不健全鎮守府   作:犬魚

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予定にはなかったけど求められたからには仕方ない

【登場人物】

提督(141)
ビッチに厳しい対応を忘れないバッドガイ

鈴谷(45)
負け確ヒロイン、純愛ルートも陵辱ルートもなく、主にバッドエンド担当


提督と鈴谷と即興劇場

速吸クンとのアツいキャッチボールで汗を流し、喉が渇いたので自販機にジュースを買いに行くと自販機の下に手を伸ばす男を誘う事とウ●コする事しか能のなさそうなケツがしゃがんでいたのでとりあえず蹴りをブチ込んでやった

 

「イダァ!!ナニすんだコラァ!?」

 

「ナニやってんだ、オマエ?」

 

勢い良く立ち上がった鈴谷は俺の胸倉に掴みかかってきたので反射的に正面から頭突きをブチかまし、お互いに大きく仰け反った

 

「イダぁ!!」

 

「…痛いじゃないか」

 

「アンタのせいだろ!?アンタの!なんなんですか?え!?鈴谷に何の恨みがあんの!?」

 

「いきなり掴みかかるんじゃないよこのビッチが、思わずKISSされるかと思ったじゃねーか」

 

「するかッ!!!っーかビッチじゃねーし!」

 

世の中にはこんなにも残念なオデコとオデコがゴッチンコがあるものなのだな、まぁどうでもいいが…

 

「で?ナニやってんたんだオマエ?誘ってたのか?」

 

「や、自販機の下に100円落としたから拾おうと…」

 

「ふ~ん」

 

「ってか取れねーし、提督なんか棒みたいなの持ってない?良い感じの長さと硬さの棒」

 

「そりゃオマエ、持ってるが……オマエにはぜってー貸さねぇ」

 

「なんでさ!?ケチか!」

 

「ケチじゃない、提督だ」

 

まぁ、言い方と取り方に語弊と言うか齟齬があるのはわかってはいるが、コイツが言うとどうしてもアレな意味にしか聞こえない不思議…ファッションビッチではなく、性根からビッチのコイツだからこそ為せる高等技術だろう

 

「じゃアレしてよ、アレ!ほら!提督がちょっと自販機持ち上げてる間に100円とるから」

 

「やだよ面倒くさい、っーか自販機とか持ち上がるかよ、俺は箸より重いモンは持ちたくねぇ主義なんだよ」

 

「いいじゃん、ほら!いつものスネークバ●トォー!ってアレで自販機ぐらい持ち上がるっしょ?」

 

「スネークバ●トに謝れ、スネークバ●トに」

 

コイツ、スネークバ●トを一体なんだと思ってるんだ、中二感とロマンに溢れる呪われた設定なんだぞ

 

「いいじゃん!ってか、100円ないと鈴谷ジュース買えないし!」

 

「あそこの蛇口は水飲み放題フェアやってるぞ」

 

俺は窓の外に見える体育館横の蛇口を指差してやった、今はまだそうでもないが夏場はチーム陸上部達が蛇口に唇を近付けてガブガブと飲む姿を見かける青春の体育会系スポットだ

 

「やだし、鈴谷コーラ飲みたいんですけどー」

 

「贅沢言うんじゃないよこのビッチ売りの少女が」

 

「だからビッチじゃねーし!しかも売ってねーし!」

 

ナニ言ってんだコイツ?イカレているのか?

 

「あ、そーだ、提督、鈴谷に奢ってよ」

 

「やだよ、なんでお前に奢らにゃならんのだ、そのまま渇いて死ね」

 

さっさと缶買ってこの場を去るか、俺は自販機に小銭を入れて缶コーヒーのボタンを押……

 

ピッ!………ゴトンッ!

 

「フッフッフ、油断したね!鈴谷はこの瞬間を待っていたのよ!」

 

俺が缶コーヒーのボタンを押す前に、鈴谷のアホンダラがコーラのボタンを押し、取り出し口にはコーラの缶が落ちてきた

 

「うへへへ~…あざーっす、って!ヒイィ!?」

 

「き………キッ!キサマァァァ…!」

 

「え…?え?そ、そんな怒らなくてもいいじゃん、こ、小粋なスズヤジョークじゃん!」

 

「キサマァァァァァァ!!!」

 

俺は怒りの咆哮と心の弱い者なら即座に気絶するであろう覇気を撒き散らした

 

「ひいいぃぃぃ!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!鈴谷調子に乗りました!ごめんなさい!許して!許してください!ぶ、ぶたないで!!」

 

「………だが許そう」

 

「え?」

 

「一瞬とは言え俺の油断を利用するとはな、大したやつだ」

 

「え…?え?な、な~んだ、うへへへ、どーよ!」

 

俺は意外性と援交性No.1ビッチ、鈴谷の成長と健闘を爽やかな笑顔で誉めつつ取り出し口からコーラの缶を取り出して縦横無尽に振ってから鈴谷に手渡してやった

 

「ウオオオォォォォォ!!!………はい、君の物だ、受け取りたまえ」

 

「なんで振ったのォ!?」

 

「なんとなくだ、さぁ、遠慮なく飲むといい」

 

「開けたら炭酸が吹き出るじゃん!?炭酸が鈴谷にかかって頭からベトベトになるじゃん!!」

 

「大丈夫だ、炭酸を振っても缶の横を叩くと大丈夫って最近なんかで見たからな」

 

「はぁ…?意味わかんないですけどー」

 

「モノは試しだ、ちょっとやってみるか」

 

俺は鈴谷の手のひらに缶を立てて乗せ、右手でチ●クラを練り乱回転を球状にして圧縮したものを缶の横っ腹に叩きつけた

 

パアアァァァァン!!

 

「ちょ!ぶあッ!ぶああああああああ!!冷たい!冷たいぃぃぃぃ!!」

 

俺が叩いた側の反対側、鈴谷の方向が大きく裂けて缶の中身が鈴谷に直撃した

 

「うぇ……ちょ、ベトベトするぅ…うぇ…サイアクぅ」

 

「なんだ、やっぱダメじゃないか」

 

「やり過ぎじゃん!!なんでチ●クラ練ったの!?なんで螺●丸したのォ!?ってかナニ!?忍?提督、忍の者なの!?」

 

「忍じゃない、提督だ」

 

「うぇ……ってかマジ最悪、シャワー浴びよ…」

 

「待て」

 

「…ナニ?鈴谷マジ今すげーテンションダダ下がりなんですけど」

 

「床、掃除しとけよ」

 

プッツーン!(堪忍袋の緒)

 

「………オマエがしろォォォォォ!!」

 

この俺がッ!反応すら出来ない程のスピードで繰り出された鈴谷の蹴りが俺の腹に突き刺さり、俺は大きく仰け反って片膝を折った

 

「オゴォ!!!」

 

「死ね!バーカ!っーか死ね!マジで死ね!バーカ!バカ!ホント死ね!」





次回から節目の集中回“提督の花嫁編”です

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