【登場人物】
提督(136)
だらしない提督ですまない…
五月雨(46)
だらしない秘書艦ではなく、ワリと仕事は速い
「えー…皆さんの熱意溢れる健闘の甲斐ありまして、今回も無事に作戦海域を終える事ができました、えー…皆さんのガッツ溢れる姿に提督も勇気を貰いました、えー…」
作戦海域を無事に終え、基地体育館の壇上で恒例のワリとえーが多い挨拶を終え、台車に載ったジュラルミンケースが運ばれて来た
「えー…では皆さんお待ちかねのお給料の時間だ、名前を呼ばれたヤツぁ元気な声でハイ元気ですと返事して立つよーに」
ジュラルミンケースから唸りを上げる紙幣の束を取り出し机の上に重ねた
「今回、MVPチケット獲得ランキング第1位は~………抜群の安定感と安心の超火力を見せてくれた大和さん、はいみんな拍手ぅ~」
パチ…パチ…
壇上に上がってきた大和とアツいシェイクハンドを交わし、笑顔で現ナマ手渡した
「はい次ぃ~…ドンドン行くぞぉ~、次、高雄と愛宕………じゃないで、金剛」
「さすがは金剛の姉じゃあ…」
「あぁ、金剛の姉は我ら姉妹の誇りだぜ」
アツい金剛コールの中、シェイクハンドを交わして現金を手渡した
「はいドンドン行くぞぉ~ドンドン、はい高雄と愛宕ぉ~」
‐‐‐
「え~…最下位は、望月さん」
「だよねぇ~……ジュース買お」
200円で特に不満はないらしい、もっちーこと望月さんは小銭をポケット入れて壇上から飛び降りた
「え~…皆さん、とりあえずお疲れ様でした、え~…とりあえず毎度お馴染みささやかではありますが~………と、言いたいところだがァ!今回はそれなりに予算を使って酒と料理を用意したァー!」
「スゲェ!いつもより品数が多いぞ!」
「でかした!」
「さぁさぁみんな、グラスを手に取って!遠慮無く飲んでくれたまえ、そう…よく、味わってくれたまえ」
お給料の時間を粛々と終え、いつもの宴だー!を始めたバカどもは、それぞれ用意された飲み物や食い物を楽しみだした
「ア……アルコール、アルコール」ブルブル
「ダメよポーラ、アナタ今回何もしてないでしょ?はい、オレンジジュース」
「アルコール……アルコール……」ブルブル
「ダメよ隼鷹、今回私達何もしてないわよね?はい、オレンジジュース」
「あああ…あぁぁアルコールッ!アルコールッ!アルコールペロペロしてぇー!」
「ダメよ14ちゃん………休暇中にバカみたいに飲んだよね?お姉ちゃん知ってるよ…はい、井戸水」
アルコールを求めるアルコールモンスター達はガチガチに拘束されノンアルコールの液体を上の口から流し込まれていた
「なんだこの肉!超美味めぇ!」
「それ、北海で獲ってきたアザラシの肉らしーぜ」
「マジかよ!クソッ!ジューシィー!ジューシィーって言うのかコレ?味のハーモニーっーかシンフォニーっーか」
…コレ、アザラシの肉なのか?誰が獲ったんだよ、アザラシ…
俺は適当にツマミ的な軽食を皿に取り、煙草を吸うべく阿●羅閃空のようにスムーズに移動した、途中、なんかビッチみたいなヤツと肩がぶつかりナンだテメーとケンカを売られそうになったがジェノサイドカ●ターを叩き込んで事なきを得た
「フーッ~……」
「お疲れ様です」
「お前もな」
いつものように、皿に適度な甘味を載せてぬらりと現れた五月雨はパクパクと生チョコ的なものを口に放り込んでいた、どうやら今日はそーゆー日らしい
「今回も上に怒られるか怒られないかの微妙な戦果でしたね」
「いいんだよ、俺が欲しいのは勲章じゃねぇし」
「そうですか」
そりゃ出来れば欲しいが、まぁ、昇進に響かない程度に頑張っとけば現状なんとかなるだろう…
「あ、そうそう、明日は新人さんの面接ありますからビッとした格好でお願いしますよ、最初ぐらいは」
「ナニ言ってんだオマエ?俺はいつだってビッとしたハンサムガイだろーが」
「はいはい、クリーニングしたヤツありますからそれ着て下さいよ」
「オカーサンか、テメーは」
しかし新人か…なんか毎回ロクな人材が来てない気がするが、今回は俺の心もアツくさせるニューフェイスは居るのだろうか?いや…ないな、それはない、何故なら俺は浜風ちゃんが好きだからだ
「今回の新人は6人ですからね、結構多いですよ」
「6人ッ!?」
「えぇ、一応、書類上では全員がスペック的に問題を抱えた………まさにキセキの世代」
「………今からウンザリなのだよ」
次回は新人回
春イベントキセキの世代現るッ!