蹂躙が終わり、第二艦隊によるガチンコマグナムファイトが行なわれる海上では、藤波のドラゴンスリーパーがル級に炸裂し、ル級はアオアオーンと叫びつつ痛みに耐えていた
「ギブアップしろォォォ!」
『ノォォォ!!ギブアップノォォォ!』
「ヘヘッ…オーケーわかったぜ!さすがは戦艦ル級、窒息死結構!命に代えてもアタシらを斃せっーカクゴだなコラァァァァ!!」
さらなる絞めつけを加える藤波のドラゴンスリーパーに、戦艦ル級はグヘァと血反吐を吐いて力なく沈んだ
「よっしゃあ!!次は誰じゃあ!」
そして、この海域のBOSSの大役を任された軽母ヌ級…
姫や鬼をさしておいてのまさかの海域BOSS抜擢、最初は耳を疑ったが、深海上層部はヌ級の日頃の努力、そしてチームの為に頑張る姿勢、それらを買ってこの栄誉ある大任を任せてくれたのだ…
ヌ級は海域BOSS抜擢の夜、久しぶりに実家に電話をした、実家を飛び出して以来、ロクに連絡も取らなかったヌ級だったが、この喜びをどうしても自分を育ててくれた両親に伝えたかったのだ…
そして……
「死ねェェェェェ!!!」
『ドヘァ!!!』
そんなヌ級を上空に蹴り上げた沖波は、さらにヌ級の背中にサーフィンの要領で乗って頭から海面へと激突させた!
「ゲ、ゲェーッ!!あ、アレはテイトクインフェルノ!!」
「沖波の野郎……フフッ、毎日毎日なんとか図鑑を読んでいたのはこの為だったか」
「大した眼鏡だ…」
エリート駆逐艦、夕雲姉妹の十四女、沖波…
他の姉妹からは見た目だけはインテリ眼鏡とディスられており、特に藤波と仲が良いせいか、よくプロレスごっこに付き合わされて泣かされた幼少期の経験から、現在は対藤波用のスペシャルホールドを研究している努力の子である
「チッ………もう死にやがった」
沖波はポケットから取り出した可愛いゾウさんがプリントされたハンカチで眼鏡を拭き、改めて眼鏡を着用し直すと姉の藤波がオキティンやるぅーとか言いつつヘラヘラ笑っていた
「なかなかイイヒッサツ技な感じじゃん?なぁオキちん」
「…ヒッサツ技?違うわね、藤波、私にとってヒッサツ技とはその技ひとつでアンタを沈められるかどうかよ!私にとってはそれが唯一の基準!それを越えないとおこがましくてとてもヒッサツ技とは呼べないわ!」
「あー…あー、へぇー…そんな感じなんだー」
藤波はヘラヘラと笑いながら、じゃ、いつかそのヒッサツ技ってのを完成させてアタシを倒す日を楽しみにしてるわーと言いながら沖波の肩をバシバシ叩いた
「あ、帰ってマミー屋いこーぜ、マミー屋、ケーキ買ってやんよ」
「行く!藤波お姉様大好きっ!」
こうして、第二海域シブヤン海海戦を無事に勝利で飾り、チームはよっしゃ今日はパーリーだーとか言いながら海域から帰投した…
次回は通常回、頭のハチマキをずりおろすついでにパンツずりおろすJKみたいなアイツ回