【登場人物】
提督(200)
過ちを気に病まない次の糧にする大人
佐渡(2)
通称、佐渡さま、自称も佐渡さま、子犬を可愛がる一面もある
対馬(2)
自称つ・し・ま、目が怖い、この子の目はなんか怖い
川内(2)
ニンジャマスター
喫煙所でタバコを休憩をとり、明石の店でカレーパンと缶コーヒーでも買うかと考えながら歩いていると、体育館の側でなんか小さいのがキャッキャとハシャいでいた
「あ、テイトクだ!」
「こんにちは」
…コイツら、たしか最近ウチに来た事案待ったなしメイト、択捉型のアレだったか、名前はたしか…
「…キミは、佐渡さまだったかな?」
「そうよ!そのまさかよ!」
択捉姉妹の三女、佐渡さま、ご覧の通り、Sだ
「そしてキミは〜………退魔?」
「つ・し・ま、です」
択捉姉妹の七女、退魔ではなく対馬、モチロン退魔忍ではない
「ナニやってんだ?こんなところで?」
「蟻の巣にジョウロで水を入れてたんだぁ!」
佐渡さまはスゲー良い笑顔でサラリと鬼畜な行為を言ってのける、まぁこれはアレだ、アホな子供特有のアホな所業だな、提督だって身に覚えがあるのだよ
「佐渡さまがジョウロで水入れて、水と一緒に出てきた蟻に対馬がゴキ●リ殺しの冷凍スプレーでトドメさしてんだ!スゲーだろ!」
「なるほど、隙を生じぬ二段構えか」
佐渡さまはジョウロを蟻の巣にブッ挿し、水を注ぐと、ピンポイントな大量の水に耐えきれない蟻の巣から逆流した水と共に蟻がチョロチョロと這い出し、佐渡さまは対馬の頭にチョップした
「やれっ!対馬!やれっ!」
「ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…」
対馬はごめんなさいごめんなさいと言いつつ冷凍スプレーのボタンを押し、ダイヤモンドダストで水を氷へと変え、このア●ナに守られた光溢れる大地を極寒の死の大地へと変えていく…
「うっ…うぅぅ…ごめん…なさい……でも、こうしないと佐渡さまにおやつを取られて…」
「いいぞ対馬ぁ!天使のように細心に!悪魔のように大胆にだぁー!」
なるほど、おやつをタテに蟻の巣大虐殺に無理矢理荷担させるとは…大したSだ、ウチのバカどもも多くは無軌道・無秩序・無慈悲ではあるがこれほど悪魔的な者はそういない、海防艦佐渡!まさに悪のエリートと言えよう
「あー…面白かったー!よし、次はカエル捕まえて尻にバクチク入れて遊ぼーぜ!」
「え…?やだよ、カエルが可哀想…」
「よし、じゃカエル捕まえよーぜ!カエル!なるだけでっかいのがいいなー!なぁ?テイトクもやろーぜ!」
「やだよメンドくさい」
悪のエリート海防艦佐渡さまは、てぇ〜…してぇ〜…爆破してぇ〜…と言いながら向こうの草むらに入って新たなる美しき獲物を探し始めた
「え〜…対馬くん?」
「つ・し・ま、です」
「まぁアレだ、ホントにイヤならスネを蹴るとかしたらいいんじゃないかね?あと、長女に言いつける」
「そうします」
まぁ、コイツの姉である択捉は旧ソから来た革命戦士ガングートの革命エリート思想に染まり、革命チェンジで極限ファイナル革命した結果、今や立派な革命エリートだが…
「ところで対馬くん」
「つ・し・ま、です、なんでしょうか?」
「一応聞いておくが、キミは…その、アレかね?長女のお姉さん好きだったりするのかね?」
「…?はぁ、まぁ…特に嫌いとかそんなのはないかと?普通に好き、でしょうか?」
「そうかね…」
…良かった、択捉の妹が全員エトロフスキーだったらどうしょうとドキンドキンだったのだよ、正直、この子もなんかおとなしめだし、もしかしたら次女みたいに可愛い顔して突然“あの魔女がァァァァァ!”とか言ってキレる幻●虎徹レベルMAXかもしれないと疑っていたのだよ…
「対馬ァ!オマエもはやく手伝えよー!また電気アンマくらわすぞー!」
「ヒッ!?……やだ、やだからぁ…」
対馬くんは恐怖の電気アンマになにかトラウマでもあるのか、急いで草むらに行って佐渡さまと一緒にカエルを探し始めた、あと、しゃがんだらすぐに佐渡さまに尻をキックされていたが……なんだろうな、心なしか、対馬くんの顔はちょっと嬉しそうに見えたがきっと気のせいだろう、あぁ、気のせいだ
「………あ」
「どーした?いたかー?」
草むらで探すこと3分、対馬くんの手が止まった
「へ…ヘビを…見つけてしまいましたぁ…」ガクガク
「ヘビ?って…ヘビでかぁぁぁぁぁ!!」
草むらからヌルっと顔を出したヘビは……いや、それはヘビと言うにはあまりにも大きすぎた、大きく、分厚く、重く、そして大雑把すぎた、それはまさに大蛇だった
「ぎゃああああああああああああ!!」ガクガク
「た…食べ!食べられ!?食べられる…っ!?」ガクガク
まさかの大蛇登場にビビりあがり、二人で抱き合う佐渡さまと対馬はガクガクと震えてへたり込んで失禁していると、大蛇が口をパカっと開いて喋った
『失礼な子ね、食べないわよ…』
「ぎゃああああああああああ!!喋ったァァァァァァ!!」ガクガク
「ヒイ!!ヒイイィィィ!!」ガクガク
パカっと開いた大蛇の口からナニかヌルっとしたものがズルリと出てきて、ヌルヌルしたまま立ち上がった
「アナタ達最近ウチに来た子達ね、聞いてるわよ……潜水艦に強いんだってねぇ」
忍なら敵味方問わずに憧れるニンジャマスターと呼ばれる軽巡川内、川内はヌルヌルした手で佐渡さまと対馬に期待しているわよと頭を撫でた
「あわわわ…」ぶくぶく
「ここは危険がいっぱい…草むらも危険がいっぱい…」ぶくぶく
どうやらお子様にはニンジャマスター川内は刺激が強すぎたらしいな
「オイ川内、もうちょい普通に出てこれないのか?オマエは」
「あら提督じゃない…?やる気かしら?私と?」
「オイオイ川内クンよぉ、この提督様を見くびってもらっちゃいけねぇな、今の俺ならオマエと刺し違えるぐらいは…」
「できればだけど……」
「!」
さ…刺し違える!?バカか俺は…っ!ダメだ、コイツはレベルが違い過ぎる
「今度お茶でもしましょう…あぁ、それと、その子達のパンツ替えてあげた方がいいわよ、風邪を引くといけないわ」
川内はごくごく当たり前の世間話をしながら去って行った……そして、俺は己の無力を感じて立ち尽くしていると、たまたま通りががった青葉に“まさか………ヤったんですか!?”と問われとりあえず腹パンした
翌日、執務室にやって来た長門からどーゆーコトだ同志と胸ぐら掴まれたので腹パンしたら、こっちの腕が破壊された