【登場人物】
提督(161)
モクモク人間、モクモクしてるけど普通に殴られる
ガングート(2)
旧ソから来たアツかりし革命戦士、ダメな方のビッグセブンと同じく、同志提督と呼ぶものの、意味がまるで異なる不思議
占守(3)
革命同志その2、かーげーべーを恐れている
国後(3)
革命同志その3、夏は水分摂って寝て、朝に後悔する
そろそろ夏の大規模作戦があるとかなんとかお達しが来ていたなと思い出しつつ冷たい麦茶を飲んでいたアツかりし夏の日、今日のスモーキングタイムでもとるかと考え、喫煙所へとやって来ると、俺のサンクチュアリである喫煙所は先客である東側に占領されていた…
「よぉ、オマエも喫煙タイムか?」
「…ん?おぉ、同志提督じゃないか、奇遇だな!まぁ座れ!ほら、ここに座れ!」
旧ソから来たアツかりし革命戦士、戦艦ガングート
戦艦としては足が遅かったりと些かアレな性能ではあるが、魚雷を装備できない癖に雷装値があるよくわからないガッツを持っており、メカに詳しい有識者である明石と夕張に聞いたところ、要は気合ってコトですよ!と説明された…
「ハッハッハ!しかしアツいなァ同志提督!ハッハッハ!」
「触んな、馴れ馴れしい」
ガングートは俺の背中をバシバシと叩きゲラゲラと笑っているが、一体何が可笑しいのか…そして、そもそも何故このアホンダラは俺を東側の同志と認定しているのだろうか?
「同志提督よ、そう言えば近い内に大規模な作戦があるらしいな?」
「ん?あぁ、あるらしいぞ、オマエのデビュー戦もおそらくある、間違ってもワンパンKOで帰ってくんなよ」
「ハッハッハ!任せておけ同志提督、ハッハッハ!」
どっから来るんだ、このよくわからない自信は…まぁいい、自信がないよりある方がいいだろう、腐ってもコイツも戦艦、同志ヴェールヌイとは腹筋と胸筋のタフさが違うハズ…
「あ、同志ガングートと提督っす!」
「ホントだ、こんにちは」
喫煙所の横にある廊下からなにやら声がしたのでそっちを見てみると、歩く声掛け事案と名高い海防艦キッズの占守姉妹が明石の店で買ったらしいガリガリくんを食べながら歩いていた
「よぉ………ってか、同志?」
「そーっすよ!シムとクナと択捉は同志ガングートの同志っす!」
ナニ言ってんだコイツ?イカレているのか?えー…占守だっけか?占守は同志ガングート!とアツい挨拶を交わし、妹の国後はそれをウンザリした様子で見ていた
「オイ、妹」
「妹じゃない国後、ナニ?」
「オマエら同志だったのか?」
「同志と言うよりは…同期?ガングートさん、あぁ見えて結構優しいし、おね……姉さんも択捉も結構懐いてるし」
「ふ〜ん」
そう言う国後もガングートには悪い感情はないらしく、ガングートとはたまに一緒に飯食ったりしているそうだ、さすがは東側の革命戦士、遊びたい盛りの難しい年頃のキッズ達の心も難なく革命チェンジする本物のレヴォリューツィヤと言うコトか、大したヤツだ…
「マジっしゅか!焼肉っすか!?焼肉奢ってくれるんしゅか!?」
「ハッハッハ!こうアツくては身も心もアツさに参ってしまうからな!肉でも食ってガッツをつけようではないか!
なぁ同志シム…シム……まぁどうでもいいか、同志オマエ!ハッハッハ!」
「占守っすよ!」
「うむ、よくわからんがわかった!」
大した革命戦士、ガングートはシムシューくんを肩車しながらシベリアンエ●スプレスとか声高く叫び、低速らしく、ノロノロと廊下を走ってハァハァと息を切らせながら喫煙所へと戻って来た
「ハー…ハー…同志提督、水、水をくれ…ないならウォッカでいい」
「ねぇよ、っーかどんだけ体力ないんだオマエ」
「体力がないワケではない、全てはアツいのがいかんのだ」
バカかコイツ、いや、バカなんだな、たぶん
「私、お茶持ってるけど……ガングートさん、どうぞ」
「む?オマエたしか同志妹…」
「国後です!国後っ!」
「ハッハッハ!助かったぞ、同志…同志、え〜…同志、キミ」
ダメだコイツ、たぶん同志が多すぎて顔と名前が一致してなくてキミとかオマエとかアンタで済ますワリとテキトーなタイプだ…
「よし!では行くか同志達よ!ところで同志エトロフはどうした?」
「択捉なら部屋で扇風機にアーって言ってたっす」
「ってか、なんで択捉だけ名前を…」
「よし!では同志エトロフと同志ウコチャヌプコロと合流次第焼肉店へと行くぞ同志シムシリ!」
「交ざったっす!」
「うぇ…姉さんと交ぜられるのはちょっと嫌かも」
「クナ!?ナニ言ってんしゅか!オマエも革命してやるっすよ!」
「は?ナニ、姉さん、殴られたいの?」
「ハッハッハ!喧嘩は良くないぞ同志達!喧嘩は良くない、いいか?殴っていいのバケモノどもと資本主義のブタどもだけだ」
まだ目をキラキラさせる多感な年頃のピュアなキッズ達になんてコト教えるのかねこの革命戦士は…
「では、そろそろ行くか…同志提督も共にどうだ?」
「やだよ、めんどくさい」
冗談じゃない、コイツらに付き合ってたら俺までアツかりしファイナル革命されかねない、俺はさっさと消えてしまえと手をヒラヒラと振ってアツかりし革命同志達を追い払った
ーーー
「フーッ〜…」
そういや大規模作戦がどうのこうのだったな、後でサミーに確認しとくか、タバコ吸ってから
「フッ、そこに居るのは同志提督ではないか?」
「まるで煙を吐くマシーンだな、同志Admiral」
ようやく落ち着いて喫煙タイムをとれると思った矢先、今度は同じようで意味が全く異なる“同志”がやって来た
毎度お馴染み、趣味は盗撮のアツかりし性犯罪艦、大戦艦長門と、キッズ達と仲良くしたい事を夢見るドイツから来た魔界空母、グラーフ・なんちゃら
「よぉ、長門と…グラペン」
「グラーフ・ツェッペリンだ、同志Admiral」
「へいへい」
ちなみにこのドイツから来たおっぱい空母、いちいちフルネームで呼ばないとグチグチ文句をつけてくるおっぱいの大きさのワリに心の狭い野郎だ
「フッ、同志提督よ、今からこのビッグセブン、そして同志グラペンとどうすればこの夏、駆逐艦のエンジェルス達からちやほやされるかアツいディスカッションを行う予定でな、お前にも是非参加して貰いたい」
「やだよ、めんどくさい…っーか同志じゃねぇし」
「フッ…」
「同志ナガト、このグラーフ・ツェッペリン、ドリンクバーのサービス券を持っているぞ」
「流石は同志グラペン、よし、では行くとしようか、同志提督」
「だから!同志じゃねぇし、っーか行かねーし」
次回より導入編を挟んでから夏にイベント編の予定、予定でさぁ