不健全鎮守府   作:犬魚

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イベント中でもたまには普通の話、でも提督は不在

【登場人物】

鈴谷(50)
自称、気は優しくてちょっとエロくてワリとかわいい、自称ヒロイン的存在、ビッチである

五月雨(52)
青髪ロングの秘書艦的存在、エロくもないしビッチでもない

明石(14)
金と権力が好きなピンク、淫乱でもなくビッチでもない

山風(15)
改白露型のトゲトゲした緑髪、最近の悩みは海風姉ちゃんの作るピーマンのピーマン詰め


続続・五月雨と鈴谷と職業斡旋

「ティーッス、軽空でも航巡でも八面六臂で無双の活躍してる鈴谷が遊びに来ましたよぉ〜………って、あれ?サミーだけ?テイトクは?」

 

「提督なら瞑想するとか言って自室にこもってますよ」

 

「な、なにーッ!?瞑想に!?」

 

まいったな、提督の瞑想は邪魔をしたら厳しい罰を受けると聞く…っーか、瞑想なんなの?瞑想って、ただ寝てるだけのじゃないの?普通にサボってる感じじゃん?

 

「…まぁいいや、あわよくばお小遣い貰おうと思ったけど、冷静に考えたら鈴谷今回の作戦でかなり稼いでるし」

 

「そうみたいですね」

 

こりゃ今回のMVPチケットランキングが楽しみだわい、ウヒャヒャ!ナニ買おっかなー?新しいゲーム買ってー、オシャレな服買ってー、オシャレな下着買ってー、ちょっとお高いカレー食ってー……まったく!笑いが止まらんわい!

 

「とりあえず、コーヒーでも飲みますか?」

 

「あ、いえ、鈴谷喉渇いてないんで、もうお腹タプタプなんで」

 

「そうですか」

 

サミーは露骨に残念そうな顔をし、冷蔵庫からカルピスを取り出してグラスに注いで自分の席へと戻った

 

「あ、そうそう鈴谷さん、バイトしませんか?バイト」

 

「バイトぉ?」

 

「えぇ、基本的にはどんなマヌケにもできるカンタンな仕事なんですが…」

 

「ヘイ!ヘイサミー!なんか今すげー聞き捨てならないコト言った?なんかマヌケとかなんとか聞こえた気が…」

 

サミーは机の引き出しからファイリングされた何枚かの紙を取り出してパラパラとめくって内容を確認している

 

「あ、言っとくけど鈴谷エンコーとかしてないから、身体売ったりしてないから、非売品だから」

 

「そうですか、じゃ、こっちはダメですね」

 

そう言ってサミーはファイリングされた紙のほぼ9割を机の横にあるペーパーボックスの中に投げ込んだ

 

「ほぼ全部じゃん!?」

 

「えぇ、ほぼ全部ですけど?」

 

や、そんなナニ言ってんだコイツ?イカレているのかみたいな顔されても………っーか、どんだけそんなバイトあるんだよ、え?ナニ?また豚尻議員?豚尻孕蔵議員とかそんな感じなの?

 

「まぁ全部が全部鈴谷さんでOKってワケでもないですよ、中にはJKビッチ臭のしない清純派を希望する場合もありますし」

 

「鈴谷ビッチじゃねーし」

 

「他にも、JS風とか業の深いのもありますよ」

 

「アウトじゃん、それ完全にアウトじゃん、その募集したやつ早くタイーホしたほーがいいよ」

 

軍の闇が深いッ!どうなってんの!?艦娘の運用ってか、仕事ってか、どーなってんの!?

 

「あ、そうそう、コレなんかどうですか?簡単なエミューの世話です」

 

「はぃ?」

 

「はい、ふれあいアカシファームで飼育してるエミューに餌を与えるバイトですね」

 

ふれあいアカシファーム…?なんだそれ…?ってか、エミ…エミュ?エミューってナニ?アレ?Λuci●erのライバル的なアレ?

 

「その、エミューってナニ?」

 

「鳥ですね、ダチョウの出来損ないみたいなやつです」

 

「出来損ないとかゆーな、かわいそーじゃん!」

 

この青髪ロング、鈴谷には劣るとは言え、かわいい顔してなんてコト言うのかね…まぁ、そのエミューってのがなんなのか知らないけど、ダチョウ?ダチョウの仲間的なナニかなんだ、エミュー

 

「ちなみに時給680円です」

 

「うわ…安っ、なんか他にないの?他の、性的じゃないやつ」

 

「ないですね」

 

「ないのかよ…」

 

ってか、そのエミューの世話以外は全部アレな募集なワケ?世間はどんだけ艦娘に対して歪んだ欲望持ってんだっーの

 

「ま、ないならいいや、どーせもうすぐ大金が手に入るし」

 

「ちなみに、今現在のMVPチケットランキングの暫定一位は大鳳さんです」

 

「なんでぇ!?フツー鈴谷じゃね?鈴谷ワリと最初から活躍してるよね!?」

 

◆◆◆

 

その頃、基地施設のハズレにあるふれあいアカシファーム…

 

「よぉ〜しよしよし、かわいいですねぇ」

 

安価な仕入れ値と比較的容易な世話と強い生命力、そして余すコトなく使える卵と肉、まったく!エミューは最高ですね!

 

「私の為に生き、私の為に死ぬ、まったく!キミたちは素晴らしい商品……痛っ!?痛い痛い痛い!なんでつつくのぉ!?」

 

「…明石さん、餌やり終わった」

 

「イダダダダ!!やめて!痛い!ちょ!山風ちゃん!山風ちゃんも止めて!痛いってんだろぉ!このバカ鳥ィ!」

 

ドリルクチバシ連打をガードしつつ、エミューのお腹にパンチを叩き込むと、エミューからリベンジカウンターの悶絶な鳥キックが私のお腹に炸裂した

 

「おごぉ!?」

 

「…なにやってるの?」

 

「うげえぇぇぇぇぇ…」ビチャビチャ…

 

こ…この鳥野郎ォ、フライドチキンにして………いやいやいや、このエミュー達にはまだ商品価値がある、そう!私の野望!明石キングダムへの大いなる第1歩としてその身を余すコトなく捧げて…

 

ドスッ!!!(鳥キック)

 

「おごぉ!?」

 




次回はE6、たぶん

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